保育園の楽しい遠足。目的地までの時間を、バスでどのように過ごすか頭を悩ませている保育士さんも多いのではないでしょうか。このコラムでは、バスレクを行う際の注意点と、目的地への期待感を高めるためのバスレクや、親子遠足で保護者と子どもが一緒に楽しめるバスレクなど、面白い、変わったバスレクアイデア例をまとめました。
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■目次
バスレクリエーション「バスレク」とは
バスレクとは
バスレクとは「バス」の中で行う「レクリエーション」の意味です。
保育園や幼稚園では、年間行事のなかで、遠出の散歩や遠足など、バスに乗って移動する場合があります。バスレクは目的地に着くまでに、全員で一緒に楽しめるように行うゲームや歌などの遊びのことです。
バスレクを行う目的
バスレクを行うねらいとして、次のような意味合いがあります。
子どもたちの安全
幼稚園や保育園に通う年齢の子どもたちは、長時間の乗車に飽きてしまい立ち上がったり、落ち着きなく大声で騒いでしまうなど、じっとしているのがまだ難しい場合もあります。安全にバスの中で楽しく過ごすようにするために、全員が飽きずに楽しめるレクリエーションを用意します。
目的地までの子どもの気持ちの盛り上げ
酔いやすい子どもや乗り物に乗ると眠くなってしまう子どもたちも中にはいます。そんな子どもたちも含めた全員が、期待を持って目的地に向かうことができるように、バスレクを行う時もあります。また、工夫と内容次第で水族館や動物園など、目的地への理解を深めることもできます。
みんなで、親子で楽しめる
1つのバスレクをみんなで行うことで、子ども同士、親子同士、バス内全員でまとまり、1つの気持ちで楽しみ、目的地で行動するときも団結力が生まれます。また、保育士さんが保護者とよりコミュニケーションを深めるチャンスでもあります。
バスレクで変わった挨拶と自己紹介のアイデア
バスの中では、今日1日お世話になる運転手さんやガイドさんに挨拶し、保護者にも分かるよう自己紹介などを行います。その時間を楽しく過ごせるよう、レクリエーションを取り入れるアイデアを紹介します。
バスレクで挨拶
アイデア例・運転手さんはどんな人? クイズ
子どもたちはバスの運転手さんに興味津々です。そこで、運転手さんに関するクイズを出してみましょう。
最初に運転手さんのプロフィール(趣味や好きな色、食べ物となど)を聞いておき、それをクイズとして子どもたちに出題します。
例・「運転手さんの好きな色は?」「運転手さんの好きな食べ物は?」「運転手さんが毎朝必ずしていることは?」など。
簡単で子どもたちがイメージしやすく答えやすいことをクイズを出題してみましょう。
バスレクで自己紹介
アイデア例・「わたしは誰でしょう」
子どもたちの特徴や好きなもの、嫌いなものなどを聞いておき、先生がクイズにします。
例・「わたしは〇〇がすきです」「わたしは毎朝いぬの散歩をおかあさんとしています」「わたしはだれでしょう?」
子どもたちや保護者が当てて、楽しい自己紹介の時間にしましょう。
盛り上がる、変わったバスレクアイデア
バスの乗車時間は多くが1時間程度ですが、保育園・幼稚園で預かる年齢の子どもたちを1時間、飽きさせないようにするのはとても大変です。時間配分をみて、いくつかの案を用意しておきましょう。
クイズ
アイデア例・イントロクイズ
普段保育で歌っている歌のイントロでもいいですし、子どもが大好きなアニメの主題歌のイントロが流れるように、データを集めて用意しておきます。
正解が出たら、その歌をワンコーラスほど流し、みんなで合唱するなど全員でできるよう工夫すると盛り上がりそうですね。
手遊び・歌
アイデア例・「おべんとうバス」
遠足のお楽しみお弁当とバスというテーマがピッタリの手遊びです。お弁当の具材がたくさんのバスに乗車してきて、お昼が待ちきれなくなりそうですね。手遊びの後には子どものお弁当の具材を聞いてみても楽しいですよ。
てあそび「おべんとうバス」はこちらから
ペープサート
子ども全員が楽しめる、手遊び歌に合わせたペープサートを用意して、みんなで歌いながら楽しむことができます。
定番の「おべんとうバス」や「フルーツパフェ」などに合わせたペープサートは、子どもの年齢にも合わせて使えるアイデアです。
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バスレクを盛り上がる遊びや変わったものにするポイント
時間を持たせる工夫
バスの中での時間がもたない…という声がよく聞かれます。そうならないためにも、事前に行うことの時間配分をシミュレーションしておきましょう。時間が持たなかった場合や、思ったほど盛り上がらなかった場合のことも考え、できれば複数のバスレクを用意しておくなどの工夫があるといいでしょう。
内容の工夫
バスレクはいつも保育の場で行うような遊びの内容をいれつつも、いつもと変わった視点から行うと特別感があり、目的地で行う活動にも意欲的なれるかもしれません。子どもたちが全員で盛り上がるよう、全員が参加できる面白いものにするための工夫が必要です。
面白い、変わったバスレクを企画する際の注意点
盛り上げすぎて疲れさせない
目的地に到着したら、みんなバスで盛り上がりすぎて疲れてしまった…ということがないよう、子どもたちが盛り上がる、元気がでる遊びばかりを続けすぎないよう注意が必要です。子どもたちの体力とモチベーションが維持できる、メリハリをつけた構成を工夫しましょう。
目的地に沿った内容を盛り込む
面白すぎるゲームや盛り上がりすぎる遊びだと、子どもたちは熱中しすぎて遠足という目的を途中で忘れてしまい、没頭してしまうことも考えられます。バスレクの中に、目的地の期待値を上げるなど、導入にあるたようなゲームや内容を盛り込む工夫をしましょう。
保育園での素敵な遠足の思い出になるようバスレクに工夫を
保育園や幼稚園での遠足の思い出は、子どもだけでなく保護者にとっても、いつまでも残る行事です。バスの中での時間が楽しく過ごせ、目的地までのワクワクした気持ちが高まるように配慮するのが保育士さんりの役目と言えます。バスレクの内容や、行き帰りのバスの時間の流れを工夫して、子どもと保護者が楽しく安全に過ごせるように行き届いた配慮をしましょう。