離乳食後期になれば、保育園で手づかみ食べを始める子もいるでしょう。保育士さんはどんなことに気をつけてサポートすればよいのでしょうか。今回は、保育園で手づかみ食べを取り入れる際のねらいやポイントをわかりやすく解説します。保育園で子どもたちと楽しいランチタイムを過ごせるよう、環境を整えていきましょう。
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■目次
保育園で手づかみ食べを取り入れるねらい
保育園でのランチタイムは子どもたちと食事を楽しむ大切な時間。
離乳食後期(9カ月頃~)には少しずつ手づかみ食べの子が増え、保育士さんのサポートを必要とする場面もあるでしょう。
保育園で手づかみ食べを取り入れるねらいは以下の通りです。
- 食べ物を手で掴む感触や感覚を育む
- 自ら食べる楽しさを知る
- 食事に興味を持つ
手づかみ食べは離乳食時期に子どもたちが自ら「食べる」という行為を楽しむ第一歩。
保育士さんは手づかみ食べを取り入れるメリットやポイントを抑え、食事を援助していきましょう。
保育園で手づかみ食べを取り入れるメリット
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食事が楽しくなる
自分で食べ物を掴んだり口に運んだりと少しずつできることが増えていくと、「できたこと」への自信につながり、食事が楽しくなりますよね。
手づかみ食べを始めると「今まで食べられなかったものも食べられるようになった」というケースもあるようです。食べる順番を選ぶこともでき、自分のペースを大切にしながら食事をする練習にもなるでしょう。
食への関心や好奇心が育まれる
食べ物の感触を楽しむことで、食への興味を抱くきっかけになるでしょう。
「これはつるつるしている」「フワフワしておもしろい」などさまざまな感覚を味わうことができますね。
離乳食時期に食への好奇心も育み、食育を進めていきましょう。
手指の動かす練習になる
手づかみ食べは食べ物をにぎったりつまんだり、指先を動かすトレーニングにもなります。
「こんな風に指を動かせば掴むことができる」など自ら工夫しながら食事することも大切ですね。
また、保育士さんの中には「手づかみ食べっていつまで?」とスプーンやフォークを使い始める時期に迷うこともあるかもしれません。
手づかみ食べの卒業時期は2歳〜2歳半頃が目安のようですが、個人差があるでしょう。子ども一人ひとりのペースに合わせて進められるとよいですね。
保育園で手づかみ食べを取り入れる際の3つのポイント
保育園で手づかみ食べを取り入れる際の3つのポイントを紹介します。
①事前に環境設定を行う
まずは事前に環境設定を行いましょう。
- 床にレジャーシートや新聞を敷く
- 周囲を片づけ、物がない状態にする
- 手拭き・台拭きを用意しておく
ランチタイム後のお片づけがスムーズに進むように、いつまでに準備しておけばよいのも決めておきましょう。
事前に子どもにはスモックやエプロンを着用してもらうとよいですね。
首回りがきつくならないように調整し、快適な状態で食べられるように配慮しましょう。
②手づかみ食べ向きの献立にする
手づかみ食べしやすいメニューを献立に取り入れるとよさそうです。
おにぎりやトースト、ハンバーグや肉団子などは手でにぎりやすい食材ですよね。
また、かぼちゃやじゃがいもなどは茹でてスティック状に形を整えるとよいかもしれません。
栄養士さんと話し合い、献立を工夫できるとよいですね。
③積極的に褒める
手づかみ食べをサポートする際は「上手におにぎりをもてたね!」「いっぱい食べてすごい!〇〇くんかっこいい」など食事の時間を楽しめるような声かけをしましょう。
また、手づかみ食べに興味を持てるよう、褒める役目にパペットやぬいぐるみなどを用意してもよさそうです。
中には食材が上手につかめなくて泣き出してしまうこともあるかもしれません。
「大丈夫だよ」「頑張ったね」と励ましながら食事をサポートしていきましょう。
保育園で手づかみ食べをしない子がいたらどうする?
手づかみ食べをなかなかしない子がいた場合、どんな風に対応するべきか迷いますよね。
その際は、「いつまでに手づかみ食べを始めよう」といった期限などは決めずに子どもと向き合っていきましょう。
「今日はひとつだけ手で掴んで食べてみようか」などと声をかけ、果物や野菜スティックなど持ちやすいものから始めてもよいかもしれません。
また、食べ物を手で掴む感触が苦手で手づかみ食べをしないまま、スプーンやフォークを使う子もいるようなので、子どもの様子を見てサポートするとよいですね。
保育園で手づかみ食べをサポート!楽しいランチタイムにしよう
手づかみ食べは自分の意思でご飯を食べる大切な行為。
保育士さんは事前に環境設定を行い、優しく声をかけながら進められるとよいですね。
保護者の方とご家庭での食事の様子なども共有しながら、食に対して興味を持てるようにサポートしていきましょう。
また、「子どもの食育に興味がある」「もっと子どもとじっくり関わりたい」といった考えをお持ちの方は一度保育士バンク!にご相談ください。
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