保育士の給料が低い6つの理由!安い原因と2026年の改善動向を解説

保育士の給料が低い理由は、園の収入上限が国に決められている構造的な問題にあります。同じ国家資格の看護師(年収約524万)に比べ、保育士(約427万)の低さが目立ち、「もっと給料が上がってほしい」と感じる方も多いでしょう。2026年度は5.3%の賃上げが実施されるなど待遇は改善傾向にありますが、今回は、給料が上がりにくい背景から、年収を上げる具体策まで詳しく解説します。

この記事でわかること
  • 保育士の給料が低い「6つの構造的な理由」 ▼詳細
  • 【2026年最新】処遇改善手当など給料改善の動き ▼詳細
  • 自分で保育士の給料を上げるための3つの方法 ▼詳細

目次

保育士の給料が低い6つの理由

保育士さんの給料を上げます!」「保育士さんにもっとよい待遇を」という言葉を巷で耳にする中、実際に働く保育士さんからは

給料が上がっていると実感ができないんだけど…。

という声が聞こえてきます。

実際、保育士の賃金は上昇傾向にあるものの、2023年時点で月収約32.1万円と、全産業平均(約36.9万円)には届いていません。

そのため、着実に保育士の給料は引き上げられてはいるものの、他業種との間に依然として差があるため、給与が上がったという実感が持てないのが現状です。

グラフ

引用:令和7年度以降の処遇改善等加算について

保育士の給料が低い背景には、個人の努力では変えにくい構造的な問題があります。ここでは、主な6つの理由を解説します。

国家資格・専門職に見合わない給与設定

給料アップが実感できない背景には、そもそも元から保育分野が賃金が低い業界のためという根本的な問題があります。

同じく女性の多くが活躍する国家資格の専門職として看護師が挙げられますが、保育士の平均給料が約427万円に対して、看護師は約524万円。(2026年賃金構造基本統計調査

医療現場と比較すると、保育士は命を預かる高い専門性が給与に反映されにくく、長年ベースとなる基本給が低く抑えられてきた歴史があります。

スタート地点が低すぎるため、国主導で多少の引き上げが行われても世間一般の水準になかなか追いつけず、待遇改善を感じにくい構造になっているのです。

国が決める「公定価格」が人件費の上限になっている

認可保育園の運営費は国が定める「公定価格」によって算出されており、保育士の給料はこの枠組みの中で支払われます。

つまり、園がどれだけ保育の質を高めても、収入の上限が制度で決められているため、人件費を自由に増やすことが難しい状況です。

公定価格には地域区分や園児の年齢による違いはあるものの、全体として人件費の配分が十分とはいえないでしょう。

こども家庭庁の資料によると、公定価格の基本分は「事務費(人件費・管理費)+事業費」で構成されており、施設側の裁量で給与を大きく引き上げることは制度上困難とされています。

保育料を値上げできず、園の収益に限界がある

認可保育園の保育料は自治体が保護者の所得に応じて設定しており、園が独自に料金を決めることはできません。

一般企業であれば、サービスの質を高めて価格に反映し、売上を伸ばすことで従業員の給料を上げることができます。しかし、保育園にはその選択肢がありません。

さらに、2019年からの幼児教育・保育の無償化によって、3〜5歳児クラスの保育料は実質ゼロとなり、園の収入構造はますます公的資金への依存度が高まっています。

このため、保育の質を上げる努力が保育士の給料の向上に結びつきにくい状況が続いています。

昇給・キャリアアップの仕組みが限られている

保育士の給与体系は基本的に勤続年数に応じて少しずつ上がる仕組みです。

しかし、一般企業のように業績アップに伴う大幅な昇給は見込みにくく、目指せる役職のポストも長らく「園長」や「主任」に限られていました。

特に小規模な園では、役職に就ける人数が限られるため、経験を積んでも給料が頭打ちになるケースが珍しくありません。

また、2017年以降はキャリアアップ研修制度の導入により、副主任保育士や専門リーダーなど新たな役職が設けられましたが、制度の周知や運用にはまだ園ごとのばらつきがあります。

処遇改善手当が現場に正当に還元されていない

保育士や幼稚園教諭の給料アップを目的とした国の「処遇改善等加算」は、国から個人に直接支払われるのではなく、一度施設(園)に支給されてから分配される仕組みです。

そのため、配分ルールや明細への記載方法が園の裁量に委ねられており、本来もらえるはずの手当が基本給や他の手当に紛れ込んで不透明になりやすい構造があります。

また、一部の役職者だけに手厚く配分されたり、園の不適切な運用によって一般の先生まで十分に行き渡っていなかったりするケースも少なくありません。

国が給与引き上げの予算を確保していても、働く園の分配体制によっては、現場の先生たちの手元に正当な手当として届いていないのが実態です。

配置基準ギリギリの運営で人件費の余裕がない

保育園は法律で定められた最低配置基準に基づいて保育士を配置しています。

たとえば0歳児3人に保育士1人、1〜2歳児6人に1人といった基準がありますが、安全を確保するために基準以上の保育士を雇う園も多いです。

その結果、限られた運営費の中で人員を確保するために、1人あたりの給料を低く設定せざるを得ないという構造的な問題が生じています。

人件費は保育園の支出の7割を占めるという見方もあり、人員を減らすわけにもいかない中、給料を上げることが難しいケースもあります。

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保育士の給料は「安くて当たり前」ではない!よくある誤解を解消

「保育士の給料が安いのは仕方ない」と思われがちですが、その背景には誤解も多く含まれています。どのような誤解があるか詳しく見ていきましょう。

「資格が簡単に取れるから安い」という誤解

保育士資格は国家資格であり、取得には養成施設での2〜4年の学びか、国家試験への合格が必要です。

試験の合格率は例年20〜30%前後と決して高くなく、「誰でも簡単に取れる」とはいえません。

このように取得が難しい資格にもかかわらず給料が低いのは、前述した公定価格や低賃金が続いた歴史による影響が大きいといえるでしょう。

「福祉だから給料が低くて当然」という考え

保育は社会福祉の一環であり、営利目的ではないのが実情です。

しかし「福祉=低賃金が当たり前」という考え方は、優秀な人材の確保を妨げ、保育の質の低下につながりかねません。

実際にコロナ禍では、保育士が「エッセンシャルワーカー」として社会を根底から支える不可欠な存在であることが再認識されました。

ただ、厚生労働省の2022年度の調査では、退職理由として約6割の保育士が「給料が安い」と答えています。

社会を支える福祉だからこそ、働く人の生活が安定する待遇が必要です。

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【2026年最新】保育士の給料はどこまで上がる?改善の動き

保育士の給料は、国の施策によって着実に改善が進んでいます。ここでは、2026年時点の最新情報を整理します。

10年間で平均年収は約110万円アップしている

厚生労働省の賃金構造基本統計調査によると、保育士の正社員の平均年収は、2014年の約317万円から2025年(令和7年調査)には約427万円へと推移しています。

10年間で約110万円の上昇であり、特に2017年以降は処遇改善加算の拡充により、上昇ペースが加速しました。

なお、こども家庭庁は令和8年度予算案において、保育士の人件費を約5.3%追加引き上げすることを発表しました。

これは2024〜2025年の10.7%引き上げに続く措置で、年収ベースで約20万円のアップが見込まれています。

処遇改善手当がよりシンプルに!保育士に手当が届く仕組みへ

2025年度からは「処遇改善等加算(国からの手当)」がより保育士さんに届くよう、複雑だった構造がシンプルになりました。

  • 1.全員に月額9,000円〜のベースアップ手当

    新人からベテラン、パート職員まで、保育に関わるすべての職員が対象です。基本給に上乗せされる形で毎月支給されます。

  •  
  • 2.役職に就くと月額5,000円〜最大40,000円の手当

    キャリアアップ研修を修了し、以下のような役職に就くことで支給額が上がります。

    • 職務分野別リーダー(経験年数おおむね3年以上):月額5,000円
    • 副主任保育士・専門リーダー(経験年数おおむね7年以上):月額最大4万円
  • 3.「5.3%」の人件費引き上げで基本給そのものが底上げ

  •  

    2024〜2025年の10.7%に続き、2026年度はさらに5.3%の人件費引き上げが実施されています。

    これは手当ではなく基本給の土台が上がる措置のため、賞与や退職金にも反映されやすいのが特徴です。

つまり、「1.全員への手当」+「2.役職手当」+「3.基本給の底上げ」の3階建てで保育士の給料が上がっていく仕組みになり、よりシンプルになりました。

以前は「年度末にボーナスとしてまとめて支給される」こともありましたが、「毎月の給料(基本給や手当)にしっかり上乗せして支払うこと」が国から推奨され、毎月の手取り額の変化をより実感しやすくなっています。

経営情報の「見える化」で給料の透明性が向上

2025年度から、保育園は経営情報(収支計算書・職員給与の状況など)を都道府県に報告し、「ここdeサーチ」で公表することが義務化されました。

園ごとの給与水準や人件費比率が外部から確認できるようになり、「処遇改善手当が適切に保育士に配分されているか」のチェックが可能になります。

また、より内部の情報や給料の詳細が知りたい場合は保育士バンク!へご相談ください。通勤範囲内の保育施設の最新情報をご確認いただけます。

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    保育士が給料を上げるための3つの方法

    制度面の改善が進む一方で、自分自身の行動で給料アップを実現する方法もあります。

    キャリアアップ研修を受けて処遇改善手当を獲得する

    国から支給される役職手当を手に入れるためには、キャリアアップ研修を修了し、副主任保育士や専門リーダーに就く必要があります。

    月額5,000円〜40,000円の処遇改善手当を受け取ることができるため、年間40万円以上アップする場合も!

    研修は8分野(乳児保育・幼児教育・障害児保育・食育アレルギー・保健衛生安全対策・保護者支援子育て支援・マネジメント・保育実践)で構成されており、1分野15時間以上の受講が必要です。

    一度修了すれば転職・離職後も有効なため、早めに受講しておくことをおすすめします。

    役職に就くことで年収を大きく引き上げる

    こども家庭庁の2024年度の経営実態調査によると、私立保育園の一般保育士の平均年収が約410万円であるのに対し、主任保育士は約567万円、施設長は約696万円となっています。

    役職に就くことで年収は100〜300万円近く上がる可能性があります。

    従来は園長・主任のみだったポストも、処遇改善制度の導入で副主任や専門リーダーが新設されたことで、昇進のチャンスは以前より広がっています。

    給与水準の高い園・地域への転職を検討する

    同じ保育士でも、園の運営母体・地域・施設形態によって年収は大きく異なります。

    たとえば、たとえば首都圏を見ると、東京都の平均年収は約463万円、千葉県は約449万円と、全国平均(約427万円)を上回る水準です。一方で、新潟県は約386万円と地域によっては400万円を下回るケースもあります。

    また、企業主導型保育園や院内保育所は手当が充実している場合や、社宅借り上げ制度で8万2,000円の家賃補助を受けられることもあります。

    転職エージェントを活用すれば、園ごとの給与体系や処遇改善手当の配分方法など、求人票だけでは分からない情報を得ることもできます。

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    保育士の給料に関するよくある質問Q&A

    Q. 保育士の給料は2026年に上がりますか?

    A.人件費への補助金でさらに上がる見込みです!

    こども家庭庁は2026年度に保育士の人件費を約5.3%引き上げることを発表しており、平均年収ベースで約20万円程度のアップが期待されています。

    ただし、実際の支給額は園の配分方法によって異なるため、自分の園でどのように反映されるか確認しておくことが大切です。

    Q. 保育士の平均年収はいくらですか?

    A. 正社員で約427万円です。

    厚生労働省の令和7年賃金構造基本統計調査によると、保育士の正社員の平均月給は28万5,700円、年間賞与等を合わせた平均年収は約427万円です。

    前年(令和6年調査時の約407万円)から約20万円アップしており、着実に改善が進んでいます。

    Q. 処遇改善手当は全員もらえますか?

    A. 原則として、対象施設で働く保育士であればパートも含め支給対象になります。

    ただし、手当の金額や配分方法は園ごとに異なります。給与明細に「処遇改善手当」などの名目で記載されているか確認し、不明な場合は園に問い合わせてみてください。

    Q. 保育士の給料が安いのは当たり前ですか?

    A. 「当たり前」ではありません。

    公定価格の制約や社会的評価の低さなど、構造的な要因が重なった結果です。

    国の処遇改善が進んでおり、10年前と比べて平均年収は約110万円上昇しています。

    Q. 給料が高い園へ転職を考えています。転職サービスに登録したことが、今の園長や同僚にバレないか不安です…。

    A. ご安心ください。ご本人の許可なく、現在の勤務先に情報が伝わることはありません。

    たとえば、保育士専門の転職サービス「保育士バンク!」では個人情報を厳重に管理しております。また、「今は在職中なので連絡には気を遣う」とお伝えいただければ、お仕事中の時間帯を避けてご連絡するなど、細心の注意を払ってサポートいたします。

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    Q. まだ辞めると決めたわけではないですが、転職サービスには相談だけでもいいですか?

    A. はい、「とりあえず相談だけ」「情報収集だけ」でも大歓迎です!

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    A. ご希望の連絡方法(LINEやメール、お電話など)や、連絡のつきやすい時間帯を事前にお知らせいただければ、ご自身の都合に合わせたペースでやり取りが可能です。

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    保育士の給料が上がりにくい背景には、公定価格の制約や保育料を自由に設定できないなどという構造的な問題がありました。

    しかし、国による処遇改善は確実に進んでおり、2026年の賃金構造基本統計調査では正社員の平均年収が約427万円と着実に上昇しています。

    処遇改善等加算の一本化や経営情報の見える化など、保育士の待遇を取り巻く環境は大きく変わりつつあります。

    ただ、実際の給与の配分方法や園のリアルな内情は、求人票を見るだけではなかなかわからないもの。

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    出典:処遇改善等加算Ⅰ~Ⅲの一本化について/こども家庭庁出典:令和7年度以降の処遇改善等加算について/こども家庭庁出典:保育所等における継続的な経営情報の見える化について/こども家庭庁出典:保育所等における継続的な経営情報の⾒える化に関するFAQ(令和7年3⽉・4⽉⾃治体オンライン説明会での主な御質問に対する回答等)/こども家庭庁出典:令和7年度賃金統計/厚生労働省

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