保育園でも人気のじゃんけん列車は簡単なルールを使った集団遊びですが、初めて遊ぶ場合などは子どもへのルール説明が難しいかもしれません。今回は、じゃんけん列車のルールを子どもに説明するときの簡単な伝え方例を紹介します。また、じゃんけん列車を遊ぶときのねらいや遊び方のアレンジについてもまとめました。
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■目次
じゃんけん列車とは?
保育園で簡単な集団遊びを取り入れたいと考えたとき、じゃんけん列車を思いつく保育士さんも多いかもしれません。
そもそもじゃんけん列車とは、歌を歌いながら友だちとじゃんけんの勝負をして、負けた人は勝った人の後ろについて肩を持ち、列を作っていく遊びです。
勝ち続ければ列車のようにどんどん列を伸ばすことができ、最後に先頭になった人がチャンピオンになります。
じゃんけんを覚えた3歳児くらいから遊ぶことができ、広いスペースがあれば準備いらずでできるため、保育でも取り入れやすい遊びのひとつでしょう。
じゃんけん列車を遊ぶときには以下のようなねらいが考えられそうです。
- 簡単なルールを理解しながら遊ぶ
- 友だちと列になって歌いながら遊び、一体感を感じる遊びの楽しさを味わう
- じゃんけんの勝敗を楽しみながら遊ぶ
保育士さんは、ルールを理解して遊ぶことの楽しさや、歌を歌いながら列になって遊ぶことの面白さを味わえるように働きかけるとよさそうです。
子どもの姿をよく観察しておき、そのときの子どもの発達に合ったねらいを立てられるとよいですね。
じゃんけん列車の基本ルール
まずはじゃんけん列車の基本的なルールをおさらいしましょう。
1.歌いながら歩き回り、歌が終わったところでじゃんけん相手を見つけます。
2.友だちとじゃんけんをして、負けた人は勝った人の後ろについて肩を持ちます。
3.(1)~(2)を繰り返し、列を伸ばしていきます。
4.最後に先頭になった人が勝ちです。
安全のために、移動するときは走らないことや、前の列の友だちを押さないことなどを約束するようにしましょう。
最後まで先頭に残っていた子どもには、じゃんけん列車チャンピオンとしてメダルをプレゼントしたり、みんなで拍手をしてたたえたりすると、「うれしい、次の勝負もがんばろう」という気持ちを育むことができそうです。
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じゃんけん列車のルールを簡単に伝える方法
基本のルールはわかったものの、初めてじゃんけん列車をして遊ぶ子どもたちには、どのようにルールを伝えるとよいでしょうか。
子どもが遊びをイメージしやすいような導入や説明を紹介します。
導入をしてじゃんけん列車のイメージをつかむ
ねらいに合わせた導入をし、じゃんけん列車の遊びのイメージをつかめるようにしましょう。
「友だちと列車になって移動すること」をねらいにする場合は、電車の絵本を読んで「列になって電車ごっこをする」イメージがわきやすいようにするとよさそうです。
「簡単なルールを理解して遊ぶ」であれば、まずはじゃんけんの勝敗を理解して行動することが大切となるでしょう。
保育士さん対子ども全員でじゃんけん対決をして、勝ったら立つ、負けたら座るといったゲームを最初に行い、勝敗を判断して行動できるよう練習しておくとよいかもしれません。
このように活動のねらいや子どもの姿に合わせて導入を工夫してみましょう。
遊び方のお手本を見せる
じゃんけん列車の遊び方がイメージしやすいよう、お手本を見せながらルールを伝えるのもよいですね。
子ども1人に前に出てきてもらい、保育士さんと2人でじゃんけん列車をやってみます。 歌を歌い終わったらペアを見つけること、じゃんけんに負けたら相手のうしろにつくことなどがわかるよう、一つひとつ子どもたちに確認しながら説明しましょう。
練習としてやってみる
説明を終えたら、まずは一度遊んでみましょう。
保育士さんは歌が終わったタイミングで、じゃんけんのペアができているかを確認するとよさそうです。
じゃんけん相手を見つけたら手をつなぐ、タッチをするなどといった動作を取り入れれば、連結したイメージがわかりやすいかもしれません。
また、じゃんけんに負けた子は列につくだけになり、暇になってしまうので、最初は1回戦か2回戦で列車を解散させるとよさそうですね。
このようなルール説明のポイントをおさえて、子どもたちといっしょにじゃんけん列車を遊んでみましょう。
じゃんけん列車のルールをアレンジした遊び方
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基本的なルールに慣れたら、アレンジを加えた遊び方にもチャレンジしてみましょう。
キラキラ列車
手をキラキラさせる様子が楽しい、キラキラ列車の遊び方を紹介します。
普通のじゃんけん列車は、一度勝負に負けるとそのあとは列についていくだけですが、キラキラ列車では再び勝負ができる確率が高くなるのがポイントと言えるでしょう。
遊び方は、じゃんけんに勝ったら、相手列車の先頭の人だけをゲットできます。
負けた列の残った人達は手をキラキラさせながら解散して一人ずつになり、また違うじゃんけん相手を探してゲームを続けます。
普通のじゃんけん列車に慣れてきたら取り入れてみると遊びが盛り上がりそうですね。
変形じゃんけん列車
普通のじゃんけんでなく、足じゃんけんや大阪じゃんけんなどを使ったじゃんけん列車を遊んでみましょう。
足じゃんけんは、グーでは足を閉じる、チョキは足を前後に開く、パーは足を横に開くと足の形を使ってじゃんけんをします。
大阪じゃんけんは、グーに勝つのはチョキなど、通常のじゃんけんとは勝ち負けのルールが逆になったものです。
慣れてきたら、「足大阪じゃんけん」などルールを組み合わせて遊ぶのも楽しいかもしれません。
変形じゃんけんをする前に、それぞれの遊び方やルールをみんなで確認しておくことが大切ですね。
どうぶつじゃんけん
列車ではなく、動物の真似をしながら遊ぶじゃんけん列車を遊んでみましょう。
1.まずは4つほどのグループに分かれてそれぞれなりきる動物を決めます。
2.歌が流れて移動している間は動物の真似をしながら動き回ります。
うさぎならジャンプ、カメならハイハイなど動物の特徴を表した動きができるとよいでしょう。
3.歌が終わったら、自分とは違う動物の友だちとじゃんけんの勝負をして、負けたら相手の動物に変身します。
4.何回か勝負を繰り返して、最後に一番人数の多かった動物のグループが勝ちとなります。
じゃんけんペアがなかなか見つからない子どもには、「あっちにいるよ」と教えるなど保育士さんがそっと補助するとよいでしょう。
身体のいろいろな部分を動かして遊べるゲームなので、雨の日や冬の寒い日などにぴったりかもしれません。
ドンじゃんけん
チームに分かれてじゃんけんを使った陣取りゲームを楽しめる「ドンじゃんけん」を紹介します。
1.ロープやテープなどを床に貼り、コースとなる線を作っておきます。
2.2チームに分かれて、それぞれコースの両端について列を作ります。
3.「よーいドン」の合図で両チームの先頭が向かい合ってコースを進みます。
4.コース上で鉢合わせたら互いに「ドン」と言ってタッチし、じゃんけんの勝負をします。
5.負けたらコースから降りて自分のチームの列に帰ります。
勝ったらそのままコースを進みます。
6.相手チームの陣地にたどり着くことができたら勝ちです。
相手と鉢合わせて「ドン」とハイタッチをすることが楽しいゲームです。
コース上でスピードを出し過ぎると衝突の危険があるため、コースはS字状やくねくね道にしておくとよいかもしれません。
以上のようなアレンジルールを取り入れれば、工夫しながら長く楽しめそうですね。
じゃんけん列車のルールやアレンジ方法を知って、保育園で遊んでみよう
今回は、じゃんけん列車のルールの説明方法やアレンジした遊び方を紹介しました。
じゃんけん列車のルール説明では、導入をしっかりと行うことや、実際に遊びの例を見せながら伝えることで子どもたちも理解しやすくなるかもしれません。
キラキラ列車や変形じゃんけん列車など、アレンジルールの遊び方もあるので、じゃんけん列車に慣れてきたら取り入れてみてくださいね。
じゃんけん列車のルールを簡単に説明して、保育園で子どもといっしょに遊んでみましょう。