保育士の人材紹介と派遣にはどのような違いがあるのでしょうか?それぞれの概要やメリット・デメリットを把握したうえで採用活動に活かすことが大切ですね。今回は保育士の人材紹介会社と派遣会社の違いをわかりやすく解説します。仕組みやサービス形態、手数料の相場などもまとめたので採用活動に役立ててみてくださいね。
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■目次
保育士の人材紹介と派遣の違いを知ろう
保育士不足が深刻化する中、人材紹介や派遣の利用を考える採用担当者の方もいるでしょう。
それぞれのサービスの概要やメリット・デメリットを把握して違いを明確化したうえでどちらを活用すべきか検討してみるとよいかもしれません。
中には人材紹介、派遣の両方を採用活動に取り入れたいと考えることもありますよね。
まずは保育士の人材紹介会社の仕組みやサービス形態、料金相場について見ていきましょう。
保育士の人材紹介とは
仕組み
人材紹介は厚生労働省の許可を得て人材を紹介する民間の職業紹介所のことを言います。
求人を募集する保育施設に就職や転職を希望する登録者(保育士さん)を紹介するシステムです。それぞれの施設に対して専任の仲介役を配置して運営するケースが多いようです。
サービス形態
人材紹介の主なサービス形態は3つあります。それぞれの概要について見ていきましょう。
一般紹介・登録型
一般紹介・登録型は、求人依頼を受けた保育施設と求職を希望する保育士さんを引き合わせてマッチングを行うものです。人材紹介会社が仲介役となって、面接の日程調整・希望条件のすり合わせなどを担う場合が多いでしょう。
サーチ型
サーチ型は別名「ヘッドハンティング」とも呼ばれ、保育施設からの人材の紹介依頼を受けた人材紹介会社が別の現場から保育士さんをスカウトして、施設側と引き合わせるシステムになります。
主にキャリアを重ねたリーダーや主任、副園長などの役職者を獲得するために活用する施設がありそうですね。
手数料相場
保育施設側が人材会社に払う手数料の相場について見ていきましょう。人材紹介会社は成功報酬型を取り入れた企業が多く、紹介された人材の採用が決定してから手数料が発生する仕組みになります。
採用が決定した際の人材紹介会社の手数料の相場は、保育士さんの年収の約20%〜40%と言われています。
厚生労働省の資料によれば、採用1件あたりの平均手数料は「76.9万円」です。(※回答事業者数:878事業所)
こちらはあくまでも相場となりますので、人材紹介会社や地域によっても違いがあることが考えられます。
出典:保育分野における職業紹介事業に関するアンケート調査集計結果(概要)/厚生労働省
保育士の人材派遣とは
仕組み
人材派遣とは、派遣契約を結ぶ保育士施設に派遣会社が保育士さんを派遣する仕組みです。そのため、保育施設と派遣会社が雇用契約を締結し、保育士さんの給与を払うのは派遣会社となります。
サービス形態
一般・登録型派遣
一般派遣とは別名「登録型派遣」とも呼ばれ、派遣会社が保育士さんの面接を行ったうえで登録を行います。登録後、保育士さんは派遣会社が指定した保育施設に勤務します。
また、同じ保育園で働けるのは原則3年間と決められているため、その点に注意しましょう。
紹介予定派遣
紹介予定派遣とは、施設側が保育士さんを正社員として受け入れることを前提に派遣会社から紹介を受けるサービスとなります。
保育士さんは最大6カ月の勤務期間後、保育施設側と保育士さん側の双方の同意があった場合に正社員として直接雇用を結ぶことができる仕組みです。
手数料相場
保育施設側が派遣会社に払う手数料相場について紹介します。
保育業界において人材派遣を活用する場合は一般・登録型が多く、アルバイトやパート同様に時給換算で支払うことが考えられるでしょう。
派遣会社に渡す手数料は(マージン)は、派遣スタッフの時給の約30%が相場のようです。
例えば、時間単価1500円で8時間勤務の方を派遣した場合は3600円の手数料を支払う必要があるでしょう。
派遣会社に払う手数料は会社によって違いがあるため、確認することも大切ですね。
保育士の人材紹介と派遣のメリット・デメリット
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保育士の人材紹介と派遣のメリット・デメリットについて解説します。それぞれの違いを把握して採用活動に活かしていきましょう。
人材紹介
人材紹介会社のメリット・デメリットを紹介します。
メリット
- 初期費用がかからない
- 求める人物像に合った人材の紹介が期待できる
- 採用担当者の業務が削減できる
- 専任のキャリアアドバイザーが対応してくれる
- 急な人材補充に対応しやすい
人材紹介会社は保育施設側と保育士さん側の希望条件のすり合わせを経てマッチングを行うため、自園に合った人材の紹介を受けられるというメリットがあるでしょう。
また、初期費用をかけらずにさまざまな求職者を紹介してもらえることから、採用の選択肢が広がるという利点がありそうです。
デメリット
- 地域によっては紹介が見込めないケースがある
- 手数料が負担になる場合がある
採用が決定した場合は手数料が高額になるケースもありますが、長期雇用が期待できる場合も多いため、結果的に採用コストが抑えられるとも考えられるでしょう。
人材派遣
人材派遣会社のメリット・デメリットを紹介します。
メリット
- 特定の期間にあわせて業務を依頼することができる
- 採用選考が不要で担当者の工数を抑えられる
- 直接雇用に移行することができるケースがある
- 急な人材補充に対応しやすい
人材派遣会社を利用する大きなメリットは、保育施設側の希望の雇用期間にあわせて業務を依頼することができるという点かもしれません。
また、時給換算の雇用が多いことから人が少ない時間にあわせて派遣を依頼するということもできるでしょう。
デメリット
- 定期的に人材が入れ替わる可能性がある
- 採用選考がないため、ミスマッチが起こる場合がある
派遣期間の上限は原則3年と決められているため、定期的に人材が入れ替わる可能性もあるでしょう。ただ、満期を迎えた場合は直接雇用への切り替えもできるため、契約内容の変更を検討してみてもよいかもしれません。
保育士の人材紹介と派遣どちらを選択すべき?
保育士の人材紹介と派遣について紹介しましたが、どちらを利用するべきか迷うこともありますよね。
まずは求める人物像を明確にしたうえでどちらを利用することが自園にとって得策か考えてみるとよいかもしれません。
例えば、「産休・育休の代替員」「短期間のパート」などを募集する際は、人材派遣会社を活用することで特定の期間に応じた人員を確保できそうです。
また、「採用選考をしっかり行いたい」「ミスマッチなどを防いで自園にあった人材を雇用したい」という場合は人材紹介会社の利用が適している可能性もあります。
まずは地域にどのような人材紹介会社・派遣会社があるのかを確認したうえで、それぞれの企業に相談してみることも大切ですね。
企業の対応なども加味したうえで、どちらを利用するべきか検討してみるとよいでしょう。
保育士の人材紹介と派遣の違いを把握して採用活動に役立てよう
保育士を斡旋する人材紹介会社と派遣会社を活用するにはそれぞれのメリット・デメリットを把握することが重要です。
自園に必要な人材を確保するために利用を考えてみましょう。
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