保育士採用でも利用される「人材紹介」。手数料が何十万にも上ったという話を聞き、利用を迷っている採用担当者の方もいるかもしれません。今回は、保育士の人材紹介について、手数料の相場と費用が高いと言われる理由を解説します。また、人材紹介を使うときの注意点や、なるべく費用を抑えて採用するための方法についてもまとめました。
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■目次
保育士の人材紹介の手数料は高い?相場とともに解説
保育士の人材紹介の手数料の相場
そもそも保育士の人材紹介の手数料は高いのでしょうか?
厚生労働省の資料によると、保育業界における人材紹介の手数料の相場は下記の通りです。
<採用1件あたりの平均手数料>
76.9万円
※回答事業者数:878事業所
高いと感じるかどうかは、普段採用にどれだけ費用をかけているかや、紹介される保育士さんの定着度合いによりますよね。
ただし、保育業界では小規模で経営している園が多いことを鑑みると「高い」と感じる事業者もいるようです。
費用が高いのに利用される理由とは
厚生労働省の資料によると、保育園が人材紹介を利用する理由として「他の採用手法では人材が確保できなかった」ことを挙げる園が72.1%存在するようです。
転職する保育士にとって、第三者の意見を聞きながら安心して転職活動ができる、待遇面など直接聞きづらい質問を代行してもらえるといった、人材紹介ならではの利便性があります。そのため、他の採用媒体から利用者が流れている可能性が考えられるでしょう。
採用にあたり費用はかかるものの、実際に利用している園からは「迅速に求職者を確保することができる(39.5%)」「確実に求職者を紹介してもらえる(42.0%)」との声が挙げられています。
このように、採用を必要としている状況で迅速に保育士さんを紹介してもらえ、採用の確度が高まるというメリットから利用する園が多いと言えそうです。
保育士採用で人材紹介会社を使うときの注意点
手数料などの規定が異なるため、どの紹介会社を利用するかはしっかり吟味することが重要です。
ここでは、人材紹介を利用する前に知っておきたい注意点をまとめました。
手数料の割合を確認する
前提として、人材紹介会社によって手数料の料金設定は異なります。
相場としては、採用が決まった求職者の見込年収の20~30%程度を手数料として設定している会社が多いようです。
利用を検討している会社をいくつかピックアップして、手数料を比較してみるとよいでしょう。
早期退職となった場合の返金規定を確認する
仮に人材紹介で入職した方が早期退職となった場合、手数料として支払った費用が無駄になってしまいます。
そのようなケースに備え、多くの人材紹介会社では手数料の返金規定が設けられています。
一般的には、「入職から1カ月以内の退職では20%」など、在職期間に応じた返金額が規定されていることが多いです。
この点も手数料と同じく、会社によってルールが異なるので、利用する前に確認しておくと安心ですよ。
保育士の利用者がいるか確認する
また、人材紹介会社に登録している利用者の中に、保育士資格を持つ人がどのくらいいるかも確認しておきたいポイントです。
無資格の方でも保育補助として現場で活躍してもらうことは可能です。しかし、配置基準への加算を踏まえると、保育士資格を持った人に応募してもらえるとありがたいですよね。
前もって有資格者の利用割合などを聞いておくと、スムーズな採用活動につながるかもしれません。
【人材紹介に限らない】費用を抑える保育士採用の進め方
人材紹介は便利なサービスですが、状況によっては採用がうまく進まないこともありますよね。また、費用が高いので採用予算をオーバーしてしまう…といったケースもあるでしょう。
さまざまな手法を並行して使いながら、採用を行なうことが重要です。
以下で、代表的な採用手法を紹介します。
<例>
- ハローワークや自治体の支援
- 求人サイトや求人誌などの求人媒体
- ホームページやSNS
- 就職・転職フェア
こちらでは、費用を抑えるという観点で、採用活動を進める上でのポイントをまとめました。
ハローワークや自治体の支援を活用する
国が推進する職業紹介事業であるハローワーク。費用がかからないので、採用活動を始める時点で登録をしておくのがおすすめです。
ただ、昨今は自分自身で調べものをして職場を探す求職者も多いため、ハローワーク経由ではなかなか採用が決まらないかもしれません。
自治体によっては、合同説明会といった採用イベントを無料で実施していることも。こうした支援も活用しながら採用活動を進めていきましょう。
掲載する求人媒体を見直す
人材紹介よりも費用面でお手頃、かつ、オーソドックスな採用手法としては、求人情報誌や求人サイトを通じた募集活動も挙げられます。
「転職はまだ先だけどいい求人がないか見ている」など、今すぐの転職を考えていない潜在層と呼ばれる人にも求人情報を届けることができるため、より採用の間口を広げられるのがメリット。
ただし、こうした求人媒体を使うときは、どの媒体に掲載するかを吟味することが、費用を抑えつつ採用を成功に導くための分かれ道となります。
大手の総合媒体だと、掲載にかかる料金は最もシンプルなプランでも1カ月あたり20~50万円ほどかかることがあるようです。
予算にマッチした掲載先の選定はもちろん、利用するプランが自園の採用規模に合っているのかも確認する必要があるでしょう。
ホームページやSNSを充実させる
インターネットを通じて園の情報を発信し、求職者からの認知度をアップさせたり、募集をかけたりするという方法もあります。
20~30代は、まずスマホで検索して情報収集をする世代と言われています。
すなわち、園からの情報発信が認知拡大およびその先の採用成功の決め手になると言えるでしょう。
中でもSNSは無料でアカウントを開設できるサービスも多いため、初期費用を必要としないのが助かりますよね。
ホームページやSNSを開設して、園の雰囲気や求人状況を発信することで、求職者の目に留まる機会を創出していくことが大切です。
就職・転職フェアを活用する
就職・転職フェアとは、保育園と求職者が一つの会場に集まる採用イベントです。
求職者と直接話をして、一人ひとりの質問に答えながら園の魅力を伝えられるのが、求人掲載など一般の採用活動と異なる利点です。
求人媒体に掲載してもなかなか応募が集まらず、掲載費用が無駄になっている…とお悩みの場合、求職者にダイレクトにアプローチできる就職・転職フェアを活用することで、採用成功につながるかもしれません。
出典:保育分野における職業紹介事業に関するアンケート調査集計結果(概要)/厚生労働省
保育士の人材紹介を使うときは手数料の確認がマスト
今回は、保育士の人材紹介の手数料についてまとめました。
「費用が高い」と言われることも多い人材紹介。自園の採用規模や予算と照らし合わせて、ぴったりフィットする会社を探すことがポイントですね。
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