正社員からパートへ。子育てと両立しながら“私らしい保育”を叶えた転職体験

    5歳の頃の担任の先生との会話がきっかけで保育士を目指したKさん。現場での経験を重ね、結婚・出産を経て、子育てと両立できる環境を求めて保育士バンク!を2度活用し、「9時~15時勤務」などの希望条件が叶う園への転職を実現。正社員からパートへと働き方が変わる中、自分の保育観に合う園と出会えた体験談を紹介します。

    目次

    プロフィール

    プロフィール13

    まず、保育士を目指したエピソードを教えてください。

    私が保育士を目指したきっかけは5歳のときの担任の先生とのやり取りがきっかけです。

    当時通っていた園で、将来の夢を描く活動があったのですが、私は隣の園にある好きなキャラクターの園バスに憧れて、その園の絵を描いていました。

    その絵を見た先生に「どうしてこの絵を描いているの?」と聞かれ、「このバスに乗りたいから」と答えたら、先生が「そんなこと言わずに、ここで一緒に働こうよ」と言ってくれたんです。

    私は「わかった」と伝えて、その絵に×を書いて、もう一枚紙をもらって、通っていた園で先生と遊ぶ様子を描きました。

    ずっとそのエピソードが心に残っていて、私の将来の夢は「もう保育士しかない!」という気持ちで、先生との約束を果たすために保育士を目指しました。

    私が保育士になったときに自分が受け持った子どもたちにも「先生と一緒に働きたい」と思ってもらえるような先生になりたいという気持ちがありましたね。

    短大卒業後のご経歴を教えてください。

    短大を卒業後、自分が通っていた母園が実習先だったので、その園に就職し、4年間働きました。私が保育士を目指したきっかけになった先生も勤務していて、一緒に働くことができました。

    とてもよい環境でしたが、「ここでずっと働くのは難しいかもしれない」と思ったのをきっかけに、転職を決意しました。

    その後、ハローワークで見つけた保育園に転職し、12〜13年ほど勤務しました。

    長年勤務していた保育園を退職した理由や転職活動を始めたきっかけを教えてください。

    結婚後、正社員として働き続けていたのですが、子どもを授かりたいという思いがありました。

    園長先生に子どもがほしいので不妊治療をするためにも、ストレスがかからないようにしたいという気持ちを伝えて、辞めることにしました。

    その後、無事に子どもを授かり出産しました。

    住んでいる地域が保活の激戦区だったこともあり、「0歳児のうちに預けないと1歳児では預けられないかもしれない」と周囲の方から聞き、子どもがまだ生後3~4ヶ月のときに転職活動を始めることにしました。

    さっそく相談してみる

    保育士バンク!を利用したきっかけや転職先が決定するまでの流れを教えてください。

    仕事と子育ての両立も不安で、何から始めたらよいのかがわからず、迷っていました。

    そんなときに保育士バンク!という名前を見つけました。最初はサービス内容を全然知らず、「とりあえず利用してみようかな」という気軽な気持ちで登録しました。

    その後、保育士バンク!には2度ほど転職活動をサポートしてもらったのですが、それが初めての利用でした。

    初めて保育士バンク!を利用した印象はどうでしたか?

    ハローワークなどで求人を探したときは、自分から詳しく転職先を調べる必要があったので大変でした。

    でも、保育士バンク!を利用してみると、キャリアアドバイザーの方に希望条件を伝えるだけで「こういう園がありますよ」「こんな特色がありますよ」とさまざまな園について教えてくれて、とてもありがたかったです。

    また、自分が直接園に連絡しなくても、代わりに園に連絡をしてくれます。面接の日程調整などもサポートしてくれるので、助かりました。

    園に言いにくい要望もキャリアアドバイザーの方を介して伝えられるので、本音で話せることもよかったですね。

    転職活動中の希望条件や採用までの流れを教えてください。

    仕事と子育ての両立を考えて、「自宅から近くて通勤しやすいこと」が希望条件でした。

    ただ、転職活動を始めたときに子どもを預ける園がまだ決まっていない状態だったので、その状況も理解して採用してくれる園がほとんどありませんでした。

    最終的に1つだけ受け入れてくれる園があり、面接を受けました。

    面接の質問対応については、キャリアアドバイザーの方にいろいろとアドバイスをいただきましたね。面接後、内定をもらい働き始めました。

    実際に働いてみてどう思いましたか?

    勤務を開始して正直なところ…あまり楽しくはありませんでした。

    毎日同じような保育の流れで、単調で「楽だけど楽しくない」と感じる日々だったんです。

    職員の方々の雰囲気はよかったのですが、自分の中で「納得のいく保育ができない」という思いが強くなっていきました。

    周りのパートの先生からは「そのうちこの保育環境に慣れるよ」とは言われたのですが、妥協することが難しかったです。

    今までしっかりした保育方針のもとで子どもと関わってきていたので、自分が培ってきた保育観との違いが気になりました。

    悩みを抱く中で、体調も崩して1カ月ほど休養が必要ということもあって、入職から7ヶ月ほどで退職することにしました。

    転職活動の中で2度目に保育士バンク!を利用したいと思ったきっかけやその後の流れを教えてください。

    退職後、私の状況を知った12年以上勤めた園の関係者から「戻ってこない?」と声をかけてもらってはいたんです。

    ただ、園長先生からは希望する勤務時間帯での採用が難しいと言われてしまい…園児数少なくなっているという様子も聞いたので、戻るのは難しいと感じました。

    でも、子どもがすでに保育園に通っていたため、「早く仕事を決めないと、退園しなければいけない」という危機感から、再び保育士バンク!に登録し、転職活動を始めました。

    今回の転職では、しっかり複数の園の見学をしてから、自分の希望に合った転職先を見つけたいと思いました。

    実際にキャリアアドバイザーに伝えた希望条件を教えてください。

    まず、前の園は勤務時間が長かったこともあり、仕事と家庭との両立を考えて「9時〜15時までの短時間勤務で働きたい」ということを伝えました。

    また、自宅から近いと園の保護者の方などと仕事以外で会うこともあると思い、「自宅からあまり近すぎない場所で、バス通勤できる園で働きたい」ということも伝えました。

    あともう一つの希望条件は園の規模ですね。

    前の職場はどちらも200人〜300人の園児数の大規模な園。子どもの名前を覚えるのが大変だったこともあり、「園児数が100人以内であること」を希望理由に挙げていました。

    キャリアアドバイザーからの求人の紹介から面接、転職先を決定までの流れを教えてください。

    キャリアアドバイザーの方から2つの園を紹介してもらい、面接を受けました。

    履歴書の書き方などのマナーは、1度目に保育士バンク!を利用したときにアドバイスを受けていたので役立ちましたね。

    面接については、2園ともあまり「面接」という感じではなかったんです。

    キャリアアドバイザーの方から「園の関係者の方がまずは1度お会いしたいみたいですよ」と伝えてくれたので、園見学に行くと、いつの間にか面接っぽくなっていたという印象でした。

    「どんな働き方をしたいですか?」といった会話ベースのやりとりが中心で、子どもが小さいことなども話せたので、希望条件を伝えやすかったですね。

    その後、どちらも「園の雰囲気がよいなあ」と感じる中、2園とも内定をいただいたので、とても迷いました。

    最終的には園長先生から「ぜひ来てほしい」「本当に来てほしい」という熱意ある声をかけてくれた園に決めたんです。

    保育方針もしっかりしていますし、定員19名の小規模園で園児数が11人と少ないのも希望に合っていました。

    保育士バンク!に4月の初めに登録し、わずか1週間で見学・面接・採用と短期間の転職活動。忙しかったですか?

    振り返れば、4月の初めに保育士バンク!に登録し、求人を紹介してもらって、4月11日には採用していただいた園での勤務を開始していたんですよね。

    自分自身が年齢的に若かったら、転職活動の仕方は違っていたかもしれません。

    今までの保育経験を考えて、スキルアップできそうな別の園を選ぶことも考えましたが…家庭と仕事の両立などもふまえたうえで、勤務しやすい園を選びました。

    短期間の転職活動の中で採用が決まり、子どもも継続して保育園に通うことができたので本当によかったです。

    転職活動に2度ほど保育士バンク!を利用してみてどうでしたか?

    担当してくださったキャリアアドバイザーの中には、異動された方もいらっしゃいましたが、どの方も話しやすくて、安心して相談できる方が多かったですね。

    だからこそ、希望条件も素直に伝えやすくて…丁寧に話を聞いてくれる中で、自分が考えていなかったことを提案してくれる場面もあり、参考になりました。

    「こんなこと言っていいのかな」と思ったことも伝えられたり、誰にも相談できないこともお話しできたり、キャリアアドバイザーの方が私の味方になってくれていることを感じていました。

    やり取りの中で、しっかり私の話を聞いて気持ちを理解してくれたことがうれしかったです。

    また、転職活動中は1対1の専属でサポートしていただきました。私のこともちゃんと覚えてくれていて、違う人とコミュニケーションをとらなくても転職活動を進められるというのもよかったです。

    転職した後も関係性が終わりということはなくて「何かあったら言ってくださいね」とあたたかい言葉をかけてくださるのもありがたかったです。

    実際に今の園で働き始めてからの印象を教えてください。

    現在、働き始めた園は職員の方々は大規模な園から転職した方が多くて、みなさんテキパキ働いていて雰囲気がとてもいいんです。

    周りの先生からは「もうこの保育園に馴染んでいるよね」「仕事が早いね」などと言ってくれることもあります。

    職員の方々が行事の進め方や製作活動などをいろいろ質問してくれるので、アイデアを提案したり、指導したりすることもあります。

    正社員とパートでの働き方の違いについて考えることはありますか?

    パートという立場なので、どこまで求められているのかを意識しながらも、ミドルリーダーとして働いていた経験を活かして、若い先生には声をかけつつ…よい雰囲気をつくろうと行動するようにしています。

    園長先生には、「パートだからあまりやりすぎない方がいいですか?それとも働き方関係なく、仕事をした方がよいですか?」と確認をしたんですよね。

    「関係なく働いてほしい」と言ってくれたのですが、あまり出しゃばりすぎるのもよくないという想いがあり、周りの目も考えて「陰でサポートしていきますね」と伝えました。

    全体で職員が6人しかいないので、メンタル面のフォローなどを行いながらサポートすることを大切にしています。

    前の職場では保育観の違いが転職のきっかけになったと伺いましたが、自身の「保育観」について教えてください。

    保育を進める中でしっかりしたねらいを立てたうえで、行事や活動を進めていきたいという気持ちがあります。

    前の園では同じような活動を繰り返す毎日で「またブロック遊び?」という疑問が湧いてきたり、クリスマスなどの行事もなかったりしました。

    若い先生方からも「この保育方針でいいですかね?」と問いかけられる場面があり、もどかしさもありましたね。

    いずれは正社員になりたいという気持ちがある中、「ここでキャリアを積むのは違うかもしれない」という気持ちを抱くようになりました。

    保育士が楽しくないと子どもも楽しくないのではないかと思うんです。

    そこで、自分に合う保育観の園で働くのは大切だと感じました。転職した園では行事も取り入れていますし、保育方針もしっかりしているのでやりがいを感じています。

    今後のキャリアについて考えていることや、保育士の仕事でやりがいを感じる瞬間を教えてください。

    保育士として10年以上しっかり働いてきた経験があるので、「自分の中でやりきった」という気持ちはあります。

    今は子育てとの両立が第一なので、新たに何かに挑戦することは難しいですが、職場の雰囲気がよりよくなるように、自分なりに動いていきたいと考えています。

    周りの方からは「保育士が天職だよね」と言われることもありますが、「子どもが好き」というだけでは続けるのが難しい仕事だと感じています。

    子どもをどう育てるか、自分の言葉がけによって子どもたちがどう成長していくか…その姿を見守れることが、私にとってのやりがいですね。

    保育には正解はないけれど、「この子にはこうしたほうがよさそう」「この子にはこう関わろう」と一人ひとりに向き合っていると、「ああ、こうして関わってきてよかったな」と感じる瞬間があって、達成感やよろこびにつながっています。

    若い先生たちの指導を任されているというお話もありましたが、どんなことを伝えていきたいですか?

    若い世代の先生が「保育士って楽しい!」と思ってもらえるように、今まで培った経験を活かして、伝えていきたいと思っています。

    昔は「怒られて育つ」「保育の仕方を盗んで育つ」というような風潮があったように思います。私自身、先輩方に保育について教えてもらったことはなかったんですよね。

    でも、今はそういう時代じゃないということを、ミドルリーダーの研修などで教わりました。

    たとえば、イライラしているときに感情的になり、若い先生に当たってしまう職員の方もいますよね。

    若い先生がそういった場面などを経験すると、なかなか乗り越えることが難しく、2〜3年で辞めてしまうことも少なくないと感じます。

    だからこそ、65歳の定年まで次の世代の先生たちのフォローをしながら、保育の楽しさや意味を感じられるような関わり方をしていきたいと思っています。

    最後に、転職を考えている保育士さんへメッセージをお願いします。

    「保育士バンク!に相談すると、今すぐ園を辞めなければならない」「登録したら絶対に転職しなければならない」と感じている保育士さんは多いと思います。

    ですが、実際にはそうではなく「キャリアアドバイザーに今の状況を話してみたり、気軽な気持ちで園見学に出かけてみたりするだけでも大丈夫だということ」を実感しました。

    転職というと、どうしても重く受け止めてしまいがちですが、見学に行ったうえで「やっぱり今の園で働き続けたい」と思えることもあるかもしれません。

    誰だって「本当に辞めていいかな」と悩むと思うんです。まずは辞めずに、他にどんな園があるのかを見てほしいです。

    また、見学や面接を経て「やっぱりこの園は自分に合わなかった」と感じたときに、その気持ちをキャリアアドバイザーの方に伝えるのは申し訳ないな……と思ってしまう方もいるかもしれません。

    でも、「そんなふうに思わなくて大丈夫だよ」とキャリアアドバイザーの方が教えてくれました。

    もし「来年には辞めたいな」と思っている方がいるのなら、まずは園を調べたり、見学に行ってみたりするところから始めてほしいです。

    今働いている園を円満に辞めたいと考えているのなら、なおさらしっかり準備をするためにも、早めに動き出してほしいですね。

    キャリアアドバイザー13

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