保育士を確保するには採用方法の選び方が重要にになります。「求人サイト」や「ハローワーク」「人材紹介」など主要な手法の特色や費用、注意点を把握して採用活動を成功に導きましょう。今回は、保育士の採用方法の特徴や効果的な求人媒体を選ぶポイントを徹底解説!人材の確保に向けて役立ててみてくださいね。
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■目次
保育士の求人倍率から見る採用方法の重要性
保育業界では依然として人材不足が続いており、厚生労働省の資料によると、2021年1月の保育士の有効求人倍率は2.92倍と採用競争が活発になっています。
出典:保育士の有効求人倍率の推移(全国)/厚生労働省からの抜粋
このような状況の下、自園の求める人材と出会い、面接に繋げるためには、適切な採用方法を選ぶことが重要になります。
まずはどのような募集媒体があるのか把握しましょう。
保育士の採用方法の種類
保育士の採用方法には、主に以下の種類が挙げられます。
上記のように多様な媒体があるため、どのような採用方法を取り入れるべきか迷うこともあるでしょう。中にはなかなか求職者が集まらないため、募集媒体の変更を検討する担当者の方もいるかもしれません。
ここからは各手法の特色・費用・注意点を徹底解説します。採用方法を選ぶ際に役立ててくださいね。
保育士の採用方法1:ハローワーク
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厚生労働省が管理する職業紹介事業であるハローワークについて紹介します。
特徴
地域のハローワーク内に設置された求人検索端末に求人情報を掲載することができます。希望すれば、ハローワークが運営するWebサイトでも公開可能です。
また、求人掲載期間は通常「登録日の翌々月末」で終了してしまいますが、延長申請ができます。>長期的な利用が可能なため、安心してサービスを活用できそうです。
費用
無料で利用することができます。
注意点
ハローワークは民間の職業紹介事業などでは就職へ結びつけることが難しい就職困難者を中心に支援するという役割を担っています。
なかなか仕事が見つからずに困っている方が利用する場合や一般的に採用が決まりにくい”未経験”や”ブランクあり”といった求職者の方が多いと考えられます。
「即戦力となる保育士さんを募集したい」という場合は、他の採用手法と組み合わせるとよいかもしれません。
保育士の採用方法2:紙媒体の求人
求人情報誌や新聞紙などの紙媒体の求人について紹介します。
特徴
「紙」を活用した募集方法で、冊子タイプやフリーペーパーなどさまざまな種類があります。
転職活動に紙媒体を活用するのは、中高年層がメインと言われており、中堅からベテラン層の保育士さんを採用したいケースで効果を発揮するかもしれません。
求人情報誌では「保育士さん特集」など専門職の特集ページを設けるケースもあるため、掲載内容をチェックしてみるとよさそうです。
費用
紙媒体は広告のサイズや掲載期間によって費用が変わる場合が多いかもしれません。
例えば、新聞掲載であれば15万円から140万円程度など大きく幅があるようです。
また、求人情報誌の場合は1万円台から20万円程度のところもあれば、15万円から100万円程度の範囲で料金を設定しているところもあるため、企業によってバラつきがあります。
また、フリーペーパーの場合は1万5000円前後で掲載できる媒体も多く、比較的安価で利用できるでしょう。
注意点
各紙媒体で掲載料に違いがあるため、広告のサイズや掲載期間などをしっかり確認することが大切です。
また、若年層の保育士さんを募集したい場合は、求人サイトや人材紹介などを併用するなど工夫するとよさそうです。
保育士の採用方法3:求人情報サイト
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ここでは求人情報サイトについて紹介します。
特徴
求人情報サイトでは、オンライン上で保育士さんの求人を募集することができます。
地域に特化したものから、専門職だけを扱うサイトなど、さまざまな種類があります。
実際に働いていた保育士さんからの口コミを掲載しているサイトもあり、現場の状況や人間関係などを知りたい方が求人サイトを見る可能性は高いかもしれません。
費用
求人サイトの利用は有料のものもあれば、無料のものもあります。
有料の場合は主に掲載課金型と成功報酬型に分けられるため、費用をチェックしていきましょう。
<掲載課金型>
掲載課金型は求人広告を掲載すると料金が発生するシステムです。
掲載日数や地域によって料金が異なりますが、安価なところでは1万円以下から利用できるケースもあれば、1カ月で20万円程度の金額を設定している場合もあるようです。
<成功報酬型>
成功報酬型とは初期費用や掲載料はかからず、掲載後に成果が出た時点で料金が発生するシステムになります。
成功報酬型の費用は採用した保育士の年収をもとに割り出されます。一般的に年収の約20%~40%の範囲で設定していることが多いようです。
保育士の2022年度の平均年収は約381万円となります。
この数値を基に平均採用単価を算出すると、約76万円〜152万円程度の費用がかかる可能性があるでしょう。
注意点
求人情報サイトは「若年層向け」「専門職向け」などさまざまな特色があるため、サイトのターゲットをしっかり把握したうえで活用することが大切です。
保育士採用の場合、保育求人をメインに取り扱うサイトを利用することで、保育の仕事を探している人を効率よく探せるケースもあります。
保育士バンク!は保育に特化した求人情報サイトです。求人原稿の作成から掲載後のアフターフォローまで一貫したサポートを受けられるのが特徴です。
なかなか保育士の採用につながらないとお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。
保育士の採用方法4:人材紹介
人材紹介について紹介します。
特徴
人材紹介はアドバイザーが仲介役となり、登録された保育士さんの中から自園に合った人材を紹介してくれるシステムです。
アドバイザーが求職者とのやり取りを担ってくれるのが特徴で、面接の日程調整から採用の合否の連絡なども代行するため、採用活動にかかる負担を軽減できるでしょう。
費用
人材紹介の多くは成功報酬型を導入しています。
費用は求人サイト同様、保育士の年収の約20%〜40%程度の紹介手数料を支払う場合が多いようです。そのため、平均採用単価は約76万円〜152万円程度と考えられるでしょう。
注意点
基本的に求職者とのやり取りはアドバイザーを介することになるため、募集人数や自園が求める人材を明確に伝え、実際の採用情報との相違がないように気をつけましょう。
また、採用条件や人数などに変更があった場合は早めにアドバイザーに伝えるなど情報共有を徹底することも大切ですね。
保育士バンク!では、人材紹介サービスを運営しています。貴園の条件やご要望に合わせてぴったりな保育士さんを紹介いたします。
紹介を受けてから採用が決まるまでは費用がかからず、じっくり選考したうえで採用を決めることができます。 採用にお困りの方は、ぜひ一度ご相談ください。
出典:賃金構造基本統計調査
保育士の採用方法5:転職フェア・合同説明会
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ここでは転職フェア・合同説明会について紹介します。
特徴
企業や自治体などが主催する転職フェアや合同説明会は、会場に訪れた保育士さんと実際にコミュニケーションを取れる機会となります。
ホールなどで開催されることが一般的で、自園が出展したブースに集まった保育士さんに対して園の説明やアピールを行います。
また、求職者の要望と保育施設側の希望が一致した場合は、後日面接の約束をすることも可能です。
求職中の保育士さんと直接会って話しながらお互いに理解を深めあえるため、採用の成功率も高まりそうです。
費用
一般的に1日あたり35万円〜100万円程度が相場といえますが、開催規模や地域によって異なるようです。
注意点
出展を決める前に、当日の流れや来場者数、イベントのルールをしっかり確認しておきしましょう。また、来場者に対するアピール方法などを相談するとアドバイスをもらえるケースも多いようです。
保育士バンク!では全国各地で就職・転職フェアを開催しています。保育業界専門のため、保育経験者や保育学生に向けて効果的にアプローチすることが可能です。
ご相談いただければ、費用や出展スケジュール、当日の流れなどを詳しくご説明いたします。
保育士の採用方法6:保育士養成の大学や専門学校への募集
保育士養成の大学や専門学校に求人を出す園もあるようです。
特徴
保育士養成の大学や専門学校に求人を出すことで、学生からの応募が期待できます。学校が出している求人ということから、学生からの信頼度が高まるというメリットがあるでしょう。
また実習園として保育士の育成に貢献しているなど日頃からつながりがある場合は、学校側から就職希望の学生を推薦してもらえるケースもあるようです。
費用
ケースによって異なるものの、養成校に対する求人募集は基本的には費用がかからないことが多いようです。
注意点
学生の実習やゼミなどによって、就活の時期と求人を送ったタイミングがずれこむと、応募につながらない可能性があります。早めに採用情報を共有し、募集の期限などもきちんと伝えるとよいでしょう。
保育士の採用方法7:自園のホームページ
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自園のホームページで人材を募集するケースについて紹介します。
特徴
自園のホームページに採用情報を記載する保育園も多いのではないでしょうか。
ホームページに求人情報を載せることで保護者の目にも留まり、知り合いの保育士さんの紹介につながる可能性もありそうです。
また、自宅の近隣エリアで転職しようとしている保育士さんは、どのような保育施設が近くにあるのかとインターネットで検索することも多いようです。ホームページに採用情報を記載しておけば、園のホームページが目に留まった保育士さんからの応募も期待できそうですね。
費用
自園で運用する場合は無料ブログサービスを使えばインターネット料金以外の費用はかからないようです。 ただ、ホームページの制作を専門業者に頼むことも可能。テンプレートを利用するのか、オリジナルデザインにするのかによっても異なりますが、5万円~30万円程度の費用で依頼することができるようです。
注意点
ホームページを使って採用を行う場合は、採用情報の専門ページを設けるとよいでしょう。
採用情報のページには保育士が楽しそうに仕事をしている様子や子どもの活き活きした姿を写真などで配信すると、求職者の目に留まりやすいかもしれません。
また、採用情報に変更があった場合、古い情報は消去するなどこまめに更新することが大切です。
保育園のホームページ制作は、保育士バンク!で承っています。保育園に必要な項目を取りそろえるとともに、保育士さんや保護者の目に留まりやすいデザインでの制作が可能です。
費用や制作スケジュールについては、こちらからお気軽にご相談ください。
保育士の採用方法を選ぶときのポイント
最後に保育士の採用方法を選ぶときのポイントを紹介します。
採用人数や求める人物像を明確にする
まずは現場の状況を把握したうえで、求める人材を明確化しましょう。
採用情報を整理する際は以下の項目を参考にするとよさそうです。
- 採用時期(いつから採用する必要があるのか)
- 応募資格(保育士資格、幼稚園教諭免許状の有無)
- 勤務時間(どの時間帯に必要か)
- 給与(園の予算を考えたうえで計上)
- 仕事内容(担任、補助職員など必要な担当の確認)
特に採用時期は、採用手法を選ぶときに重要なポイントとなります。
即戦力の保育士さんが必要な場合は、コストがかかっても人材紹介を利用することで、すぐに紹介を受けられるケースもあるでしょう。
また、長期的に募集を行う際はハローワークや保育専門の大学、専門学校などからの紹介を待ち、様子を見ながら採用手法を変えていくとよいかもしれませんね。
採用活動の予算を把握する
採用手法においては無料のものもあれば、費用がかかるケースもあります。
園の経営状況を把握し、採用活動の予算の計上を行ったうえで採用手法を選ぶことが大切です。
「無料の募集媒体を活用してみたが、全然人が集まらなかった」という場合もあるようです。
活用したい採用手法の費用をチェックし、予算と照らし合わせて検討することも重要ですね。
複数の採用手法を取り入れるか検討する
保育士人材が不足する中、単体の募集媒体を利用してもなかなか求人が集まらない場合があるかもしれません。
保育施設の中にはさまざまな採用手法を積極的に取り入れて、求職者に多角的なアプローチを行っている場合もあるようです。
特に人材紹介はさまざまな保育施設に人材を紹介しているため、各地域の保育士の就職動向を熟知している可能性があります。
興味のある採用手法があればまずは問い合わせて、どのような採用効果があるのか相談することも大切ですね。
▼実際の効果を聞いた!採用事例インタビューはこちら
自園に合った採用方法を取り入れて保育士の人材確保を目指そう
近年はオンライン上での求人募集も活発化し、採用手法も多様化しています。
採用担当者の方は人材を獲得するためにはどのような採用手法を取り入れるべきか、費用対効果を考えたうえで選ぶことが大切です。
今まで利用したことのない採用方法も検討したうえで、人材の確保を目指していきましょう。
費用や制作スケジュールについては、こちらからお気軽にご相談ください。