「保育士の男女比は、こども家庭庁の最新データ(令和6年4月)によると、保育士の男女比は男性が約5.2%、女性が約94.8%です。男性保育士は10年前の約4.4%から増加しており、将来性も広がっているものの、現状でも約「1:18」の割合です。本記事では、男性保育士の割合の推移から給料の実態、働きやすい職場の選び方までをまとめました。
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保育士の男女比は「1:18」で男性は全体の約5.2%
厚生労働省の「保育士の現状と主な取組」によると、2020年の国勢調査ベースでは、保育施設で働く保育士に限った男女比は男性約4%・女性約96%となっています。
2000年時点では男性は約1.3%だったため、20年で約3倍に増えた計算です。
なお、こども家庭庁が公表している「保育士登録者数等(男女別)」によると、令和6年4月1日時点の登録保育士総数は約189.8万人で、そのうち男性は約9.9万人です。
男性保育士の割合の推移を見ると、2014年から2024年までのあいだに約0.8ポイント上昇しており、男性保育士の比率はこの10年間で緩やかに上昇していることがわかります。
出典:保育士登録者数等(男女別)/こども家庭庁をもとに作成
一方、保育士全体では登録者数約189.8万人に対して、実際に保育施設などで保育士として働いている人の人数は、約65万人にとどまっています。
これは「潜在保育士」が保育士資格保有者の約6割を占めているということです。
男女比の改善と同時に、保育士全体の人材確保が業界共通の課題といえるでしょう。男性保育士の求人多数保育士バンク!で転職
保育士の男女比にかたよりがある3つの理由
保育士に女性が多い背景には、給与や職場環境に関わるさまざまな要因が重なっています。
「保母」「子育て」からくる女性職のイメージ
1999年の児童福祉法改正により「保母」から「保育士」へ名称が統一されましたが、「育児=女性の仕事」という固定観念は現在も根強く残っています。
その結果、男性が就職を考える段階で保育士が選択肢に入りにくいことは大きな理由の一つでしょう。
近年は、男性の育児休暇取得が法整備されるなど、男性の育児参加の意識が広がったこともあり、保育士を目指す男性も増えています。
全職種平均と比べて給与水準が低い
厚生労働省「賃金構造基本統計調査」によると、男性の全職種平均年収が約506万円であるのに対し、保育士は約392〜439万円にとどまります。
結婚や子育てなどのライフプランを考えたときに、収入面での不安がネックとなり、男性の参入を妨げている面があることは否めないでしょう。
ただし、保育士の給与は処遇改善加算やキャリアアップ研修の拡充が進んでおり、この格差は年々縮まりつつあります。
加えて、女性の社会進出にともなって共働き家庭が増加していることからも「男性一人が家族を養う」という価値観も崩れつつあります。
このようななかで、今後は保育士を志す男性が、収入面のみを理由に保育士としての活躍をあきらめる状況は、減少していくことも見込まれます。
職場環境や設備面の課題
厚生労働省による資料「保育の現場・職業の魅力向上検討会」では、男性保育士が働きにくい環境面の課題も指摘されています。
具体的には、男性用の更衣室やトイレが整備されていない園があること、同性のロールモデル(先輩の男性保育士)が少なくキャリアの見通しが立てづらいことなどが挙げられます。
自治体によっては環境整備の補助金制度も設けられており、改善の動きは少しずつ進んでいます。
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男性保育士の給料は年収で約453万円
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厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」(企業規模10人以上)のデータをもとに、保育士の男女別給与実態を整理します。
| 項目 | 男性 | 女性 |
|---|---|---|
| 平均年齢 | 34.3歳 | 40.6歳 |
| 平均勤続年数 | 7.3年 | 9.2年 |
| きまって支給する現金給与額(月額) | 30万3,000円 | 28万5,000円 |
| 所定内給与額(月額) | 29万2,200円 | 27万8,600円 |
| 年間賞与その他特別給与額 | 90万1,000円 | 84万5,500円 |
| 年収換算(月額×12+賞与) | 約453万7,000円 | 約426万5,500円 |
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男性保育士が現場で求められる4つの強み
男性保育士は少数派ではあるものの、現場では男性ならではの強みが高く評価されています。
ここでは、男性保育士が求められる主な理由を4つ整理します。
力仕事や体を使った遊びで頼りにされる
保育の現場では、行事の準備や園庭の整備、大型遊具の設置など体力を必要とする場面が多くあります。
こうした力仕事に加え、園庭で思いきり走り回る鬼ごっこや高い高いなど、ダイナミックな外遊びでも男性保育士の体力は大きな武器になります。
女性保育士の身体的な負担を分散できるため、チーム全体の業務バランスの改善にもつながります。
防犯・安全面で園全体に安心感をもたらす
保育園は子どもが集まる場所であり、不審者への対応や園外保育の引率時など、安全確保が求められる場面は少なくありません。
男性職員がいることで犯罪の抑止力となり、職員にとっても保護者にとっても心理的な安心材料になります。
とくに散歩やお泊まり保育など園外での活動時には、男性保育士の存在が頼りにされる場面が多いでしょう。
パパにとっては相談しやすい存在
近年は父親が積極的に育児に参加するケースが増え、送迎を父親が担当する家庭も珍しくありません。
育児の悩みや子どもとの接し方について、同性である男性保育士は「気軽に相談しやすい」と感じる男性保護者もいます。
また、男児にとっても、共感できる同性の先生がいることで、安心感を得る効果もありそうです。
園と家庭の連携を強化するうえで、男性保育士は橋渡し役としての役割も果たせるでしょう。
子どもに多様なロールモデルを提供できる
男性保育士が身近にいることで、子どもたちは「男性も女性も育児や保育に関わる」という自然な価値観を身につけることができます。
こども家庭庁が公表した「はじめの100か月の育ちビジョン」でも、子どもの発達には多様な大人との関わりが不可欠であると示されています。
ジェンダーにとらわれない環境で育つ経験は、子どもの将来像の幅を広げるきっかけにもなるでしょう。
男性保育士を求めている施設は、保育園はもちろん学童保育や療育施設など数多くあります。
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男性保育士の将来性と働きやすい職場の選び方
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男性保育士を取り巻く環境は、国の政策や社会の意識変化によって確実に改善が進んでいます。
ここでは将来性の根拠と具体的な職場選びのポイントを紹介します。
国の政策が男性保育士の活躍を後押し
処遇改善等加算は段階的に拡充されており、保育士全体の給与水準は年々上がっています。
2025年度からは1歳児の配置改善加算制度も始まり、保育士の待遇向上は国の重点施策として位置づけられています。
保育士の有効求人倍率は全国で約2倍と高い水準が続いており、求人票に「男性歓迎」「男性活躍中」と明記する園も増加傾向にあります。
人材ニーズの面では、男性保育士にとって追い風が吹いている状況といえるでしょう。
保育士資格は更新不要の国家資格
保育士資格には有効期限がなく、一度取得すれば生涯にわたって活用できます。
また、活躍の場は保育園に限らず、学童保育・放課後等デイサービス・企業内託児所・児童養護施設・病児保育など多岐にわたります。
現場経験を積んだうえで、管理職や子育て支援分野への転身といったキャリアパスも視野に入れられるため、長期的なキャリア設計がしやすい資格です。
男性保育士が働きやすい職場に共通する特徴
職場選びは男性保育士の定着率に大きく影響します。
以下のような特徴を持つ職場は、男性でも働きやすい環境が整っている傾向があります。
| 職場の種類 | 働きやすさのポイント |
|---|---|
| 大規模保育園 | 職員数が多いため男性職員が多い・キャリア構築も進んでいる可能性 |
| 公立保育園 | 公務員に準拠した安定した待遇。設備の整備が比較的進んでいる |
| 企業主導型保育園 | 柔軟な勤務体制と充実した福利厚生。少人数制で役割が明確 |
就職・転職の際には、男性保育士のキャリアアップ実績などを確認しておくと、入職後のギャップを減らせます。
転職先の男女比、男性保育士がいるのかどうかが気になる保育士さんは多いでしょう。
保育士バンク!なら、専任のキャリアアドバイザーが、園の男女比や男性のキャリア実績についても事前にしっかり確認してお伝えします。
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保育士の男女比に関するよくある質問
保育士の男女比や男性保育士の働き方が気になる方の疑問に答えます。
Q1. 保育士の男女比は現在どれくらい?
こども家庭庁の最新データ(令和6年4月1日時点)によると、保育士登録者総数約189.8万人のうち男性は約9.9万人で全体の約5.2%です。
これは約1:18の比率ですが、男性保育士の割合はここ10年で着実に上昇しています。
Q2. 男性保育士が少ない理由は?
- 「保育=女性の仕事」という固定観念
- 全職種と比較すると平均より低い給与
- 施設側の受け入れ態勢の未整備
- 同性のロールモデル不足
上記のような複数の要因が重なり、男性の参入が進みにくい現状もあるようです。
Q3. 男性保育士の平均年収はいくらですか?
令和6年賃金構造基本統計調査によると、月額給与約30万円×12か月+年間賞与約90万円というデータが。
今後もキャリアアップ研修の受講で手当がプラスされる保育士処遇改善制度や、男性保育士が就きやすい管理職への昇進で、さらに上がる可能性があります。
Q4. 男性保育士はこれから増えますか?
処遇改善政策の拡充やジェンダー意識の変化、日本版DBS法による業界の信頼性向上などを背景に、男性保育士の割合は今後も少しずつ上昇していくと見込まれています。
Q5. 男性保育士が給料を上げるにはどうすればいいですか?
保育士等キャリアアップ研修を受講して副主任保育士や専門リーダーに就くことで、給与アップの可能性が高まります。
これにより、月額最大4万円の処遇改善手当が加算されるなど、保育士ならではのキャリア構築と、それにともなう給与の引き上げが可能です。
Q6. 男性保育士が働きやすい職場はどこですか?
男性職員がある程度在籍している可能性が高い大規模園、安定した待遇の公立園、柔軟な勤務体制の企業主導型保育園が特に働きやすいとされています。
Q7. 保育士資格は保育園以外でも使えますか?
保育士資格は更新不要の国家資格です。
この資格は、学童保育・放課後等デイサービス・企業内託児所・児童養護施設・病児保育など多様な職場で活かすことができます。
Q8. 男性保育士は何歳まで働けますか?
公立保育園は地方公務員として原則60歳定年で、再雇用制度を利用すれば65歳まで働けます。
私立園も同程度の定年設定が一般的で、体力に合わせた働き方も選べます。
出典:保育士の現状と主な取組/厚生労働省出典:保育士登録者数等(男女別)/こども家庭庁出典:令和7年賃金構造基本統計調査/e-Stat政府統計の総合窓口
保育士の男女比は今後も変化!男性が活躍する時代へ
この記事では、保育士の男女比の最新データから、男性保育士の給料の実態や、現場でのニーズについてみてきました。
力仕事や防犯対応、男性保護者との連携など、男性保育士が求められる場面は確実に増えています。
国の政策や社会の意識変化により、男性保育士が長く活躍できる環境は、今後もより整っていくでしょう。
「資格もあるし保育士として働きたいけど、女性ばかりの職場は気おくれする」「保育士ってどうやってキャリアを積めばいいの?」という男性保育士さん、まずは情報収集から始めてみませんか。
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