保育実習の指導担当として、実習日誌のコメント欄を前に「どう書けばいいか」と悩んだことはありませんか?「よいところは認めてあげたい、でも改善点もきちんと伝えたい」日常の保育に加えて指導まで担う忙しい現場では、コメントに時間をかけるのは難しいですよね。今回は、保育実習日誌への指導者コメントの書き方を、ケース・クラス・活動別の例文を24選紹介します。そのまま使えるコメント例と、現場でよくある困りごとのエピソードも合わせてまとめました。
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指導者コメントを書くときの3つの基本ポイント
指導者コメントは「評価」ではなく「次のステップへの道しるべ」。以下の3点を意識するだけで、実習生の受け取り方が大きく変わるでしょう。
1. 具体的な行動を褒める
まず実習生が「自分のことを見てもらえている」と感じられることが大切です。
「よかったです」という抽象的な言葉より、いつ・どの場面で・どんな行動がよかったかを具体的に伝えましょう。
実習生が自分の強みを認識し、次の場面でも意識的に再現できるようになります。
具体例
朝の自由遊びの時間、○○くんが泣いていた際に、目線を合わせてゆっくり話しかけていましたね。信頼関係の構築につながる、とても丁寧な関わりができていました。
2. 改善点は「5W1H+前向きな表現」で伝える
「ここが悪い」ではなく「ここをこう変えると、もっとよくなる」という視点で書きます。
5W1H(いつ・どこで・誰が・何を・なぜ・どのように)を意識すると、実習生が日誌に何を書くべきかが具体的にイメージできます。
「次は〜に挑戦してみよう」という言葉で締めると、積極的な姿勢を引き出せます。
具体例
『子どもたちが楽しそうでした』という記録でしたが、誰が(Who)・どんな遊びで(What)・どう楽しんでいたか(How)を具体的に書くと、振り返りの深さがぐっと増します。
次は一つのエピソードを掘り下げて書くことに挑戦してみましょう。
3. 発達段階とクラスのねらいに沿って伝える
3歳児と5歳児では援助の方法もねらいも異なります。
「なぜその関わりが大切なのか」という専門的視点をコメントに加えることで、実習生が保育技術の意味を理解しながら学べるようになります。
自分の考えを押しつけず、実習生の主体的な自己省察を促す表現を心がけましょう。
指導案やおたより作成の負担を減らしたいなら書類業務が少ない園を保育士バンク!で探す【ケース別】指導者コメント例文
ケースごとに指導者のコメント例をまとめました。
積極性・声かけがよかった場合
よい点を先に具体的に述べ、次のステップへつなげるコメントを意識しましょう。
例文1.
子どもたちへの声かけが多く、名前を覚えて親しみを込めて目線を合わせて話す姿勢が素晴らしいです。
○○さんが楽しそうだと、子どもたちも自然と笑顔になるものです。
次は、声かけのタイミングや言葉の選び方にも意識を向けてみましょう。どんな場面でどんな声かけをしたか、日誌にも記録してみてください。
例文2.
朝の受け入れの時間から、子ども一人ひとりの名前を呼びながら挨拶できていましたね。子どもたちが安心して登園できる雰囲気をつくる力があります。
言葉掛けの工夫として、どんな言葉を選んだのかも日誌に残しておくと、自分の保育スタイルの引き出しが増えていきます。」
安全への配慮ができていた場合
安全面への意識を具体的に評価し、観察の視点として日誌に残すよう促します。
例文3.
外遊びの時間、見守りを頑張っていましたね。
安全面に配慮した声かけを忘れなかったおかげで、子どもたちも安心して遊べたと思います。
どの場面でどんな声かけをしたか、具体的なエピソードとして日誌に記録しておくと、これからの保育でも活用できる大切な学びになります。
例文4.
今日は活動中に危険な状況になりかけた場面で、すぐに声をかけて対応できていましたね。咄嗟の判断力が身についています。
安全への配慮をした際に『なぜそう判断したか』という自分の考えも書くと、保育者としての視点が深まります。
ネガティブな表現が多い場合
反省ばかりが並ぶ日誌には、実習生が成長している点を照らし出し、「学びへの変換」を促しましょう。
例文5.
今日も積極的に子どもたちに関わっていましたね。
日誌では反省の言葉が多く書かれていましたが、反省できることはとても大切な姿勢です。
さらに一歩進めて『ここから何を学んだか』『明日どう活かすか』という視点を加えると、振り返りの深さがぐっと増します。
まずは楽しく過ごすことを大切に、子どもたちと関わってみてくださいね。
例文6.
うまくいかなかったことへの振り返りが丁寧に書かれていました。
その誠実さは大きな強みです。
『次はこうしてみよう』という一文を加えるだけで、同じ反省がぐっと前向きな学びに変わります。小さな成功体験を積み重ねながら、自信をつけていきましょう。
抽象的な内容が多い場合
「楽しそうだった」「元気だった」など印象のみの日誌には、具体的なエピソードを書く意義を伝えます。
例文7.
○日目の実習お疲れ様です。今日は子どもたち一人ひとりと丁寧に接している姿が印象的でした。
日誌には『元気そうだった』など抽象的な表現だけでなく、誰がどう動いていたか、具体的なエピソードを記入しましょう。
『○○ちゃんが△△をしていたとき、自分はこう声をかけた』という形で書くと、一人ひとりの個性や発達段階の理解にもつながります。
例文8.
子どもたちの様子をよく見ていることは伝わります。
『みんな楽しそうだった』という表現に加えて、特に印象に残った子どもの行動や言葉を一つピックアップして記録してみましょう。
5W1H(誰が・いつ・どこで・何を・なぜ・どのように)を意識して書くと、観察の視点が格段に深まります。
反省を次に活かす視点が書けていない場合
例文9.
暑い中、室外での見守りお疲れ様でした。安全面を考えてしっかり子どもたちへ声かけができていましたね。
反省点がきれいにまとめられていますが、その反省を活かして『明日どう取り組むか』という具体的な目標をひと言加えてみてください。
課題に対して自分なりのアクションを考えることが、専門性の向上につながります。
例文10.
今日の振り返りがしっかり書かれていて、自分の行動を客観的に見る力がついてきていますね。
一点加えるとすれば、反省のあとに『だから明日は〜する』という次の行動を書いてみてください。
実習のねらいに立ち返りながら、一日一日を意味のある日にしていきましょう。
誤字・脱字が多い場合
例文11.
子どもたちの様子をよく観察して記録できています。
ただ、誤字・脱字が目立つ傾向があります。
『書いた内容を声に出して読み返す』『書いてから少し時間をおいて見直す』などの習慣をつけると気づきやすくなります。
保育士は連絡帳やおたよりを書く機会も多い仕事です。この実習期間に、丁寧に文章を書く習慣を身につけていきましょう。
エピソードのみで考察がない場合
例文12.
子どもたちの様子や遊びの内容をしっかり記録できていて、じっくり観察していたことが伝わります。
明日からは、子どもの様子に加えて『自分がどんな考えで関わったか』『その子がどんな気持ちでその行動をしたと感じたか』という内容も書いてみてください。
保育者としてねらいを持って関わるためには、自分自身の内面を言語化していくことが大切です。
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【0・1・2・3・4・5歳別】指導者コメント例文
クラスの発達段階を意識したコメントを加えることで、実習生の「なぜそうするのか」という理解が深まるでしょう。
0・1歳児クラス(信頼関係の構築・個別配慮)
例文13.
子どもたち一人ひとりの様子に目を向け、泣いている子に穏やかに声をかけていましたね。
0歳児は言葉よりも表情・声のトーン・抱っこなど身体的な関わりで安心感を伝える時期です。
その点をぜひ日誌にも記録して、個別配慮の視点を養っていきましょう。
例文14.
授乳やおむつ替えの際、子どもに声をかけながら関わっていましたね。
一つひとつの生活行為が子どもとの信頼関係の構築につながっていることを意識できているのが伝わります。
なぜそのタイミングで声かけをしたのか、日誌にも書いてみてください。
2・3歳児クラス(遊びの展開・言葉掛けの工夫)
例文15.
給食の時間、食が進まない子に『にんじんさんは何色?』と興味を引く声かけをしていたのが印象的でした。
言葉掛けの工夫が自然にできていましたね。
2・3歳児は自分でやりたい気持ちが育つ時期です。その援助と配慮の意図を日誌に言葉にしてみましょう。
例文16.
子ども同士のトラブルの場面で、どちらの気持ちも丁寧に代弁していましたね。
この年齢の子どもにとって、自分の気持ちを言葉にしてもらえることはとても大切です。
どのような言葉を使ったか、日誌に具体的に記録しておくと、遊びの展開を振り返る力が育まれます。
4・5歳児クラス(発達段階の理解・自己省察の促し)
例文17.
グループ遊びの場面で子ども同士のトラブルが起きた際、双方の話をきちんと聞いて仲裁していましたね。
4・5歳児はルールや役割を理解し始める大切な時期です。保育者としてどう介入するか・見守るかの判断について、日誌で振り返ってみてください。
例文18.
責任実習に向けて、子どもたちの姿をよく観察して指導案を考えていましたね。
環境構成の意図として「なぜその活動をこの時期に行うのか」を言語化できると、保育者としての視点がさらに深まります。
【活動別】指導者コメント例文
活動別に指導者のコメント例をまとめました。
給食指導・食育の場面
例文19.
給食の時間、食が進まない子どもへの関わりで、食材に興味を持てるような声かけを工夫していましたね。
食育の観点から、どんな意図でその言葉を選んだかを日誌に記録しておくと、保育技術の引き出しが増えていきます。
園外保育・戸外活動の場面
例文20.
今日の園外保育では、歩行中の安全確認を丁寧にしていましたね。
どの子にどんな声かけをしたか、安全への配慮の視点を日誌に具体的に書いてみましょう。
自然や環境との関わりの中で子どもがどう変化したかも記録できると、さらに深い振り返りになります。
自由遊び・環境構成の場面
例文21.
自由遊びの時間、子どもたちが自然に集まれるようコーナーを整えてくれていましたね。
環境構成の意図として、どんな遊びを引き出したかったか、なぜその配置にしたかを日誌に書いてください。
保育者が環境を通して関わる大切さに気づく機会になります。
責任実習・指導案の場面
例文22.
責任実習に向けて指導案を何度も見直して準備できていました。
一人ひとりの表情に合わせた声かけができ、安心感のある雰囲気を作れましたね。
計画通りにいかなかった場面についても、なぜそうなったか・次どうするかを日誌で振り返ることを意識してみましょう。
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実習生へのメッセージ例文(最終日・まとめコメント)
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例文23.(最終日・肯定的まとめ)
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最初は緊張していた姿も、日を追うごとに子どもたちと自然に関われるようになっていきましたね。
〇〇さんの笑顔は本当に素敵でしたよ。
これからも学び続ける姿勢を大切にしてください。現場で会える日を楽しみにしています。
例文24.(課題もあったがポジティブに締める)
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日誌の書き方など、まだ伸びしろのある部分もありますが、それは現場で経験を積む中で必ず身についていきます。
この実習で感じた迷いや発見を大切に、保育士としての第一歩を歩んでいってください。
指導者が感じた「困った」体験談
例文を紹介しましたがコメントを書く前に、現場の先生たちがよく感じる「あるある」エピソードを2つ紹介します。
「自分だけじゃなかった」と思えるだけでも、少し気が楽になるはずです。
「指導って難しい」と悩んでいる方はたくさんいるので、気持ちを落ち着かせて関わっていきましょう。
体験談1. 毎日コメントを書くのが限界……「何を書けばいいかわからない」
解決策
「その日の実習生の行動を一つだけ思い出す」ことから始めるのが一番の近道です。
声かけ・視線・動き方、どんな小さな場面でも構いません。一つの具体的な行動を軸に「褒め+次へのアドバイス」を添えることを意識してみましょう。
体験談2. コメントしたら実習生が落ち込んでしまった……
解決策
コメントの順番は大切です。「褒める→改善点(前向きな表現)→締めの励まし」という流れを守るだけで、同じ内容でも受け取り方も変わるでしょう。
実習生はまだ保育士の卵。
謙虚な態度を育てながら、安心して挑戦できる雰囲気をつくることも大切にしてみましょう。
実習日誌のコメントを書く際のよくある質問Q&A
実習日誌のコメントを書く時の疑問をまとめました。
Q. 指導者コメントはどのくらいの文字数が適切ですか?
褒める内容1〜2文+改善点1〜2文+前向きな締めの言葉1文、という構成が読みやすく伝わりやすいでしょう。
Q. 厳しいことを書いてもよいですか?
必ず褒める内容を先に述べてから、「こうするとさらによくなる」という前向きな表現で改善点を伝えましょう。「ダメ出し」ではなく「成長を支えるアドバイス」という視点が大切です。
Q. 話し言葉や誤字が多い実習生にはどう対応すればよいですか?
繰り返し同じミスが続く場合は、反省会などで口頭でも補足しましょう。
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保育実習のコメント例文をチェックして活用しよう
保育実習日誌への指導者コメントは、実習生の成長を支える大切なコミュニケーションです。
基本は「具体的に褒める→5W1Hで前向きに改善点を伝える」の2ステップ。
クラスの発達段階や活動内容に合わせてコメントすることで、実習生の専門性の向上の助けになるでしょう。
今回紹介した例文を参考に、実習生一人ひとりの個性を大切にしながら、未来の保育士を育てるコメントを書いてみてくださいね。
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