保育園での絵本の日の過ごし方のアイデアを探している保育士さんもいるのではないでしょうか。絵本の日には、子どもが本の内容を通してさまざまなことを想像したり、本の中の人物に興味をもったりと、子どもの感性を養う機会になるかもしれません。今回は、絵本の日の由来や意味、保育園での楽しみ方のアイデアを紹介します。
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絵本の日とは
11月30日の絵本の日とは、子どもの想像力や感性、言葉を覚える力を養うことを目的として制定された「絵本を楽しむための記念日」です。
絵本を読むことは、子どもが本の世界観や登場人物の気持ちを考えたり、いろいろな言葉を覚えたり、さまざまな能力が育まれるよい機会となるでしょう。
ここからは、絵本の日の由来や保育園での絵本の日の過ごし方についてみていきましょう。
絵本の日の由来
絵本の日は、医療法人が文化事業を通して、子どもの心身の健康の創造を図ることを目的に制定した記念日です。
また、日づけが11月30日とされている意味は、児童文学作家が執筆したある本の出版日にちなんで定められたといわれています。
この本には、絵本を読むことが子どもが言葉を理解したり、物事に好奇心をもったりする機会になるよう、よい絵本を読んでほしいという願いがこめられているようです。
子どもがよい絵本を読むために必要なこと、改めて絵本とは何かを考えることについて執筆されているため、保育園での絵本選びなどの参考にしてみてもよいかもしれませんね。
絵本の日に行う読み聞かせのポイント
子どもが絵本の世界を楽しめるように、保育士さんが読み聞かせをする際のポイントについてみていきましょう。
絵本の持ち方を工夫する
読み聞かせをする際は、子どもが絵本を見やすい高さで持つようにするとよいでしょう。
保育士さんの声を聞きながらも、子どもの視線は絵本に集中しているため、できる限り本が動かないように気をつけることも必要です。
まだ読み聞かせに慣れていない方は、持ちやすい小さなサイズの絵本を使って練習してみてもよいかもしれません。
読み進めるスピードと間に注意する
子どもたちが聞き取りやすいように、早口にならないようにすることは重要ですが、極端に遅くする必要はないでしょう。
本のページをめくるときは、少し間を空けて子どもの反応を見ながら進めてみましょう。物語に驚いたり、感動したりしている子どものペースにあわせることが大切です。
子どもの想像力や感情を大切にする
読み聞かせの途中で、子どもたちに質問したり、わかりにくい箇所の意味を説明したりする保育士さんもいるかもしれません。
子どもは、絵本の世界に入っていろいろなことを想像し、その世界観や物語の中で起こるできごとを感じているため、ときには説明や質問などをせずに読み聞かせを進めるとよいでしょう。
読み終えたあともすぐに感想を聞かず、子どもそれぞれが内容を振り返ったり、さまざまな想像を膨らませたりして、本の世界観を楽しむ時間を設けてみるとよいかもしれません。
保育園で楽しむ絵本の日の過ごし方
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ここでは、保育園での絵本の日の楽しみ方アイデアを紹介します。
園全体での読み聞かせ会を開催する
普段の保育活動で行う読み聞かせとは別に、絵本の日では保育園全体で読み聞かせのイベントを開くと、特別な一日になりそうですね。
読み聞かせの講師を招いたり保護者も参加できるような行事にしたりしてもよいでしょう。いつもとは違う絵本の読み聞かせに、子どもたちもワクワクしながら本の世界に入れるかもしれません。
子どもたちが自分で好きな本を選び、読む時間を設ける
子どもが自由に好きな本を選び、読む読書の時間を作ってもよいでしょう。
友だち同士で好きな本を教えあったり、友だちといっしょに読んだりしても楽しめるかもしれませんね。
絵本を読んで感じたことを絵にかく
保育士さんが読み聞かせをした本や子どもが自分で読んだ絵本について、感じたことを自由に絵で表現してみても面白いでしょう。
好きな場面や登場人物などをかいて、読み終えた後も絵本の世界観を楽しめるとよいですね。
子どもが好きな絵本や面白いと感じたことについて話す
子どもが絵本に対するそれぞれの感想や、好きな本について発表する会を開くとよいでしょう。
絵本の中の好きな部分や、面白いと思ったことを発表すると盛り上がりそうですね。
保育士さんは子どもの発表に対して「とってもいいところに気がついたね。」「先生も面白いと思うよ!」など、子どもが感じたことに対して共感する言葉を返すとよいでしょう。
「次は、こういう本も読んでみようか」など、絵本の日に関わらず、日常的に子どもが本を読むことに興味が持てるように話をつなげてみましょう。
絵本の日にさまざまな本を読み、子どもといっしょに絵本の世界を楽しもう
今回は11月30日の「絵本の日」についての由来や意味、保育園での楽しみ方について紹介しました。
同じ絵本を読んでも、面白いと感じることや興味を持つ内容は、子どもによって異なるでしょう。
保育士さんが子ども一人ひとりの自由な感性を尊重し、子どもの気持ちに共感や同調することで、本に対する関心を持ち続けられるようにできるとよいですね。
絵本の日の過ごし方のポイントをおさえて、子どもといっしょに本の世界を楽しみましょう。