保育士の採用はまだまだ難しい状況が続いており、「求人を出してもなかなかいい人がこない」と悩む担当者の方も多いかもしれません。せっかく採用するなら、自園にマッチした長く働ける方を見つけたいですよね。今回は、求人にいい人がこないと課題を抱える園に向けて、優秀な保育士さんを見つけるための採用活動のポイントを紹介します。
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保育士の求人を出してもいい人がこないのはなぜ?
「保育士の求人を出しているのに、なかなかいい人がこない」と悩んでいる採用担当者の方は多いのではないでしょうか。
データを見ると、2023年1月時点で、保育士の有効求人倍率は3.12倍となっており、全職種平均の1.44倍にあたります。
すなわち、保育士さん1人が3つの園の求人を見比べて、自分が行きたい保育園を選べる状況です。
そのため、保育園側としては保育士さんから選んでもらうための工夫が重要になります。
このように、そもそも 保育士の採用難易度は高い ということを認識したうえで、採用活動に力を入れていく必要があると言えるでしょう。
保育士の求人にいい人がこない原因
先ほどは、有効求人倍率をもとに応募が集まりにくい現況にふれましたが、「いい人がこない」という状況には、他の要素も関係しているかもしれません。
ここでは、考えられる要因をまとめてみました。
求人内容から職場の様子が読み取りにくい
求人に掲載している内容に課題があるケースです。
応募条件や給与といった必要最低限の記載にとどまっていて、どんな保育をする園なのか、職場の雰囲気はよいのかなどの定性的な情報が保育士さんに伝わっていない可能性があります。
特に、ハローワークをはじめとする無料媒体に掲載できる情報は最低限の募集要項に絞ってあるケースが多いため、このような事態に陥りやすいと言えるでしょう。
掲載している求人媒体にミスマッチがある
掲載先の求人誌やサイトは、どんな人によく使われているか考えたことはあるでしょうか。
例えば、若手の保育士さんを求めているのに、主婦層の利用が多い紙の求人誌に掲載をしていても効果は見込めません。
有資格者がいい、年齢はこのくらいの方がいいといった人物像を考えたうえで、利用する求人媒体を選ぶことが大切です。
周囲の園より条件が見劣りしている
ライバルとなる近隣の園の求人と比較したときに、勤務条件や給与、福利厚生といった条件面が見劣りしている可能性があります。
すぐに待遇や募集条件を変更することは難しいかもしれませんが、まずは周囲の園の求人を確認してみるとよいかもしれません。
求人にいい人がこないときに試したい3つの対策
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「いい人がこない」と悩んだときに試したい、求人の改善案を3つ紹介します。
求人の出し方を見直す
まずは、求人の出し方を見直してみることが大切です。
掲載内容・時期・掲載先の3つを軸に、現状の課題を分析することで、効果的な募集につながりそうです。
求人内容の見直し
下記のポイントを参考に、求人に掲載している内容を見直してみましょう。
- 保育士さんにとって魅力的なキャッチコピーになっているか?
- 保育内容や方針に関して具体的な説明があるか?
- 給与形態や各種手当、福利厚生について漏れなく記載されているか?
- 勤務時間(シフトの幅)や通勤方法の説明があるか?
- 掲載写真は施設の様子や職員の雰囲気がわかるものか?
客観的な意見をもらうためにも、自園で働く保育士さんに求人内容について意見を募ってみるのも効果的です。
また、自園に応募したときにどんなポイントに惹かれて入ってきたかを聞くという手もあります。
掲載する時期の調整
求人をいつ掲載するかも、応募の集まりやすさに影響すると言えます。
その際は、採用するターゲットに合わせて時期を変更することが重要になります。
例として、中途採用で正社員・パートそれぞれの募集に適したタイミングを見てみましょう。
<中途正社員の場合>
- 1~3月 新年度に向けた転職の活性化
- 6~7月 ボーナス支給による退職者の発生
- 9~11月意向調査の前後で求人を探す人の増加
<パート保育士の場合>
- 1~3月頃 新年度に向けた転職の活性化・子どもの進学や家族の転勤による転職増
- 5~6月頃 新生活が落ち着き職場を探す人の増加
上記はあくまで目安ですが、職員の声も参考にしつつ求人を掲載する時期の参考にするとよいかもしれません。
掲載する媒体の再検討
採用したいターゲットの年齢や経験、保有資格などを踏まえたうえで、利用者層がマッチする媒体を選ぶことがポイントです。
保育園の場合、ターゲットである保育士さんが利用する「保育業界専門」の媒体を利用することで効率的な採用につながります。
保育士バンク!は保育業界を専門に扱う求人サイトです。保育士さんに向けたアプローチが可能となるため、検討してみるとよいでしょう。
給与・待遇を向上させる
周囲の園の募集条件と、自園の給与・待遇を比較して、見劣りしている部分は改善できないか検討してみましょう。
現行の給与体制を見直すとともに、福利厚生や手当などで新しく取り入れられるものはないか探してみるとよいかもしれません。
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もし変更が難しい場合でも、「経験年数に応じて〇〇円加算」や「役職手当あり」などと給与の支給要件を詳しく書くことでより魅力的に映る可能性があります。
自園の求人がどのように見えているか客観的に見てみることが大切と言えます。
募集条件を調整する
求人に載せている募集条件について、書き方を見直すことで応募効果が改善する可能性もあります。
例えば、「〇歳児以上の経験がある方歓迎」「〇時~〇時の勤務可能な方は優遇します」などと記載をすることで、求める人材と出会える確率がアップするでしょう。
また一概には言えませんが、「未経験歓迎」「スキルは問いません」と門戸を広く設けていると、キャリアのある保育士さんの中には『もしかしたら人手不足なのかも』と敬遠する方もいるかもしれません。
自園に必要なのはどんな保育士さんなのか、年齢や勤務時間といった表面的な情報だけでなく、人柄や経歴などまで熟考したうえで、求人の内容に落とし込むことが大切です。
いい人がこないときは求人の出し方を見直してみよう
保育士さんを募集してもいい人がこないと悩んだときは、求人の出し方を見直すことで応募状況が改善するかもしれません。
保育士バンク!では、保育業界専門の求人サイトを運営しています。
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