保育士になるには。学校の選び方・試験・費用がわかる!診断チャート付き

保育士になるには、指定養成校を卒業する方法と、保育士試験に合格する方法の2つの道があります。どちらのルートを選ぶかによって、学び方や費用、資格取得までの流れが大きく変わってきます。「大学・短大・専門学校のどれがいいの?」「試験は難しい?」そんな悩みに答えるため、保育士になるための方法を解説!学校選びのヒントになる診断チャートや、保育士資格取得に向けてよくある質問もあわせて紹介します。

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目次

保育士になるには「指定養成校卒業」「保育士試験合格」の2つのルート

保育士になるには、国家資格である「保育士」資格が必要です。

資格を取得するには主に2つのルートがあります。

  • 指定保育士養成施設を卒業して資格を取得する
    大学・短大・専門学校など、国が指定した施設で必要な課程を修了し、卒業と同時に保育資格士を取得する方法です。

    高校卒業後に「保育士になりたい」と考えている方の多くは、指定保育士養成施設に通い、2年~4年かけて資格を取得しています。ただし、学費が高額になりやすい点が悩みになることも。
  • 保育士試験に合格資格を取得する
    保育士試験は実務経験などの要件を満たせば、中卒からでも受験が可能です。社会人や子育て経験者などさまざまな方が挑戦しています。

    ただし、保育士試験(筆記と実技試験あり)の合格率は20%前後と難易度は高め

    筆記試験は一度で合格できなくても、科目ごとに合格を積み重ね、数年かけて取得する方も多いのが特徴です。

まずは、指定校養成施設に通う場合の学校別(大学・短大・専門学校)の違いや特徴を確認してみましょう。

【指定養成校ルート】大学・短大・専門学校の違いを知ろう

保育士の指定養成校は、全国で667校(2024年時点)あります。

特に東京都・大阪府・愛知県などの都市部には学校が多く、進学先の選択肢も豊富です。

保育士だけでなく、幼稚園教諭の資格も取得できる学校には、大学・短期大学・専門学校の3種類あります。

学べる内容や修業年限、取得できる資格がそれぞれ異なるため、自分に合った進路を選ぶには、違いをきちんと把握しておくことが大切です。

なお、2020年代以降、保育園と幼稚園の両方の役割を担う「認定こども園」が全国的に増加しています。

このような施設では、保育士資格と幼稚園教諭免許状の両方を持つ「保育教諭」として働くことが一般的です。

そのため、進学先を選ぶ際には、両方の資格を取得できるかどうかもあらかじめ確認しておくとよいでしょう。

その点もふまえ、大学・短期大学・専門学校、それぞれの特徴を詳しく紹介していきます。

※都道府県別の養成施設については指定保育士養成施設の一覧(令和5年4月1日)をご覧ください。

大学

4年制大学は、保育士資格や幼稚園教諭一種・二種免許状の取得を目指しながら、じっくりと時間をかけて保育の知識や技術を学べるのが特徴です。

大学によっては、保育の基礎や応用に加えて、心理学・福祉・教育学など幅広い分野を学べるカリキュラムが組まれている場合もあります。

そのため、「保育に限らず、もっと広い学びを深めたい」という方に向いているかもしれません。

また、幼稚園教諭一種免許状が取得できる大学を選べば、より専門性の高い知識や実践力が身につき、将来、主任や園長を目指すこともできそうです。

大学卒業と同時に「学士」の学位を取得できることも、他の進路にはない魅力といえるでしょう。

なお、私立大学と公立大学では学費に差があるため、経済的な面も含めてあらかじめ調べておくことが大切です。

公立大学は私立大学よりも、入試の難易度が高めになる傾向があります。

学費や入試の難しさをふまえて、自分に合った進路を考えてみましょう。

【学費の目安(4年間)】

私立大学:約350万〜450万円

公立大学:約200万〜300万円

(入学金・教材費・実習費などが別途必要になる可能性あり)

【大学の保育科を選択した方からの声】
※実際の体験談を参考にAIを通して再構成しています。

保育士を目指すきっかけは、中学時代の幼稚園での職場体験。

大学では実習が充実していて、特に乳児保育の授業で愛着形成やミルクの作り方などを実践的に学べました。

模擬授業では「伝えることの難しさ」を実感し、受け手の視点を大切にする姿勢が身につきました。3年生からは卒業研究にも取り組み、自分の関心のあることにじっくり向き合っています。仲間と学外学習を楽しみながら、保育者としての力を日々高めることができました。

短期大学

短期大学は、2年間(または一部3年制)で保育士資格と幼稚園教諭二種免許状の取得を目指せることが特徴です。

短期間で同時に2つの資格を取得したいという方にぴったりかもしれません。

また、実習や保育実技に力を入れたカリキュラムが多く、現場で求められるスキルを効率よく身につけることができそうです。

さらに、大学と比べて学費を抑えやすいのも魅力のひとつ。

ただし、2年間で必要な単位を修得するため、カリキュラムはややハードになる傾向があります。

【学費の目安(2年間)】

私立短大:約220万〜280万円

公立短大:約140万〜200万円
(入学金・教材費・実習費などが別途必要になる可能性あり)

【短期大学の保育科を選択した方からの声】
※実際の体験談を参考にAIを通して再構成しています。

高校時代に地元の保育園でインターンを経験し、保育の仕事に興味を持ちました。

2年間で資格取得と就職を目指せる点に魅力を感じ、短期大学に進学。1年次は基礎学習と初めての実習で、保育の土台を築きました。

2年次は実習が本格化し、子どもへの関わり方や保育方針の違いを学び、自分に合った働き方を考えるようになりました。

短期間でも実践を重ね、自信を持って就活に取り組むことができました。

専門学校

専門学校は、実習や保育技術の授業が充実しており、現場で役立つ実践的なスキルをしっかり身につけられるのが特徴です。

ほとんどが2年制で、保育士資格の取得を目指せます。

また、短期大学と同様、幼稚園教諭二種免許状を取得できる学校もありますが、すべての専門学校が対応しているわけではないため、進学前に確認しておくことが大切です。

現場経験のある講師からの手遊び・ピアノ・工作などの実技をはじめ実践的な指導が受けられる可能性が高く、卒業後に即戦力として働きたい方に向いているでしょう。

【学費の目安(2年間)】

専門学校:約200万〜260万円
(入学金・教材費・実習費などが別途必要になる可能性あり)

【短期大学の保育科を選択した方からの声】
※実際の体験談を参考にAIを通して再構成しています。

少人数制で先生との距離が近く、丁寧な指導が受けられることを魅力に感じ、専門学校に進学。

実習では子どもや現場の先生方と日常的に関われる環境が整っており、日々学びを深めています。

仲間同士の雰囲気もよく、互いに支え合いながら成長を実感することができました。些細な変化に気づき、そっと寄り添える保育者を目指しています。

学校別比較早見表

学校別の違いを以下の表にまとめたので、進路を決める際の参考にしてくださいね。

各学校 大学(4年制) 短期大学(2~3年制) 専門学校(2~3年制)
修業年限 4年 2年(または3年) 2年(または3年)
学位の種類 学士 短期大学士 専門士(認定)
取得できる資格 保育士+
幼稚園教諭一種または二種免許状
保育士+
幼稚園教諭二種免許状
保育士+
二種免許状が取れる学校も
学費の目安 私立:約350〜450万円
公立:約200〜300万円
私立:約220〜280万円
公立:約140〜200万円
約200〜260万円

ちなみに実家を離れた場合の費用は?

保育系の学校に通うために実家を出て、一人暮らしを考えている方もいるでしょう。

家賃や生活費、光熱費などを含めると、月に約8万〜12万円前後かかるケースが多いようです。

特に都市部では家賃の負担が大きくなるため、学生マンションや寮・住み込み型の学生支援制度を利用する方がいるでしょう。

学費だけでなく、生活費の見通しも含めて進学先を検討しておくと安心ですね。

なかには独自の奨学金制度が整っている学校もあるので、オープンキャンパスや学校説明会でしっかり情報を収集したうえで、比較してみましょう。

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【指定養成校ルート】大学・短大・専門学校、自分に合う道がわかるチャート診断!

保育士や幼稚園教諭を目指すには、大学・短期大学・専門学校といった選択肢がありますが、「どの学校が自分に合っているのかわからない」と感じている方も多いかもしれません。

進学後の学習スタイルや生活、費用、取得できる資格など、それぞれに違いがあるため、あらかじめ自分の希望に合うかチェックしてみましょう。

ここでは、進学先選びのヒントとして、簡単なチャート形式で各学校の“傾向”を紹介します。

あくまで一例ではありますが、参考にしてみてくださいね。

大学向きのあなた

学費が多少高くても大学に行きたい

4年間かけてじっくり学びたい

教養科目や専門知識もしっかり学びたい

幼稚園教諭一種や大卒資格(学士)も取得したい

→チェックが多いあなたにおすすめ: 大学

短期大学向けのあなた

学費をできるだけおさえたい

2〜3年で早めに資格を取りたい

保育士以外に幼稚園教諭二種の資格も取りたい

大学のような雰囲気の中で幅広く学びたい

→チェックが多いあなたにおすすめ: 短期大学

専門学校向きのあなた

実習中心のカリキュラムで学びたい

2〜3年で早めに資格を取りたい

少人数でアットホームな雰囲気で学びたい

即戦力として現場で働きたい

→チェックが多いあなたにおすすめ: 専門学校

自分にとって大切にしたいことやどのようなスタイルで学習したいかを考えながら、進学先を検討してみてくださいね。

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    【保育士試験ルート】独学・通信講座で資格を目指す方法~独学or通信~

    「保育系の学校に通うことは難しいけれど…保育士になりたい」そんな方におすすめなのが保育士試験ルートです。

    先述の通り、例年の合格率は20%前後と低めではありますが、毎年多くの方が挑戦しています。

    なお、高校を卒業したばかりの方は保育士試験をすぐに受験することはできません。

    受験するには、児童福祉施設(保育園や認定こども園など)での実務経験が「2年以上かつ2,880時間以上」必要です。

    勤務形態 月の勤務日数 必要な年数
    フルタイム
    (8時間×5日間)
    約20日 約1年5〜6か月
    パートタイム
    (6時間×5日間)
    約20日 約2年3〜4か月
    短時間勤務
    (4時間×5日間)
    約20日 約3年半〜4年

    「資格がないと働けないのでは…?」と不安になる方もいるかもしれませんが、実際には無資格の方を保育士のサポート役として募集する園はたくさんあります。

    こうした経験を積むうちに「もっと子どもの成長に深く関わりたい」「自分も保育士になってみたい」と思うようになり、試験に挑戦する方も少なくありません。

    養成校に通うよりも費用を抑えられるルートとなるため、経済的に不安を抱えている方は保育士試験を受験する道も考えてみるとよさそうです。

    それでは、保育士試験の内容や独学・通信講座の学習方法について詳しく見ていきましょう。

    受験資格

    • 大学・短期大学・専門学校の卒業者
    • 1991年3月31日以前に高等学校の卒業者※2025年時点で52歳以上の方が該当
    • 高校を卒業し、児童福祉施設などで所定の実務経験者(2年以上かつ2880時間以上)
    • 中学校を卒業し、児童福祉施設※などで所定の実務経験者(5年以上かつ7200時間以上)

    ※児童福祉法第7条に基づく児童福祉施設
    保育所(利用定員20名以上)/保育所型認定こども園/幼保連携型認定こども園/児童厚生施設(児童館)/児童養護施設/助産施設/乳児院/母子生活支援施設/障害児入所施設/児童発達支援センター/児童心理治療施設/児童自立支援施設/児童家庭支援センター

    試験内容

    保育士試験は、全国各地で毎年2回(4月~6月と10月~12月頃)に実施されています。

    試験は筆記と実技にわかれており、筆記に合格した人だけが、実技へと進むことができます。

    【筆記試験の科目(全9科目)】
    保育原理/教育原理および社会的養護/子ども家庭福祉/社会福祉/保育の心理学/子どもの保健/子どもの食と栄養/保育実習理論

    【実技試験】
    「音楽表現」「造形表現」「言語表現」の3分野の中から、2分野を選んで受験します。実際の保育場面を想定した、実践的な内容です。

    なお、筆記試験は一度にすべての科目をクリアする必要はありません。

    合格した科目は3年間有効となるため、数回に分けて段階的に合格を目指すこともできます。

    勉強法

    「学費にお金をかけたくない」「自分のペースで学びたい」といった理由から、独学や通信講座で保育士試験にチャレンジする方はたくさんいます。

    ここではそれぞれの学び方の特徴について紹介します。

    独学

    「教材の費用をおさえたい」「自分のペースでコツコツ進めたい」という方には、独学という選択肢があります。

    市販の参考書や問題集を使って、自宅で勉強を進めていくスタイルです。

    時間や場所を自由に選べる反面、計画的に進める力や、モチベーションを保ち続ける工夫も必要になります。

    また、難しい問題などが解けずに悩んだときに相談できる相手がいないことや、試験情報の収集もすべて自分で行う必要がある点には注意が必要です。

    通信講座

    「基礎から丁寧に学びたい」「学習のサポートが欲しい」と考える方には、通信講座が向いているかもしれません。

    教材が届き、添削指導や質問サポートなどのフォローがあるため、初めて勉強を始める方も安心して取り組めるのが魅力です。

    保育士試験の出題傾向や合格のポイントをおさえたカリキュラムが組まれた講座が多く、効率的に学べるというメリットもあります。

    たとえば、「四谷学院の保育士講座」では、理解度に応じてステップアップできる「55段階学習システム」にあわせて勉強することができます。

    つまずきやすいポイントが丁寧に解説されており、保育の知識がゼロの状態からでも無理なく始められそうです。

    2023年度の受講生の合格率は73.2%と、全国平均(26.9%)を大きく上回っています。

    忙しい社会人や子育て中の方にも人気がある講座ですよ♪

    読んでおきたいおすすめ記事

    保育士になるには~よくある質問Q&A~

    保育士を目指す方からよく寄せられる疑問をQ&A形式でまとめました。

    進路選びや準備の参考に、気になる項目をチェックしてみてくださいね。

    保育系の大学や専門学校に行くか迷っています。単位をとるのは大変ですか?

    A. 一つひとつ計画的に取り組めば、しっかり単位を取得できます。

    実習や専門科目は多いですが、授業は保育現場で働くために役立つ内容です。仲間と協力しながら学ぶことで、意欲的に学習している方がたくさんいます。

    大学や専門学校に行くときに奨学金を使う人は多いですか?返済が不安です。

    A. 奨学金を利用して進学している学生は多いです。条件を満たせば、学費の返済免除が受けられる可能性も!

    返済の有無や期間が異なる制度があるため、自分に合ったものを選ぶことが大切です。

    たとえば、厚生労働省が都道府県を通じて行う「保育士修学資金貸付」制度では、保育士養成施設に通う学生が月5万円(最大120万円)まで借りることができ、卒業後に対象の施設で5年間勤務すれば返済が免除されます。

    このような制度を活用すれば、経済的な不安を軽減しながら学業に専念できる可能性もあります。

    中卒・高卒から保育士になれますか?

    A. 実務経験を積み、試験を受けて合格すれば保育士になれます!

    高卒の方は、児童福祉施設(保育園や認定こども園など)で「2年以上かつ2,880時間以上」働いた経験があれば、受験資格が得られます。

    中卒の方も、「5年以上かつ7,200時間以上」の実務経験があれば受験できます。

    保育士試験に合格すれば、保育士として働けますよ!

    勉強が苦手なのですが、保育士になれますか?

    A. 大丈夫です。勉強の仕方を工夫すれば、保育士になれます!

    たとえば、保育系の大学や専門学校(指定養成校)に進学する場合、授業や実習を通して知識や技術を段階的に身につけられるでしょう。

    わからないことがあっても先生や仲間に相談しやすい環境なので、勉強に不安がある方も卒業と同時に資格を取得することが可能です。

    一方、保育士試験ルートを選ぶ場合は、9科目の筆記試験と実技試験に合格する必要がありますが、科目ごとに合格を積み重ねられる制度があるため、自分のペースで少しずつ進めることができます。

    通信講座や参考書などを上手に活用すれば勉強が苦手な方でも合格を目指せるでしょう。

    高校生向けの保育士のお仕事体験ってありますか?

    A. 保育体験や授業体験ができるプログラムがあります。

    多くの保育養成校や認定こども園などでは、高校生を対象にした「保育体験イベント」や「授業見学会」を開催しています。

    実際に子どもたちとのふれあいや、保育現場の雰囲気を感じられるため、進路を考えるうえで参考になる機会です。

    学校の公式サイトやオープンキャンパス情報などから申し込むことができるようです。

    定員が限られている場合もあるので、気になる学校のイベントは早めにチェックしておくと安心です。

    高校のうちにやっておいた方がいいことはありますか?

    A. 子どもと関わる経験や保育・教育への関心を深められるイベントに参加しましょう!

    保育園や児童館でのボランティア、地域の子育て支援イベントへの参加など、子どもとふれあう経験ができるとよいですね。

    また、作文・レポートを書く力や、面接対策としてのコミュニケーション力も大切なので、日常的に意識して磨いておくとよいでしょう。

    全くピアノが弾けません。保育士になりたいのですが難しいですか?

    A. ピアノが苦手でも、練習を重ねることで保育士を目指すことは十分可能です。

    保育士にはピアノの技術が必要と思われがちですが、養成校に入学してから初めて鍵盤にふれるという方も多く、基礎から学べるカリキュラムを整えている学校もあります。

    また、現場では子どもたちと一緒に歌を楽しむことや、簡単な伴奏ができることが求められる場面が多いため、難しい演奏力が必須というわけではありません。

    ピアノが苦手でも受け入れてくれる園はたくさんあります!自分の得意なことを活かしながら、少しずつできることを増やしていけば大丈夫ですよ。

    子どもと接するのが得意じゃなくても、保育士を目指していいですか?

    A. 大丈夫です。保育士を目指す気持ちがあることが大切です。

    子どもとどう関わればいいのか不安に思う学生の方は多いもの。

    はじめから「子どもが大好き!」という気持ちを抱いている人ばかりではありません。

    保育の勉強や実習を通して、子どもとの関わり方に少しずつ自信がついてくる方もいます。

    子どもの気持ちに寄り添いたいという想いや、丁寧に接しようとする姿勢があれば、保育士としての成長につながっていきます。「得意じゃないからダメ」と決めつけずに、一歩ずつ経験を重ねていきましょう。

    保育士の仕事って大変ですか?自分に向いているか不安です。

    A. たしかに大変なこともありますが、やりがいのある仕事です。

    保育士は子どもたちの命を預かり、日々の成長に寄り添う責任のある仕事です。体力が必要だったり、保護者とのやりとりに悩んだり…。

    しかし、子どもの笑顔や「せんせい、だいすき!」という言葉に元気をもらえることも多く、やりがいを持って働ける仕事でしょう。

    「向いているか不安…」と感じている方も、学びや経験を通して自信をつけていくことができるでしょう。

    保育系の大学や専門学校に行かずに、働きながら資格を取ることはできますか?

    A. 保育士試験ルートを選べば可能です。

    学校に通わなくても、保育士国家試験に合格すれば資格を取得することができます。

    「働きながら資格を取りたい」「学費をできるだけおさえたい」という方にも選ばれており、実際に社会人や子育て中の方など、多くの方が受験して合格後、保育士として働いています。

    保育士って就職しやすい職業ですか?就職先はありますか?

    A. 保育士は就職先が比較的見つけやすい職業です。

    少子化が進む一方で、共働き家庭の増加などにより保育のニーズは高まっており、全国的に保育士は慢性的に不足している状況です。

    そのため、保育園・認定こども園・企業内保育所・児童養護施設など、さまざまな場所で保育士の募集があります。

    保育士資格は一生もの。資格を取得することで、就職先の選択肢が広がるのも大きなメリットです。

    保育士を辞めたあと、他の仕事に転職する人はいるのでしょうか?

    A. 保育士を辞めたあとに別の仕事に転職する方もいます。

    家庭の事情や働き方の見直しなどをきっかけに、他の職種へ転職する保育士は少なくありません。

    事務職・福祉関係・一般企業など、保育士として培ったコミュニケーション力や観察力、気配りなどを活かして働いているケースも多いようです。

    また、保育の経験を活かして、子育て支援員やベビーシッター、放課後児童支援員など、子どもに関わる別の職種を選ぶ方もいます。

    一度保育士を辞めても、ライフステージに応じて再び保育の仕事に戻る方も多く、柔軟にキャリアを築けるのも「保育士」という魅力ですね。

    保育士になることに迷う…まずは保育の仕事を確認してみよう

    「子どもが好き」「将来は保育の仕事に興味がある」そう思っていても、「どんな場所で働くの?」「本当に自分に向いているのかな?」と、不安や疑問を感じる方もいるでしょう。

    ここでは、保育士として働ける施設や仕事内容、収入の目安などをご紹介します。

    将来の選択肢を広げるために、まずは保育の仕事を知るところから始めてみましょう。

    働ける施設

    保育士が働ける施設といえば「保育園」ですが、その他にもたくさんの職場で働くことが可能です。

    保育士さんの主な就職先についてまとめました。

    施設名 特徴
    保育所(保育園) 0~5歳を対象に、家庭に代わって保育を行う。就職先として最も多い。
    幼稚園 3~5歳の教育機関。「教育」が中心で文部科学省が所管。
    認定こども園 0~5歳を対象。保育園と幼稚園の両機能を持つ。
    児童養護施設 家庭で暮らせない子どもの生活支援や心のケアを行う。
    障がい児支援施設 発達や身体に特性のある子どもへの療育・支援を行う。
    企業内保育所 企業が従業員向けに設置。少人数の保育の園が多い。
    病児・病後児保育室 体調不良の子どもを一時的に預かり、看護師と連携して保育を行う。
    小規模保育事業所 0歳~2児対象で19人の少人数制。落ち着いた環境で関われる。
    子育て支援センター 地域の子育て家庭を支援。遊び場の提供や育児相談を担当。

    この他にも保育士資格を活かせるさまざまな職場があるので、以下の記事を参考にしてみてくださいね。

    給料

    保育士や幼稚園教諭の給与は、勤務先や地域によって差はありますが、厚生労働省の賃金統計(2024年度版)をもとに、初任給と平均給与のデータを紹介します。

    【保育士と幼稚園教諭の初任給】

    職種 月給 年間賞与等 年収
    保育士 22万6,800円 12万9,100円 285万700円
    幼稚園教諭 22万7,100円 7万4,700円 280万500円

    ※年収は「月給×12か月+年間賞与等」で算出しています。

    【保育士と幼稚園教諭の平均給与】

    職種 平均年齢 平均勤続年数 月給 年間賞与等 年収
    保育士 39.5歳 8.6年 27万7,200円 74万1,700円 406万8,100円
    幼稚園教諭 38.5歳 9.8年 27万6,600円 80万8,100円 412万7,300円

    ※年収は「月給×12か月+年間賞与等」で算出しています。

    上記のデータからもわかるように、経験年数が増えるにつれて月給や賞与が上がり、昇給が期待できるでしょう。

    また、学年リーダーや主任などの役職に就くと、さらなる給与アップが見込めます。

    仕事内容

    保育士の主な仕事は、子どもたちの成長や発達を支えることです。

    年齢や発達段階に応じた遊びや生活の援助、安全に過ごせる環境づくり、保護者との連携など、多岐にわたります。

    園によって仕事内容は異なりますが、たとえば以下のような業務が含まれます。

    • 朝の受け入れと健康観察
    • 年齢別の遊びや活動の計画・実施
    • 食事やお昼寝のサポート
    • ケガや体調不良時の応急対応
    • 保護者対応(連絡帳の記入、面談など)
    • 行事の準備・運営
    • 環境整備や書類作成 など

    保育士バンク!公式 YouTube 動画では、実際の保育士さんの1日に密着した内容を紹介♪園での1日の流れや雰囲気を知ることができるので、ぜひ参考にしてください!
    ※各園の保育方針やスケジュールによって仕事内容は異なります。あくまでも1例としてチェックしてみてくださいね。

    【幼児クラスの保育士の1日】

    【乳児クラスの保育士の1日】

    その他動画についてはこちらをご覧ください。

    やりがい&大変なこと

    保育士の仕事には、子どもたちと毎日ふれ合う中で感じられる場面がたくさんありそうです。

    その一方で、体力的・精神的な負担を感じる場面もあり、現場では多くの工夫や努力が必要になります。

    ここでは、保育士として働くうえでの「やりがい」や「大変なこと」を紹介します。

    やりがい

    保育士のやりがいは、子どもたちの成長をそばで見守れることでしょう。

    お座りができるようになったり、「先生」という言葉を話せるようになったりと日々、子どもと接する中で感動の瞬間がたくさんあります。

    たとえば、「先生、できたよ!」と笑顔で報告してくれるとき、子どもが自信をつけた瞬間に立ち会えるのは、保育士ならではの幸せですね。

    また、子どもたちだけでなく、保護者との信頼関係が築けることもやりがいの一つ。

    「先生がいてくれて安心です」といった言葉をもらえると、自分の存在が誰かの支えになっていると実感できそうです。

    未来を担う子どもたちの健やかな成長を支えられる…大切な役割を担っているということに、誇りを感じられるでしょう。

    大変なこと

    保育士の仕事には、体力的にも精神的にもハードな面があります。

    常に子どもたちの安全に目を配り、泣いている子やけんかをした子に対応しながら、全体の保育を進めることに悩むこともあるかもしれません。

    また、運動会や発表会などの準備や、連絡帳・日誌といった書類業務も多く、保育以外の業務に取り組むことで「効率的にできない」と落ち込むこともありそうです。

    しかし、子どもたちの笑顔や保護者からの感謝の言葉に励まされながら、やりがいやよろこびを感じて働いている保育士さんはたくさんいます。

    保育士として働く中で、自分に合った職場を見つけて活躍している方もいますよ♪

    なお、「資格がないけれど、まずは保育現場で働いてみたい」という方も、保育士バンク!にご相談ください。正社員やアルバイトなどあなたのご希望に合わせて、さまざまな求人をご紹介いたします。

    また、保育士や幼稚園教諭の有資格者の方もご相談くださいね!

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    出典:賃金統計表/厚生労働省出典:保育士の働く環境は?3つの改善

    保育士になるには~自分らしく働ける道を見つけよう~


    保育士になる道は、大学や短大、専門学校に進むだけでなく、将来ほかの仕事を経験してからでも目指すことができます。

    「子どもが好き」「誰かの役に立ちたい」そんな気持ちがあれば、きっとあなたに合った方法が見つかるでしょう。

    保育士の仕事には、たくさんのやりがいや笑顔があります。

    自分に合った学校や学び方、働き方を知ることで、将来の選択肢が広がりそうです。

    あなたらしい道を見つけて、夢に向かって一歩ずつ進んでいきましょう!

    また、これから保育士になりたいと考えている方は、四谷学院の保育士講座をぜひ検討してみてください。

    試験に出るポイントがギュッとつまった専用テキストを使って、効率よく学べます。

    さらに、イラスト付きのわかりやすい解説や、暗記がしやすい要点まとめシート実技試験対策(音楽・言語・造形)のアドバイス付きなので、安心して勉強を進められます。

    スマホでも学習できるのでスキマ時間を活用しながら、「保育士になりたい」という夢を叶えましょう。

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      本記事の内容は、記事作成日時点の資料等を基に可能な限り正確な情報を掲載するよう努めております。
      しかしながら時間の経過等により情報が古くなったりすることもあり、必ずしもその内容の正確性および完全性を保証するものではございません。

      また、記事の内容はひとつの見解を示すものであり、皆様が思考を更に深める材料としてご活用いただくことを目的としております。
      実際には多様な見解があり、必ずしも唯一絶対の真理を示すものではありません。これらの点につき、本記事の内容を参考にしていただく際は念のためご留意ください。

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