喉が渇いたら我慢は禁物!保育中に熱中症にならないための対処法を解説

    「子どもにはこまめに水分を…と気を配る一方で、自分の水分補給や休憩はつい後回し」。そんな保育士さんは少なくありません。屋外遊びの見守りやプールの監視、行事の準備など、保育士さん自身も高温のなかで動き続ける場面が多く、熱中症のリスクは決して低くありません。この記事では、保育士さん自身の水分補給と熱中症対策、そして子どもと自分の両方を守る現場の工夫に絞って解説します。

    子ども自身の熱中症対策や、子どもへの水分補給の進め方は、こちらの記事でくわしく紹介しています。あわせてご覧ください。
    ▶保育園ですぐできる熱中症対策マニュアル!予防・初期対応・保護者対応を解説
    ▶保育園での水分補給のねらいとは?タイミング・回数や子どもへの伝え方を解説
    この記事でわかること
    • 保育士自身が熱中症になりやすい場面と理由▼詳細
    • 勤務中に無理なく水分補給を続けるコツ▼詳細
    • 子どもと自分を守る職場の体制づくり▼詳細

    保育士の熱中症対策、自分のことは後回しになっていませんか?

    保育の現場では、子どもの安全を最優先に動くのが当たり前になっています。そのぶん、保育士さん自身の水分補給や休憩は後回しになりやすいのが実情ではないでしょうか。

    けれど、保育士さんが体調を崩してしまえば、子どもを見守る体制そのものが揺らいでしまいます。保育士さんが元気でいることは、安全な保育の土台です。

    「自分だけ休むのは気が引ける」と感じる方もいるかもしれません。まずは、保育士さん自身を守る視点から暑さ対策を見直してみましょう。

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    保育士自身も熱中症に注意が必要な理由

    保育士さんは、子どもと同じかそれ以上に、暑い環境で長時間動き続けています。次のような場面は、保育士さん自身の熱中症リスクが高まりやすいタイミングです。

    • 屋外遊び・散歩の見守り…日陰の少ない園庭や公園で立ち続けることが多い
    • プール・水遊びの監視…炎天下で長時間、目を離せない状態が続く
    • 運動会などの行事・練習…準備や指導で動き回り、休憩をとりにくい
    • 子ども優先で自分は後回し…水分補給や休憩のタイミングを逃しやすい

    総務省消防庁によると、熱中症による救急搬送は毎年5月~9月に多く発生し、全国で例年数万人規模、暑さの厳しい年には9万人を超えることもあります。働き盛りの世代の搬送も一定数を占めており、屋外で活動する保育士さんも例外ではありません。

    出典:熱中症情報/総務省消防庁

    「自分は大丈夫」と思っていても、気づかないうちに体に熱がこもっていることがあります。子どもを守るためにも、まずは保育士さん自身の対策を意識することが大切です。

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    勤務中の水分補給を無理なく続けるコツ

    保育士さんの水分補給は、のどが渇く前に、業務の区切りごとにこまめにとるのが基本です。忙しさのなかでも続けやすい工夫を紹介します。

    「飲むタイミング」を業務に組み込む

    意識しないと後回しになりがちな水分補給は、日々の業務の区切りとセットにすると続けやすくなります。

    • 戸外活動・散歩の前後に一口…子どもへの声かけとあわせて自分も飲む
    • 午睡の見守りに入る前に…落ち着いて水分をとれる貴重なタイミング
    • 休憩・記録の時間に…デスクワークの合間もこまめに補給する

    「子どもにお茶タイムをうながすときは、自分も一口」と決めておくと、飲み忘れを防ぎやすくなります。

    自分専用の水筒を手の届く場所に

    保育室や活動場所の近くに、自分の水筒をすぐ手に取れる場所へ置いておくだけでも、補給の回数は増えます。ふだんは水や麦茶を中心に、大量に汗をかいたときは塩分の補給や経口補水液なども選択肢になります。

    「水分とった?」とスタッフ同士で声をかけ合うと、自然と補給が習慣になります。自分ひとりで気をつけるより、チームで意識すると続けやすいですよ。

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      保育士が知っておきたい熱中症のサインと対応

      熱中症は、症状の重さによって3つの段階に分けられます。自分自身や同僚の「いつもと違う」に早く気づくことが、重症化を防ぐポイントです。

      段階 主なサイン 対応の目安
      Ⅰ度(軽症) 立ちくらみ・めまい・大量の汗・手足がつる 涼しい場所へ移動し、水分・塩分を補給して休む
      Ⅱ度(中等症) 頭痛・吐き気・だるさ・自分で水分がとれない 無理をせず申し出て、医療機関の受診を検討する
      Ⅲ度(重症) 呼びかけへの反応が鈍い・けいれん・体が熱い ためらわず救急要請(119番)。涼所で体を冷やす

      頭痛やめまいを感じたら、「これくらい大丈夫」と我慢せず、早めに休憩を申し出ることが大切です。判断に迷う場合は看護師や管理者に相談し、園で定めた緊急時対応の手順に沿って動きましょう。同僚の異変に気づいたときも、遠慮なく声をかけ合える関係づくりが安心につながります。

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      読んでおきたいおすすめ記事

      子どもと自分を守る職場の体制づくり

      熱中症対策は個人の努力だけでなく、園全体・チームで取り組むことで無理なく続けられます。

      • スタッフ同士で声をかけ合う…「水分とった?」「少し交代しよう」を習慣に
      • 屋外活動やプール当番は交代制に…一人が長時間、炎天下に立ち続けない
      • 体調の異変は早めに共有する…無理をせず申し出られる雰囲気をつくる

      WBGT(暑さ指数)を活動判断の目安にする

      屋外活動をするかどうかは、気温だけでなくWBGT(暑さ指数)を目安にすると判断がぶれにくくなります。WBGTは気温・湿度・日射などをもとにした、熱中症の危険度を示す指標です。

      WBGT 危険度 活動の目安
      31以上 危険 屋外活動は原則中止。涼しい室内で過ごす
      28~31 厳重警戒 激しい遊びは控え、こまめに休憩・水分補給
      25~28 警戒 積極的に休憩をとりながら活動する
      21~25 注意 熱中症の兆候に注意しながら活動する

      環境省と気象庁は、暑さ指数が高くなると予測される日に熱中症警戒アラートを発表しています。より危険な暑さが予測される場合の熱中症特別警戒アラートの運用も2024年から始まりました。朝礼で当日のWBGTやアラートを確認し、活動内容を柔軟に見直すことを職場のルーティンにできると安心です。園に暑さ指数計を用意しておくのもおすすめです。出典:熱中症予防情報サイト/環境省をもとに作成

      子どもへの熱中症対策・水分補給はどうする?

      子どもは体温調節の機能が発達途中で、大人よりも熱中症になりやすいとされています。保育士さんが環境と一人ひとりの様子を見ながら、先回りして水分補給や休憩をうながすことが大切です。

      子ども自身の熱中症対策のポイントや、症状が出たときの応急処置については、以下の記事でくわしく紹介しています。あわせて確認しておくと、いざというときに落ち着いて対応できます。

      ▶保育園ですぐできる熱中症対策マニュアル!予防・初期対応・保護者対応を解説

      ▶保育園での水分補給のねらいとは?タイミング・回数や子どもへの伝え方を解説

      保育士の水分補給・熱中症対策に関するよくある質問

      Q. 子どもの世話で自分の水分補給が後回しになってしまいます。

      A. 子どもへの声かけとセットで、自分も一口飲む習慣にしましょう。

      「みんなでお茶タイム」のときに自分も飲む、活動の区切りごとに一口、と業務の流れに組み込むと続けやすくなります。手の届く場所に自分の水筒を置き、スタッフ同士で「水分とった?」と声をかけ合うのも効果的です。

      Q. 保育士自身が「熱中症かも」と感じたらどうすればいい?

      A. 我慢せず、早めに涼しい場所で休むことが大切です。

      頭痛やめまい、吐き気を感じたら「これくらい大丈夫」と無理をせず申し出ましょう。反応が鈍い・自分で水分がとれないといった場合は、ためらわず救急要請を。判断に迷うときは看護師や管理者に相談し、園の緊急時対応手順に沿って動きます。

      Q. 屋外活動やプール当番のとき、気をつけることは?

      A. 交代制にして、一人が長時間炎天下に立ち続けないようにしましょう。

      帽子や日陰の活用に加え、スタッフ間で当番を交代し、こまめに水分・休憩をとる体制づくりが有効です。WBGTが高い日は活動内容そのものを見直す判断も検討しましょう。

      Q. 子どもに水分補給をうながすのはどんなタイミング?

      A. 戸外遊びの前後や活動の合間、午睡明けなど、生活の区切りごとが目安です。

      「お茶タイム」を活動の区切りにつくると、飲み忘れを防ぎやすくなります。具体的な量やルール、飲み物の種類は園の方針に沿ってください。子ども向けの詳しい対策は上記の関連記事もご覧ください。

      Q. 屋外活動はいつ中止すればいい?

      A. WBGT(暑さ指数)31以上を、屋外活動を原則中止にする目安にできます。

      気温だけでなくWBGTや熱中症警戒アラートを毎朝確認し、数値をもとに活動を見直すと判断がぶれにくくなります。園に暑さ指数計を置いておくと確認しやすくなります。

      保育士自身のケアが、子どもの安全につながる

      子どもを守るためには、まず保育士さん自身が元気でいることが欠かせません。水分補給を後回しにせず、チームで声をかけ合いながら、無理なく夏を乗り切っていきましょう。

      子ども自身の熱中症対策や、子どもへの水分補給の進め方については、こちらの記事もあわせてご覧ください。

      ▶保育園ですぐできる熱中症対策マニュアル!予防・初期対応・保護者対応を解説

      ▶保育園での水分補給のねらいとは?タイミング・回数や子どもへの伝え方を解説

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