在宅ワークで保育士資格を活かせる仕事とは?リスクや外で働く選択肢も解説

    「自分のペースで働いて、保育の資格を活かせたら…」そう考えて、在宅ワークに興味を持つ保育士さんはいませんか?今回は、保育関係の在宅ワークの種類や知っておきたいリスク、注意点を詳しく解説。短時間パートや母子同園といった無理のない範囲で、保育園で働く選択肢も紹介するので、ライフスタイルに合わせた働き方を考えてみましょう。

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    保育士資格を活かして自宅でできる仕事「在宅ワーク」はある?

    子どもが小さいからそばにいてあげたいけれど、家計のために少しでも収入が欲しい…。

    保育の仕事は好きだけど、人間関係や残業のことを考えると、また現場に戻る勇気が出ない…。

    子育てや以前の職場での経験などを理由に、このような想いを抱える保育士さんはいませんか。

    保育士としての経験や資格を活かしながら、自分のペースで働ける「在宅ワーク」は魅力的な働き方のひとつ。

    ただ、時間や場所に縛られないというメリットがある反面、

    • 求人の数が少ない
    • 安定した収入を得るには時間がかかる場合がある
    • 仕事によっては専門的なスキルが求められる

    といった側面もあります。

    このような点を考慮したうえで、自分のライフスタイルに合った仕事を見つけることが大切です。

    実際に保育士資格を活かす在宅ワークの種類について詳しく見ていきましょう。

    保育園や保育系企業の事務

    保育園の事務職は、運営を裏方で支える仕事です。

    おたよりの作成補助や書類準備、職員の勤怠管理、電話・メール対応などを在宅で行います。

    保育園事務の仕事内容
    事務の仕事 具体的な業務内容
    事務・労務 ・シフト作成、人事管理
    ・行政、役所への提出書類の作成
    ・園内の行事などのスケジュール管理
    ・社会保険手続き
    経理 ・会計帳簿の記入
    ・給食関係の経理
    ・補助金申請書作成
    ・職員の給与計算
    ・集金管理
    ・発注、支払業務
    ・会計伝票発行
    ・決算、予算書作成
    ・月次試算表の作成
    総務・広報 ・備品管理、発注
    ・ホームページの更新
    ・行事の手伝いなど

    ただし、在宅ワークでの事務職の求人はごくわずかな可能性も…。

    そのため、まずは園の事務職員として経験を積み、信頼関係を築いたうえで週2〜3日のリモートワークが可能か相談してみるという働き方が現実的かもしれません。

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    保育系のSNS投稿・運用

    保育園や子育て支援サービスなどの公式SNS(InstagramやXなど)を運用する仕事もあります。

    保育に活用できる製作アイデアや指導案の参考例などを配信し、保育に役立つ情報を提供する業務が多いようです。

    この場合、主に働き方は2パターンあります。

    企業に所属する

    企業や保育関連のメディアに所属し、就業規定や業務ルールに則って働く方法です。

    勤務形態は時給制や月給制で勤務時間が決まっていることが多く、働きやすさはある一方、数値(フォロワー数やいいね数など)の結果を求められ、プレッシャーを感じる場合もあるでしょう。

    フリーランスや業務委託で活躍する

    自宅で企画から投稿までを一人で行うスタイルです。

    複数の園や企業のSNS運用を請け負うケースもあり、自由度が高いでしょう。

    ただし、納期管理や発信内容の責任を自分で負う必要があるため、スケジュール管理力や文章力、写真編集スキルが求められます。


    一見、華やかで楽しそうに見える仕事ですが、子育ての合間に好きなタイミングで投稿すればOK…ということはなく、戦略を立てたうえでの運用が求められます。

    時間や心の余裕が必要な場面も多いため、業務量の確認や調整が必須ですね。

     保育関連のハンドメイド作品販売

    保育士としての経験やアイデアを活かし、ハンドメイド作品を販売する働き方もあります。

    子ども向けの通園グッズ、保育士さん向けの製作キットなどを製作し、オンラインショップやフリマアプリで販売するケースが多いでしょう。

    継続して販売するためには「作業時間の確保」や「在庫管理」「価格設定」など、計画性が求められます。

    手先の器用さを活かしたい方やもの作りが好きな方にぴったりの仕事です。

    保育系のWebライター

    保育士の経験や知識を活かして、Web記事やコラム、教材の解説などを執筆する仕事です。

    主な業務は保育関連メディアのサイトや育児支援サービスなどで、保育士さんや子育てママに役立つ情報を発信することです。

    ただし、

    • 記事の納期や文字数、テーマが決まっていることが多く、自由に書けない場合がある
    • リサーチや資料確認の作業が多くなる
    • フリーランスの場合は、収入が案件ごとに変動する

    といった点には注意が必要です。

    ある程度の文章力が求められるため、保育園で働いていたときに、おたよりや保育計画などの書類作成が得意だった方には向いている仕事かもしれません。

    オンライン保育士

    オンライン保育士とは、インターネットを通じて子どもと保護者に保育や学びのサポートを行う仕事です。

    PCやタブレットなどのビデオ通話機能を使って、画面越しに子どもに向けて歌や読み聞かせをしたり、一緒に手遊びを楽しんだりと、さまざまなサービスを提供します。

    在宅で子どもと関われる働き方の一方で、自由に時間を設定できるわけではなく、決められたシフトや予約時間に合わせて対応する必要があります。

    保育の経験を活かせる仕事ではありますが、研修や講習などを受ける前に、自分のライフスタイルに合うかどうかを判断することが大切です。

    幼児教育サービス系のデータ入力・コールセンター

    幼児教育に関わる企業では、在宅でのデータ入力や保護者からの問い合わせに対応するコールセンターのスタッフを募集していることがあります。

    例えば、データ入力業務では、指導要録や書類作成などで培った正確性・丁寧さなどを活かせる可能性があります。

    また、コールセンター業務では、問い合わせ内容に沿って丁寧に対応する必要があるため、保育現場で培ったコミュニケーション力が役立つでしょう。

    ただし、勤務時間や業務量が決められていることも多く、ノルマやクレーム対応などで精神的に負担がかかることもあるかもしれません。

    事前に仕事内容を確認し、自分が取り組みやすい業務かをチェックすることが重要です。


    ここまでいくつかの在宅ワークを紹介しましたが、「思っていたイメージと少し違うかも…「私にできるか、ちょっと不安…」と感じた方もいるかもしれませんね。

    大切なのは「在宅」という形にこだわることではなく、あなたが心から安心して、保育士の資格を活かせる働き方を見つけることです。

    もしかしたらその答えは、在宅ワーク以外の場所にあるかもしれません。

    まずは「今の私に合う働き方って、どんなものがあるんだろう?」と、保育業界に詳しい専門のアドバイザーに気軽に相談してみませんか?

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    子育てをしながら自分らしい働き方を見つけた保育士さんの体験談はこちら

    【体験談】在宅ワークの落とし穴!自宅でできる仕事のリスクは高い?

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    「在宅ワーク」と聞くと、自分のペースで働ける自由なイメージを思い浮かべる方は多いでしょう。

    しかし、その手軽さの裏には、思わぬ落とし穴が潜んでいることも…。

    ここでは、在宅ワークの失敗談について詳しく紹介します。

    初期投資が高額!研修・講習費が水の泡

    子育ての合間にできる在宅ワークを探していました。

    ただ、ある一定のPCスキルが求められるため、保育士経験しかない私には難しい仕事ばかり。

    そんなとき、「未経験からプロに!お仕事紹介付き」という広告を発見!

    Webライター講座の紹介でした。

    講座費用は30万円。受講するべきか迷いましたが、「これで家計を助けられるなら…」と、思い切って申し込みました。

    でも、講座の内容はネットで調べればわかるようなことばかりで、期待していた「お仕事紹介」も、誰でも登録できるサイトを教えられただけ…。

    結局、スキルも仕事も手に入らないまま、高額な支払いだけが残ってしまい、とても後悔しました。

    占い記事の単価が100円?!悲しい搾取案件

    「少しでも家計の足しになれば」と、ネットで見つけたライティングの仕事。

    1記事100円と単価は安いけれど、「10分で終わる簡単な作業」と書かれていたので、「それならすきま時間にできるかも!」と応募してみることにしました。

    すぐに採用が決まり、マニュアル通りに作業して、これで終わり!と提出したのですが…。

    「ここを直してください」「もっとこうしてください」と、次から次へと修正の指示がありました。結局、10分で終わるはずの作業に1時間以上もかかってしまう結果に。

    時給に換算したら、たったの100円以下。 睡眠時間を削り、夜中に作業をして頑張ったのに、「これでは続けられない」と、断ることにしました。

    ライティング経験がないため、自分の実力もわからず、案件選びに苦戦中です。

    高額なパソコンを購入!給与で元がとれず断念

    在宅で事務の仕事をするには、応募先に性能のよいパソコンが必要だといわれ、15万円の新しいパソコンを購入しました。

    「これで仕事を頑張れる!」と意気込んで、いくつかの求人に応募。

    運よく採用が決まり、データ入力の仕事を始められたのですが…実際に働いてみると、依頼される仕事は不定期で、月に稼げるのはたったの2万円ほど。

    「パソコン代の元を取るのに、いったい何カ月かかるのだろう。」と不安になりました。

    家計を助けるための先行投資だったはずが、逆に大きな負担になってしまい、仕事へのモチベーションも下がるばかり…。

    結局、安定した収入を得られる保育士のパートの仕事に戻ることにしました。

    在宅ワークの募集が増加する反面、高額な研修費や低単価の案件ばかり紹介されて、辞める方も少なくありません。

    安心して働くためにも、

    ・高額な研修費や講座に安易に申し込まない

    ・事前に仕事内容や報酬の仕組みを確認する

    ・必要以上の先行投資(パソコンや教材など)は避ける


    などの注意が必要になります。

    また、自分が無理なく続けられるか、時間やスキルに合った仕事内容かを見極めることも大切です。

    在宅ワークの自由さに魅力を感じる方も多いものの、実際に外で働いてみると、精神的にも体力的にも自分に合っていたという方も少なくありません。

    保育業界に詳しいアドバイザーに、「保育士資格を活かすためには、どのような仕事があるのか」を相談してみるのもひとつの方法です。

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    保育士への復帰は意外とハードルが低い?在宅ワーク以外の働き方

    在宅ワークでの仕事にチャレンジする一方で、「やっぱり子どもと直接関わりたい」「保育士としての経験をもっと活かしたい」と感じる方も多いでしょう。

    ここでは、在宅ワーク以外で保育士として働く方法を紹介します。

    保育補助として働く

    保育補助は、担任のサポート役として子どもたちと関わる仕事です。

    パートで働けることが多く、子どものお世話をしたり壁面製作の飾りを作ったりと、正社員の方よりも負担が少ない範囲で働けるでしょう。

    また、保育業界は深刻な人材不足が続き、多くの園で保育補助を募集しています。

    ブランクがあっても現場復帰しやすく、子育てママが安心して働ける職場はたくさんありますよ♪

    「現場に復帰する勇気がない」という方も、まずは自宅周辺にどのような求人があるかをチェックしてみてくださいね。

    3年のブランクがあるなかで、保育補助として復帰しました。

    担任のサポート役として、泣いている子を抱っこしたり遊びを見守ったりと、丁寧に子どもと接することができるので、私には補助の方が向いているかもしれないと思うようになりました。

    担任として動いていたときは、クラスをまとめるのに手一杯で毎日クタクタでした。

    ただ、補助の役割をこなしていると、子どもたち一人ひとりの表情や小さな変化に気づくことができて、自然と笑顔に。

    改めて「保育士」という仕事が好きになりました。

    保育補助の働き方に
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    母子同園で働ける保育園で働く

    子どもの成長を身近に感じながら働きたいという方は、子どもと一緒に通える保育園での勤務を考えてみるとよいでしょう。

    園で自分の子どもの様子を確認しながら勤務できるため、安心して働けそうです。

    また、送迎時間がかからない分、勤務時間を長めに確保できるため、収入面でのプラスも期待できます。

    実際に、積極的に母子同園を取り入れており、「家庭的な環境で子育てをサポート&保育士復帰を応援する園」が全国各地にありますよ♪

    家計が厳しくなり、復職を決意。在宅ワークをしてみたいと思い、求人を探したものの、PCスキルに自信がなくて断念しました。

    その後、母子同園の保育園を見つけ、子どものそばで働けることに魅力を感じて応募。

    復職してみると、仕事終わりに他の先生が「後は大丈夫だから、迎えに行っていいよ」と優しい言葉をかけてくれるので、大助かり。

    また、同じ園で働くママさんたちと日々の子育てについて話したり、悩みを共有したりできるので、一人で悩みを抱え込むことも減りました。

    専業主婦のときは、子どもと二人きりの時間が多く、孤独を感じることもありましたが、働いてみると、心に余裕が生まれ、落ち着いて子どもと向き合える時間が増えたと思います。」


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    週2日~3日・短時間パートで働いてみる

    子どもがまだ小さいから、いきなりフルタイムは不安…」という方は、短時間のパート勤務から始めてみるのがおすすめです。

    ブランクがある方でも、少しずつ感覚を取り戻しながら働けるのが魅力的。

    「週2日〜3日」「1日4〜5時間」など、家庭のペースに合わせて働ける求人が多数ありますよ♪

    また、子どもの体調不良などで急にお休みが必要なときも、シフトの融通がききやすい園もあります。

    まずは「午前だけ」「午後だけ」など、無理のないスタイルで復職してみましょう。

    久しぶりの仕事復帰で体力や子育てとの両立が不安でしたが、週3日・短時間勤務から始められる園を見つけて応募しました。

    最初は緊張しましたが、子育て中の先生が多く在籍しているため、『うちも昨日、子どもが熱出してね〜』と共感してくれたり、『お互い様だから、休んでも気にしないでね』と言ってくれたりと、とても心強かったです。

    今では、少しずつ勤務日数を増やしながら、家庭も大事にしつつ、保育としてやりがいを感じられる働き方ができています。

    復職前は求人を見ても「自分の子育てで精一杯なのに、保育士としてやっていけるのかな…」と一歩踏み出せずにいたんです。

    ただ、実際に復帰して、0歳児を担当すると、我が子の赤ちゃんだった頃を思い出して、『かわいいな』『やっぱり私、赤ちゃんが好きなんだな』と改めて感じる瞬間がたくさんあります。

    あのとき、勇気を振り絞って、今の園に応募して本当によかったと思っています。

    子育てを理由に保育士の仕事から離れていると、復職に不安がある方は多いでしょう。

    そんなときはまず気になる求人を見つけたら、園見学がおすすめ。

    園見学をしてみて「自分には合わないかも」と思った場合は、断ることも可能です。

    昔よりも、園見学をしてから働き始める方が増えており、安心して一歩を踏み出せる環境になっています。

    自宅周辺の園の見学
    に行ってみよう

    在宅ワーク以外の働き方も視野に入れて、保育士資格を活かす方法を考えてみよう

    在宅ワークのなかには、自宅にいながら保育士資格や経験を活かせる仕事のこともあります。

    ただし、自由に時間を使える反面、収入が安定しにくい場合や専門的なスキル・先行投資が必要な業務もあるため、仕事内容と報酬の仕組みをしっかり確認することが大切です。

    また、在宅ワークでの働き方も魅力的ですが、「やっぱり子どもが好き」「保育士としての経験をもっと活かしたい」と感じる方もいるでしょう。

    短時間パートや母子同園、保育補助といった無理のない範囲で働ける選択肢もあります。

    まずは、自宅周辺で園の雰囲気や働き方を確認してみることから始めてみませんか?

    保育士バンク!が、あなたのライフスタイルに合った求人の紹介や園見学の申し込みなどをサポートします。

    園見学や面接に行ったからといって、必ずそこで働かなければならないということはありませんので、安心してお問い合わせくださいね。

    せっかく取得した保育士資格をどう活かしていくのか、一緒に考えてみましょう。

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