保育園や幼稚園で子どもへの声かけについて悩む保育士さんもいるでしょう。子どもと接するうえでは、物事を強要するようなかかわりや乱暴な声かけに注意する必要があります。今回は一日の保育スケジュールに合わせた声かけ例を紹介します。言葉かけのポイントもまとめたので、子どもとのコミュニケーションの取り方の参考にしてみてくださいね。
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保育活動の中で大切な「子どもへの声かけ」とは
保育活動をする中で大切な「声かけ」。
日々子どもと接している保育士さんにとって、言葉を通してコミュニケーションを図ることは、子どもとの関係性を育むうえで大切になります。
ただ、中には子どもとの接し方について悩みを抱える方もいるでしょう。
特に保育経験が浅いと子どもへの声かけに不安を抱くことが多いかもしれません。
また、不適切保育の問題が取り沙汰される中で特に「物事を強要するようなかかわり」や「子ども一人一人の人格を尊重しないかかわり」などの行為に気をつける必要があります。
まずは、子どもたちへの声かけで意識するポイントを見ていきましょう。
保育において子どもへの声かけで意識するポイント
声かけについて意識しておくとよいポイントについて解説します。
物事を強要するようなかかわり
子どもたちに、「〇〇やりなさい!」というような命令系の言葉は使わないようにしましょう。このような言葉掛けをすることで、子どもたちが萎縮してしまったり、恐怖を与えてしまったりすることもあるかもしれません。
また、「〇〇しないとみんなに置いてかれちゃうよ」といった脅すような声かけも避けましょう。
注意したり叱ったりすることも大切なことですが、なぜしてはいけないのかをきちんと子どもたちがわかるように、理由を説明することが大切です。
否定的な言葉
強制的な言葉と同様、「〇〇はダメ!」など否定的な言葉を使うことも避けるようにしましょう。なぜダメなのかをしっかりと説明して、「〇〇したほうがいいと思わないかな?」と子どもたちが自分で気づけるような言葉選びを意識するとよいかもしれません。
子どもの自尊心を育むためにも、ポジティブな言葉で伝えられるように工夫してみてくださいね。
子どもの知らない言葉
子どもたちは、保育園や幼稚園といった集団生活の中で言葉を徐々に覚えていきますが、言葉の理解力については、個人差があるでしょう。
声かけをするときはできるだけ、子どもたちがわかりやすい言葉を意識して伝えるとよいかもしれません。
たとえば、花について伝えるときにも「花は水をかけて太陽の光を浴びて大きくなるんだよ」と伝えると「水をかけると大きくなる?どうして」となかなか理解できない子どももいるかもしれません。
その際は、「花はたくさん水をあげると水をごくごく飲みます。そして、お日様の光をたくさん浴びるとそれが力になって大きくなるんだよ」と伝えると理解できる子が増えそうです。
このように子どもに何かを伝えるときは、本やインターネットなどを活用するなどして、理解しやすい声かけについて考えられるとよいですね。
子ども同士を比較するような言葉
子ども同士は成長することで互いを意識し、ときにはライバル心が芽生えることもあるかもしれません。
子どもが友だちを見て「この子よりも足が速くなりたい!」「この子よりも上手に折り紙を作りたい!」という気持ちになることもあるでしょう。
その中で保育士さんによって「あの子は〇〇ができるのに、〇〇ちゃんはできないよね」など比較するような言葉を使うと、子どもの心を傷つけてしまい、自信をなくしてしまうことがあるかもしれません。
他者との比較する言葉は使わずに「〇〇ちゃんは、こんなところがあるからすごいね!」など「褒める」気持ちを大切にして、子どもと接していきましょう。
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保育における子どもへの声かけのコツ
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続いて、子どもへの声かけのコツをおさえて日々の保育に活かしていきましょう。
子どもの気持ちを受け止めて話す
子どもたちは、さまざまな場面で保育士さんに自分の気持ちを伝えることがあるでしょう。
忙しい保育活動の中で、子ども一人ひとりの言葉を受け止めるというのは大変なことかもしれません。
しかし、子どもたちが自分の考えや意思を保育士さんに伝えられるということは、保育士さんとの信頼関係を築き上げているからこそでもあります。
まずは「うんうん」「そうなんだね」と子どもの気持ちを受け止めて、保育士さんと話す安心感が芽生えるような声かけをしていきましょう。
また、「どんなことに興味があるのか」「どんなことを楽しい、悲しいと思うのか」など言葉や表情などを汲みとりつつ、子どもの話を受け止める時間をもつことが大切です。
子どもを具体的に褒める
子どもたちは周囲に対して、さまざまな場面で自分を「認めてもらいたい」という気持ちが芽生えることでしょう。その点は、大人も子どもも同様かもしれません。褒められるとうれしくなりますし、否定されると悲しくなるものですよね。
褒めるときはただ「すごいね!」と伝えるのではなく「〇〇ちゃん、さっき〇〇くんをなぐさめていたよね。優しくてすてきだったよ」など、具体的な声かけをしましょう。
具体的に褒めると子どもがよろこびを感じ、自己肯定感が高まることにつながるのではないでしょうか。
子育てなどの本の中でも「褒める」ということは大切なものだといわれています。
声かけをする際は、自分自身が子どもの頃にどんな風に褒められるとうれしかったのかと考えつつ、具体的に褒めることを意識するとよいかもしれません。
子どもに感謝の気持ちを伝える
子どもたちが手伝ってくれたり、積極的に行動して助けてくれたりすることもあるでしょう。その際は「ありがとう」「うれしいよ」など感謝の気持ちを言葉にして伝えるようにしましょう。
子どもたち同士で自然にお礼の気持ちを言い合えるように、まずは保育士さんが率先して子どもに感謝の気持ちを伝えることは大切なことかもしれません。
子どもの自発性を大切にする
子どもが0歳児や1歳児などの場合は、大人からの援助を必要とする場面が多いかもしれません。
保育士さんは、おむつを替えたり、食事を補助したりと保護者に代わってさまざまなサポートを行ないますが、子どもは成長するにつれて、自分で考えて行動する場面も増えていくことでしょう。
その際は、必要以上に子どもを援助するのではなく、自発性を育めるような声かけも大切になります。
できたことに対して子どもと共に喜びつつ、くじけてしまうときには、「ここまで自分で頑張ってみよう」など意欲を引き出すような言葉選びをしていくとよいかもしれません。
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保育における子どもへの声かけ例まとめ
保育士さんは、子どもの登園から降園までの間に、さまざまなシーンで声かけを行ないます。保育の一日のスケジュールに合わせた声かけ例を紹介します。
登園
子どもが登園する際は、保護者と離れることに不安を感じる子もいるでしょう。特に初めて保育園や幼稚園に通うときや休み明けの登園時に、保護者となかなか離れられない子どももいるかもしれません。
子どもの目線に合わせて「今日は〇〇して楽しもうね。」「〇〇ちゃんが来てくれてうれしいな。」など、保育園や幼稚園が楽しい環境であることを伝えてみるとよいかもしれません。
子どもが安心して登園できるように、心に寄り添った声かけを意識して「笑顔」で迎えることが大切でしょう。
一斉保育
保育活動の中で、一斉保育や設定保育などで製作やゲームを楽しむ場面もあるのではないでしょうか。
導入の際は、子どもが楽しめるように手遊びやペープサート、エプロンシアターなどを活用するなどして工夫することも多いでしょう。
声かけについても、「〇〇って知っているかな?」などクイズ形式などを取り入れて、子どもたちの興味や関心を高められるような導入方法を考えられるとよいですね。
ときには一斉保育の際に、「やりたくない」となかなか遊びに参加できない子どももいるかもしれません。「やりなさい!」など物事を強要するようなかかわりをしないように気をつけましょう。
保育士さん同士が連携しつつ、「〇〇のところだけ参加してみようか。」など、子どものペースを考えながら、参加を促すことができるとよいですね。
給食
給食のときは、子どもによって好き嫌いがあったり、なかなか食が進まなかったりと、どのような声かけをすればよいのかと考える場面も多いのではないでしょうか。
好き嫌いがあるときは「ひとつだけ食べてみよう。」など、嫌いな食べ物の小さなかけらを渡して、徐々に好き嫌いが克服できるように援助するとよいかもしれません。
食事については個人差があるため、子ども一人ひとりがどのくらい食べられるのか、食事にかかる時間の目安などを見て、把握することも大切でしょう。
食事に時間がかかる子には「あの時計の針が5のところに動くまでに、これとこれは食べてみようか。」など自分で食事のペースをつかめるような声かけをして、接し方を工夫するとよいかもしれません。
自由保育
自由保育は自由時間と呼ぶ場合もあり、子どもが自由に遊びを行なうことでしょう。子どもそれぞれが興味や関心のある遊びを自発的に選び、友だちと関わることも多くなる保育活動でもあります。
ときには、ケンカ中に手が出て怪我をしてしまう場合もありますし、自分たちで話し合いを行なって解決できることもあるかもしれません。
その際に、今は子どもに任せた方がよいのか、それとも保育士さんが言葉掛けを行なって仲裁に入ったほうがよいのかなど、判断に迷ってしまうこともあるでしょう。
子どもたちの成長を考えているからこそ迷うことなので、周囲の保育士さんに相談したり、今までの経験を通して動いてみたりと、試行錯誤することも大切ではないでしょうか。
子ども同士が言葉を上手く伝えられないことで、ケンカになることもあるかもしれません。その際は「〇〇ちゃんはこんな風に思っていたかもしれないね」などお互いの気持ちが伝わるように、保育士さんが整理する、まとめ役の立場になることも必要かもしれません。
子どもたちの自発性や協調性を育めるようにサポートできるとよいですね。
降園
降園時は、子どもによって早く帰宅する場合もありますし、延長保育を利用する場合もあるでしょう。中には次々と帰っていく友だちを見て寂しくなる子どももいるかもしれません。
子どもの表情や仕草を見て、不安になっていないか、寂しさはないかなどを考えて「〇〇ちゃんは何をして遊びたい?」などと声かけをして、不安感を和らげられるように、配慮することも大切です。
降園時に「明日も〇〇ちゃんに会えるのを楽しみにしているよ。」など、翌日以降登園することに期待がもてるような言葉選びを意識するとよいかもしれません。
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