お盆を保育に取り入れるねらいとは?園での過ごし方と子ども向けの言い換え例

8月中旬に迎えるお盆。「子どもにどう伝えればいいのかな」「保育にどう取り入れよう」と悩む方も多いですよね。せっかくの機会なので、子どもたちが日本の昔ながらの風習に親しむきっかけにしてみましょう。この記事では、お盆の由来や意味、年齢に応じたねらいとあわせて、保育園での過ごし方アイデアや、子ども向けにやさしく説明する言い換え例を紹介します。

この記事でわかること
  • 難しい言葉ゼロで子どもに伝わるお盆の言い換え4例 ▼詳細
  • 年齢別のねらいつき、お盆を楽しむ過ごし方3つのアイデア ▼詳細
  • 迎え火から精霊馬まで、お盆の風習の意味がまるわかり ▼詳細

目次

お盆ってどんな行事?由来をわかりやすく

お盆は、ご先祖様が一年に一度この世に戻ってくる期間と言われており、日本では古くから夏の時期の伝統行事として受け継がれています。

正式名称は「盂蘭盆会(うらぼんえ)」と言います。

🏮 保育士さんは知っておこう!お盆の由来

お釈迦様の弟子である目連尊者(もくれんそんじゃ)が地獄に落ちてしまった母親を救うために、7月15日に多くの霊を供養したことが始まりとされているようです。


この弟子は、神通力によって亡くなった母親が苦しんでいることを知り、お釈迦様にどうしたら母親を救えるかを相談しました。

 

すると、お釈迦様は「夏の終わりの7月15日(現在の8月中旬)に多くの人を供養すれば、苦しみから救われる」と伝えました。

 

そして弟子がその教えに従ったところ、弟子の母親が極楽往生を遂げることができたことから、盂蘭盆会という行事が生まれたとされています。

地域によって多少の違いはあるものの、お盆期間は毎年8月の第2週目から第3週目あたりが一般的で、2026年は8月13日~8月16日がお盆です。

迎え火・盆踊りは何のため?お盆の風習と意味

お盆kanzilyou / stock.adobe.com

お盆期間には、迎えた先祖の冥福をお祈りして供養する風習があります。さまざまな慣わしがあるので、一つずつ意味を見ていきましょう。

迎え火・送り火の意味

迎え火は盆の入りの日に行われ、送り火は盆明けに行われます。

迎え火には「道に迷わずに帰ってこられるように」といった意味が込められており、現世に帰ってくるときの目印にもなっています。一方、送り火には「無事にあの世に帰ることができるように」という意味があります。

盆提灯の意味

盆提灯とは、迎え火や送り火として使用する提灯です。

迎え火や送り火を灯すのと同様に、盆提灯を飾るのには「先祖の霊が迷わずに行き来できるように」といった意味があり、目印のような役割を果たしています。

一般的には、玄関や軒先のほか仏壇や盆棚などに飾られ、奇数ではなく一対や二対などセットで飾るのが慣習のようです。

きゅうりとなすをお供えする意味

きゅうりやなすは、先祖の霊があの世とこの世を行き来するときに使う乗り物としての役割があるようです。

一般的に、きゅうりで作った馬は精霊馬と呼ばれ、「馬に乗って早くこの世に帰ってきてほしい」などの願いが込められています。そして、なすで作った牛は精霊牛と呼ばれ、「牛に乗ってこの世を楽しみながらゆっくりと帰ってほしい」といった願いを込めて飾るようです。

盆踊りをする意味

盆踊りは、先祖の霊を盛大に送り出すための風習で、一般的にあの世へ戻る最後の夜に行われるようです。

もともとは、お盆の時期に帰ってきた先祖を供養する念仏踊りが始まりで、鎌倉時代に全国的に盆踊りが広まったとされています。

そして徐々に民俗芸能の意味合いが強くなり、室町時代頃には太鼓を叩くなど、華やかな現代の形に近づいたと言われています。

盆踊りには本来、先祖の霊を供養する意味が込められていたのですね。

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【年齢別】お盆を保育に取り入れるねらい

お盆を保育に取り入れるとき、「ねらいは何と書けばいいんだろう」と指導案や週案の前で手が止まる方も多いのではないでしょうか。

ねらいは、行事を通して子どもに育ってほしい気持ちや経験を言葉にしたものです。難しく考えず、年齢にあわせて整理してみましょう。

乳児クラス(0〜2歳児)のねらい

0〜2歳児の子どもたちには、お盆の由来や意味を言葉で理解してもらうのはまだ難しいかもしれません。

乳児クラスでは「意味を分かること」よりも、夏ならではの雰囲気を肌で感じたり、保育者と一緒に季節の遊びを楽しんだりすることがねらいになります。

乳児クラスのねらい例文・夏ならではの雰囲気を保育者といっしょに感じる。
・きゅうりやなすなど、夏の野菜の色や感触を楽しむ。
・お供えや飾りに触れ、いつもと少し違う雰囲気に親しむ。
・保育者のまねをして体を動かし、盆踊りごっこを楽しむ。
・季節の歌や音楽に合わせて、心地よさを味わう。
・身近な素材を使った製作で、指先を動かす楽しさを味わう。
📌 乳児クラスのねらいのポイント

乳児クラスのねらいを作成する際は「〜を感じる」「〜を楽しむ」「〜に親しむ」で結ぶと、発達段階に合いそうです。きゅうりやなすに触れる、盆踊りを楽しむといった、五感を使った関わりそのものが「お盆の活動」になります。

幼児クラス(3〜5歳児)のねらい

3〜5歳児になると、「お盆ってなに?」と興味をもったり、簡単な由来なら理解できたりする子も増えてきますよね。

幼児クラスのねらいは、行事の意味に触れながら、先祖を大切に思う気持ちや、日本の昔ながらの文化への親しみを育てることが中心になります。

幼児クラスのねらい例文・お盆がどんな行事なのかを知り、由来に興味をもつ。
・ご先祖様を大切に思う気持ちに気づく。
・精霊馬づくりや暑中見舞いを通して表現する楽しさを味わう。
・友だちと盆踊りを踊り、みんなで楽しむ一体感を味わう。
・日本に昔から伝わる行事に親しみ、季節の移り変わりを感じる。
・お盆にまつわる言葉やお供えの意味に触れ、不思議に思ったことを言葉にしてみる。(5歳児向け)
📌 幼児クラスのねらいのポイント

幼児クラスは「〜を知る」「〜に気づく」「〜を味わう」を組み合わせると、理解と感情の両面を押さえたねらいになります。3歳児は「親しむ・楽しむ」を多めに、5歳児は「知る・考える」を足す、と年齢で配分を変えるのがコツです。

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    「お盆ってなに?」子どもにそのまま使える言い換え例

    精霊馬ykokamoto / stock.adobe.com

    お盆の由来や意味をふまえ、お盆とはどのような行事なのか、簡単な言葉を用いて子どもたちに説明してみましょう。

    難しい言葉が続くと、子どもたちもピンとこないことがあります。子どもにお盆の話をするときは、全てを正確に伝えなくてもよいでしょう。

    「大切な人を思い出す日なんだよ」と、ひとつだけでも心に残れば十分かもしれません。

    ここでは、子ども向けの簡単な言い換え例を紹介します。

    「お盆はどんな日なの?」

    お盆は、ご先祖様にありがとうを伝える期間だよ。ご先祖様というのは、おじいちゃんやおばあちゃんのパパやママのことを言うんだよ。

    「ありがとうを伝える日」と言い換えると、難しい言葉を使わずに伝わります。

    「お盆っていつなの?」

    今年のお盆は8月13日から16日までだよ(地域独自の時期があればそれを伝える)。

    カレンダーを指さしながら伝えると、子どもたちも「もうすぐだね」とワクワクしてくれそうです。

    「お盆はどんなことをするの?」

    おうちにご先祖様が帰ってくるから、お部屋をきれいにしたり、お花やごはんをお供えして「おかえりなさい」をするんだよ。家族みんなで集まって、ご先祖様と一緒にすごす特別な日なんだ。

    「おかえりなさい」と身近なあいさつに例えると、ぐっと親しみがわいてイメージしやすくなりますよ。

    「どうしてきゅうりやなすを飾るの?」

    きゅうりやなすは夏の野菜なんだよ。お盆はご先祖様がみんなのところに帰ってくると言われていたから、細長いきゅうりをお馬さん、太くて丸いなすを牛さんにして、それに乗って天国と行き来できるようにお供えしたんだね。

    実物や写真を見せながら話すと、「ほんとだ、馬みたい!」と盛り上がりますよ。

    先祖、供養などの難しい言葉を聞いてもピンとこない子どももいるかもしれません。

    そのため、お盆の意味や由来を伝えるときは、子どもたちがイメージしやすいように簡単な言葉で説明することが大切です。

    夏の乳児向け製作アイデアを知りたい方はこちら

    読んでおきたいおすすめ記事

    準備かんたん!保育園で楽しむお盆の活動アイデア

    お盆の時期は、家庭で帰省する子も多く、登園する人数がふだんより少なくなる園もありますよね。

    クラスを合同にして異年齢で過ごす日も出てくるかもしれません。

    少人数の日は、いつもより一人ひとりとゆっくり関われるチャンスでもあるので、お盆ならではの遊びをのんびり楽しんでみましょう。

    ここでは、子どもたちがお盆について理解を深めるために、簡単に取り入れやすい、お盆にちなんだ保育園での過ごし方アイデアを紹介します。

    暑中見舞いをかく

    暑中見舞いとは、相手の健康を気遣ったり、こちらの安否を伝えたりするために送る挨拶状のことです。

    かつて、お盆期間にはお供え物を持参する習慣がありましたが、時代とともに簡素化されて、暑中見舞いとして手紙のやりとりをするようになったと言われています。

    ちなみに、正式には7月7日~8月6日の期間に贈るものを「暑中見舞い」、8月7日~9月6日の期間に贈るものを「残暑見舞い」と呼ぶようです。

    保育園でも暑中見舞いを作り、先生や保護者、友だちに送ってみてはいかがでしょうか。

    夏らしいデザインのハンコといっしょにかき氷や風鈴などの涼しげなイラストがかいてあれば、もらった相手もよろこんでくれるかもしれませんね。

    盆踊りをする

    保育園で、子どもたちと盆踊りをしてみるのもよいでしょう。

    ダンボールにちょうちんやのれんなどの簡単な装飾をしてやぐらを作れば、園内が一気に盆踊り会場の雰囲気になりそうです。

    ねじりはちまきを巻いたりはっぴを着たりと、盆踊りの装いをすれば準備完了。やぐらを囲んで輪になり、みんなで音楽をかけて踊りましょう

    盆踊りが演出する一体感に、子どもたちのテンションもあがりそうですね。

    お供え物をする

    お盆には、あの世とこの世を行き来する乗り物として、きゅうりで作った馬(精霊馬)やなすで作った牛(精霊牛)をお供えする風習があります。

    そこで、保育園でもきゅうりやなすを飾ってお盆を過ごしてみましょう。

    お供え物の意味は地域によって異なるものの、一般的にはきゅうりで作った馬やなすで作った牛には「早くこの世に帰ってきて、無事にあの世へ戻れますように」という願いが込められています。

    きゅうりやなすに、短く切った4本の割り箸を刺せば精霊馬と精霊牛のできあがりです。作り方は簡単なので、遊びや工作の気分で子どもたちといっしょに作ってみましょう。

    また、本物のなすやきゅうりを用意するのが難しければ、折り紙の製作遊びをして保育園に飾ってみてもよいですね。

    関連動画:折り紙なすの折り方/保育士バンク!

    ▼夏の幼児向け製作アイデアを知りたい方はこちら

    お盆が明けると、生活リズムが乱れたり、久しぶりの登園で気持ちが不安定になったりする子もいますよね。

    そんなときは、無理に活動を詰め込まず、少しずつふだんのペースに戻していけるとよいかもしれません。

    「おかえり」と笑顔で迎えてあげるだけでも、子どもたちはほっと安心してくれますよ。

    お盆もしっかり休める?保育士さんの夏休み事情

    夏の行事が一段落しても、保育園はお盆期間も開いていることが多く、自分はなかなかゆっくり休めない…という方も多いですよね。

    「家族は帰省しているのに」「友だちはお盆休みなのに」と、少しさみしく感じる年もあるかもしれません。

    実は、同じ保育士さんでも、休みのとりやすさは職場によって大きく異なります

    まずは、今の自分の休み事情を振り返ってみましょう。

    職場の夏休み事情
    当てはまりませんか?
    お盆休みはとれる?チェックリスト

    お盆期間も出勤で、まとまった休みがとりにくい
    夏季休暇が何日とれるのかはっきり決まっていない
    連休にしたくても、シフトの都合で1日ずつしか休めない
    有給を使いたくても言い出しにくい雰囲気がある
    お盆期間も登園する家庭が多い
    帰省や旅行の予定を毎年あきらめている
    ※タップしてチェックできます

    当てはまる項目が多い職場は、お盆の時期でも思うように休みがとれない可能性が高そうです。

    夏の疲れが出やすい時期だからこそ、しっかり休んで心と体を休めたいですよね。

    人員配置にゆとりがある園なら希望に合わせて連休をとることもできます。

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    「すぐに転職」というモードではない方も、夏に向けてゆるく情報収集してみるのもよさそうです。

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    お盆を楽しむ保育でのねらいに関するよくある質問

    保育園でお盆をテーマにした活動を楽しむために、保育士さんが知りたい疑問に答えます。

    Q. お盆を保育に取り入れるときのねらいは、何と書けばいい?

    A. 「日本の伝統行事に親しみ、季節の文化に触れる」「ご先祖様を大切に思う気持ちを育む」といった文言が書きやすいですよ。

    指導案や週案で迷う方も多いですが、難しく考えなくて大丈夫です。年齢に応じて、乳児クラスなら「夏ならではの雰囲気を感じる」、幼児クラスなら「由来を知り、行事の意味を考えてみる」と整理すると、ねらいがすっと決まりやすくなります。

    Q. お盆の言い換えで、「死」や「あの世」はどう説明すればいい?

    A. 無理に「死」という言葉を使わず、「会えなくなった大切な人」「遠いところ」とやわらかく言い換えるのがおすすめです。

    子どもにどこまで伝えるか迷うのは自然なことですよね。「お盆は、ママやパパの家族にありがとうを伝える日だよ」とかみ砕けば、難しい言葉を使わなくても気持ちは十分に伝わります。

    Q. お盆期間や夏休み中、登園する子が少ないときはどう過ごせばいい?

    A. 少人数だからこそできる、ゆったりした活動を取り入れてみては?

    お盆期間は合同保育になる園も多く、異年齢で精霊馬づくりや暑中見舞いを楽しむと、いつもと違う関わりが生まれます。人数が落ち着いている日は、ふだん後回しになりがちな製作の仕込みにあてる先生も多いですよ。

    Q. 2026年のお盆はいつ?

    A. 2026年のお盆は、一般的に8月13日〜8月16日です。

    地域によって7月に行う「新盆(7月13日〜16日)」のところもあります。園のある地域の慣習にあわせて伝えると、子どもにも保護者にも親切ですね。

    Q. 精霊馬・精霊牛とは何ですか?

    A. 精霊馬はきゅうりで作った馬、精霊牛はなすで作った牛のことです。

    「馬で早く帰ってきて、牛でゆっくり帰ってほしい」というご先祖様への願いを込めて飾ります。割り箸を4本刺すだけで作れるので、子どもと工作気分で楽しめますよ。

    Q. 他の園では、お盆や夏の行事をどう回しているの?

    A. 園によって本当にさまざまで、行事を盛大にやる園もあれば、製作や準備をぐっと絞ってゆとりを持たせている園もあります。

    「うちの園は準備が大変すぎるのかも?」と感じたことのある方も多いでしょう。保育士バンク!では、行事の負担感や働き方の希望を伝えると、それにあう園の様子を教えてもらえます。

    ちなみに、他の園の行事のやり方や働き方が気になったときは、求人からのぞいてみることもできますよ。

    他の園の求人を見てみる

    Q. まだ転職は考えていないけど、登録してもいい?

    A. はい、大丈夫です。

    「まだ迷ってます」「ちょっと様子を見たいだけ」という方も多いんですよ。保育士バンク!の登録フォームは最初の質問「今のお気持ち」で「情報収集したい」が選べるので、転職の意思がはっきりしない段階でも気軽に使えます。希望を伝えなければ求人を紹介されることもなく、自分のペースで進められます。

    Q. 登録したあと、何もしなくてもいいの?

    A. もちろん大丈夫です。登録したからといって、すぐに何かを決める必要はありません。

    自分のタイミングで、気になったときにアドバイザーへ連絡すればOKです。在職中で情報だけ持っておきたいという方も多くいらっしゃいますよ。

    Q. すぐ転職しないけど「とりあえず登録」したらどうなるの?

    A. キャリアアドバイザーが、希望や今の状況をヒアリングしたうえで、それにあう働き方の提案や希望に合う園の情報を紹介してくれます。

    アドバイザーも、まずは話を聞かせてもらうのが仕事なので、構えなくて平気ですよ。連絡の頻度や方法も希望どおりに調整してもらえるので、自分のペースで進められます。

    保育園でお盆の意味を伝え、子どもたちと夏の風習に親しもう

    今回は、お盆の由来や意味とあわせて、子ども向けに説明する方法や保育園での過ごし方を紹介しました。

    お盆とは、仏教の言い伝えを由来として生まれた日本の伝統行事で、一年に一度ご先祖様の霊が帰ってくる期間と言われています。

    活動やお話のなかで、遊びのように楽しみながらお盆の風習に触れるのもよいかもしれません。

    子どもたちがお盆に親しみをもてるよう、行事の伝え方や保育園での過ごし方を工夫してみてくださいね。

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