保育園から独立して働くフリーランス保育士。具体的な仕事内容や働き方、給料などいろいろと気になりますよね。今回は、特定の保育施設に勤めずに働く「フリーランス保育士」についてくわしく紹介します。あわせて、フリーランス保育士になるにはどうすればいいのか、働くうえでのメリットやデメリットもまとめました。
yamasan/stock.adobe.com
■目次
フリーランス保育士とは
人間関係や労働時間の長さなど、悩みを抱えながら働く保育士さんも多いのではないでしょうか。
そこで注目を集めているのが、組織に属さずに保育経験を活かして活躍できるフリーランス保育士です。
フリーランスとは社会的に独立した個人事業主のことですが、保育士さんもなることができます。
自分でスケジュールを管理しながら、 好きな時間に自由な場所で働くスタイルが一般的で、これまでの保育現場で培ってきたスキルや知識を活かして独立するケースが多いようです。
保育士不足が深刻な昨今は、必要とされる場面が多いかもしれませんね。
今回はフリーランス保育士になるにはどうすればよいのか、働くうえでどのようなメリットがあるのかなど、気になる点をまとめました。
フリーランス保育士の働き方
kimi/stock.adobe.com
フリーランス保育士になると、次に挙げるような働き方が可能になります。
フリー保育士
保育施設などに派遣されクラス担任をせずに働く、フリー保育士としての働き方があります。
職員の手が足りないときのサポートや事務的な業務など、施設内の補助的な役割を担うようです。
正職員と比べると責任が重い業務を任されることは少ないかもしれません。
スケジュールを調整すれば、複数の施設を掛け持ちして働くことも可能でしょう。
ベビーシッター
利用者の自宅で保育を行う、ベビーシッター。
預かる子どもは0歳から12歳頃までと幅広いので、さまざまな年齢の子どもと接しながらさらなるスキルアップを図れるでしょう。
兄弟姉妹を同時に保育することがあっても、保育施設に比べれば少人数を相手にするため、子どもとじっくり向き合えるのが魅力といえそうです。
単発で働く保育士
期間限定のイベントの際に子どもを預かるなど、単発で働ける保育士の仕事もあるようです。
自分に興味のあるイベントであれば、保育士さんも現場の雰囲気を楽しみながら働くことができそうですね。
また、保育士としてのスキルを活かし、新人保育士さんに向けた研修や養成学校などの講師として働くこともできるでしょう。
保育ライター
文章を書くことが好きな方は、保育に携わってきた実務経験を活かして保育系の記事執筆をするのもよいでしょう。
保育士さんや子育て中の親に向けた記事を紹介するWebサイトや雑誌など、多方面でニーズがありそうです。
ライターの仕事はリモート勤務も可能なので、フリー保育士などと並行して働くこともできるかもしれません。
フリーランス保育士として働くメリット・デメリット
yamasan/stock.adobe.com
フリーランス保育士として働くと、どのようなメリットがあるのでしょうか。デメリットとあわせて紹介します。
メリット
ワークライフバランスを取りやすい
フリーランス保育士になると、自分でスケジュール管理をしながら、自由に日程を組んで働くことができます。
無理のないように時間を調整できるので、プライベートの時間を確保しやすいでしょう。
人間関係で悩みにくい
一つの保育園に勤務すると、職場の人間関係などで悩むこともあるかもしれません。
一方フリーランス保育士は勤務先を自由に選択でき、同じ職場で働き続けなくてもよいため、人間関係でのストレスを軽減できるでしょう。
さまざまな保育現場を経験できる
フリーランス保育士は、勤務場所を自分で設定することができます。
さまざまな現場で働くことができるので、新鮮な気持ちで仕事ができるでしょう。
また、あらゆる子どもと接することで、保育の知識の幅が広がるかもしれません。
働き方によっては高い年収を得られる
フリーランス保育士は、スケジュールの組み方次第で収入を希望額に近づけることも可能です。
ベビーシッターとライターなど、2つの仕事を並行させることも可能なので、働き方を工夫することで年収アップにつながるかもしれません。
デメリット
責任を重く感じる
フリーランス保育士は個人事業なので、すべてのことに対して責任を負う必要があります。
問題が起きたり体調不良になって仕事を休まなければいけなかったりなど、自身で対応し解決する必要があらゆる場面であるでしょう。
その後の仕事に影響してしまうケースもあるかもしれません。
依頼主に迷惑をかけないよう、常に緊張感をもって仕事をこなすことが求められるでしょう。
収入が不安定になりやすい
保育園などの施設に雇用されれば毎月の給料の目安が分かりますが、フリーランス保育士は自分の働き方次第で月々の給料が変動します。
そのため、依頼が少なければ満足のいく収入が得られないこともあるでしょう。最初のうちは、アルバイトやパートなどとの両立をして、収入の安定を図るのもよいかもしれません。
またフリーランス保育士は、仕事を得るだけの保育経験が重要となってくるのではないでしょうか。フリーランスを目指して、まずは保育園で経験を積むというのもありかもしれません。
フリーランス保育士になる前に考えたいこと
miya227/stock.adobe.com
フリーランス保育士として成功するためには、ご自身の経験やスキルを見極め、数年単位を見据えて行動することが大切でしょう。
思い付きで退職しても、仕事が来なければまた就職活動をしなければいけなくなるかもしれません。
収入面などで不安がある場合は、退職はせず、副業としてフリーランス保育士で就く仕事を始めてもよいかもしれません。しかし、副業は会社の規則に従いましょう。
勤続か転職か、すぐにフリーランスになるのかなど、今後のキャリアプランで迷っていることがあれば、転職エージェントなどを利用してプロのキャリアアドバイザーに相談してみるのもよいかもしれないですね。
今後に向けた、より具体的な計画を立てることができるでしょう。
フリーランス保育士になるには
yamasan/stock.adobe.com
フリーランス保育士になるには、次のような流れを踏むことが多いでしょう。
退職する
本格的にフリーランス保育士として活動する場合、現在の職場を退職する必要があるでしょう。
退職する際の伝え方やタイミングなどを考慮することがポイントです。
国民健康保険・国民年金への加入
退職をしたら、これまで加入していた社会保険から国民健康保険へ切り替える必要があります。
また、厚生年金からも抜けることになるため、国民年金の加入手続きを行いましょう。
派遣会社やクラウドソーシングなどへの登録
集客には、保育園でのつながりやSNS集客などさまざまな方法があるでしょう。
しかし、最初のうちはなかなか仕事が集まらない現状にぶつかるかもしれません。
まずは、サイトや会社に登録して仕事を得ることも大切でしょう。
個人事業の開業届出書の提出・所得税の青色申告承認申請手続き
フリーランス保育士になるには、個人事業主になるための各種書類を提出し、事務的な手続きを踏みましょう。
個人事業主になる際、開業届出書を提出しなくても罰則などはありません。
しかし、開業届出書を出さないと確定申告の際に青色申告ができず、税金の負担額が多くなります。
そのため、事業を開始したら1カ月以内に開業届出書を出すようにしましょう。
出典:国税庁
フリーランス保育士について知り、働くことを視野に入れてみよう
今回は、個人事業主として働くフリーランス保育士についてまとめました。
自分の好きな日程で仕事が組め、プライベートを確保しやすいフリーランス保育士。
転職を検討中の方はフリーランスとしての働き方を視野に入れてみるとよいでしょう。
まずは、兼業しながらフリーランス保育士として独立を目指すのもよいかもしれませんね。
保育士バンク!は、保育士さんの転職をサポートするお仕事紹介サービスです。
「週2.3日~勤務OK!」「アミューズメント施設内での保育スタッフ募集」などの求人を多数掲載!専属のアドバイザーが求人の紹介から転職サポートまで二人三脚でお手伝いします。
新しいキャリアに向けて、「副業可能な保育園の求人を探したい!」「フリーランスを目指す前に経験を積みたい」など、保育士バンク!になんでもご相談ください。
保育の仕事を紹介してもらう