「担任だから年度途中で辞められない」と自分を責めていませんか?実は、保育士の途中退職は法律で認められた正当な権利です。今回は就業規則より優先される「民法の知識」や、円満退職に向けた5ステップ、実際に年度途中で退職した先輩の体験談を紹介します。自分の心身を守るためにお役立てください。
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保育士は「年度途中」でも退職できる!「やむを得ない事由」であれば即日退職も可能?
そんなふうに自分を追い詰めていませんか?
結論、「保育士が年度途中で辞めることは、法律で認められた正当な権利」です。
たとえあなたが担任を持っていても、行事の練習中であっても、それは変わりません。
しかし、ここで一つ重要な注意点があります。
スムーズに辞めるためには、「自分の雇用契約」を正しく把握しておく必要があります。
なぜなら、「正社員(雇用期間に定めなし)」なのか、それとも「契約社員やパート(雇用期間に定めあり)」なのかによって、退職に必要な条件や日数が変わってくるからです。
トラブルなく最短で辞めるために、まずは退職に関する法律を確認してみましょう。

正社員(期間の定めなし):民法627条で「2週間」で辞められる
保育園では就業規則に「退職は3カ月前までに申し出ること」などと書かれていることが多いでしょう。しかし、これはあくまで園側の「お願い」にすぎません。
日本の法律(民法)では、正社員(期間の定めのない雇用)の場合、以下のように決まっています。
当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる。この場合において、雇用は、解約の申入れの日から二週間を経過することによって終了する。(民法第627条)
つまり、「期間の定めのない雇用契約の正社員」であれば、就業規則などに退職の申し出期間が定められていたとしても、退職届を出してから最短2週間で辞めることが可能です。
契約社員・パート(期間の定めあり):原則は雇用期間満了まで!即日退職も可能な場合あり
雇用契約書に期間の記載(例:令和〇年3月31日まで)がある場合は、原則として期間中の退職は、園側の合意がない限り難しいとされています。
しかし、「民法第628条」という法的な救済措置もあります。
当事者が雇用の期間を定めた場合であっても、やむを得ない事由があるときは、各当事者は、直ちに契約の解除をすることができる。この場合において、その事由が当事者の一方の過失によって生じたものであるときは、相手方に対して損害賠償の責任を負う。 (民法第628条)
つまり、心身の不調などの「やむを得ない事由」があれば、契約期間の途中であっても、即日に辞めることが法的に認められる可能性が高いでしょう。
なかには、条文の後半に「損害賠償」という言葉があるため、不安に感じる方もいるかもしれません。
ただし、「体調不良などは労働者の過失(不注意や悪意)ではない」と判断されるため、適応障害などの診断書があれば、「やむを得ない」事情として扱われる可能性が高いでしょう。
【結論】心身の不調があれば「即日退職」が可能な場合もあり
「出勤日の朝は涙が出る」「眠れない」といった症状に悩まされている方はいませんか?
その際は、法律上の「やむを得ない事由」に該当するでしょう。
本来は2週間が必要ですが、病気を理由にすれば欠勤や有給休暇などを組み合わせた即日退職が認められる可能性が高いです。
原則は期間満了までですが、病気などが理由の場合は、民法628条により即日退職が可能です。
体調に不安がある場合は、「あと少し頑張ろう…」という気持ちよりも、自分の心身を大切にするために退職を検討しましょう。
また、退職すべきか迷われている方は、保育士バンク!にご相談ください。
「精神的に辛い…でも辞めるか迷っている」などといったご相談を多くの保育士さんからいただき、転職先を見つけるなどのサポートをしてきました。ひとりで抱え込まず、まずはお話を聞かせてください。
退職の悩みを相談してみる「年度途中に辞められない…」という罪悪感を抱えないための3つのポイント
法律上は辞められるとわかっても、「クラスの子どもたちの成長を最後まで見届けないのは無責任だよね…」「忙しい時期に辞めると同僚に迷惑がかかる」と、心が苦しくなってしまうこともありますよね。
ここからは、このような罪悪感を手放して前を向くための3つのポイントを紹介します。
1.無理が続き、重大ミスにつながる可能性がある
保育士は、子どもの命を預かる責任の重い仕事です。
もし、睡眠不足や精神的な不調で注意力が散漫になってしまうと、思わぬ怪我や事故につながるリスクが高まるでしょう。
「迷惑をかけたくない」と無理をして現場に立ち続けるよりも、万全な体調の職員と交代する方が、結果として子どもたちの安全を守ることにつながります。
辞めることは決して無責任な逃げではなく、「子どもの安全を最優先に考えた判断」と考えましょう。
2. 「担任の代わりがいない」のは園の課題と考える
「担任が抜けたら現場が回らない」と言われることがあるかもしれません。
しかし、本来、欠員が出ても対応できる体制を整えるのは、現場の保育士ではなく、園を運営する側の役割(マネジメント)です。
特定の一人が欠けただけで運営が立ち行かなくなる状態は、組織としての体制に課題があるでしょう。人手不足の責任を、保育士さんが背負い込む必要はありませんよ。
3. 保護者が求めているのは「安全な保育」と考える
保護者が保育園に最も求めていることは、「子どもが安全に、安心して過ごせる環境」です。
もちろん、年度途中の交代に不安を感じる保護者もいるかもしれません。
しかし、心身に不調を抱えたまま無理をして働き続けることを望む保護者はいないでしょう。
自分を犠牲にすることが必ずしも保護者のためになるとは限りません。まずは自身の健康を取り戻すことを考えましょう。
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保育士の年度途中の退職に迷う方へ。危険信号チェック!
現在「退職したら逃げることになる」などと考え、自分の気持ちに蓋をしている方もいるかもしれません。
しかし、心と身体は正直..。
頭では「まだ頑張れる」と思っていても、身体がすでに悲鳴を上げているケースは少なくありません。
まずは、今のあなたの状態を客観的にチェックしてみてください。
もし、以下の項目に当てはまり、仕事や日常生活に支障が出ている場合は、早めに病院などへの受診を検討しましょう。
※厚生労働省の「セルフケアの ポイント うつ病のサイン~自分で気づく変化」を参考に保育士さん向けに作成
「病院に行くべきかわからない」「診断書をもらってからどうすればいい?」など、ひとりで判断するのが難しい場合は、保育士バンク!にご相談ください。あなたの心に寄り添い、最善の道を探すサポートをさせていただきます。
お悩み無料相談トラブルを回避するための円満退職5ステップ

「辞める」と決めても、いざ行動に移すとなると不安が尽きないものです。
ここでは、できるだけ波風を立てず、円満に退職するための具体的な手順を紹介します。
STEP1:就業規則を確認し、退職日を決める
まずは園の就業規則を確認しましょう。「退職は〇カ月前までに申し出る」という記載があることがほとんどです。
体調不良などが理由の場合は即日の退職も認められますが、もし、気持ち的に余裕があれば、1カ月〜2カ月後の日付を退職日にするとよいでしょう。
園側も後任を探しやすく、比較的スムーズに退職の手続きが進みます。
ただし、すでに心身に限界がきている場合は、就業規則よりも自身の健康を最優先にしてください。
有給休暇の残り日数を確認し、「最終出勤日」と「退職日(在籍終了日)」を決めましょう。
【ポイント】退職が正式に決まるまで、誰にも言わないのが鉄則!
園長への報告前に退職することが噂になると、話がこじれてしまい、スムーズに辞められない可能性も!
仲のよい同期であっても、退職が正式に決まるまでは秘密にしておきましょう。
STEP2:退職日や退職理由を伝える準備をする
毎日顔を合わせる主任や学年リーダーなどに、退職の意思を伝えるのは、勇気がいることですよね。心を落ち着けて、伝える内容を整理しておきましょう。
退職理由を伝える際は「ペアの先生との関係がよくない」「残業が多いから」といった不満をそのまま言葉にするのは避けることが大切です。
なぜなら、「〇〇さんを指導するので考え直して」「待遇を改善するから」と強く引き止められることがあり、退職までの期間に園内での人間関係が悪化する可能性があるからです。
【ポイント】「相談」ではなく「報告」のスタンスで!
「退職しようか迷っているのですが…」と相談ベースで切り出すと、人手不足を理由に「今辞められると困る」と言われてしまう可能性もあります。
「〇月末で退職させていただきます。」と、すでに心は決まっていることを毅然とした態度で伝える準備をしましょう。
STEP3:退職を直属の上司(主任・リーダー)→園長先生の順に伝える
まずは、日頃お世話になっている直属の上司(主任やリーダー)に話を通しましょう。
いきなり園長へ伝えると、現場の責任者である上司が知らないと、トラブルになることがあるためです。
上司に報告し、いつ頃園長先生に伝えるとよいか確認するとよいでしょう。
伝える際は「園長先生、ご相談したいことがあるのでお時間をいただけますか」と伝え、静かな場所で切り出しましょう。
【ポイント】「一身上の都合」という言葉を意識して退職理由を伝える!
退職理由は…
「一身上の都合で〇〇日で退職させていただきます。」
「家庭の事情で、どうしても継続が難しくなりました。プライベートなことなので詳細はお話しできません。」
などと伝えることを意識しましょう。
なお、体調不良の場合は、「体調が優れず、医師からこれ以上の就業は難しいと診断されました。」と話すことで、無理な引き止めにあわないでしょう。
STEP4:退職届を提出する(手渡しまたは郵送)
口頭で伝えた後は、書面で「退職届」を提出しましょう。
【退職届例】

もし、どうしても直接渡すのが怖かったり、体調不良で出勤できなかったりする場合は、郵送で提出することも可能です。
その際は、届いた記録が残る「特定記録郵便」などを利用するとよいでしょう。
【ポイント】郵送でも一筆添えれば角が立たない!
体調不良などを理由に郵送で退職届を送る場合は、簡単な添え状(メモ)を同封しましょう。
「体調不良により、直接お渡しできず申し訳ありません。」といった一言を添えるだけで、園側に誠意が伝わるでしょう。
こうした配慮を示すことで、退職後の事務手続き(離職票の発行など)も、スムーズに進みそうですね。
STEP5:引継ぎをして退職する
突然の退職や体調不良で出勤できないまま辞める場合は、引継ぎノートなどを作成し、できる限り情報を共有しましょう。
その際、完璧な文章にする必要はありません。以下の項目を参考に、箇条書きでまとめるとよいでしょう。
- 子ども一人ひとりの特徴や配慮事項
アレルギーの有無、食事や午睡、好きな遊び、コミュニケーションの取り方 - 担当係の仕事の状況
書類データの保管場所、行事準備の進捗、やりかけのタスク - 保護者対応の注意点
お迎え時の伝え方のコツ、継続して相談を受けている内容
後任の職員の負担も減らすことを考えて、無理のない程度で対応できるとよいですね。
また、ある程度、引継ぎ期間がある場合は、後任の方とクラスを担当し、実際の保育の流れを共有しましょう。
子どもとの関わり方を直接見てもらったり、記録類(日誌や児童票など)の書き方や備品の保管場所などを伝えたりすることで、よりスムーズにバトンタッチができそうです。
【ポイント】引継ぎ中は自分を責めないことが大切!
退職が決まってからの期間は、「みんなが忙しい時期に申し訳ない」「最後までやりきれなかった」と、自分を責めてしまいがちです。
しかし、引継ぎ期間に大切なのは、あなた自身が心穏やかに過ごすことです。
「完璧に引き継がなきゃ」と気負いすぎず、「できる範囲でバトンを渡そう」という気持ちで対応しましょう。
罪悪感に押しつぶされるよりも、子どもたちと過ごす時間を大切にしてくださいね。
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出典:図表1-2-62 保育士として就業した者が退職した理由(複数回答)/厚生労働省を基に作成
データを見ると、多くの先輩保育士が待遇や仕事量の悩みを抱え、退職という道を選んでいることがわかります。
ここからは、 年度途中で退職し、笑顔を取り戻した方々のエピソードを紹介します。
体調を崩しながら新しい転職先で活躍するAさん(20代・正社員)
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Q. 一番不安だったことは?
Q. どうやって乗り越えましたか?
Q. 辞めてからどうなりましたか?
契約期間の途中でも家族のために決断したBさん(30代・パート)
Q. 退職を決めたきっかけは?
Q. 一番不安だったことは?
Q. どうやって乗り越えましたか?
Q. 辞めてからどうなりましたか?
一人で悩まず相談してみる年度途中でも「次」は必ず見つかる!退職後の転職(再就職)と給料事情
「今辞めたら、次の仕事がないかもしれない」 「あと数カ月我慢すればボーナスが出るのに…」。
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現在の保育業界の転職状況や給料事情について詳しくみていきましょう。
保育士1人に3件以上の求人あり!転職しやすい状況
厚生労働省の統計では、保育士の有効求人倍率は「2.7倍」(2025年7月時点)。
保育士1人に対して約2.77件の求人があるという意味で、ほぼ「3つの園から同時に声がかかる」ような状態です。

引用:保育士の有効求人倍率推移(全国)/こども家庭庁
全職種の平均は 1.18倍のため、保育士の求人倍率は高く、 “転職先を選べる状況” が続いています。
特に中途採用に力を入れている園が多く、経験がある保育士さんは、どの園にとっても大切に迎えたい人材です。
「自分を受け入れてくれる園はないのでは?」と不安にならず、自分の希望が叶う園をじっくり考えたうえで、安心して働ける園を見つけてみてくださいね。
希望が叶う園を見つける転職で給与アップが期待できる
保育士さんの給料は、園の規模や法人、地域によって大きく差があります。
そのため、転職活動中に、現在よりも基本給が高い園や手当がしっかりつく園に出会えることは珍しくありません。
【こんな園がありますよ!】
- 人材確保のために給与を見直し→調整給で月々1万円追加
- 処遇改善手当を積極的に還元している園→+2万円の手当支給
- ボーナスを多めに出す園→賞与4カ月分→0.5カ月上乗せして賞与4.5カ月分に
など、待遇改善に力を入れている園が増えているため、要チェック!
高収入の求人はこちら(東京)「働き方を見直したい」「もっと生活を安定させたい」という理由で転職し、年収が上がった保育士さんは実際に多いんです。
あなたの経験をしっかり評価してくれる園を見つけてみましょう♪
高収入の求人を見てみる次こそ「長く安心して働ける園」へ。内部事情を知って転職しよう
求人票には「残業なし」「人間関係がよい」など、どうしてもよい面を強調した言葉が並びます。
そのため、いざ転職先を見つけて働いてみると「聞いていた話と違う…」というギャップが起きやすいでしょう。
さらに近年は、企業主導型保育園や小規模保育園が急増した影響で、経営が厳しくなり閉園してしまう施設も…。
つまり、これまで以上に「安心して働ける園」を見極める目が必要な時代になりました。
とはいえ、求人票だけでは、実際の働き方や経営の安定性まで知ることは難しいかもしれません。
そこで頼りになるのが、内部事情に詳しい専門家(転職エージェント)です。
- 残業や持ち帰りの実態
- 園長先生や職員の雰囲気
- 退職理由の傾向
- 経営状況の安定度
など、働くうえで大切な“リアルな情報”をまとめて教えてくれます。
園の内情を知ってから面接に向かうことで、あなたに合う園をスムーズに選べるだけでなく、働き始めてから「前の園の方がよかったかも…」というミスマッチも防げるでしょう。
無料転職相談保育士の年度途中の退職~よくある質問Q&A~
最後に、年度途中の退職に関するよくある質問を紹介します。
Q. 新卒や2年目で辞めても、次の転職先は見つかりますか?
保育業界では、経験の浅い「第二新卒」や若手保育士を求めており、「前の園でのやり方に染まりきっていないので教えやすい」「長く働いてくれる」とポジティブに捉えられることが多いですよ。 自信を持って次のステップへ進んでください。
Q. 転職の面接で「なぜ年度途中で辞めたの?」と聞かれたら?
【例】
「前職では業務に追われ、子どもと向き合う時間が取れませんでした。御園の『一人ひとりに寄り添う保育』に共感し、どうしてもここで働きたいと思い、年度途中ではありますが応募いたしました」
というように、よりよい保育を求めて動いたという姿勢で伝えましょう。
Q. 転職活動は「辞めてから」でも大丈夫ですか?
心身がボロボロの状態の場合は、まずは身体を治すことが大切です。
ただ、少しでも次の転職に向けて動きたいと考えている場合は、ひとまず、求人状況だけでも確認しておくと、安心できますよね。その際は、保育士バンク!にお気軽にご相談くださいね。
求人状況だけ見てみる年度途中に退職しても大丈夫!自信を持って保育士の仕事を続ける方法を考えよう
年度途中で環境を変えることは、決して「逃げ」ではありません。
毎日がつらく・ストレスを感じている方は、自分を守るために立ち止まって、退職を検討してみましょう。
また、「辞めるべきか迷っている」「退職を言い出しにくい」 そんな時は、ひとりで悩みを抱え込まずに保育士バンク!にご相談ください。
これまでたくさんの保育士の方々から「年度途中の退職」についての相談を承ってきました。悩み抜いた末にお問い合わせをいただいています。
まずは今の状況をお聞かせください。あなたらしく保育士として働くために、今何ができるかを一緒に考えていきましょう。
出典:出典:民法 | e-Gov 法令検索出典:セルフケアのポイント/厚生労働省出典:よくあるご質問(退職・解雇・雇止め)/厚生労働省出典:図表1-2-62 保育士として就業した者が退職した理由(複数回答)/厚生労働省を基に作成出典:保育士の有効求人倍率推移(全国)/こども家庭庁
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