黄砂とは、砂ぼこりが風に乗って地上に降り注ぐ気象現象です。日本では、3月から5月にかけてピークを迎えます。気温が上がる時期のため、積極的に戸外遊びを取り入れる保育園も多いでしょうが、黄砂に悩む保育士さんもいるでしょう。今回は、黄砂についての基本的な情報と、すぐに取り入れられる室内遊びや保護者対応について紹介します。
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そもそも黄砂って何?
「黄砂」とは、ユーラシア大陸内陸部の乾燥・半乾燥地域で発生する砂塵が、偏西風に乗って日本に飛来する気象現象です。
環境庁の資料によると、黄砂の飛来については1991年以降の回数は少なかったものの、2000年から急激に増加したとされています。
このように近年は黄砂飛来の回数が増加しており、それにともない呼吸器系やアレルギー症状の悪化が報告されているようです。
また、黄砂に付着するPM2.5や細菌・カビなどの微生物が健康に影響を及ぼすおそれもあるとされており、呼吸器疾患に加え、循環器疾患への影響も懸念されています。
特に、乳幼児をはじめとした子どもは、大人よりも影響を受けやすく、喘息やアレルギー性鼻炎、結膜炎などの症状が悪化するケースもあるようです。
黄砂の多い時期はいつ?
黄砂は春先に多く飛来しやすく、特に3月から5月にかけて日本に影響を及ぼしやすいとされています。これは、季節風の影響で大陸からの砂塵が運ばれやすくなるためといわれています。
なお、地球温暖化や気象の変化によって近年は黄砂の飛来パターンが多様化していることが指摘されています。
そのため、黄砂の発生地域が乾燥していて風向きが日本に向いているなどの気象条件が揃うと、春以外の季節にも飛来するおそれがあるようです。
時期を問わず、日頃から気象情報などを確認し、柔軟に対応できるようにしておきたいですね。
黄砂が飛来するとどうなる?
過去には自然現象として認識されていた黄砂ですが、最近は健康被害に加え、農作物にも害を与えることが報告されているため、環境問題としても考えられているようです。
現在はPM2.5や有害化学物質が付着していることもあるとされ、特に以下のような健康被害が懸念されています。
黄砂が原因とされる主な症状
- 目のかゆみ
- 鼻水、くしゃみ
- 喉の痛み
- 肌荒れ、かゆみ
屋外での活動時間が長いほど、目や鼻、喉などに違和感を覚える人が増える傾向があることが報告されています。環境庁の資料によれば、黄砂の飛来が予測される日は、外出や屋外活動を控えるといった配慮が推奨されています。
特に子どもや高齢者、アレルギー体質の人は影響を受けやすく、保育士さんも子どもたちの健康管理には個別の注意を払うことが大切です。
黄砂による日常生活への影響
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黄砂は健康被害に加え、日常生活にもさまざまな影響を与えます。
視界不良によって交通機関の遅延や運転時の事故リスクが高まることがあるため、通勤には注意が必要です。自動車通勤の保育士さんはフロントガラスの汚れによる視界不良に備え、余裕を持って出発するようにしましょう。
また、黄砂は洗濯物やタオル類にも付着し、肌荒れなどを引き起こすおそれがあります。保育園では外干しを控え、室内干しや乾燥機を活用しましょう。
さらに、洗濯物の保管場所、園内の衛生管理や換気の習慣を一時的に見直すなどの配慮も必要となるかもしれません。
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保育園として対応したい黄砂対策
黄砂の飛来によって、保育園での日々の活動にもさまざまな配慮が求められるでしょう。園として対応できることを日頃から確認したいですね。
黄砂飛来時の屋外活動について
現在、日本では黄砂に関する戸外活動の具体的なガイドラインは定められていませんが、気象庁は視程の悪化や日常生活への影響が予想される場合には注意喚起を行っています。
そのため、多くの保育園では、当日の気象情報や子どもの体調などを考慮しながら、園独自の判断で対応しているようです。
黄砂飛来が予想される日は、できるだけ戸外遊びを控えるか、屋外活動を短時間にとどめるなどの工夫が求められます。
前日にできる準備
黄砂の飛来が予測される日は、前日から園内で準備をしておくと、当日の対応がスムーズになります。気象予報をこまめに確認し、黄砂の飛来の有無を事前に把握しておきましょう。
前日に取り組める主な準備として、以下のようなことが挙げられます。
- 室内換気方法の一時的な見直し
- 空気清浄機の点検と設置場所の確認
- 室内遊びに必要な遊具などの準備
- 黄砂が園庭にたまらないための簡単な整備や掃き掃除
- マスクや目薬など、必要な衛生用品の確認
特に換気については、空気清浄機や換気扇の活用が効果的です。職員間で役割分担を確認しておくことも、当日の無理のない対応につながるでしょう。
保護者への連絡・連携
黄砂による園での対応は、保護者からの理解と協力を得ることも大切なポイントです。飛来が予測される場合は、前日または当日の朝に連絡帳や保護者アプリなどを使って、早めにお知らせできるとよいでしょう。
連絡内容としては、次のような内容を伝えられると安心です。
- 当日は室内遊びを中心とした保育を行う予定を報告
- 黄砂によるアレルギー症状が出やすい園児への、マスクや薬の準備依頼
- 送迎時の長時間の屋外滞在を避ける協力願い
またアフターフォローとして当日の活動については、連絡帳などで簡単に報告しておくとよいでしょう。
連絡帳、SNSなどでの活動報告例
こうした情報共有や報告が、今後の保護者との協力体制の構築や維持にもつながりそうです。
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外遊びはNG!黄砂でも身体を動かせる室内遊びアイデア
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黄砂の飛来で外遊びが難しい日でも、子どもたちは身体を動かしたい!ということもあるでしょう。そんなときのために「急な予定変更時の室内あそびリスト」を、あらかじめ準備しておくと安心かもしれません。
ここでは、室内でも楽しめる運動あそびや身体を使った遊びのアイデアをご紹介します。
マット運動、トンネルくぐり
マット運動は、限られたスペースでも安全に身体を動かせる遊びのひとつです。
前転・後転といった基本的な動きから、ジャンプやごろごろ転がる動きまで幅広く楽しめます。年齢に応じた運動や動きを工夫してみましょう。
また、トンネルくぐりはハイハイやしゃがんで進む動作を通じて、体幹やバランス感覚の発達をうながします。布やダンボールなど身近な素材を使って手作りしたトンネルを活用しても楽しい活動になりそうです。
サーキット遊び
サーキット遊びは、複数の運動を組み合わせて次々にチャレンジする遊びです。マット、平均台、トンネル、ジャンプ台などを使い「身体を使って遊ぶルート」を作りましょう。
身体の動きをバランスよくうながすサーキット構成や、年齢ごとの難易度の調整やペース配分なども工夫して遊びましょう。
また年齢や人数に応じて、ルートを変えていくことで、飽きずに楽しめる室内活動になります。黄砂や雨などで外に出られない日も、園内に運動空間を作ることで達成感や意欲を引き出せそうですね。
リズム遊び、ダンス
音楽に合わせて身体を動かすリズム遊びやダンスは、子どもたちの情緒を安定させ、気分転換にもつながる効果があるようです。
リズム感や表現力を育むだけでなく、身体全体を使うことで運動量もしっかり確保できます。
子どもたちが簡単に身体を動かせる楽曲や動作を取り入れたり、スペースの関係で難しい場合は手遊びなどをアレンジしたりしても楽しめそうです。
年齢に応じて、音楽をかけて体操したり、保育士さんが演奏するピアノや打楽器のリズムにあわせてリトミックを楽しんだりする活動もよいでしょう。
かんたんなゲーム、探検ごっこなど
室内でもできる簡単なゲームやごっこ遊びは、園児たちの集中力や想像力を育てます。
新聞紙じゃんけんや椅子とりゲーム、ハンカチ落としやフルーツバスケットなど、特別な準備がいらない遊びでも十分に盛り上がれそうです。
また多少の事前準備が必要ですが、普段の活動に特別感を持たせたい場合は「園内探検ごっこ」や「お宝さがしゲーム」などを企画してもよいでしょう。
室内をいつもと違う視点で見られる活動で、子どもたちのワクワク感を生み出せます。
出典:平成30年度「黄砂とその健康影響について」/環境庁読んでおきたいおすすめ記事

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