子どもが遊び食べをする理由を、保育士さんは知っていますか?食べ物で遊ぶことは、「お行儀が悪い」「もったいないからいけないこと」と思うかもしれませんが、子どもにはさまざまな思いがあるようです。記事の内容を参考に、子どもが遊び食べをする理由を予想しながら保育士さんができる対応を考えてみましょう。
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■目次
遊び食べに困る保育士さんへ
そもそも遊び食べとは、食べ物を握ったり投げたりして食事中遊ぶことを指します。
スプーンや皿をたたくなど、食具で遊ぶ子もいるようですね。
保育園の給食は、配膳、子ども複数の介助、片づけ、着替えなど、1日の中でも特に慌ただしい時間かもしれません。
そのような状況で遊び食べをされてしまうと、ついイライラしてしまう保育士さんもいるでしょう。
また、せっかく美味しい給食が目の前にあるのになぜ食べないのか、疑問に思う人もいるかもしれないですね。
子どもはどうして遊び食べをするのでしょうか。
遊び食べの理由は?保育士としてどうかかわる?
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保育士としてどのようにかかわるのかを考えるために、まずは子どもが遊び食べをする理由を見てみましょう。
集中力が途切れた
個人差はありますが、年齢が小さいほど集中できる時間は短いといわれています。
長い時間じっと座っていることは、遊び食べが盛んな3歳頃までの子どもには難しいのかもしれないですね。
ある程度空腹が満たされた場合は、座って黙々と食べるだけの時間を退屈に感じていることも考えられます。
食べる意欲が湧かない
子どもは、食べることが大好きな子もいれば、食に興味のない子、ある程度空腹が満たされれば満足な子などさまざまです。
一人ひとりによって、食べることへの意欲が異なることを改めて認識した方がよいでしょう。
食べることに慣れていない
子どもは、手づかみやスプーンなどの食具を使い食べようとしますが、上手く口に運べないことも多いでしょう。
次第にイライラしたり気分がのらなかったりしているのかもしれません。
保育士さんに注目してほしい
保育士さんの気を引きたくて遊び食べをする場合もあるようです。
保育士さんが遊び食べに対して、注意したり反応したりすることで、「こちらを見てくれている」と認識するのかもしれません。
大好きな保育士さんだからこそ構ってほしい、という思いの表れともいえるのではないでしょうか。
保育士さん必見:遊び食べは「ダメなこと」ではない?
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遊び食べは、お行儀が悪くやってはいけないことだと思われがちかもしれません。
実際、片づけなどをする保育士さんにとって、よろこばしいことではないでしょう。
しかし乳児にとっての遊び食べは、「子どもの探求心の現れ」ともいわれています。
食材の触感を確かめたり、落とすとどうなるのだろうと疑問に思ったり、皿をスプーンはどのような音がするのだろうと興味を持ったりしているようです。
好奇心が芽生え、そして、指や手の運動機能の発達ともいえるかもしれません。
子どもがいたずらをしているのではなく、探求心から行われるものだと考えれば、保育士さんの気持ちも少し穏やかになれるのではないでしょうか。
食事のマナーや行儀は、幼児頃から身に着けていけるとよいかもしれないですね。
保育士の食事援助:遊び食べ対策
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遊び食べには、子どもなりの理由があることが分かりましたが、保育士さんとしては遊び食べを減らしたい、という思いもあるでしょう。
保育士さんができる対策を紹介します。
楽しい雰囲気を作る
食事は、楽しい雰囲気作りを心がけましょう。遊び食べをしていると、イライラしてしまったり注意をしたくなったりするかもしれません。
しかし先述にもあるように、保育士さんの過剰な反応は「構ってもらえる」と子どもが認識することもあります。
落ち着いて対応し、遊び食べに対して叱るのではなく、きちんと食べることができたら褒める、など冷静で前向きな対応を取り入れていくとよいでしょう。
食育を取り入れる
「遊び食べは探求心の表れかもしれない」と紹介しましたが、興味があるからこそ遊び食べするのならば、食育活動を取り入れることも対策のひとつでしょう。
食事ではない場面で、食への探求心を満たせるとよいですね。
環境を整える
遊び食べの原因は、保育士も気づいていないところに隠れているかもしれません。
子どもの座り心地がよい椅子の高さになっているか、テーブルは高すぎないか、静かで集中できる雰囲気か、など食事中の環境を改めて見直してみるとよいかもしれないですね。
食事を終わりにするか見極める
遊び食べが収まらない場合、食事の時間を終わらせてもよいでしょう。空腹が満たされたり、食事することに飽きていたりするのかもしれません。
乳児は気持ちを言葉で伝えることはまだ難しい子が多いため、保育士さんの見極めが重要になりそうですね。
午前中の活動内容を見直す
「お腹が空くから食べる」という、本能的な部分にアプローチすることもひとつの方法でしょう。
しっかり遊び、しっかり食べる、という生活リズムができるように、昼食までの活動計画を見直してみるとよいかもしれないですね。
遊び食べは保育士さんのかかわり方が肝!
子どもの遊び食べに対する、保育士さんのかかわり方を紹介しました。
遊び食べをする理由はさまざまだということが分かりましたね。
保育士さんの対応もさまざまかもしれませんが、日頃かかわっているからこそ分かる子どもの心情を予想して対応していきましょう。
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子どもの食事も、保育士さんの働く環境も、楽しい雰囲気が大切♪
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