病院内保育とは、病院や医療施設の中、または隣接する場所に設置されている保育園のことです。保育園の形態のひとつであり、省略して院内保育と呼ばれることもあります。転職を考えている保育士さんの中には、病院内保育について詳しく知りたいという方もいるのではないでしょうか。今回は、病院内保育の概要や役割、またそこで働く保育士さんの仕事内容やメリットなどについて紹介します。
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病院内保育とは?
ここでは、病院内保育とはどのようなものか解説します。
病院内保育の概要
病院内保育とは、病院内または病院に隣接した場所に設置されている保育施設のことです。
複数ある保育形態のひとつであり、基本的に病院で働いている医師や看護師といった医療従事者の子どもを預かります。
病院関係者のための企業内保育園の一種で、託児所のイメージに近いかもしれません。
病院内保育の役割
「病児保育」と言葉は似ていますが、役割は全く異なります。病児保育は病気になった子どもを一時的に預かる保育であるのに対して、病院内保育は病院の中で健康な子どもを保育することを指すので、求人を探す際には混同しないように注意しましょう。
しかし、病院内であるため看護師さんが常駐している場合もあり、子どもに発熱や体調不良などの症状が出た際には看護師さんと保育士さんが連携して対応することができるようです。
病院内保育と一般的な保育施設との違いは?
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病院内保育が複数ある保育形態のひとつであることはわかりましたが、一般的な保育施設と比較すると一体どのような違いがあるのでしょうか。ここでは、その違いを確認しておきましょう。
少人数保育である
一般的な保育施設は、施設の規模にもよりますが、多くの場合子どもの定員が60~100人以上で、年齢別にクラス分けがされています。
一方、病院内保育は病院内で働く医療従事者の子どもの保育を行なう施設なので、定員がそれほど多くはありません。
そのため、少ないところでは10人未満、平均20~30人程度という小規模な保育園が多いです。
また、基本的に少人数の異年齢保育となるため、一般的な保育施設のようにクラス分けがされないという特徴もあります。
夜勤がある施設が多い
一般的な保育施設は、多くの場合、施設の開所時間を朝7時から夜19時までとしています。
しかし、病院内保育の場合、病院で働く医師や看護師は夜勤をこなすことがあるため、勤務時間に合わせて夜間保育を実施しているところもあるようです。
そのため、病院内保育で働く保育士さんも早朝勤務や夜間勤務などのシフト制になっていることも少なくありません。
子どもの登園・降園時間にバラつきがある
一般的な保育施設の場合、登園は朝7~9時、降園は夕方16~18時と大体の時間が決まっているでしょう。
しかし、病院内保育の場合は保育を利用する日の保護者の勤務時間によってバラつきがあります。
たとえば、保護者が日勤であれば朝8~9時頃に登園してくるかもしれませんが、夜勤であれば夕方の17~18時頃に登園するということも十分あり得ます。
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病院内保育で働く保育士さんの仕事内容や一日の流れ
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病院内保育施設で働く保育士さんのことを「病院内保育士」と呼びますが、具体的にどのような仕事をするのでしょうか。また、一日の流れも確認しておきましょう。
病院内保育で働く保育士さんの仕事内容
病院内保育は、受け入れているのが医療従事者の子どもであるという特徴があるだけで、保育内容自体は一般的な保育所と大きな差がないようです。
食事や排せつ、着替えなどの身の回りの援助をはじめ、天気のいい日には外に出て戸外遊びをするなど、年齢や発達に合わせた関わりをします。
ただし、一般的な保育士さんはクラスを受け持ったり、行事やイベントの準備などを行ったりするのに対し、病院内保育で働く保育士さんはクラスを受け持つこともなく、行事がほとんどないため、製作作業や持ち帰り仕事をすることはほとんどないといいます。
病院内保育で働く保育士さんの一日の流れ
病院内保育で働く保育士さんの一日の流れは施設によって異なりますが、一般的に以下のようなスケジュールで働いていることが多いようです。
日勤の場合
時間 | 活動内容 |
8:00~9:00 | 園児の受け入れ |
9:00~10:00 | 自由遊び |
10:00~ | 朝の会 |
10:30~12:00 | 室内遊び・製作遊び・戸外遊びなど |
12:00~13:00 | 昼食 |
13:00~15:00 | 午睡 |
15:00~15:30 | おやつ |
15:30~16:00 | 自由遊び |
16:00~ | 帰りの会 |
17:00~ | 順次園児の降園 |
夜勤の場合
時間 | 活動内容 |
15:30~ | 園児の受け入れ |
16:00~18:00 | 自由遊び |
18:00~19:00 | 夕食 |
19:30~20:00 | 入浴・歯磨き |
20:00~ | 寝かしつけ・夜間見守り |
7:00~ | 起床 |
8:00~ | 朝食、歯磨き |
9:00~ | 順次園児の降園 |
病院内保育で働く保育士さんの勤務体系
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実際に働くことを見据えた場合、雇用形態や勤務時間などの勤務体系についても詳しく知っておきたいですよね。それぞれについて紹介します。
雇用形態
病院内保育士の求人には正社員とパート・アルバイトのどちらの募集もあり、地域限定正社員の募集を行なっているところもあるようです。
しかし、認可保育園などに比べると病院内保育を行なっている施設数は少ないため、求人の数もそれほど多くないのが現状です。
勤務時間
保護者である医療関係者の働き方にあわせて、病院内保育は24時間体制で子どもを預かっているところが多いようです。
そのため、夜勤・早朝勤務、また宿直勤務など、勤務時間も多岐にわたります。例えば正社員でも週1回の夜勤が入ったり、パートさんなどはシフト制で、夜勤・早朝のシフトに入ったりすることがあるようです。
夜勤はその病院の勤務体系によるので、月に3回ほどあるところや、週に1回のところ、基本的に毎日行なっているところなど、園によってさまざまです。夜勤をした場合には、1回につき2500円程度夜勤手当がつく場合もあるようです。
休日
一部の病院内保育施設では、1日の実働時間を10時間にする代わりに週休3日制をとるなど、多様な働き方を認めているようです。
ほかにも、週に2回程度休園日を設けている園や、預かりの予約がない場合にはお休みになる園などもあります。
病院内保育で働く保育士さんの給料
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保育士バンク!に掲載している求人から病児保育の求人状況を調べてみたところ、クリニックや小児科、病児保育専門施設などさまざまな施設で募集が行なわれていることがわかりました。
どの施設も少人数の子どもの保育を行なっているところが多いようで、お子さん一人ひとりと丁寧に関われる環境が整っているようです。
求人情報から給料を見てみると、正社員として働く場合は月給約20~26万円前後、アルバイトやパートとして働く場合は時給1000~1250円程度が相場となっていました。
上記の金額はあくまで相場であり、実際は年齢や経験年数などによって支給される金額は異なります。
また、施設によっては資格手当や役職手当が加算されることもありますし、夜勤がある施設の場合は夜勤手当がつくこともあります。そのため、ここで記載した金額は参考程度にとどめておくようにしましょう。
なお、保育士バンク!に掲載されている夜間保育所の求人情報を知りたい方は、以下のボタンからチェックしてみてくださいね。
病院内保育の求人はこちら病院内保育士として働くメリット
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ここでは、一般的な保育園で働く保育士さんとは異なる、病院内保育士ならではのメリットを紹介します。
小規模で子どもと関わる時間が多い
病院内保育のメリットのひとつは、小規模な環境で保育ができることです。前述したとおり、病院内保育は毎日同じ子どもが預けられるわけではなくクラスも存在しないため、比較的少人数の子どもを預かることとなります。
そのため、一人の保育士さんに対しての子どもの人数が少なく、一人ひとりと向き合って深く関わることができると言えるでしょう。
風邪などの体調不良に迅速に対応できる
病院内保育は病院の中や付近で行なわれているため、体調不良の子どもが出た場合には、すぐに病院と連携して対応できるというメリットが挙げられます。
また、保護者の方が病院内で勤務しているため、連絡がつきやすく、保護者の方にとっても安心と言えるでしょう。
行事がほとんどなく、準備を要さない
一般的な保育園にあるような運動会やそのほかの行事がほとんど行なわれないため、行事を理由とした忙しさがないのもメリットと言えるかもしれません。
イベントに向けた製作物や持ち帰りの仕事なども少ないため、子どもたちの保育により集中できそうです。
病院内保育士として働くデメリット
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続いては、病院内保育士として働くデメリットを確認しておきましょう。
勤務時間が不規則
病院で働いている人の子どもを預かるため、勤務時間が不規則になることが考えられるでしょう。
子どもの保護者は医療従事者なので、夜勤や急なシフト変更が発生したり、救急患者のために急に出勤したりすることもあるため、保護者の勤務時間に合わせた柔軟な対応が求められそうです。
このことから、夜勤などのシフトに臨機応変に対応できる人材を求めている求人も多く、柔軟に働けるパートやアルバイトの求人を出しているところも多いようです。
求める保育がしづらい場合も
病院内保育は小規模で行なわれていることから、多くの場合、限られた場所で保育を行なっています。広々とした場所での外遊びやプール遊びなどは難しくなってしまうでしょう。
したがって、子どもたちと思いっきり外で遊んだり、季節ごとの行事やイベントを楽しんだりしたい保育士さんにとっては、理想と異なることもあるかもしれません。
また、クラスを受け持つこともなく、子どもたちの顔ぶれも日によって変わります。同じ子どもの成長を近くで見守りたいという保育士さんにとっては、物足りなく感じてしまうこともありそうです。
なお、病院内保育以外にも、保育士から転職しやすい異業種を知りたいという方は以下の記事をご覧ください。
病院内保育とはどのようなものかを知り、転職するときの選択肢を広げよう
病院内保育は、病院で勤務する人々の子どもを預かり、医療関係者の育児を支える役割を担っています。
保育士資格を持っていれば病院内保育士として働くことができ、少人数保育ができることや残業などが比較的少ないというメリットがあります。
もし病院内保育の仕事に挑戦してみたいという保育士さんがいらっしゃいましたら、保育士バンク!にお気軽にお問い合わせください。
保育業界に精通した専門のキャリアアドバイザーが、あなたが求める条件に合った求人を紹介いたします。
なお、保育士バンク!に掲載されている病院内保育の求人情報を知りたい方は、以下のボタンからチェックしてみてくださいね。
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