保育活動に風呂敷遊びを取り入れたいと考える保育士さんもいるでしょう。風呂敷を使うといろいろな遊びに発展できそうですが、どのような遊び方をすると子どもが楽しめるのでしょうか。今回は風呂敷遊びのねらいと、風呂敷やハンカチなどの布を使って遊べるアイデアを乳児、幼児別に紹介します。
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風呂敷遊びのねらい
日本古来の文化として、外国の方からのお土産にもよく選ばれているという風呂敷。本来の用途である物を包むこと以外にも、かごをリメイクするときに使ったり、バックとして使ったり、風呂敷にはさまざまな活用方法があるようです。
保育園でも風呂敷を使っていろいろな遊びを楽しめるそうですが、風呂敷遊びには次のようなねらいが挙げられます。
- 風呂敷に興味を持ち、自ら進んで遊ぼうとする
- 保育者や友だちといっしょに風呂敷遊びを楽しむ
- 風呂敷の感触を楽しむ
- 風呂敷のさまざまな活用法を知る
風呂敷を遊び道具のひとつとして、保育活動に活用してみてはいかがでしょうか。それでは、風呂敷を使った遊び方を見ていきましょう。
風呂敷を使った遊び方
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風呂敷を使った遊び方についてまとめました。
玩具を包む
ぬいぐるみなどを風呂敷に包み、抱っこやおんぶをしてみましょう。子どもはぬいぐるみを赤ちゃんにみたてて、よろこんでお世話をしてくれるかもしれません。
また、ブロックや積み木を風呂敷に包むと一度にたくさん運べることに気づくでしょう。片づけの時間にも風呂敷は重宝しそうですね。
ごっこ遊びに使える
風呂敷を布団に見立ててゴロゴロ寝転がり、お昼寝ごっこをしてみましょう。
身にまとってスカートのようにしたり、首に巻いてマントにしたり、お姫さまやヒーローに変装する遊びも楽しめます。
乗って遊ぶ
保育士さんが風呂敷の上に子どもを乗せて引きずり、乗り物のように使うこともできるでしょう。
保育さんが2人で両端を持ち、子どもを乗せてハンモックのようにユラユラ揺らして遊んでも楽しそうです。
風をおこす
風呂敷を使って子どもに向かってあおいでみましょう。暑い日にはとくに、あおいだ風が心地よく感じられそうですね。
風通しのよい場所につるして、風の動きを観察してみてもよいかもしれません。
風呂敷遊びを保育に取り入れるときには、子どもが首に風呂敷を巻きつけないように充分注意が必要です。ハンモックや乗り物に見立てる場合は、子どもが風呂敷から落ちないように気をつけましょう。
近年では柄物やカラフルな色合いの物や薄手の物などさまざまな風呂敷があるので、用途に合わせて活用できそうです。保育園の活動に適した素材の風呂敷を探してみてはいかがでしょうか。
【乳児向け】風呂敷遊びのアイデア
乳児クラスが楽しめる、風呂敷遊びのアイデアを紹介します。
いないいないばあの道具にする
風呂敷を使って「いないいないばあ」遊びもできますよ。
子どもや保育士さんが風呂敷を使って隠れたり、ぬいぐるみに風呂敷をかけて隠したり、いろいろな「いないいないばあ」を試してみましょう。
顔にかける
子どもの顔のうえに風呂敷をふわりとかぶせてみましょう。子どもは視界の変化にびっくりするかもしれません。
透けた素材の風呂敷を使うと、子どもの表情も確認できるので安心でしょう。
大きな入れ物に風呂敷を入れる
ミルクの空き缶などを清潔かつ安全な状態で用意をし、風呂敷といっしょに子どもに渡してみましょう。
缶のなかに風呂敷を入れたり出したり、子どもは夢中になって出し入れすることを楽しむかもしれません。洗濯ごっこに発展させることもできそうですね。
いもむしごっこをする
風呂敷で子どもをクルクルと包んで転がし、いもむしに見立てましょう。
身体を包まれると子どもは安心感が増すので、悪天候が続いてなかなか外遊びができない時期などに導入するとよいかもしれません。
乗り物ごっこをする
子どもを乗せて保育士さんが引っ張り、電車ごっこなどをして楽しんでみましょう。風呂敷を広げて駅を作り、風呂敷のうえで順番を待ってもよいですね。
ハンモックに見立てる
保育士さんが風呂敷の両端を持ち、子どもを風呂敷の上に乗せてユラユラ揺らしましょう。
子どもの首がすわってから遊ぶようにし、風呂敷を勢いよく揺らしすぎないよう加減に気をつけましょう。
変装遊びの衣装にする
変装することが好きな子どももいるでしょう。
風呂敷を腰に巻いてスカートに見立てたり、頭につけてベールやターバンのように使ったり、憧れのキャラクターに変身してみましょう。
【幼児向け】風呂敷遊びのアイデア
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幼児クラスが楽しめる、風呂敷遊びのアイデアを紹介します。
上を渡る
風呂敷を細長く繋げて床に置き、綱渡りのように上を歩いてみましょう。
風呂敷を数枚使って迷路のようにしたり、途中で風呂敷を広げて海や休憩場所を作ったり、アレンジ次第で楽しみ方が広がりそうです。
玩具を隠す
風呂敷にブロックや積み木を包んで、中に何が入っているのか当てっこゲームをしても楽しそうです。
風呂敷の外側から触って形状から中身を推測すると、考察力も身につきそうですね。
ままごとの道具にする
風呂敷をぬいぐるみの布団に見立てたり、風呂敷でリュックやカバンを作ったり、ままごと遊びの道具にすると遊びが広がりそうですね。
風呂敷を広げて海や森、家や台所など、エリア分けとして活用もできそうです。
ボール遊びで使う
風呂敷の上にボールを乗せて遊んでみましょう。
保育士さん複数人で風呂敷の角をもち、その上にボールをのせるよう子どもに伝えます。風呂敷が揺れてボールが落ちると、子どもはボールを風呂敷の上に何度も戻そうと動きまわるでしょう。
ゆっくりボールを乗せたり、落としたりを繰り返し、動きに慣れてきたらボールをポンポン弾ませながら風呂敷の外へ出します。子どもはボールを拾い集めることに夢中になり、体を動かしながら楽しむかもしれませんね。
風呂敷本来の使い方をする
風呂敷は本来どのような使い方をするものなのかを、子どもに伝える時間を設けてもよいでしょう。
玩具などを上手に包めるように練習をすると、プレゼントごっこに発展するかもしれませんね。
ほかにも、カラフルなシフォン布は向こう側が透けて見えるので、色のついた世界を楽しむことができるでしょう。
ハンカチなどの小さな布を使って遊ぶのも楽しそうです。ぬいぐるみの布団としておままごとで活用したり、ハンカチを折り紙のように折ってバナナやリボンなどを作ったりと、さまざまな遊び方ができそうですね。
長めの布はお尻につけてしっぽに見立てると、動物になりきって遊べるでしょう。しっぽとりゲームをしても面白いかもしれません。
子どもがよろこぶ風呂敷遊びを保育に取り入れよう
近年、家庭で風呂敷を使うシチュエーションが少なくなっているようです。そのため保育園で風呂敷遊びを取り入れると、子どもは新鮮な気持ち遊ぶことができるかもしれません。
子どもの年齢によりいろいろな風呂敷遊びができるので、工夫して活用してみましょう。風呂敷以外にもハンカチなどさまざまな布を用意すると、子どもは想像力を働かせて夢中になって遊ぶかもしれません。
風呂敷はかさばらないので、保育室に数枚準備してみてはいかがでしょうか。風呂敷遊びを取り入れることで、日々の保育活動に広がりが見られるとよいですね。