主婦パートの需要が高まる昨今。スムーズな保育園の運営のためにも、主婦層に焦点をあてた保育士採用に取り組むとよいかもしれません。今回は「長期就労」や「採用成功率の高さ」など、主婦パート保育士を採用するメリットを紹介します。主婦層の年代別の働き方や求人票の作成ポイントもまとめました。
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主婦のパート保育士を採用するメリット
保育士不足の中、主婦層のパート保育士を採用したいと考える園も多いでしょう。そもそも主婦を雇用するメリットとはどのようなものが挙げられるのでしょうか。
子育て経験を活かした保育が期待できる
保育士は主に子どもの生活をサポートする役割があるため、主婦層を採用すれば、子育て経験を活かした保育が期待できるでしょう。
保護者の方も子育て経験のある保育士が身近にいると、育児の悩みを相談できるうえ、親しみを持って接することができそうです。主婦層を採用することは、安心した園生活を支えるためにも大きなメリットとなるでしょう。
長期就労が望める
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主婦の方は子育てと仕事の両立を考え、希望の勤務時間や通いやすさなどを重視して応募することが多いかもしれません。
そのため、働きやすい職場環境であれば、長期的に働いてくれる可能性があるでしょう。特に保育園に子どもを預けて働く方は、就業先を変えるごとに自治体から就労証明書の提出を求められるため、早期離職する方は少ないかもしれません。
そういった状況もふまえると、主婦層の採用は長期的な人材の定着にも役立ちそうですね。
採用の成功率が高い
年々共働き世帯が増えており、子どもを預けて働きたいと考える主婦も多いことでしょう。
中には保育園への入園を考えて、早期に就業先を決定したい方もいるかもしれません。そのため、採用の成功率も高くなりそうです。
【年代別】主婦のパート保育士の働き方
主婦パートを採用するメリットがわかったところで、次は年代別の働き方について紹介します。主婦がどのような働き方を希望しているのかを知ることで採用活動に活かしていきましょう。
20代・30代
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20代〜30代にかけては結婚や妊娠、出産といったライフイベントによって、生活が一変する方も多いかもしれません。子育てと仕事の両立を考え、5時間~6時間以内の短時間パートを希望することが予想されます。
幼稚園や小学校に通うお子さんのいる方は、子どもたちの送迎を考えて「9:00〜13:00」または「8:00〜16:00」などの日中の勤務を望むことでしょう。また、扶養内で働くことを考慮して週3〜4日勤務を希望する方も多いかもしれません。
40代・50代
40代〜50代の方の中には子育てが一段落して、長時間働くことができるようになる方もいるでしょう。早朝保育や延長保育などの比較的人材が不足しがちな時間帯の対応も任せることができきるかもしれません。
中には、キャリアアップを見越して、パートから正社員への雇用転換が可能な就業先を探している方もいるでしょう。
【主婦のパート保育士向け】求人票作成時のポイント
主婦のパート保育士の需要が高まる中、どのように求人票を作成すれば応募が集まるのでしょうか。求人票の作成ポイントを紹介します。
主婦層向けのキャッチコピーを掲載する
1日5時間勤務など短時間パートを希望している方が多いことから、勤務時間や多様なシフトパターンを用意していることを求人票に記入するとよさそうです。
主婦の目に留まりやすいキャッチコピーを以下にまとめました。
<主婦層向けキャッチコピー項目>
- 扶養内OK
- 駅チカ求人
- 〇〇駅から徒歩〇分と好アクセス
- 行事少なめ
- 土日祝日休み
- 有休消化率100%
- 早番or遅番短時間パート募集
- 40代・50代活躍中
- 子育てママ活躍中
上記の他にも、「保育士復帰応援」「ブランクあり歓迎」などと記載すれば、育児や介護などによって長期間現場を離れている方の目に留まりやすいかもしれません。
キャッチコピーの記載内容を工夫して、応募の増加に取り組んでいきましょう。
雇用している主婦パートさんの経験談を掲載する
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実際に主婦の方を雇用している場合、その方の体験談を求人票に記載することで、働きやすさをアピールできるかもしれません。
保育士経験者の方は勤務条件の他、職場の雰囲気なども重視したうえで就業先を決定することでしょう。職場の和やかさやアットホームな雰囲気を経験談の中で伝えることができれば、「ここで働いてみたい!」という気持ちの後押しにつながり、応募が増えそうですね。
経験談には一日の勤務スケジュールをいっしょに掲載すると、自園での働き方を詳しく伝えることができるでしょう。その際は、「定時で退勤!」「職員同士、笑顔でコミュニケーション」など、アピールポイントを意識したコメントを記入するとよいかもしれません。
仕事内容を明確に記載する
職場復帰を考える際、担任や副担任など責任の重い仕事を任されることに不安を抱く方もいるでしょう。
復職を後押しできるよう、求人票には「主に保育補助として子どもの見守りやお世話をお願いします。」など仕事内容を具体的に書くとよいかもしれません。
また、「パートからの正社員登用制度も充実しています。実際に、子育てがひと段落して正社員になる方もいらっしゃいます。」など、長期就労を見据えた内容を掲載するのもよさそうです。
主婦のパート保育士の採用を成功に導こう
主婦のパート保育士を採用すれば、子育て経験を活かした即戦力としての活躍が期待できるでしょう。
ただ、子育てと仕事の両立ができるのか不安を感じて、なかなか職場復帰に前向きになれない方もいるかもしれません。求人票には復職を後押しできるように、自園の働きやすさをアピールしたい内容をわかりやすく記載することが大切です。
また、採用後は子育てと仕事の両立を支えられるよう、フォロー体制を整えていきましょう。そういった気配りが職員から評価されれば、人材の定着にも役立ちそうです。
人手不足の解消に取り組むためにも、積極的に主婦のパート保育士採用に取り組んでいきましょう。