保育士さんの中には、保育園で砂遊びを行う際、保護者の方にどのような服を用意してもらうといいのか知りたい方もいるのではないでしょうか。砂遊びでは洋服が汚れることも考えられるため、砂場着があると安心でしょう。今回は、砂場着が活躍するシーンや必要性、保護者の方に砂場着の用意について伝えるときのポイントを紹介します。
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砂場着は必要?
保育園や幼稚園で砂遊びをすると、どうしても子どもの洋服が汚れてしまいますよね。そんなとき、洋服が汚れるのを防ぐ役割をしてくれるのが砂場着です。
ここでは、子どもが砂遊びをするときの服装である砂場着の必要性について3つの観点から解説します。
洋服が汚れるのを防ぐ
砂場着を着用することで、子どもの洋服が汚れてしまうのを防ぐことができるでしょう。
砂による汚れはもちろんのこと、水を使った場合には土や泥などがはねて汚れやシミができてしまうことも考えられます。
砂場着を着れば洋服が汚れるのを防ぐことができ、保護者の方に着替えを頻繁に用意してもらうことも少なくなるかもしれません。
水に濡れるのを防ぐ
砂遊びでは、砂の上に水を流して川や海を作ったり、砂と水を混ぜて泥団子を作ったりすることもあるでしょう。
そのときに洋服が濡れてしまうと、遊び終わった後に着替えが必要となってしまうこともあるかもしれません。
そのため、撥水加工のある砂場着を着用していれば、洋服が水に濡れるのを防ぐことができそうです。
服の中に砂や土が入るのを防ぐ
砂遊びでは手をメインに使うため、袖口から砂が入り込みやすくなるかもしれません。
また、特に年齢の低い子どもであれば砂の上に座ったり寝転んだりと全身を使って遊ぶこともあり、ズボンや靴下の中に砂が入ってしまうこともあるでしょう。
そうならないためにも、つなぎタイプの砂場着や袖口がゴムで絞ってある砂場着を着用すれば、洋服の中に砂が入ることを軽減することができそうです。
砂場着が活躍する保育のシーン
保育園や幼稚園で遊ぶときに、砂場着が活躍するシーンをまとめました。
砂遊び
園庭や公園の砂場で砂遊びをするときに砂場着は活躍するでしょう。
先ほど述べたように、砂場着は砂遊びをするなかで砂や土、泥などの汚れが洋服についたり、砂が洋服の中に入り込んだりするのを防いでくれる役割があります。
また、低年齢の子どもは座り込んで砂遊びをすることも多いため、湿気を含んだ砂のうえではおしりが湿ってしまうこともあるかもしれません。
砂場着を着用すれば、子どもたちは砂が洋服に入ってしまうことやおしりが湿ってしまう不快感を覚えることなく砂遊びを楽しむことができるでしょう。
雨上がりのときの外遊び
砂場着は、雨上がりのときや雨が降った翌日に外遊びをするときに活躍しそうです。
雨が上がったばかりのときは地面がぬかるんでいることも多く、遊んでいるうちに泥はねによる汚れなどもついてしまうでしょう。
また、水たまりができている場合も多いので、洋服のまま水たまりに入ってしまうと洋服が濡れてしまうことも考えられます。
水に強い素材の砂場着を着れば、洋服に泥はねなどの汚れがついたり水に濡れたりすることを防ぐことができるので、子どもたちも汚れを気にせず思い切り遊ぶことができそうです。
絵の具遊び
砂場着は室内で絵の具遊びをするときにも活躍しそうです。
絵の具遊びをしていると、絵の具が洋服にはねたり絵の具がついた手で洋服を触ってしまったりすることもあるかもしれません。撥水タイプの砂場着は、絵の具がついてもすぐにふき取ることができ、シミにもなりにくいでしょう。
また、クレヨンやペンを使っておえかきをするときでも、砂場着があれば洋服に色がついて汚れてしまう心配も少なくなりそうです。
このように、砂場着は洋服が汚れたり濡れたりするのを防ぐという役割を持っているため、保育園や幼稚園のなかのさまざまなシーンで活躍できるでしょう。
砂場着の種類
赤ちゃんや子ども用の砂場着には主に3つのタイプがあります。ここでは、一つずつ砂場着の特徴を見ていきましょう。
つなぎタイプ
つなぎタイプの砂場着は、基本的に袖がついていて長袖長ズボンのものが多いようです。
首や肩から手首、足首まですっぽりと全身を覆うことができるため、中に砂や土などが入りにくいのが特徴と言えるでしょう。また、袖がついているため全身に汚れがつきにくいのもメリットと言えます。
その一方で、ポリエステルのような伸縮性のない素材でできたつなぎの場合、たくさん動く子どもにとっては動きづらいと感じることもあるかもしれません。
座り込んで砂遊びをするなど、あまり広い範囲を動き回らない子どもが着用するのには向いていると言えそうです。
サロペットタイプ
肩ひもがついていて袖の部分がないものがサロペットタイプの砂場着になります。
下は長ズボンになっているため、地面に座り込んだときにおしりが汚れたり湿ったりするのを防ぐことができますが、両腕部分の汚れを防ぐのは難しいでしょう。
しかし、つなぎタイプに比べて着脱もしやすく動きやすいほか、通気性がよく蒸れにくいというメリットがあります。
2WAYタイプ
ボレロとサロペットがセットになっていてそれぞれを分けて使うことができるものを2WAYタイプと言います。
夏場はサロペットのみで着用し、冬場はボレロとサロペットをあわせて使用するなど、気温や季節に合わせて着方を選ぶことができます。
袖ありと袖なしのどちらがいいのかを悩んでいる保護者の方がいたら、この2WAYタイプの砂場着をおすすめしてみてもいいかもしれません。
一般的な砂場着の種類が分かったところで、次は砂場着の素材について見ていきましょう。
砂場着のおすすめの素材
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砂場着には主に2つの素材があります。ここではそれぞれの素材の特徴について解説します。
綿
綿素材でできた砂場着は生地がやわらかいため、動きやすいと言えるでしょう。
一方で水による濡れには弱いため、たくさん水に濡れる遊びをするときには向いていないかもしれません。綿は通気性がよく蒸れにくいという特徴もあるため、夏場の暑い日の砂遊びにおすすめです。
ポリエステル
ポリエステル素材の砂場着は、撥水性があるため水に強く、子どもの洋服が濡れる心配はないでしょう。
しかし暑い時期には綿素材のものよりも蒸れやすく、特につなぎタイプの砂場着は中に熱がこもってしまうという側面もあります。
そのため、夏場の着用は避け、涼しい時期の泥遊びや水遊びのときに着用するのがおすすめかもしれません。
保護者の方に砂場着の用意について伝えるときのポイント
保護者の方に砂場着を用意してもらう際の伝え方について、気を付けるポイントを紹介します。
どんな遊びをするのかを伝える
保護者の方に砂場着の用意について伝えるときには、どのような遊びをするのに使うのかを伝えましょう。
また、砂遊びなのか泥遊びなのかといった遊びの内容と、「水に濡れてしまうかもしれないため」というような砂場着を使う目的もあわせて伝えるといいかもしれません。
使用するシーンが分かれば、保護者の方もどのような服装が必要となるのかが分かりやすくなるでしょう。
望ましい素材やデザインについて伝える
保護者の方に服装について伝えるときには、砂場着を使用するシーンや季節に適している素材やデザインを伝えるようにしましょう。
例えば、「水に濡れても大丈夫なポリエステル素材の砂場着」や「気温が高い時期のため通気性がいい綿素材の砂場着」など、必要となる砂場着の特徴や種類を伝えましょう。
素材や種類を伝えることで、保護者の方が砂場着を購入したり手作りしたりする際の手助けになりそうです。
着替えの用意もお願いする
砂場着は洋服の汚れを防ぐことができるものではありますが、たくさん動くことで袖口などが汚れてしまったり、中に砂や土が入ってしまったりすることもあるかもしれません。特にサロペットタイプの砂場着を着た場合には腕が汚れてしまうこともあるでしょう。
実際に遊んだときのことを想定して、砂場着の下に着る洋服の替えを念のため用意してもらうことを伝えるとよさそうです。
着替えの服装が用意してあれば、万が一洋服が汚れたり濡れたりした場合でも着替えることができるので、子どもたちは快適に遊ぶことができそうですね。
シーンに適した服を選んで、砂遊びを楽しもう
今回は、保育園や幼稚園で砂遊びをする際の服装について、砂場着の必要性や活躍するシーン、種類やおすすめの素材について紹介しました。
砂遊びをする赤ちゃんや子どもは活発に動くため、洋服が汚れるのを防ぐために砂場着は必要となるでしょう。
また、汚れだけでなく、水に濡れることや洋服の中に砂や土が入ることも防いでくれるというメリットもあり、種類や素材によってそれぞれ異なる特徴があります。
砂場着は砂遊びだけでなくさまざまな場面で活躍するため、子どもたちの遊びや季節に合わせて保護者の方に砂場着を用意してもらうといいかもしれませんね。