保育士の人手不足が深刻化する中、募集を出しても「求人に応募が来ない」「応募数が少ない」と悩む採用担当者の方も多いよう。それには求人情報の内容に関する問題や、他園の求人に条件が負けているという理由があるかもしれません。今回は求人へ応募が来ない5つの原因と、応募を増やす方法や対策を紹介します。
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■目次
求人募集に応募が来ない原因5選
求人サイトやホームページで保育士募集をしているのにも関わらず、応募が来ない場合もあるでしょう。
応募が来ない原因を知り、具体的な対策を立てれば応募を増やすことができるかもしれません。
まずは、保育士募集に応募が来ない原因を5つ紹介します。自園の募集状況と照らし合わせ、理由を明らかにしてみましょう。
原因①求人情報が薄く、伝わりづらい
応募が集まらない原因の一つに、求人情報の内容に問題があることが考えられます。勤務内容が漠然としていて詳細がわからないことが理由かもしれません。
例えば「休みが取りやすい」や「残業が少ない」と書かれていても、具体的な日数や時間が記載されていないと信憑性に欠けるでしょう。
応募者に勤務内容の詳細が伝わらないと、「この園で働いてみたい!」という気持ちを後押しするのは難しいかもしれません。
原因②他園の求人に条件が負けている
保育士業界は現状、人手不足の状態が続いており、応募者にとって転職先や就業先の選択肢は抱負にあることが考えられます。その際、給与や労働時間など、さまざまな条件を比較したうえで自分の希望に沿った園を見つけて応募することでしょう。
そのため、自園の求人条件が他園の内容に対して負けている場合は、応募がなかなか集まらない可能性もあるかもしれません。
原因③ホームページで情報提供できていない
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応募者は求人サイトだけでなく、ホームページを見て園の様子や保育方針を確認することが多いようです。
しかし、「記載情報が古い」「文章を記載しているだけで、施設の雰囲気がわからない」など園のホームページに問題があると、充分な情報提供ができない可能性があるでしょう。
ホームページで有益な情報を得ることができないと不安要素が多く、園に応募しようという気持ちが薄れてしまう場合もあるかもしれません。
原因④求人を載せている媒体が合っていない
応募を増やすためには、求めるターゲット層に求人情報を届ける必要があります。
しかし、「新卒採用中心の求人サイトなのに中途採用の保育士さんを募集している」「保育士さんがあまり見ていない求人情報誌で応募を募っている」など求人を掲載している媒体が合っていないと、募集が集まらないケースも少なくありません。
WEBサイトや新聞、求人情報誌など求人を掲載する媒体は数多くあります。それぞれの求人媒体の強みを見極める必要があるでしょう。
原因⑤応募者に対してスキル・要望が多い
スキルが高く経験豊富で、即戦力として働ける人材を募集したいという想いは多くの採用担当者の方が抱くようです。
しかし、求人情報の内容が「経験豊富な人材急募。主任経験者歓迎」「幼児クラスの担任経験者募集。幼稚園教諭1種免許状取得された方求む」などハードルの高い要望や条件を記載すると、応募者が不安を感じて応募しないケースもあるかもしれません。
採用の間口を広げるためにも、その点に注意したうえ情報を記載する必要がありそうですね。
応募者が見ている求人票のポイント
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応募が来ない原因について解説したところで、次に転職中の保育士さんがどのような点を重視して求人票を見ているのかを確認しましょう。
一般的に保育士さんが求人票を見るときに確認する内容は以下の通りです。
- 労働条件(賃金、契約期間の有無、勤務時間、休日、雇用形態)
- 仕事内容
- 福利厚生など待遇
- 勤務地までのアクセス面
- 園のキャッチコピー
転職活動をしている保育士さんの場合、給与面や休みの取りやすさ、勤務時間や業務量などの労働条件を重視しているだけでなく、園や職員の雰囲気、保育方針などもしっかりチェックしている可能性があるでしょう。
また、「持ち帰り残業がなく、有休もしっかり取得できる!」など自身の希望条件と一致するキャッチコピーが掲載していると、応募者の目に留まりやすいかもしれません。
これらのポイントを押さえたうえで、応募者数の増やす方法を見ていきましょう。
求人への応募を増やす対策①求人の掲載情報を見直す
求人応募を増やす対策として、求人の掲載情報の見直す方法について紹介します。
数字を用いて具体的にアピールする
転職中の保育士さんは、複数の園の中から自分が求める条件に見合った求人を比較して応募を決めることが多いものです。
そこで、求人情報に労働条件を記載する場合は、以下のように提示するとよいでしょう。
- 「休日は〇日以上」
- 「残業時間 月平均〇時間」
- 「有給休暇取得率 〇%」
- 「年収モデル例:30歳 5年勤務 〇〇〇万円」
具体的な数字が書いてあることで、応募者は働き方をイメージしやすいでしょう。他園の条件と比べる際にもよい判断材料となりそうです。
福利厚生の面などで訴求できるポイントが弱い場合は、研修制度体制の整備やICTシステムによる業務の効率化など、自園が働きやすい園であることをアピールするとよいかもしれません。
仕事内容を明確に記載する
求人票には、保育士として具体的にどのような業務を行うのか、1日の勤務時間や勤務体系などを詳細に書きましょう。
また、園独自の取り組みや園の保育方針や特色なども分かりやすく明記すると、他園との差別化を図ることができそうです。
求人の欄には気軽に応募しやすいように、必要な資格やスキルの記載は最低限にとどめておくと、応募が増える可能性があるでしょう。
写真や動画を掲載する
求人情報に実際の園内の様子や職員の写真を掲載すると、応募者に園の雰囲気を伝えることができるでしょう。
最近では写真の他に園の紹介動画を添えて人材を募集する園もあるようです。実際に勤務している職員のインタビューなどをのせると、安心して応募してもらえそうですね。
求人への応募を増やす対策②自園のホームページを充実させる
求人への応募を増やす方法として、自園のホームページを充実させていきましょう。
園らしさが伝わるデザインに
園のホームページには子どもたちや職員の様子、行事の風景などの写真を掲載し、楽しげな雰囲気が伝わるように工夫するとよいかもしれません。
葉っぱやお花が散りばめられたかわいいイラストをのせている園もあるようです。ピンクやイエローといったパステルカラーを基調にデザインにするなど、保育園らしさが伝わるホームページを作成できるとよいですね。
一日のスケジュールの記載
園のホームページに子どもたちの一日のスケジュールを記載すると、応募者に向けて保育内容をわかりやすく伝えられるでしょう。
設定保育や給食の時間など大まかなスケジュールをのせることで、入職後の勤務内容をイメージしやすくなります。イラストやアイコンなどを使い、かわいらしいデザインで仕上げると園の楽しげな雰囲気も伝わりそうですね。
求人への応募を増やす対策③求人媒体を見直す
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求人への応募を増やす方法として、求人媒体の見直し方について紹介します。
各求人媒体の応募率を分析
ハローワークや求人サイト、求人情報誌などさまざまな媒体を利用して、求人を募集している保育園も多いでしょう。
しかし、多様な求人媒体を使用していると、実際にどの媒体でどの程度の応募が集まっているのか把握することが難しいかもしれません。活用するべき求人媒体を見極めるためにも、応募率をきちんとデータ化して分析することが大切です。
そのうえで、募集を増やす方法にについて担当者の方と相談して、具体的な対策を立てることが重要になるでしょう。
SNSなど新しい媒体を利用
最近はSNSで採用活動を行っている企業も増えているようです。保育士さんの募集を増やすためにも、SNSを活用してみてはいかがでしょうか。
特に若年層の保育士さんはSNSの求人情報をチェックしている可能性が高いため、採用活動に取り入れている園も少なくありません。
その他にも人材紹介会社や派遣会社などさまざまな求人媒体があるため、人材の募集に役立てていきましょう。
保育士確保に向けて求人情報を見直し、応募者数を増やそう
今回は、保育士さんの求人募集に応募が来ないと悩む採用担当者の方に向けて、原因と対策を紹介しました。
応募が来ない理由はいくつか考えられますが、応募者にとって魅力的な求人内容ではないということが一番の理由かもしれません。
保育現場の人手不足を解消するためにも、求人に応募が来ない原因をしっかりと分析して、対策を立てていきましょう。
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