保育士が「つらい」と感じたら。今できる改善方法や前向きになれる転職のすすめ

日々の仕事が「つらい」と感じる保育士さんは少なくありません。子どもとの関わりだけでなく、業務量や人間関係、職場環境につらさを覚えることもあるでしょう。今回は直接の理由やそう感じる現状を整理しながら、現状の悩みを改善する・転職によって環境を変えるという2つの選択肢を考えてみましょう。

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保育士の仕事がつらいと感じるのはどんなとき?

保育士として働く中で「つらい」と感じる瞬間は人それぞれです。身体の負担だけでなく、業務の多さや人間関係、方針の違いなど、さまざまな要因が積み重なって気持ちが沈んでしまうことがあります。

肉体的・精神的な疲れ

1歳児クラスの担当なので、毎日一日が終わると全身がぐったりします。おんぶに抱っこ、外遊び、食事の介助などで常に身体を動かし続け、休憩もままならないことや、日報や週案などの作成は持ち帰り仕事になることも多いです。子どもが好きでこの仕事に就いたのに、疲れがたまって子どもたちとしっかり向き合う余裕がないのがむなしくなります。

保育士の仕事は、朝早くから夕方まで動き続けるため身体的に非常にハードです。乳幼児の抱っこや遊びのサポート、食事や排せつの介助といった体力を使う場面が多く、1日が終わる頃にはへとへとになってしまうという方も少なくないでしょう。

加えて、勤務時間外にも残業や持ち帰りの仕事が発生することがあり、精神的な余裕も削られてしまいます。こうした毎日の積み重ねが「つらい」と感じる原因のひとつになってしまうようです。

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行事の準備・開催にともなう負担

3歳児クラスを受け持っていたとき、発表会の準備がとにかく大変でした。衣装や舞台のセットも手作業で作成するのが当然の風潮だったので、通常の保育終了後に毎日2〜3時間は残業して心も身体も疲弊していました。発表会当日は子どもたちの姿に感動して達成感はありましたが、「やりがい搾取」という言葉が頭をかすめることもあります。

季節ごとの行事や発表会の準備は、子どもたちの成長を見ることができるなど保育士さんの仕事のなかでも特にやりがいを感じる業務かもしれません。ただ、実際には装飾や衣装作り、台本や演出、子どもたちの練習などで大変な業務内容になるでしょう。

発表会だけでなく、運動会や遠足、入園式・卒園式といった大型行事から、園内で行う食育や園庭開放、夏祭りなどの小・中規模のイベントまで年間スケジュールに組み込まれている園もあるようです。

加えて、保育士としての研修や小学校との連携、園見学の対応、保護者との面談・保育参観など、対応しなくてはならない行事が多いのも保育士さんの仕事の特徴といえるでしょう。

このような行事の運営や準備をしながら、日常の保育もこなすことで疲労感がたまり「つらい」と感じてしまう保育士さんは多いかもしれません。

保護者・上司・同僚との人間関係

担任になったクラスにいつも攻撃的な口調で不満を言ってくる保護者がいて、登園時から気が重くなります。主任に相談しても「刺激すると面倒だから我慢して」と言われ、先輩や同僚もフォローしてくれず……。園自体が先生同士で協力しあおうという空気がなくて、自分から聞きにいかないと必要な情報共有もあまりされないのも、精神的につらいです。

保護者対応や職場の人間関係がうまくいかないことも、「つらい」と感じる大きな原因のひとつのようです。


保護者からのクレーム対応や理不尽な要求、または上司や同僚とのコミュニケーション不足による摩擦があると、日々の保育にも支障をきたすこともあるでしょう。

子どもたちのために働いているつもりでも、大人同士の関係に悩まされてしまうのは、精神的に非常につらい状況といえますね。

保育方針や職場環境があわない

以前勤めていた園は、年配の園長が仕切る昔ながらの「しつけ重視」の方針でした。子どもが泣くと注意して泣き止ませたり、男らしさ・女らしさを子どもに求める指導をしなくてはいけなかったりと、自分が思い描いていた子どもの気持ちに寄り添う自由な保育ができず、つらかったです。「ここでは自分のやりたかった保育ができない」と感じ、転職を考えました。

園によって保育方針や業務の進め方・考え方などは大きく異なります。自分が大切にしている価値観と勤務先の方針が一致しないと違和感を持ちながら働くことになるでしょう。

また、園内の雰囲気や設備、サポート体制が整っていない職場環境でもストレスが増します。環境や考え方が職場と合わないと感じることも「つらい」と思う大きな要素になるかもしれません。

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【保育士の仕事がつらい】自分にかかっている負担を整理しよう

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保育士さんが仕事を「つらい」と感じたときは、我慢するのではなく、自分にかかっている負担をいったん整理してみましょう。冷静に現状を見つめ直すことで、改善のヒントや次の一歩をどうするのがよいかが見えてくるかもしれません。

身体的疲労と精神的ストレス

日々の仕事に追われる中で、自分の疲れ具合を振り返る時間がとれないという保育士さんもいるでしょう。しかし、これまでとは違う精神状態や身体の疲れを覚えるなら、それは心と身体からのSOSサインかもしれません。

これってSOSサインかも?チェックリスト

確認 チェック項目
朝、起きるのがつらく、出勤前から気分が落ち込む
子どもと接していても笑顔が作れず感情が動かない
理由もなく涙が出ることがある
以前は楽しめていた趣味や食事に興味がわかない
夜なかなか眠れない、または何度も目が覚める
慢性的な肩こり・頭痛・胃の不調がある
休日もずっと仕事のことを考えてしまう
些細なことでイライラしたり、不安が募ったりする

このような状態が2週間以上続いている場合や、日常生活に支障が出ていると感じる場合は、勤務先の相談窓口や医療機関に一度相談してみるのがよいかもしれません。

特に精神的なストレスは、自覚しづらく、気がついたときには心身にとって大きな負担となっていることもあります。

睡眠の質や食欲の変化など、日常の小さな変化にも目を向け、自分の状態を把握できるとよいでしょう。

現状の問題点や不満

「何が自分をつらくしているのか」を言葉にして自分で現状を把握・見直しするのは、とても大切な改善への第一歩といえそうです。

たとえば、仕事内容のどの部分が特に負担なのか、人間関係において最もストレスを感じてしまうのはどんな場面か、またそれはどんなときに起きるのかなどを、ノートや日記、またブログやSNSなどに書き出したり誰かに相談したりして、整理してみましょう。

頭の中だけで考えているとただモヤモヤして溜まっていくだけの漠然とした不満やつらい気持ちも、文字や言葉にすることでしっかりした「問題・課題点」として明確になりそうです。

そうすることで、解決に向けて何をすべきかの方向性も見えてくるかもしれません。

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【保育士の仕事がつらい】今の職場で状況を改善する

今の職場が合わないと感じたときは、改善できる点を探ってみることも大切です。少しの工夫や相談で、気持ちが軽くなる可能性があります。

自分でできること

  • やるべき業務をリスト化して優先順位をつける
  • 完璧を求めすぎず、できる範囲でOKというマインドを持つ
  • 無理のないスケジュールや作業内容の見直す
  • 忙しい時期には無理なくできる時短の工夫をする 

保育士は1日にこなす業務量が多いため、すべてを完璧にこなそうとすると心も身体も持たないこともあるでしょう。

まずは自分の業務を簡単でよいので洗い出し、優先順位をつけて整理してみるとよいかもしれません。

「これは今やるべき?」「後回しにできそう?」と問いかけながら整理していくだけでも、精神的な余裕が生まれるでしょう。

また、自分のペースで無理なく取り組めるように時短の工夫なども取り入れてみましょう。

スケジュールに少し余白を設けるだけでも、気持ちが楽になり「つらい」と感じることが減少するかもしれません。

完璧を求めすぎず、自分が無理のない範囲の仕事ができたらそれでOKというように気持ちの持ち方を意識することも、心の負担軽減につながりそうです。

職場にはたらきかけられること

  • 担任や先輩保育士に悩みや負担を相談する
  • 定例ミーティングで業務分担や困りごとを共有する
  • 時短勤務制度やシフトの希望を園に相談する
  • ほかの先生と情報交換しながら働き方の工夫を学ぶ

つらさを感じたとき、ひとりで抱え込まずに職場内の人と共有することはとても大切です。

日々一緒に働いている同僚や先輩であれば、業務の大変さを共有することで協力体制をつくることにつなげられそうです。

「最近こういうことがしんどくて」と、気軽な相談ベースでお互い打ち明けあう空気を作ることができれば、共感やアドバイスが得られて、解決策が導けることもあるでしょう。

定期的に意見を出し合う場がある園なら、そこで改善提案をするのも効果的です。

実際に「業務が偏っている」という声から、日中の役割分担を見直してもらえたという例もあります。相談することで、状況がよい方向へ動き出す可能性もあります。

職場外でできること

  • 体調が限界になる前に、休職を検討する
  • カウンセリングや医療機関にかかる
  • 平日の仕事後・週末に意識して自分の時間をつくる
  • リフレッシュ方法を決めて、休日を充実させる

つらさが限界を迎える前に、自分を守る選択をすることも必要です。自分の体調や精神状態によっては、早めにカウンセリングや医療機関などにかかることを検討しましょう。

リフレッシュが足りないと感じるのであれば、休日は思いきって「仕事を忘れる時間」をつくることが大切です。自然の中に出かける、思いっきり趣味に没頭するなど楽しく心が休まることを意識的に行いながら、自分をねぎらう時間を作りましょう。

「仕事をがんばっている分、ちゃんと休んで元気をチャージしよう」という自己承認を育てることは、仕事に前向きになることにもつながりそうです。先述した「自分でできること」「職場にはたらきかけること」と併せて行えるとよいですね。

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    【保育士の仕事がつらい】転職で状況を改善する

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    今の職場環境での改善が難しいと感じたら、思い切って転職に踏み切るのもひとつの前向きな選択肢です。

    転職によって自分の働きやすさを追求するためのよりよい環境を求める大切な一歩にできるとよいでしょう。ここでは、今の職場と同じことを繰り返さない、退職までの負担を増やさない転職活動の方法を紹介します。

    転職エージェントに相談する

    転職を検討するとき、保育専門の転職エージェントを活用することで、自分に合った園を見つけやすくなるでしょう。担当者に自分の希望や悩みを伝えることで、条件に合った職場を紹介してもらえます。

    転職エージェントは、非公開の求人や保育園だけでなく保育士資格を活かせるさまざまな求人をもっているため、自分でいちから求人サイトで探すよりも確実かつ効率よく希望の転職先を見つけることができそうです。

    求人紹介をするだけでなく、応募したい求人が決まったら、専任のキャリアアドバイザーが面接のアドバイスや履歴書の添削など、転職活動をトータルでサポートしてくれるのも大きな魅力といえるでしょう。

    今の職場でのつらさを抱えながら転職活動をはじめるのは精神的に負担を感じるという保育士さんも、ウェブで簡単に無料登録して、直接相談もできる転職エージェントといっしょであれば、無理なく理想の転職がかなえられそうです。

    転職エージェントをのぞいてみる

    希望条件を明確にして転職活動に活かす

    自分がどのような職場環境で働きたいかを明確にすることは、転職を成功させるための第一歩です。たとえば、「残業が少ない園」「保育方針が合う園」「人間関係が穏やかな園」など、自分にとって譲れないポイントを書き出してみましょう

    条件がはっきりしていれば、求人の選択や面接の場でも自信を持って話すことができます。理想に近い環境を手に入れるためにも、自分の軸を持つことが大切です。

    この場合は、つらい思いをした今の経験を活かして、新しい職場に求める条件として優先順位が高いものと低いものを確認しながら整理してみましょう。

    自分の希望を明確にするのが難しい場合は、転職エージェントのキャリアアドバイザーに相談することもよいでしょう。保育士さんの思いを丁寧にヒアリングしながら、それぞれに合う転職先がどんな職種や職場環境なのかをいっしょに考えてくれそうです。

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    保育士の仕事が「つらい」と感じたら

    保育士の仕事が「つらい」と感じたら、まずは自分自身の心と身体にとっての負担を見直してみましょう。現状を整理し、改善や転職といった選択肢の中から、自分にあった解決策が見えてくるかもしれません。

    今の職場や自分自身の意識を変えていくか、転職エージェントを活用しながら無理なく転職するか、いずれの場合もつらい現状から抜け出すための行動と考えて、無理をせず、前向きな一歩を踏み出せるとよいですね。

    転職を考える方はもちろん、もう少し今の職場でがんばりたいという方も、気持ちを整理するために保育士バンク!を活用することができますよ。

    保育業界にくわしい専任のキャリアアドバイザーがあなたの心に寄り添って対応させていただきます。「今がつらいけれど、どうしたらよいのか考えたい」といった相談もOK!まずはお気軽にお問い合わせくださいね。

    保育士バンク!なら、理想の求人が見つかるかもしれません。困ったら、いつでもご相談ください。

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