障がい児保育とは、障がいのある子どもに対して適切な援助をしながら保育することです。近年保育所で障がいをもつ子どもの受け入れが増加している現状があり、注目が集まっている保育の一つかもしれません。子どもの他に、保護者支援にも充分な配慮が必要でしょう。今回は、障がい児保育の現状や課題、保育士の役割や配慮点などを紹介します。
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目次
障がい児保育とは
まずは、障がい児保育についての概要と現状を見ていきましょう。
障がい児保育の概要
障がい児保育とは、広い意味で言うとあらゆる障がいをもつ子どもに対して保育をすることです。
児童発達支援施設や障がい児を専門とした保育園で実施されるほか、一般の保育所等で障がい児を受け入れて保育が行われることもあります。
厚生労働省の資料によると、2016年度時点の保育所等で受け入れている障がい児の数が6万5000人となっており、10年前と比較すると約2倍に増えていることが説明されています。
このことから、障がい児保育のニーズが高いことがうかがえるでしょう。
障がい児保育における「統合保育」とは
統合保育とは、なんらかの障がいがある子どもと、同学年の健常児を同じ空間、環境の中で保育することです。
健常児は障がいへの理解を深め、障がい児は健常児から刺激を受けるというねらいや大きな意味を持っています。
表にある通り、障がい児の保育所利用や障がい児保育を実施する保育園は年々増加しています。
一方、統合保育の課題としては、保育士を加配する必要や障がいに対する専門的知識が必要なことから、通常の保育園ではまだまだ統合保育の実施が難しい、という現状もあるようです。
統合保育における保育士の役割
障がいは、人によってさまざまであり、一人ひとりにあった適切な援助が必要となるでしょう。
まずは、担当する子どもの障がい、そして子ども自身に対する理解を深める必要があるかもしれません。
また、障がいの有無にかかわらず、保育をするという専門的視点のもとに、子どもとかかわり、保護者や周りの職員と連携し合うことが大切になってくるでのはないでしょうか。
統合保育とインクルーシブ保育の違い
統合保育とインクルーシブ保育は、似ているようで意義が異なります。
統合保育は、障がいの有無を区別しながらも同じ空間で保育すること。
それに対してインクルーシブ保育は、障がいの有無や国籍の違いなどにかかわらず全てを受け入れ、人ひとりに個性や違いがあることを前提に個々に合った援助を行い保育することをいいます。
大きな違いがあるわけではないですが、多様性を尊重するこれからの時代の保育に大きくかかわってくるテーマかもしれませんね。
障がい児保育とは:支援の現状や課題
先述の通り、障がい児保育の利用は増えている一方、まだまだ課題や問題点がたくさんあるでしょう。
障がい児保育の現状を紹介します。
障がい児サービスの利用児童数
利用児童数は、特に障がい児相談支援、児童発達支援、放課後等デイサービスの占める割合が大きくなっているようです。
サービス全体を見ても、利用児童数は毎年増加しており、それに伴い費用も増加しています。
通級による指導
通級による指導を受けている児童生徒は近年特に、情緒障がい、自閉症、学習障がい、注意欠陥多動性障がいの児童の増加が目立っています。
児童の学習面や行動面の困難さ
担任教員が回答した、知的発達に遅れはないものの、学習面や行動面で著しい困難を示す児童」で最も割合が多かった学年は小学1年生でした。
幼児の障がい児保育を行う際には、学習面や行動面へのケアについて、就学先との連携が大切になってくるのかもしれません。
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障がい児保育とは:障がい児支援の体系
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障がい児が利用できる障がい福祉サービスには、入所支援や通所支援という分類に加えて、訪問支援と相談支援があります。これら4つの支援体系についてくわしく見ていきましょう。
障がい児通所支援
障がい児通所支援には3つのサービスがあります。
以下の表にくわしくまとめました。
通所支援の中にも、必要や障がいに応じた体系で支援内容が組まれていることが分かります。
障がい児保育には、さまざまな種類の障がいへの理解と、それぞれに合った適切な支援や環境が重要だといえるでしょう。
障がい児入所支援
障がい児入所支援には、以下の2つのサービスがあります。
- 福祉型障がい児入所施設
- 医療型障がい児入所施設
どちらも身体障がいや知的障がい、および精神障がいをもつ施設の入所児童に対して、保護や日常生活の指導、知識技能の付与などを行います。
また、医療型障がい児入所施設では、障がい児の支援に加えて医療提供も行われるのが特徴です。
障がい児訪問支援
疾病等により外出が困難な障がい児に対して、以下のような訪問支援が行われます。
- 居宅介護
- 同行援護
- 行動援護
- 重度障がい者等包括支援
- 居宅訪問型児童発達支援(平成30年新設)
これらは、障がいが重度で介護の必要性がある児童や、外出時に支援を必要とする児童を対象としています。
利用者の居宅に訪問して介護をしたり、外出するときに必要な情報提供や支援を行ったりするサービスです。
また、保育所、乳児院・児童養護施設等を訪問し、障がい児に対して、障がい児以外の児童との集団生活への適応のための専門的な支援などを行う「保育所等訪問支援」もあります。
相談支援
障がいをもつ子どもが自立した日常生活や社会生活を営めるように、身近な市町村を中心として相談支援事業が実施されています。
相談支援には、以下の2つがあります。
- 計画相談支援
- 障がい児相談支援
計画相談支援は、障がい福祉サービスや地域支援相談を利用する際に必要となる「サービス等利用計画」の作成やモニタリング、計画の見直しなどを行います。
一方障がい児相談支援は、障がい児通所支援を利用する際に必要となる「障がい児支援利用計画」の作成などを行います。
障がい福祉サービス等の利用計画を作成することで、障がいをもつ人の自立した生活を支え、抱える課題の解決や適切なサービスの利用に向けたきめ細かい支援を目指しているようです。
出典:障害者自立支援法等の一部を改正する法律案の概要/厚生労働省
障がい児保育とはどのような求人がある?
続いて、障がい児保育施設で働くために必要な資格や、求人状況について紹介します。
必要な資格
児童発達支援センターや児童発達支援事業所などの施設では、児童指導員や保育士を配置することが定められています。そのため保育士の資格を活かして働くことが可能です。
他にも、幼稚園教諭免許や教員免許、社会福祉士の資格などをもっていれば応募できる施設もあるため、求人を見る際に確認してみてくださいね。
求人状況
児童発達支援施設の求人は、正社員とパート・アルバイトともに募集があります。
正社員保育士の月給はおよそ18万円から25万円程度と、地域や施設によってばらつきがあります。
また、パートやアルバイトの場合では、時給900円~1000円程度の求人もあるようですが、施設によってさまざまです。
障がい児保育に興味はあるけど仕事内容や待遇面に不安があるという方は、一度転職エージェントなどを活用してみるとよいかもしれません。
仲介役となるアドバイザーが求人の詳細を教えてくれるので、内情などをよりくわしく知ることができますよ。

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障がい児保育とはどんな仕事内容?保育士の役割とは
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障がい児保育を実施する施設で働く保育士が果たす役割や意義、仕事内容について見ていきましょう。
役割
子どもの支援
障がい児保育施設で働く保育士さんは、個人の障がいの状態や発達に応じて、児童の成長を促すための支援を行います。
また、障がいのある児童が集団生活や地域社会に参加できるように手助けし、専門的な知識を用いてそれぞれの障がいに合わせて支援を行っています。
保護者の支援
保育士さんには、保護者支援を行う役割もあります。
障がい児保育施設があることで、障がいをもつ子どもを育てる家族が、仕事などの社会参加をしながら子育てを行いやすくなるでしょう。
また、保育士さんが家族と密に連携を取ることで交流を図ることができ、心理的負担を軽減させる意味合いもありそうです。
保育士さんは、障がいをもつ子どもと保護者の両方を支援する貴重な存在と言えるかもしれません。
仕事内容
障がい児保育施設で働く保育士さんの仕事内容は、一般的な保育園で働く保育士さんと共通している部分が多いようです。
以下に主な仕事内容を挙げてみました。
- 遊びを通した活動支援
- 食事
- 着替え
- 排せつ
このように、毎日の生活にかかわる指導をするのがメインのようです。
しかし、子どもの障がいの度合いや発達状況に応じて必要なサポートは異なるため、一人ひとりに合わせて適切な保育をするのが大切になります。
他にも、保護者の相談に乗ったり保育に関するアドバイスを行ったりして、障がい児の家族をケアするのも仕事内容の一つです。
障がい児保育とはボランティアでかかわることができる?
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障がいのある子どもを預かっている保育園や放課後等デイサービスでは、ボランティアを募集していることがあります。
障がい児保育の経験がない保育士さんは、まずボランティアから始めて経験を積んでみるのもよいでしょう。ここでは、ボランティアの具体的な活動内容を紹介します。
日中の活動の手伝い
ボランティアスタッフは、日中活動の準備や手伝いを行います。
具体的には、施設で働く児童指導員の業務補助や、活動で使用する教材や製作物の準備などです。
施設をスムーズに運営できるようにサポートする役割を担っているのがボランティアと言えますね。
遊びや運動の相手
遊びや運動などを通して、子どもとふれ合うのも活動内容の一つです。他にも、絵本の読み聞かせや子どもたちとおやつを食べる場合もあるよう。
未就学児を相手にする場合は子どもの発達を支援し、小学生や中学生が利用する放課後デイサービスなどでボランティアをする場合は、学習のサポートをすることもあります。
季節の行事の手伝い
季節ごとに行われるハロウィンやクリスマスなどのイベントのほか、定期的に実施される遠足などの補助を行います。
他にも、夏の水遊びやキャンプなどの野外活動をする際のサポートもあるようです。
施設や自治体のボランティアセンターのホームページにはいろいろな種類の募集情報があるので、参加を希望する方は確認してみてくださいね。

保育士求人をお探しの方へ
障害児保育に挑戦することに不安を持つ人も多くいるでしょう。しかし、大きなやりがいとなる仕事です。不安や気になることをぜひ一度、保育士バンク!にご相談ください。
障がい児保育とはどんなねらいがある?大切なことはなにか
たとえば保育所は、全ての子どもが、日々の生活や遊びを通して共に育ち合う場であるとされています。
障がいやさまざまな発達上の課題など、状況に応じて適切に配慮する必要があるでしょう。
ここでは、障がいのある子どもを保育するうえで配慮するべきポイントや大切なことをまとめました。
障がいの知識を身につける
障がい児保育では、子どもの状態や発達に合わせた支援が必要となるため、障がいに関する知識を習得することは大切なことでしょう。
障がいはさまざまあるため、子どもによって配慮が必要なポイントも異なります。必要となる正しい知識を身につけていけるとよいですね。
保護者支援において密なコミュニケーションを取る
子どもとの接し方だけでなく、保護者とのコミュニケーションにも配慮が必要です。
身につけた知識だけではなく、保護者に「このような場合にはこうしたらよかった」などの具体的な配慮の仕方を聞いておくとよいですね。
また、保護者の抱えてきた悩みや問題点、不安などを理解し支えること、子どもの育ちを共に喜び合うことも大切でしょう。
子どもの状況に応じた保育を実施する観点から、家庭や関係機関と連携した支援のための計画を個別に作成するなど必要に応じた適切な対応を図っていくことが大切ですね。
子どもを観察し、一人ひとりに合った保育をする
障がい児保育をするうえで大切なことは、子どもたちをしっかりと観察して見守ることです。
一人ひとりの子どもの発達過程や障がいの状態を把握し、適切な環境の下で、障がいのある子どもが他の子どもとの生活を通して共に成長できるようにすることが大切となるでしょう。
もちろん配慮は必要になりますが、子どもの意思や自主性を尊重しつつ、成長を促せるような支援をするのが重要なポイントと言えますね。
障がい児保育とは何かを知り、保育に大切なことや意義を考えよう
今回は、障がい児保育とは何か、保育士さんの仕事内容や役割などを紹介しました。
保育園や障がい児支援サービスを利用する子どもの数は年々増えている現状があり、児童発達支援のニーズは高いことがわかります。
保育士バンク!では、障がい児保育や保育士資格を活かせる園の求人を多数掲載中!
- 保育園以外で資格を活かして働きたい!
- 障がい児保育に興味がある。でも不安…。
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