認可園と無認可園、どこが違うの?
保育園には認可保育園と無認可保育園とがあります。認められた保育園と認められていない保育園…という語感から、認可保育園は良い保育園、無認可保育園は良くない保育園と思いがちですが決してそうではありません。何も調べないで無認可保育園を無視していては、就職先を大きく絞り込んでしまうことになります。今回は両者の違いについて掘り下げて考えてみたいと思います。
国が定めた基準によっての違い
◯認可保育園
児童福祉法に基づく児童福祉施設で、国が定めた認可基準、
・施設の広さ
・保育士等の職員数
・給食設備
・防災管理
・衛生管理 etc…
をクリアして都道府県知事に認可された施設です。
運営費も国や自治体から出ているので、保育料が比較的安いんですね。運営は・・・公立と私立があります。
◯認可外保育園
国が定めた認可基準に何らかの要件が足りなかったり、クリアしていても、行政の都合で認可が下りなかった施設です。運営は・・・すべて民間です(国や自治体の助成を受けているところもあり)
入園申し込み方法の違い
◯認可保育園
お住まいの地域の市区町村窓口に行います。認可保育園に入園するためには条件があります。まず、保護者の勤務状況や家庭状況が 「保育に欠ける」状態にあること。例えば…
・日中に、家庭の内、または外で仕事をしている
・病気やケガで保育ができない
・就労時間が、日中に4時間以上ある
祖父母などと同居している場合は、 健康状態や年齢などの条件が満たされた場合に入園が許可されます。
◯認可外保育園
園に直接申し込みます。認可園のように預ける理由については問われませんが、園によって基準が異なります。ただし、 空きがあるかどうかは自分で一軒一軒あたってみなければなりません。保育内容・料金・空きがあるかなどを個人で探すのはかなり大変ですね。(細かな条件は自治体によっても異なりますので、必ずお住まいの自治体までご確認ください。)
認可外はダメな保育園なの?
◯認可保育園に入れなかったら?
「初めて自分の子どもを預ける」 となったとき、認可保育園・認可外保育園、二つを見比べたら・・まずは認可保育園に申請をする人が多いのではないでしょうか?ですが、特に都市部ではたとえさまざまな入園条件を満たしていても、保育園が空くのを待っている待機児童がたくさんいます。その数は深刻となっています。自治体がさまざまな措置を行ってはいますが、なかなか解決には至っていません。
◯認可保育園に空きがないというときには・・・
認可外保育園も検討する必要がありますですが、 認可外保育園も地域によっては空くのを待っている待機児童もいますので、まず、それぞれの自治体で保育状況を確認しましょう。「認可外」という言葉のイメージから、良くない保育園なの?と思われる方がいるかもしれませんが、決してそんなことはありません。自治体から助成を受けている園は、保育環境も認可園に近かったり 保育時間も長めであったり。アットホームな雰囲気が人気となっている園もあります。
幼稚園にも認可園と認可外園がある!
保育園の認可園・認可外園についてお話してきましたが・・幼稚園には保育園のような認可外の園というのは原則として存在しません!ではなぜ?「幼稚園」は学校の一形態であり、学校を管轄する文部科学省の認可がないものは、「幼稚園」と呼ぶことができないのです。
そのため・・認可外の幼児施設は、幼稚園の類似施設として分類され、それがまにあわせ・・として、「無認可幼稚園」と呼ばれることがあるのです。
そして「無認可幼稚園」は・・通常は補助金が出ません。そのため保育料が高くなりますが、園独自の教育方針を貫くために、あえて無認可のままでいる幼稚園もあります。
保護者の方々にとっては負担も大きいかも知れませんが、特色ある園に勤めたい、と思っている保育士さんにとっては、「無認可幼稚園」を探してみるのもいいかもしれませんね。
一概に悪い保育園ではない無認可
認可保育園と無認可保育園には国が定めた基準を満たしているかどうかといった違いに加えて、入園方法も大きく異なることがわかりました。また、認可・無認可の違いは、幼稚園にも存在することがわかりました。いずれにしてもひとつひとつの園はそれぞれ個性をもった施設です。その個性をよく見て評価することが大切ですね。