保育園でのランチタイムでそろそろ子どもにスプーンの持ち方を教えたいと考える保育士さんもいるでしょう。いつから指導すればよいのか、手づかみ食べからスプーンを使う移行タイミングも気になりますね。今回は保育園で子どもにスプーンの持ち方を教える3ステップを紹介します。保育士さんの援助ポイントも詳しくまとめました。
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■目次
子どもへのスプーン指導はいつから?
離乳食時期に子どもたちとランチタイムを楽しむ中、スプーンを使って食べる子が少しずつ増えてきますよね。
中にはいつからスプーンの指導を始めるべきか迷う保育士さんもいるかもしれません。
個人差がありますが、一般的に1歳頃が手づかみ食べからスプーンへの移行時期といわれています。
保育士さんは段階的にスプーンの持ち方を教えて、道具を使って食事を楽しむ方法を伝えていきましょう。
スプーンの持ち方の名前は「①上手持ち→②下手持ち→③鉛筆持ち」の3ステップ!
ステップごとの援助ポイントをチェックして、子どもたちをサポートできるとよいですね。
保育士向け子どもへのスプーンの持ち方の援助ポイント①上手持ち
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初めてスプーンを持つ子どもには「上手持ち」を教えていきましょう。
スプーンの柄を上から握るやり方で最も持ちやすい方法といわれています。
子どもに「スプーンを持ってグーを作ってみよう」と声をかけてみましょう。
<援助ポイント>
上手持ちで食材をすくうことがなかなかできない子もいるかもしれません。始めはスプーンのうえに食材をのせてから渡すとよさそうです。こぼしたときも優しく見守り、ときには手を添えてサポートしましょう。
普段から手や指で「グー」と「パー」の形をつくる練習をしておくと、スムーズにスプーンをにぎることができるかもしれません。リズムにあわせて「グー」と「パー」の形を繰り返すなど遊びに取り入れていきましょう。
保育士向け子どもへのスプーンの持ち方の援助ポイント②下手持ち
上手持ちに慣れてきたら続けて下手持ちにチャレンジしてもらいましょう。
下手持ちとは、下からスプーンを握る持ち方です。
子どもに手を広げてもらい、保育士さんが手のひらにスプーンをのせて「グーッとにぎってみてね」と教え方を工夫してみましょう。
<援助ポイント>
下手持ちは手首をひねりながら食材をすくう方法なので、スムーズに口に運べない子もいるかもしれません。子どもの手の後ろから手を添えて援助するとよいですね。
また、普段の遊びでスコップを使って砂遊びを楽しんだり、手首を返す「きらきら星」の手遊びを取り入れたりすると、手首の使い方を身につけることができそうです。(きらきら星の手遊びはこちら)
保育士向け子どもへのスプーンの持ち方の援助ポイント③鉛筆持ち
下手持ちで食材を上手にすくえるようになったら、次は鉛筆持ちのやり方を伝えましょう。
親指と人差し指を立ててピストルの形を作り、そのうえにスプーンをのせて親指と人差し指と中指の3点で支えてもらいます。
<援助ポイント>
スプーンのどの位置で握ればよいのか戸惑う子もいるでしょう。
スプーンの柄に目安となるダブルクリップをつけて、親指や人差し指をのせてもらうとわかりやすいかもしれません。
鉛筆持ちは箸を使う練習にもなります。
指先を使って楽しむパズルやシール張りなどの遊びを取り入れて、指先に力を入れる練習をしておくとよさそうです。
子どもへのスプーン持ち方の援助する際の注意点
子どもへのスプーン指導を行う際の注意ポイントを紹介します。
褒める声かけを意識する
子どもたちの名前を呼び「〇〇ちゃん、上手にスプーンを使えているね!」「〇〇くん、バナナを口に運べたね!すごい」などたくさん褒めましょう。できたことが増えていくと自信につながります。
上手にスプーンで食材をすくえないときやこぼしたときも「大丈夫だよ」「頑張っているね」といった言葉をかけて励ましながらサポートできるとよいですね。
子どものペースに合わせる
スプーンで持つことが苦手で使いたがらない子もいるかもしれません。そんな時は無理強いをせずに子どものペースに合わせていきましょう。
また、大きなスプーンを用意したり、スプーンの使い方が描かれた絵本の読み聞かせをしたりと教え方を工夫することで興味を持ってくれる場合もありそうです。
なお、スプーンにもさまざまな種類があります。握りづらいものを使用していた場合は保護者の方に様子を伝えて、柄が太いものやスプーンのくぼみの部分が深いものなどを用意してもらうとよさそうです。
段階別に子どもにスプーンの持ち方を教えよう
保育士さんは子どもの様子や成長にあわせて、スプーンの持ち方を教えていきましょう。
スプーンを使えたときは子どもの名前を呼び、できたことをともによろこんだり具体的に褒めたりして、自信が持てるようなサポートができるとよいですね。
なお、乳児保育に興味がある方は保育士バンク!に一度ご相談ください。
保育士バンク!は保育士さんが楽しく保育できるよう、転職サポートをさせていただいています。子どもとじっくり関われる小規模保育園などもご紹介いたしますので、お気軽にご相談くださいね。