パート保育士は、短時間勤務で家庭と両立したい方や、長時間勤務でしっかり働きたい方など、希望に合わせて柔軟に働けるのが特徴です。仕事内容は、子どものお世話や遊びの補助と幅広く、平均時給は1,370円。今回は、パート保育士の仕事内容や時給相場、103万円の壁の撤廃・130万円以内で働く勤務日数、土日のお休み事情も解説!2026年10月からの社会保険対象者の拡大についてもまとめたので、就職・転職活動に役立ててみてくださいね。
目次
- パート保育士の仕事内容
- パート保育士は短時間パートと長時間パートで働き方は違う?
- パート保育士は土日は休めるの?知っておきたいポイント
- パート保育士の時給相場
- パート保育士の賞与・処遇改善額
- 2025年度より103万円の壁が撤廃!パート保育士が扶養内で「123万円以内」で働く場合の給料と勤務日数
- パート保育士が社会保険に加入せずに「130万円以内」で働く場合の給料と勤務日数
- 週20時間以上働きたいパート保育士は要注意!2026年10月から社会保険の対象者が拡大!
- パート保育士として働くメリット・デメリット
- パート保育士が働く上で考慮したほうがよい点は?希望の働き方チェック表
- パート勤務希望の保育士さんが知っておきたい「働きやすい園」の見極め方
- 保育士のパートの仕事内容を知り、自分に合った職場や働き方も見つけよう!
パート保育士の仕事内容
パート保育士は、正規職員をサポートしながら子どもたちの生活や遊びを支える役割を担います。
勤務時間の長さやシフトによって任される業務の範囲は変わりますが、基本的には担任業務を持たず、補助的な仕事が中心です。
主な仕事内容は以下のとおりです。
- 子どもの食事や着替え、排泄など日常生活のサポート
- 室内外での遊びや製作、季節行事など保育活動の補助
- 保護者への簡単な声かけや、送迎時の子どもの様子の共有
- 教材や遊具の準備、掃除や片付けなど環境整備
- 園によっては連絡帳の記入や簡単な書類作成を担当
パート保育士は「子どもの成長を見守り、園全体を支える大切な存在」。
厚生労働省の調査によると、保育所に従事する保育士のうち約45%が非常勤・パート勤務であり、保育現場に欠かせない役割を担っています。
家庭やライフスタイルに合わせて働ける一方で、正社員と同じように子どもと接する機会も多く、責任ややりがいを実感できる仕事といえるでしょう。
パート保育士は短時間パートと長時間パートで働き方は違う?
パート保育士は短時間・長時間パートによって働き方に違いがあることが多いようです。
どのような働き方なのか詳しく見ていきましょう。
短時間勤務パート
短時間勤務のパートは、1日4〜6時間程度の勤務が一般的です。たとえば「午前9時〜午後1時」や「午後2時〜午後7時」といった時間帯で働くケースが多いかもしれません。
短時間勤務のパート保育士さんは主に正社員の補助を行うため、担任のサポートに回る役割を担うでしょう。
子どもの衣服の着脱、食事、排泄の介助など生活全般の補助を行います。また、集団生活に馴染めない子がいる場合は、その子どもに個別的な関わりをすることもあるようです。
また、保育室の清掃、環境設定、遊びや製作の準備など幅広い仕事をこなします。
さらに、公園探索や外遊びのときは、子どもの安全性を確保するために、見守り業務を担うケースもあるでしょう。
早朝保育や延長保育などの正社員保育士さんが少ない時間帯は、パート保育士さんが子どもたちや保護者と関わることもあるかもしれませんね。
長時間勤務パート
長時間パートの方は、1日8時間勤務が一般的です。たとえば、「午前8時〜午後5時」や「午前10時〜午後7時」といった時間帯で、フルタイムで働くことが考えられます。
正社員と同じ時間帯で働くため、担任や副担任を任されることもあるようです。
クラス運営や保護者対応、指導案などの書類作成、事務作業などのほか、経験豊富な方は新人育成を頼まれるケースもあるかもしれません。
長時間パートとして経験を積み、正社員へ雇用形態を変更する方もいるようです。
このように、短時間勤務のパート保育士さんに比べて、長時間勤務の場合はより責任の重い仕事を担う可能性が高いかもしれません。
転職活動中は、面接や園見学の際に仕事内容についてきちんと確認することが大切ですね。
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パート保育士は土日は休めるの?知っておきたいポイント
パート保育士はシフト制で働くことが多く、必ずしも土日休みになるとは限りません。
保育園は土曜日も開園しているため、出勤を求められるケースが一般的です。
【土日の勤務に関するポイント】
- 保育は土曜保育を行う園が多く、交代で勤務するケースが多い
- 土曜日に勤務した場合、平日に代休を取る仕組みを設けている園もある
- 日曜・祝日は基本的に休みになるが、行事や園の方針によって例外がある場合もある
パート保育士は、必ず土日が休みということはなく、園の運営方針やシフト体制によって働き方が変わります。
特に、子育て中の保育士さんは注意が必要です。
自分の子どもの運動会や生活発表会などの行事と、勤務している園の行事が重なってしまうことがあるかもしれません。
家庭との両立を考える場合は、求人票や面接で「土曜勤務の有無」「子どもの行事日の出勤調整」を確認しておきましょう。
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パート保育士の時給相場
2025年の賃金構造基本統計調査によると、パート保育士の平均時給は、約1,370円です。
ただし、地域や施設の種類によって差があり、地方では1,100円前後~1,200円程度にとどまり、都市部では1,400円を超える求人もあります。
一方、資格を持たない無資格のパート保育士の平均時給は、1,100円前後が目安でしょう。
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パート保育士の賞与・処遇改善額
2025年の賃金構造基本統計調査によると、パート保育士の平均賞与は、9万1,700円です。
短時間勤務であっても一定の勤続年数や勤務時間を満たせば、賞与が支給されるケースがあります。
ただし、金額や支給の有無は園ごとに大きく異なるため、就職先を選ぶ際には確認が必要です。
また、国から支給される処遇改善手当については、パート保育士にも配分されることが望ましいとされています。
園によっては、月々3,000円~5,000円を支給する場合もあるようです。
各園で取り扱いに違いがあるため、転職・復職の際は確認してみるとよいですね。
パートでも賞与がもらえるところを探す2025年度より103万円の壁が撤廃!パート保育士が扶養内で「123万円以内」で働く場合の給料と勤務日数
従来は「103万円を超えると所得税がかかる」という“103万円の壁”がありましたが、2025年度からはこの壁が160万円まで引き上げられました。
現在は、年収160万円まで所得税がかからない仕組みになっています。
ただし、扶養控除が適用になる目安は、123万円となりました。
123万円を超えて働くと、配偶者や親が受けられる扶養控除(38万円分)が使えなくなるので要注意。
この控除がなくなると、扶養控除外となるため、家族の税金(所得税・住民税)が年間でおよそ5〜6万円ほど増える可能性があります。
そのため、扶養控除の適用範囲内で働きたい場合は、年間収入を123万円以内に収めることが大切です。※2025年9月時点
ここでは、1日5時間勤務を想定した働き方を見ていきましょう。
- 時給1,100円の場合
1日の収入:1,100円×5時間=5,500円
月18〜19日勤務(週4日程度)を目安に働けば、123万円以内に収まります。 - 時給1,400円の場合
1日の収入:1,400円×5時間=5,600円
月15日程度の勤務(週3日程度)を目安に働けば、123万円以内に収まります。
勤務日数やシフトの入り方によって収入が変わるため、年末が近づく前に収入見込みを確認し、必要に応じて調整することが大切です。
扶養内で働きたい方は、勤務先とも相談しながら計画的にシフトを組むと安心です。
パート保育士が社会保険に加入せずに「130万円以内」で働く場合の給料と勤務日数
130万円以内に収めれば、自分で社会保険料を払わずに、配偶者の扶養に入ったまま働くことができます。※2025年9月時点
ここでは1日6時間勤務を想定した働き方を見ていきましょう。
- 時給が1,100円の場合
1日の収入:1,100円×6時間=6,600円
月16日勤務(週3〜4日)を目安に働けば、130万円以内に収まります。 - 時給が1,400円の場合
1日の収入:1,400円×6時間=8,400円
月12日程度の勤務(週3日)を目安に働けば、130万円以内に収まります。
時給が高ければ勤務日数を少なく抑えられ、時間に余裕を持って働けます。
逆に時給が低い場合は、希望の収入を得るために、勤務日数を増やす必要があるでしょう。
求人を選ぶ際には“時給と勤務日数のバランス”を意識するとよいですね。
週20時間以上働きたいパート保育士は要注意!2026年10月から社会保険の対象者が拡大!
パート保育士の働き方について説明してきましたが、2026年10月より、社会保険の対象者が拡大するため、その点も確認していきましょう。
2025年9月時点では、以下の条件で働く方が社会保険の対象者です。
- 週の労働時間が20時間以上(例:1日5時間×4日)
- 月額賃金が8万8,000円以上(年収106万円相当)
- 勤務期間が2カ月を超える見込み
- 学生ではない
- 従業員51人以上の企業に勤めている
上記の条件内に収まれば、社会保険料対象外として、130万円まで働くことができました。
しかし、2026年10月から「月収8万8,000円以上(年収106万円相当)」が撤廃されます。
また、勤務先の企業規模の要件についても、およそ10年かけて段階的に縮小され、最終的には勤務先の規模に関わらず、社会保険の加入対象になります。
次の条件を満たした時点で、収入額にかかわらず社会保険に加入する仕組みに変わるのです。※企業規模は段階的
- 週の労働時間が20時間以上(例:1日5時間×4日)
- 勤務期間が2カ月を超える見込み
- 学生ではない
社会保険に加入すると保険料を支払う分、手取りは減ります。しかし、将来の年金額が増える、出産・病気のときに手当が受けられるなどのメリットもあります。
今後は、「週20時間以上働いて社会保険に加入するか」「20時間未満に抑えて扶養内で働くか」という選択を迫られるパート保育士さんが増えることが予想されます。
パート保育士として働くメリット・デメリット
yamasan / stock.adobe.com
パート保育士として働く場合、家庭と両立しながら働きやすい一方で、気をつけておきたい点もあります。
ここでは、メリットとデメリットを見ていきましょう。
メリット
- 自分のライフスタイルに合わせて勤務時間や日数を調整しやすい
- 短時間勤務が可能で、扶養内での働き方も選べる
- 担任のサポートに回ることが多く、残業も少ない傾向にある
- シフトに融通が効きやすく、他の仕事と両立できる場合がある
- 無資格や未経験、ブランクがある方がチャレンジしやすい
- 指導案やおたよりなど書類作成業務を担当することが少ない
デメリット
- ボーナスや昇給がない園が多く、収入が不安定な場合がある
- 正社員に比べて、利用できる福利厚生が少ない
- 補助的な役割をする場合、キャリア形成の機会が限られる
- 土曜日出勤や行事の参加などで、自分の家庭の予定と重なることがある
- 主に担任のサポートを行うことが多く、自分の理想とする保育を実践できない場合がある
- 正社員と比べると、責任のある業務を任される機会が少ない
パート勤務をしたものの、「こんなはずじゃなかった…」と働いてから後悔しないために、自分に合った働き方を選ぶことが大切です。
パート保育士が働く上で考慮したほうがよい点は?希望の働き方チェック表
パートとして働く保育士は、フルタイム正社員に比べて勤務時間や日数を調整しやすい一方で、働き方によって待遇や仕事内容に違いがあります。
ここでは、パート保育士として働く前に考慮しておきたい大切なポイントを整理しました。
- 保育士資格の有無
保育士資格の有無によって時給が異なることが多いため、資格がない方は「無資格」「保育補助」の欄の給料を確認しましょう。 - 勤務時間と体力
長時間勤務の場合、正社員と同じくらいの負担がかかることもあります。どのような仕事内容があるか、あらかじめ聞いておくことが大切です。 - 家庭との両立
勤務時間帯やシフトの融通が利くかどうかは、子育てや家庭生活との両立のうえで重要なことです。 - 社会保険の加入
2026年10月以降は適用範囲が広がるため、勤務時間によっては社会保険加入が必要になることがあるため、その点をあらかじめ確認しておきましょう。
これから就職・転職を考えられている方は、上記の点を考慮したうえで自分のライフスタイルに合った園を見つけることが大切です。
以下のチェック表を確認し、求人探しに役立ててみてくださいね。
【希望の働き方チェック表】
✅ | チェック項目 | 例文・確認ポイント |
---|---|---|
1. 勤務時間・日数について | ||
朝8時から働ける | 「8:00~勤務可」「早番対応可」などの記載があるか | |
午後6時まで勤務できる | 「~18:00まで勤務可」「遅番対応可」などの記載 | |
週5日フルタイムで働きたい | 「週5日」「フルタイム」表記の有無、所定労働時間 | |
週3日以内で働きたい | 「週2~3日OK」「シフト相談可」などの柔軟性 | |
午前だけ・午後だけの短時間勤務を希望する | 「午前のみ」「午後のみ」「短時間可」の選択肢 | |
2. 家庭・生活との両立 | ||
子どもの送迎時間に合わせたい | 始業・終業時間の調整可否、固定シフトの可否 | |
学校行事や家庭の予定に合わせて休みを取りたい | 有給取得のしやすさ、事前申請での休暇調整 | |
土日祝日は必ず休みたい | 「土日祝休み」「完全週休2日(土日)」の明記 | |
家族の長期休暇(夏休み・冬休みなど)に合わせたい | 長期休暇の取得実績、年間休日、園の休園日 | |
3. 通いやすさ | ||
自宅から徒歩・自転車で通える園がよい | 自宅からの距離目安、駐輪場の有無 | |
電車やバスで30分以内の通勤を希望する | 最寄り駅・バス停、通勤時間の目安 | |
車通勤ができる園を希望する | マイカー通勤可否、駐車場の有無・費用 | |
通勤時間よりも仕事内容を重視する | 配属クラスや業務内容の明確さ、希望考慮 | |
4. 資格・仕事内容 | ||
保育士資格を活かしてクラス担任も担当したい | 担任・副担任の募集有無、経験者歓迎の明記 | |
得意なパソコン作業や書類作成を任されたい | ICT導入状況、事務時間の確保、分業体制 | |
保育補助としてサポート業務中心で働きたい | 補助枠の有無、加配・フリー保育のポジション | |
無資格だが子どもと関わる仕事をしたい | 無資格可の募集、研修・資格取得支援の有無 | |
5. 職場環境・サポート | ||
少人数でアットホームな園がよい | 定員規模、クラス人数、園の雰囲気の記載 | |
複数担任制の園で働きたい | 複数担任・チーム保育体制の明記 | |
研修制度や先輩のフォローがある職場を希望する | OJT/研修の流れ、メンター制度の有無 | |
急な休みに対応してくれる職場が安心 | シフトのバックアップ体制、代替配置の方針 | |
6. 待遇・制度 | ||
扶養内で働きたい | 勤務時間上限・時給、社会保険の加入条件 | |
社会保険に加入して働きたい | 加入条件(所定労働時間・日数)、試用期間中の取り扱い | |
昇給・賞与も重視したい | 昇給時期・評価基準、賞与回数・前年度実績 | |
交通費支給は必須にしたい | 支給上限、車通勤時のガソリン代・駐車場補助 |
表でチェックしながら、優先順位をつけておくと、希望の働き方が見えてくるでしょう。
また、なかには「どんな働き方を望んでいるのか、なかなか整理できない…」という方もいるでしょう。
そんな時は、保育士バンク!がサポートいたします!
あなたが大切にしたい希望や条件を一緒に考えながら、ライフスタイルに合った働き方や園探しをお手伝いしますので、お気軽にご相談ください。
会員登録・相談無料保育士バンク!で転職相談パート勤務希望の保育士さんが知っておきたい「働きやすい園」の見極め方
パート保育士として働くうえで大切なのは、「自分に合った園をどう見つけるか」です。
同じような仕事内容にみえても、園によって働きやすさには大きな差があります。
ここでは、就職・転職活動の際に、働きやすい園の見抜き方を詳しく紹介します。
在籍しているパート職員の人数を確認
すでにパートの保育士さんが複数いる園は、シフトの融通や役割の分担がしやすく、急なお休みにも対応しやすい環境といえます。
一方、「パートは自分ひとり」という園は、補助のはずが担任並みの業務を任されてしまうこともあるため注意が必要です。
行事の多さと準備負担
園のホームページなどで年間行事予定に目を通すと、行事の回数がわかるでしょう。
行事の様子などを写真で公開している園も多いため、規模を確認してみるとよいですね。
行事が多い園は活気がある一方で、職員の負担も大きくなりがち。パート保育士はどのくらい関わるのかを採用前に聞いてみると、入職後のギャップを防げます。
休憩スペースの有無
パート保育士でも休憩がしっかり取れるかどうかは、日々の働きやすさに関係するでしょう。
休憩室が確保されていたり、職員がきちんと交代で休憩に入っている様子が見られたりする園は、職員の健康や労働環境に配慮している可能性が高いもの。
求人票に「休憩スペース有」と記入している場合もありますが、実際に使われているかどうかはわかりません。
園見学のときに休憩室の場所や利用状況を確認したり、面接で「休憩は交代制でしょうか?」と質問してみたりするとよいでしょう。
また、一度働いてみなければ、園の内情はわからないと考える方もいるかもしれません。
しかし、園見学をすると、園の雰囲気や保育の様子、職員同士のやり取りなど、求人票からは見えてこない情報を確認できます。
ただ、「面接が前提だと園見学に行きたいと伝えづらい」と感じる方もいるでしょう。
そんな時は保育士バンク!にご相談ください。
専任のキャリアアドバイザーが、園見学の日程調整や保育士さんから直接聞きにくい質問を代わりに行うため、安心して園選びを進められます。
園見学について相談したい出典:賃金構造基本統計調査/厚生労働省出典:いわゆる「年収の壁」対策/厚生労働省出典:社会保険適用拡大について/厚生労働省出典:社会保険適用拡大 企業事例集/厚生労働省
なお、パート勤務として転職した方の体験談はこちらをご覧ください。
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