【2025年最新】パート保育士も処遇改善手当はもらえる？いくらもらえるか、条件・注意点を解説

パート保育士として働きながら「処遇改善手当って出るの？」「いくらもらえる？」と気になったことはありませんか？勤務先や条件によってはパート勤務でも毎月9,000円〜40,000円の処遇改善手当を受け取ることが可能です。この記事では、2025年度最新の情報をもとに「パート保育士はいくら手当をもらえるのか？」について解説しながら、条件・注意点・職場選びのポイントもお伝えします。

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この記事の監修者
戸田 慎一
経歴
高校教師として勤務、その後不動産営業を経験、現在は保育士さんの転職活動を支援する保育士バンク！にてゼネラルマネージャーとして活躍中。
実績
過去100名以上の保育士さんの転職活動をサポート。これまで、新人賞、ベストチーム賞、ベストマネージャー賞を受賞。

処遇改善手当はパート保育士ももらえる？金額はいくら？

保育士の給与を底上げするために行われている国の施策が「処遇改善等加算制度」です。

本記事では、この制度を利用して勤務先の園から保育士さんに支給される手当を「処遇改善手当」と呼びます。

処遇改善手当って、パートでももらえるんですか？

はい、もらえる可能性があります！でも、もらうためには、勤務先の園が「処遇改善等加算」制度の対象になっているうえで、かつパート職員にも手当を支給する方針かどうかがポイントです。

「制度がある＝全員もらえる」ではないんですね。

そうなんです。実際にもらえるかどうかは勤務先の方針次第。でも、2025年の制度改正で以前よりももらいやすくなってきていますよ！

パート保育士がもらえる処遇改善手当とは

処遇改善等加算制度は、保育士の待遇を改善する目的で国が保育園に対して補助金を支給する仕組みです。

園がこの制度を活用すると、保育士の給与や手当に上乗せする形で還元されます。対象は正職員に限らず、パート保育士も含まれます。

保育士の人数やそれぞれの勤務年数・役職、また園がいくらの金額をどのような支給方法で保育士に支払うかなどで、国から園に支払われる補助金額が決定されます。

なお、2025年度からは、処遇改善手当をいくらもらえるかを国が決定するための基準が大きく改正されました。

この改正により、制度運用がシンプルになり申請のハードルが下がったため、これまで処遇改善等加算制度を利用していなかった園でも導入が進みやすくなっています。

それによって、パート職員への手当の支給が広がる可能性が高まっているようです。

制度の詳しい内容については、以下の記事で確認することができます。

パート保育士の処遇改善手当もらいかた例

処遇改善手当は、勤務先によってもらえる金額やもらいかたの形式はさまざまです。

あくまで一例として、パート・アルバイトのもらい方の例と、いくらもらえる可能性があるかをシミュレーションしてみましょう。

勤続1年のパート保育士

【支給方法：時給に上乗せ】
保育士資格あり・32歳主婦
育児中のため扶養内で週3日・1日4時間ほどの勤務

園長
うちの園では、パート保育士の場合は時給に上乗せして、月に約3,000円くらいを追加で支給しています。最初から数十円単位で時給に含めているため、毎月の給与明細には記載していません。

処遇改善手当の月額を時給に上乗せするかたちで分配している園があるようです。

この場合は、手当分を給与明細で明記せず総額に含めて表示していることが多く、手当をもらえているかどうか、いくらもらっているのかなど、分かりづらいケースかもしれません。

【Q&Aでチェック！】扶養内勤務の場合はもらえる？

勤続3年のパート保育士

【支給方法：月額に上乗せ】
保育士資格あり・45歳主婦
週5日・1日8時間勤務
前職場で取得した分野別リーダーの資格を保有
年度によって担任・副担任も持つ

園長
パートさんには手当として3,000円〜5,000円を毎月のお給料にプラスして別途支給しています。勤務年数・経験や園内での役割など当園が決めた査定基準で、支給する金額は変わります

主に正職員が多いですが、リーダー職や副主任など役職に就いている場合は、国からの補助金の加算額がアップします。

そのため、パートであってもキャリアアップ研修を受講中（修了予定である）、リーダー職に就いている場合は、金額もプラスされるでしょう。

勤続6カ月のパート保育補助

【支給方法：年に一度の一時金】
保育士資格なし・26歳
週5日・1日6時間勤務
育補助員としてアルバイト勤務しながら資格取得のため勉強中

園長
パート・アルバイトの保育士はボーナスがないので、当園では毎年の年度末に一時金として手当を出しています！

パートの場合は、年に一度の一時金として5,000〜10,000円程度を支給しているという園もあるようです。

まだ資格がなくても勤務時間や園内の貢献度によって一時金の対象となることがあります。

ただ「処遇改善等加算」制度は、支給額の1/2以上を月額として保育士に支払うことで補助金が加算されるしくみなので、月額に含めない支給方法の場合は、含める場合に比べると金額が高くない傾向があるかもしれません。

もらえても、園によって支給方法や支給タイミングはそれぞれなんだね！

【Q&Aでチェック！】処遇改善手当の支給日はいつ？

処遇改善手当の計算方法ともらいかた

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処遇改善手当をいくらもらえるかって、どうやって決まるんですか？働いた時間で決まるとか？

まずは園が国から「処遇改善等加算」という補助金をもらう必要がありますよね。
この金額は、園の申請内容に応じて国が計算する仕組みになっていて、そこから園が職員ごとにどう分けるかを決めるんですよ。

処遇改善等加算の計算方法

制度上の処遇改善等加算の計算方法は、国が定めた基準人数をもとに加算総額が決まります。

たとえば、基本的な計算方法としては以下のようなものがあります。

【副主任保育士などの役職に支給される加算】
40,000円×（基礎職員数の1/3）×支給月数

【職務分野別リーダーなどのリーダー職に支給される加算】
5,000円×（基礎職員数の1/5）×支給月数

ただし、このような計算方法で算出された加算額は、そのまま役職者に支給されるわけではありません。

加算額が国から支給されたのち、その総額を園ごとに柔軟に配分できるため、園の判断によって、パート職員にも勤務時間や役割に応じた手当が支給されます。

どうやってもらえる？処遇改善手当が手元に届くまで

パート・アルバイトに手当が支給されるかどうかや、支給されたとしても金額がいくらになるかは、園の方針によって異なります。

時給制のパート保育士の場合、「時給に＋50円」「月ごとに一律支給」「年度末に一時金としてまとめて支給」など、支給の形式も多様になるかもしれません。

なお、パート・アルバイトなどを雇用している場合は、園が負担する金額（健康保険や厚生年金など）が想定よりも少なく済んでしまうケースがあることが想定されています。

その分、園によっては、前年度の実績をもとにしてあらかじめ手当を多めに設定するようにすることが制度上で推奨されています。

パート保育士に対して処遇改善手当を支払うことになった場合は、以下のような手順になりそうです。

1. 園が自治体（制度主体は国）に処遇改善等加算を申請する
2. 自治体から園に対して、処遇改善手当が月に約30万円支給される
3. その金額をもとに、園がパート・正規職員への分配金額・支給方法をそれぞれ検討する
4. パート保育士には月の勤務時間に応じて月額3,000〜10,000円を支給することを決定
5. 毎月の給与支払いに併せて、園からパート保育士に上記の処遇改善手当が支給される
   ※金額・職員への支給方法は一例です

園の取り組み・個人の勤務時間および園の支給方法などによって手当額や加算率が増減するため、自分の勤務先の取り組み方や方針などを確認してみましょう。

パート保育士でも処遇改善手当がもらえる条件

別の園で働いてる養成校の同期は、私と同じパートなのに手当をもらえてるんだって！どうしたらもらえるんだろう？

制度上はパート保育士も手当の対象になります。ただし実際にもらえるかどうかは、勤務先の園が制度をどう運用しているかによって変わってくるんです。

じゃあ、もらえる園ともらえない園があるってこと？

その通りです。これは制度上で定められた条件や、園が独自に定めた基準に基づいて決まります。

ここからは、実際に処遇改善手当をもらえるかどうかのチェックポイントを詳しく見ていきましょう。

【Q&Aでチェック！】給与明細に「処遇改善手当」の欄がない！

認可保育園であること

処遇改善等加算制度は、認可保育園・認定こども園など、国や自治体の基準を満たした施設が対象です。

認可外保育施設（企業内保育・ベビーシッター・認証保育園など）は、加算制度の対象外となるため、手当が支給されることは基本的にありません。

自分が勤務する園が認可保育園かどうかをまず確認しましょう。認可保育園を紹介してもらう

園ごとに設定された基準を満たすこと

処遇改善手当は、勤務時間や日数によって支給の対象外となることがあるようです。

保育士バンク！の求人でも、勤務形態や時間によって手当の有無を明記しているパート募集は見られないようですが「勤務態度や実績に応じて支給」「月に2,000円～5,000円」など、園によって基準を設けている場合がありそうです。

短時間勤務や扶養内の働き方を希望している場合は、手当の対象となるか事前に確認しておきましょう。働きやすい職場を紹介してもらう

キャリアアップ研修や役職制度が整っていること

処遇改善等加算には、段階的に加算額の基準となる3つの区分がありますが、なかでも「区分(3)」は、リーダー職など一定の役職に就いている保育士が主な対象になる手当です。

このリーダー職などが対象となる区分(3)の条件を満たすことでもらえる手当は、都道府県が主催するキャリアアップ研修を修了し、園で役職に就いている必要があります。

この制度を活かすためには、園自体に研修受講支援体制や役職制度が整っていることも重要です。

パート職員が役職につける体制があるかどうかも、事前にチェックしておきましょう。役職制度が整っている園を紹介してもらう

勤務先が処遇改善等加算を申請していること

加算制度を活用していない園では、そもそも手当が発生しません。

制度の適用には自治体への申請が必要なため、園側の意向や事務体制によっては申請していないケースもあります

面接時や求人票の記載を通じて、制度の利用有無を確認しておくと安心です。処遇改善手当をもらえる園を探す

勤務先がパート保育士を支給対象としていること

園が処遇改善等加算を申請していたとしても、その手当をパート保育士に分配していない場合もあります。

このような場合、制度上は対象でも実際にはもらえないということになります。

面接で直接聞くのが難しい場合は、転職エージェントなどを通して確認してもらうのがおすすめです。保育士バンク！で転職相談無料で会員登録する

【Q&Aでチェック！】うちの職場は手当が出ないみたい。どうしたらよい？

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パートでも処遇改善手当が支給される3つの理由

処遇改善手当がもらいやすくなったって本当？

2025年度からの制度改正で、園側が使いやすくなったこともあって、パートにも手当が支給されやすい環境が整ってきてるんです。

それはうれしい！でも、なんでもらいやすくなったんですか？

それは、大きく分けて3つの理由があるんです。くわしく見ていきましょう！

【理由1】制度のしくみがシンプルになった

従来の加算条件は、それぞれ対象者や条件が異なり、制度が複雑で園にとっても申請に対してのハードルが高かったため、そもそもこの制度を利用しない園も多くありました。

しかし2025年度からは「基礎分」「賃金改善分」「質の向上分」の3区分に整理され、申請の手順や書類の作成が簡素化されました。

これにより、これまで加算制度を使っていなかった小規模園や事務体制に余裕のない園でも制度導入が進みやすくなりました。

【理由2】役割に応じて柔軟に配分できるようになった

従来は「加算Ⅱ」という段階があり、リーダー職などの役職者を1名以上配置することが必須条件でした。

そのため、パート職員が対象となる機会は少なく、制度自体が正職員向けと受け取られることが多かったようです。

しかし2025年度の制度改正では、「質の向上分」の配分条件が柔軟になり、副主任保育士やキャリアアップ研修受講中の職員も対象に含まれるようになりました。

その結果、長年勤務しているパート保育士や、日常業務で中心的な役割を果たすパート職員が配分対象になるケースが今後も増えてくる可能性が高まっています。

【理由3】「キャリアパス要件」の考え方が見直された

園が処遇改善等加算による手当を受け取るには、就業規則を整備し、職員全体に対してキャリアパスや評価制度を設けることが求められます。

これにより、パート職員も正社員と同様にキャリアアップ研修や職能評価の対象となるケースが増加しています。

かつては「非正規だからキャリア形成の対象外」と見なされがちでしたが、国の方針としてパート職員にも処遇改善を浸透させる方向性が明確になったことで、研修機会の提供や役職への登用を行う園も増えてくるかもしれません。

このように、制度が整備されることで、今後はパート職員に対する公平なキャリア支援・手当支給が標準化されていくことが期待されます。

パート保育士の処遇改善手当についてよくある疑問Q&A

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パート・アルバイトで保育士として働くうえでも「いくらもらえる？」「どうしたらもらえる？」など、気になる点が多い処遇改善手当の疑問について答えます。

Q1. 扶養内勤務の場合はもらえる？

園の方針により処遇改善手当を受け取ることは可能です。

処遇改善等加算の制度として、扶養内での勤務だからといって手当が受け取れないという規定はありません。そのため、扶養内でのパート勤務であっても手当を受け取ることは可能です。

しかし、手当を誰にどのように支給するかは勤務先の園が決定するため、勤務時間や園の配分ルールによっては金額が少なかったり、支給対象外とされていいたりすることもあるかもしれません。

受け取れる条件などについては勤務先に確認しましょう。

Q2. 処遇改善手当の支給日はいつ？

処遇改善手当の支給日は、園によって異なります。

園の方針によって支給日はさまざまですが、一般的には以下のパターンがあるようです。

• 毎月の給与に含まれて支給（一律支給、もしくは時給に上乗せなど）
• 賞与に加算するかたちで支給
• 年末に一時金としてまとめて支給

制度としては、園に支給された処遇改善手当の合計額のうち1/2以上を、保育士の基本給への上乗せや毎月支払われる手当として支給することが求められています。

また、それによって加算額が上がるシステムになっているため、今後は月ごとの支給形式を採用している園が増えてくるかもしれません。

Q3. 給与明細に「処遇改善手当」の欄がない！

不明な場合は勤務先に確認を！

勤務先の園によっては、給与明細に「処遇改善手当」と明記されているとは限らないため、どのタイミングで支給されているかが不明瞭なケースもあるようです。

また、給与明細に「処遇改善手当」と記載されていない場合でも、手当が時給に含まれていたり、別の名目で支給されているケースがあります。

たとえば「手当一律」「調整手当」などと表記されていることもあり、明細上では一見わかりにくい構成になっていることがあるかもしれません。

疑問があれば、園長や経理担当に確認してみましょう。

Q4. 処遇改善手当の分も税金の課税対象になる？

なります！扶養内での勤務を希望する場合は注意して

処遇改善手当はあくまで「給与の一部」として支給されるため、所得税や住民税、社会保険料の課税対象となります。

そのため、手当の支給によって扶養内上を超えてしまう場合もあります。収入調整をしている方は、支給額と年収見込みをしっかり確認しておきましょう。

Q5. うちの職場は手当が出ないみたい。どうしたらよい？

手当を受け取れる職場への転職を視野に入れてみては？

まずは、園が処遇改善等加算の申請をしているかどうかを確認しましょう。申請していない場合は、制度自体が使われていないため、手当も発生しません。

また、申請していてもパート職員が配分対象外になっている可能性もあります。このような場合、制度をきちんと活用している園への転職を検討するのもひとつの方法です。

パート・アルバイト向けの求人票に「処遇改善手当支給あり」「パートにも支給あり」と記載されている園を探す、転職エージェントに相談してみるのもよいかもしれませんね。手当を受け取れる職場を探す！

【転職】処遇改善手当がもらえる職場探しチェックリスト

処遇改善手当って、園によってもらえたりもらえなかったりするんですよね？転職を考えてるんですけど、正直どこを見て選べばいいか迷ってて……。

はい、その気持ちはよくわかります。
実は、制度をちゃんと活用している園を見極めれば、パートでもしっかり手当がもらえる可能性が高いんです！

手当てがもらえる転職先を探すポイントはいくつかあるので、以下のリストでチェックしていきましょう。

会員登録・相談無料保育士バンク！で転職相談出典：処遇改善等加算Ⅰ～Ⅲの一本化について／こども家庭庁出典：令和7年度以降の処遇改善等加算について／こども家庭庁出典：施設型給付費等に係る処遇改善等加算について／こども家庭庁

パートでも処遇改善手当をもらえる！不明の場合は確認を

処遇改善手当を受け取ることができる「処遇改善等加算」は、2025年度の制度改正により、パート保育士も手当をもらえる可能性が高まっています。

ただし、園の方針によって支給の有無や金額は異なるため、自分の働く環境でどうなっているかをしっかり確認することが大切です。

不明点がある場合は、遠慮せずに園やエージェントに相談してみましょう。

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そんな希望がある方は、保育士バンク！へご相談ください。

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