実習生さんを指導することになった保育士さんは、どのように対応すればよいのか悩むのではないでしょうか。ポイントをおさえて効率よく進められれば、負担も軽減されるでしょう。今回は、実習生さんの予想される行動や、指導するにあたって気を付けるポイントなどを紹介します。また、実習生さんを育てる日誌の記し方についてもまとめました。
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■目次
実習生の指導を任される保育士が抱えがちな悩み
実習生さんの指導を任された保育士さんは、どのように対応すべきか迷っていませんか?
保育士になるための第一歩として実習を経験したことはあるものの、教える立場になると難しいと感じるかもしれませんね。
実習生さんが意欲的に実習に臨めるようにするには、事前に実習生さんを迎えたときの現場の様子や実習生さん自身の行動を予想しておくことが大切です。
指導をする実習生の予想される行動は?
まずは、実習期間中の実習生の行動として考えられるものを見ていきましょう。
特定の子どもと遊ぶ
実習生さんは子どもが懐いてくれるのかという不安も抱えているため、自分に近づいてくる子どもがいれば安心するもの。
そのため、特定の子どもとばかり遊ぶといったケースが見られるかもしれません。
全体に目を配りながら、いろいろな子どもと積極的に関わるように促しましょう。
失敗に落ち込む
実習生さんはまだ経験が浅く、手遊びをしたり紙芝居を読んだりすることも不慣れなため落ち込む姿も見られるでしょう。
実際、実習を経て想像より難しいからと、保育士の道をあきらめてしまったという声も聞かれます。
実習の間はまだ上手くできなくてもよいことや、苦手だと感じたところの練習を積んで次に備えることが大切であることなどを伝えましょう。
質問や相談をしてくる
実習生さんは初めての保育現場で、何をすればよいのか、どのように行動をすればよいのかなど、分からないことがたくさんあることでしょう。
予期せぬタイミングで実習生さんから質問や相談を受け、戸惑うことがあるかもしれません。
逆に、どのタイミング質問すればよいのか分からず、質問したくても聞き出せないという実習生さんもいるでしょう。
分からないことがあれば気軽に聞いて欲しいという姿勢を見せつつ、相談されて困る場面があれば先に伝えておくとよいかもしれませんね。
身だしなみが整っていない
実習生さんのなかには、保育士らしからぬ雰囲気で来る人もいるかもしれません。
例えば派手な模様のエプロンを使っていたり、ヘアカラーが明るすぎたり、爪が伸びていたり。
そういった実習生さんに対しては、保育士としての身だしなみについて最初にきちんと伝える必要があるでしょう。
私語が多い
実習生さんが複数人来ている場合、保育の自由時間などでも実習生同士でおしゃべりをしてしまうことがあるかもしれません。
コミュニケーションをとることは良いことだとしても、保育中は子どもの安全を見守るためにも私語を慎むべきですよね。
実習中は子どもの言動や保育士の動きをよく観察し、学ぶ姿勢を持つことが大切/strong>だということを伝えましょう。
実習生を育てる指導のポイント
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以下のポイントをおさえれば、自分の業務と両立させながら効率よく実習生さんの指導を進められるかもしれません。
個別に話す時間を設ける
1日15分程度でもよいので、実習生さんと1対1で話す時間を確保するようにしましょう。
保育中の気になる行動や気を付けるべきことなどは、個別に話すことで実習生さんが心に留めやすいかもしれません。
なお、コミュニケーションを図るためにも、保育現場において実習生さんにこまめに声を掛けることも大切です。
良かった点を褒める
実習生さんの言動の注意点ばかり指摘せず、良かったところを見つけて褒めるようにしましょう。
不慣れで不安を抱えている実習生さんが、徐々に自信を持って保育ができるような言葉掛けを意識するとよいかもしれません。
模範を示す
実習生さんにとって、指導にあたる保育士さんの動きを見ながら学ぶことは多いでしょう。
保育士さん自身が子どもと活き活きと関わるなど、手本になるような保育を心がければ、「このような保育士になりたい」と実習生さんの目標になるかもしれませんね。
実習生を育てる日誌添削のポイント
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実習生さんを指導するにあたり、日誌の添削の方法に悩む保育士さんは多いでしょう。
ここでは、実習生さんを育てる日誌の書き方のポイントをまとめました。
誤字脱字や表現を正す
添削は簡潔にまとめたほうが見やすいものの、誤字脱字があればきちんと正すようにしましょう。
また、「子どもに~させる」ではなく、「~するように促す」「~と声掛けをする」というように、子どもの自主性を尊重する表現をしているかに着目しながら添削するとよいでしょう。
保育の目的やねらいが示されているか確認
実習生さんに対し、保育士としてどのような目的やねらいを持って活動しているのか意識するように指導することが大切です。
たとえば、「~をした」というように、活動内容のみを記入しがちかもしれません。
「なんのためにこの活動を行ったのか」を確認することで、実習生さんが子どもの成長を見据えながら保育をすることにつながるでしょう。
自分で考える力を引き出す
保育士さんが答えをすぐに出すのではなく、実習生さんが自分で考えながら行動できるよう工夫しながら質問をしてみましょう。
たとえば、「活動中の子どもの様子はどうだったのか」や、「子どもはこの時どのような心境だったと思うのか」などと実習生さんに聞くことで、子どもの特徴について考えるようになるかもしれません。
意欲が沸くようコメントのしかたを工夫する
添削で赤入ればかりでは、実習生さんのやる気を損ねてしまう可能性も。
実習生さんが工夫していたことや子どもに良い関わり方ができていたことなどを見つけてコメントに残せば、実習生さんの意欲を高めるきっかけになりそうです。
実習指導は保育士さん自身の学びの機会になる!
実習生さんの指導にあたればどのようにすればよいのか戸惑うかもしれませんが、実習生さんが活動の目的やねらいを明確に持てるようにすることが大切です。
知らなかった遊びに触れるなど、実習生さんから学べることもあるかもしれません。
自分の保育を見つめ直すよい機会だと捉えてみてくださいね。
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