保育に郵便屋さんごっこを取り入れてみましょう。ハガキや切手、ポストなどを手作りするなかで、文字に興味をもつきっかけになるかもしれません。また、遊びを通して社会性を育む機会にもなるとよいですね。今回は、保育園で行う郵便屋さんごっこのやり方を紹介します。あわせて、遊びを盛り上げるアイテムの作り方もまとめました。
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■目次
保育園で郵便屋さんごっこをするねらい
郵便屋さんごっことは、子どもが手紙やハガキをかいて手作りのポストへ投函し、郵便屋さんになりきった子どもが宛先の友だちへ届ける遊びです。
保育園で郵便屋さんごっこをするのには、次のようなねらいが挙げられます。
- 郵便屋さんになりきることを楽しむ
- 保育士や友だちと、手紙のやり取りを楽しむ
- 遊びを通して文字や数字などに興味をもつ
ごっこ遊びの前に郵便屋さんが身につけるバッグや帽子をいっしょに準備すれば、子どもはますます役になりきって楽しめるかもしれません。
郵便屋さんごっこを通して、文字の読み書きに興味をもつきっかけになるとよいですね。
保育園で楽しめる郵便屋さんごっこの基本的な遊び方
まずは、保育園で行う郵便屋さんごっこについて、遊び方を説明します。
1.手紙やハガキ、切手やポストを製作する
郵便屋さんごっこに必要な便箋や封筒、ハガキ、切手などを製作します。
便箋や封筒などに絵をかく工程は、2歳児でも楽しめるでしょう。
子どもの自由な発想でイラストをえがけば、どのようなデザインに仕上がるのか楽しみですね。
ポストに手紙やハガキを投函できる口を作ったり、郵便番号を施したりして、本物のポストを参考に製作するとよいでしょう。
2.手紙やハガキ、切手を購入する
次に、郵便局を舞台としたお買い物ごっこを楽しみます。
保育士さんといっしょであれば、2歳児クラスの子どもも参加できるかもしれません。
郵便屋さんと買い物客の役を順番に行い、手紙や封筒、ハガキや切手など、郵便屋さんごっこに必要なアイテムをひと通り揃えてみましょう。
3.手紙やハガキを書く
便箋に相手へのメッセージを書き、封筒には宛名を記します。
なかには、まだ文字や数字をスムーズにかけない子どももいるでしょう。
幼児クラスであれば、50音や数字の一覧表を子どもの目の届く場所に貼っておけば、見本を見ながら記すことができるかもしれません。
乳児クラスであれば、好きな絵をかいたりスタンプを押したり、あるいはシールを貼ったりしながら、オリジナルの手紙を作成してみましょう。
4.ポストに投函する
全て書き終えたら、封筒やハガキに切手を貼って手作りのポストに投函しましょう。
ポストに手紙やハガキの回収時間を記しておけば、より本物のポストのような仕上がりになるかもしれませんね。
3.郵便屋さんが相手に届ける
郵便屋さん役の子どもがポストから手紙やハガキを回収し、「郵便です!」などと言いながら宛先の友だちに手渡しましょう。
消印ハンコを用意しておけば、子どもはより郵便屋さんになりきれるかもしれません。
郵便屋さんごっこに必要なアイテムの作り方
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それでは、郵便屋さんごっこで使うポストやハガキ、切手などの作り方を紹介します。
ポスト
用意するもの
- ティッシュの空き箱
- 画用紙(赤)
- ガムテープ
- ペン
- のり
- はさみ
作り方
1.ティッシュの空き箱の裏に開閉ができるような切込みを入れて、手紙類を取り出すための回収口を作ります。
2.(1)の空き箱の細長い方の側面を1カ所切り落とします。
3.もう1つのティッシュの空き箱も細長い方の側面を1カ所切り落とし、切り落とした側面同士が重なるようにガムテープで貼り合わせます。
4.上に重ねたティッシュの取り出し口が横になるようにして、投函口に見立てます。
5.空き箱全体に赤い画用紙を貼り、投函口の下に郵便マークをかけばできあがりです。
製作のポイント
ティッシュの取り出し口を、手紙などの投函口にアレンジした製作です。
側面を切り落とすなど、難しい工程は保育士さんが行いましょう。
子どもが好きなイラストをかいて仕上げれば、オリジナリティ溢れるポストになりそうですね。
便箋・封筒・ハガキ
コピー用紙などを4等分にして便箋を用意します。
ハガキは、画用紙を長方形に切り、切手を貼る位置や郵便番号をかく枠をかいて印刷をすればできあがりです。
封筒は保育士さんが用意するか、子どもがコピー用紙を折って手紙が入るように製作してもよいでしょう。
折り紙を使ってかわいいハートの封筒を作れるので、以下の動画を参考にしてみてくださいね。
切手
保育士さんは、あらかじめ切手に合わせたサイズの切り取り線を用紙に書いておきます。
はさみで1枚ずつ丁寧に切り離したら、それぞれ数字と好きな絵を自由にえがきましょう。
記念切手のように、子どもたちオリジナルのすてきなデザイン切手が誕生するかもしれませんね。
郵便屋さんのカバンと帽子
郵便屋さんになりきれるアイテムを作れば、一段と郵便屋さんごっこが楽しくなりそうです。
用意するもの
<郵便屋さんカバン>
- 牛乳パック 2個
- 画用紙(黒)
- 画用紙(白)
- PEテープ
- はさみ
- のり
- キリ
- ペン
<郵便屋さん帽子>
- 画用紙(赤)
- 画用紙(白)
- 輪ゴム
- はさみ
- ホチキス
- のり
製作のポイント
キリで穴をあけるなど難しい工程は保育士さんが行うとよいでしょう。
郵便屋さんのカバンと帽子それぞれに好きなシールを貼ったり、郵便マークをかいたりすれば、愛着が沸くアイテムに仕上がるかもしれませんね。(詳しい作り方はこちら)
保育園で郵便屋さんごっこをより楽しむためのコツ
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郵便屋さんごっこに必要なグッズの作り方が分かったところで、ここではより遊びを盛り上げるためのコツをまとめました。
あらかじめ50音と数字に親しんでおく
郵便屋さんごっこでは、文字や数字をかく場面が多いでしょう。
事前に文字や数字を使った遊びを保育に導入しておけば、読み書きが必要なときにスムーズかもしれません。
文字や数字をかくことが難しい場合は、絵だけをかいて仕上げるなど、子どもができる範囲で進めましょう。
宛先の住所やグループ名をかく
宛名に書く住所は、実際に住んでいる都道府県や市町村名をかいてもよいでしょう。また、「くだものけんいちごし」など子どもの自由な発想で仮想の住所にしても楽しそうですね。
ほかにも、子どもたちをいくつかのグループに分けてそれぞれの名前と郵便番号を決め、グループ名まで宛名に記入してもおもしろいかもしれません。
収集の時間を決める
ポストに投函された手紙やハガキを収集する時間を決めてみましょう。
収集時間を意識しながら投函したり、郵便物が届く時間を楽しみに待ったりする子どもの姿が見られるかもしれませんね。
郵便屋さんを順番に担当する
郵便屋さん役は、グループごとに順番に担当するようにするとよいでしょう。
さらに、ハガキや切手を売る、収集する、仕分ける、消印を押す、郵便物を届けるなど、それぞれの役割を分担してみるとよいですね。
受け取り用のポストを複数設置する
郵便物を手渡しで友だちへ配達してもよいですが、グループ名を記した受け取り用ポストを用意して投函してみるのもよいでしょう。
グループの友だちといっしょに、受取用ポストを自由に製作するのも楽しそうですね。
郵便屋さんごっこを行い、文字や数字に興味をもつきっかけを作ろう
今回は、保育園で楽しめる郵便屋さんごっこについて、基本的な遊び方や必要なアイテムの作り方などを紹介しました。
郵便屋さんごっこには、郵便屋さんになりきることを楽しむというねらいがあるようです。保育に取り入れることで、子どもたちが郵便局の仕事に興味をもつきっかけにつながるかもしれません。
便箋や切手などに絵をかいたり、郵便局のお買い物ごっこをしたりする遊びは、保育士さんといっしょであれば0歳児から2歳児の子どもも参加できるでしょう。
郵便屋さんごっこで友だちに手紙やハガキをかく経験を通して、気持ちを伝え合いながら、自然と文字や数字の読み書きにも関心をもてるとよいですね。
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