子ども同士が密にならない遊びを保育園で行いたい保育士さんもいるでしょう。コロナ禍なので、子どもが夢中になって遊ぶなかでも、ソーシャルディスタンスを保ちながら楽しみたいですよね。今回は、室内と屋外で楽しめる密にならない遊びを紹介します。また、体を動かして運動する際の注意点もあわせてまとめました。
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■目次
保育園で密にならない遊びを行う場面とは?
新型コロナウイルスなどの感染症が流行っている状況下では、保育園でも感染拡大の予防対策をしながら過ごすことが求められるでしょう。
可能な限り子ども同士の距離を保ち、密にならない遊びを取り入れて、楽しい保育ができるように配慮できるとよいですよね。
保育園では、次のような場面で子ども同士が密にならない遊びを意識する必要があるかもしれません。
- 室内で行う自由遊び
- 屋外で行う自由遊び
- 遠足の際にバスの中で行うレクリエーション遊び
- お楽しみ会などで導入するゲーム遊び
子どもが密にならないよう遊びの内容や取り入れ方を工夫して、運動遊びや面白いゲームなど、さまざまな活動を楽しめるとよいですね。
今回は、子ども同士がソーシャルディスタンスを保ちつつ、思いっきり楽しめるような遊びのアイデアをまとめました。
まずは、保育園で密にならない遊びを取り入れるときに気をつけることから解説します。
保育園で密にならない遊びを導入する際の注意点
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保育園で密にならない遊びを導入するときは、以下のことに注意するとよいでしょう。
子ども同士の距離を保つ工夫をする
子どもの接触を防げるよう、友だちとの距離を十分にあける工夫をすることが大切です。
具体的な方法として以下が挙げられます。
着席しながら遊ぶ
3密を防ぐための一案として、子ども一人ひとりが自分の席に座ったまま楽しめる遊びを導入してみましょう。
間隔を空けて席を配置することで、子ども同士の距離を保つことができそうですね。
フラフープを用いる
フラフープを置き、子どもが輪のなかに入った状態で遊んでみましょう。
一つ前で紹介した方法と同様に、子どもが決められたポジションに留まりやすいかもしれません。
また、間隔を空けてフラフープを配置すれば、子ども同士の接触を回避することができそうです。
ビニールテープを活用する
室内遊びの場合は、ビニールテープを使って動ける範囲を示す方法もあります。
子ども同士が接触しないように、ビニールテープを目印として一人ひとりの場所を表すのもよいでしょう。
あらかじめ決められた範囲からはみ出ないよう子どもと約束しておけば、より気をつけながら遊ぶことができるかもしれません。
ホールなど広い場所で遊ぶ
室内遊びの場合、可能であればホールなどの広いスペースを使って遊んでみましょう。
ホール全体を使うように意識すると、子ども同士の距離を保ちやすいかもしれません。
水分補給をする
なかには子どもがマスクを着用して過ごす保育園もあるかもしれません。
運動中はとくに息苦しくなりやすいので、通常よりもこまめに水分補給をするように心掛けましょう。
マスクを外して休憩をする
先述したように、マスクの着用によって通常よりも呼吸が苦しくなるかもしれません。
あらかじめ、活動の中でマスクを外して休憩する時間を決めておき、適宜休憩を取りながら遊びましょう。
空気の入れ替えを行う
屋内で遊ぶ場合は、窓を開けて空気の入れ換えを行うことも、感染拡大を予防するうえで重要でしょう。
厚生労働省によると、風の流れを考慮しつつ2方向の窓を1時間に2回以上、数分間程度全開にすることが推奨されています。
室内の温度が急激に変化しないように注意しながら、定期的に換気を行うことが大切です。
手洗いとうがいをする
遊びの前後には、必ず手洗いとうがいを行うのを習慣づけましょう。
手洗いは、石けんや消毒用アルコールを用いて、子どもの年齢に合わせて手を清潔に保てるように意識できるとよいですね。
ガラガラと喉をきれいにするうがいは、外遊びのあとに行うことで風邪などの予防にもつながるでしょう。
うがいがうまくできない子どもには、保育士さんがお手本を見せながらやり方を伝えてみてくださいね。
【室内編】保育園でできる密にならない遊び
まずは、コロナ禍でも3密を回避しながら楽しめる室内遊びを紹介します。
ボーリングゲーム
用意するもの
- 手作りのボーリングセット
遊び方
1.動画を参考にボーリングゲームのセットを製作します。
2.子どもが1人ずつ前に出て、ボーリングを楽しみます。
密にならない遊びのポイント
あらかじめ製作の時間にボーリングセットを作っておきましょう。
密にならないためには、1人ずつプレイして子ども同士の距離を保つことが大切です。
あらかじめいくつかのチームに分けておけば、チームメイトの応援を楽しみながら順番待ちができるでしょう。
点数制にしてチーム対抗戦にしても盛り上がりそうですね。
サーキット遊び
用意するもの
- マット
- フラフープ
- なわとび
遊び方
1.マットやフラフープ、なわとびなどを使って、サーキットのコースを作ります。
2.前の子どもと間隔を空けながら、1人ずつスタートからゴールまでコースを進みます。
密にならない遊びのポイント
密にならないように、子どもの間隔を空けながらスタートしましょう。
可能であれば、ホールなど広いスペースを使って長いコースを用意すると、ソーシャルディスタンスを保てるかもしれません。
マットを丸めて作った山を上り下りしたり、置いたなわとびの上をバランスとりながら歩いたりと、工夫次第でいろいろと楽しめそうですね。
雨天時など、室内で体を動かしたいときに取り入れてみましょう。
サーキット遊びについては、こちらの記事を参考にしてみてくださいね。
なぞなぞ遊び
用意するもの
- 椅子
- なぞなぞのネタ
遊び方
1.子ども全員と保育士さんが、向かい合わせになって椅子に座ります。
2.保育士さんが子どもになぞなぞを出題します。
3.答えが分かった子どもは手をあげて、名前を呼ばれたら答えます。
密にならない遊びのポイント
遠足のバスレクでも導入できる遊びです。
名前を呼ばれてから答えるよう、あらかじめ子どもと約束しましょう。
お題や答えに沿ったペープサートを準備しておけば、子どもが声を出さずに参加できるので、より安全に楽しむことができそうですね。
にらめっこゲーム
用意するもの
- 椅子
遊び方
1.子ども全員と保育士さんが、向かい合わせになって椅子に座ります。
2.「にらめっこしましょ。笑ったら負けよ。あっぷっぷ」という保育士さんの歌にあわせ、子ども全員が面白い顔を作ります。
3.保育士さんを笑わせた子どもが勝ちです。
密にならない遊びのポイント
馴染みのあるわらべうたを使った遊びです。
友だちとの接触を避けるために、子ども全員で保育士さんを笑わせるというルールで楽しんでみましょう。
こちらの遊びも、椅子を使うことで、子ども同士の距離を保って座ることができますよ。
他にも、じゃんけんを取り入れたり、保育士さんのジェスチャーの真似をしたりと、子どもと対面でできる遊びのアイデアは、工夫次第でいろいろ膨らむでしょう。
楽器遊び
用意するもの
- 椅子
- タンバリン
- 鈴
- カスタネット
- トライアングル
遊び方
1.子ども一人ひとりが好みの楽器を持って椅子に座ります。
2.子どもの好きな音楽をかけます。
3.音楽に合わせて楽器を鳴らします。
密にならない遊びのポイント
楽器を使って音を鳴らす遊びは、子どもが声を出さず、かつその場から動かずに行えます。
音の響く楽器を用いれば、子ども同士の距離が離れていても、互いの音を聞きながら演奏を楽しむことができるでしょう。
子どもが楽器を見ずに、保育士さんが鳴らした音を頼りに楽器を当てるというゲームも楽しそうですね。
【屋外編】保育園で密にならない遊び
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次に、コロナ禍でも身体を使って楽しめる外遊びを紹介します。
長~いしっぽ取り鬼
用意するもの
- 長めの紐
- コーン
遊び方
1.陣地と鬼を決めます。
2.鬼以外の子の背後に長めの紐をつけて、しっぽに見立てます。
3.子は鬼にしっぽを取られないように逃げます。
4.しっぽを取られた子は、陣地から外れます。
5.最初にしっぽを取られた子が次の鬼になります。
密にならない遊びのポイント
あらかじめコーンを並べて紐を括りつけるなどして、活動範囲を決めておきましょう。
通常よりも長いしっぽで遊ぶため、鬼が子に近寄らなくてもしっぽを取ることができます。
鬼は、地面に垂れているしっぽを足で踏んで奪うこともできますよ。
せーのでジャンプ!
遊び方
1.子どもと保育士さんが向かい合わせで立ちます。
2.保育士さんの「せーのでジャンプ」という掛け声に合わせ、全員がジャンプをしながら前後左右に向きを変えます。
3.保育士さんと同じ向きにジャンプをした子はその場でしゃがみ、最後まで残った子が勝ちです。
密にならない遊びのポイント
保育士さんと子どもの距離が離れていても楽しめる遊びで、勝った子どもが次に掛け声をかける役になります。
保育士さんのマネをして同じ方向を向くようにジャンプするルールにアレンジするなど、工夫してみてくださいね。
離れて綱引き
用意するもの
- 綱
遊び方
1.縄を一直線に地面に置きます。
2.2つのチームに分かれ、子ども同士の距離を保ちながら綱の中央に向かって左右に並びます。
3.縄を持ち、保育士さんの合図で綱を引っ張り合います。
4.相手より強く引っ張れたチームの勝ちです。
密にならない遊びのポイント
少人数制のチームを作り、子ども同士の間隔を空けて綱を持つようにしましょう。
子どもが1対1で、なわとびを引っ張り合って遊んでもよいですね。
引っ張っている途中で急になわとびから手を離すと相手が転倒してしまう可能性があるので、必ず事前に遊び方を説明し、保育士さんが見守りながら行いましょう。
ボールでゴルフ遊び
用意するもの
- 段ボール箱やバケツなど(複数)
- ボール(1人1個)
遊び方
1.コースを決め、途中地点とゴールに段ボール箱やバケツをゴルフのホールに見立てて置きます。
2.スタート地点から最初のホールをめがけて、ボールが中に入るまで何度も投げ続けます。
3.最初のホールに入ったら、その場所から次のホールに向けてボールを投げます。
4.ゴールのホールにボールが入るまで、より少ない回数を投げて辿り着いた子どもの勝ちです。
密にならない遊びのポイント
子ども同士の接触を避けるため、1人ずつプレイします。
屋外の広いスペースを使い、ホールが3つ以上あるコースを作ってみましょう。
小さなホールを設置して、難易度を上げてもおもしろそうですね。
子どもが夢中になれる密にならない遊びをたくさんストックしておこう
今回は、保育園で感染予防対策をしながら室内や屋外で楽しめる、子どもが密にならない遊びを紹介しました。
椅子に座ったまま遊んで子ども同士の距離を保つなど、3密を回避しながら楽しめる方法を工夫することが大切 です。
コロナ禍でも感染予防対策を徹底しながら、子どもが活き活きと過ごせる活動を考えてみてくださいね。
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