こども家庭ソーシャルワーカーとは?4つの取得ルート・費用・実務経験の要件を徹底解説

2024年の創設以来、現場での重要度が増している「こども家庭ソーシャルワーカー」。取得には長時間の研修が伴いますが、公的な補助金制度で負担を大幅に抑えることも可能です。この記事では、ルート判定から実務経験の証明まで、最短で合格を掴むための手順をわかりやすく解説します。

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💡 この記事を読んでわかること

保育の枠を超え、キャリアが行政や学校へと広がる
最大34万の補助と月5万の手当で、収入と学びが両立できる
登録から合格まで、最短ルートで資格を掴むための流れがわかる

こども家庭ソーシャルワーカーとは子ども家庭福祉を支えるソーシャルワークの専門職

こども家庭ソーシャルワーカーとは、深刻化する児童虐待やヤングケアラー、家庭の孤立といった課題に対し、高度な相談援助技術(ソーシャルワーク)を用いて介入・支援を行う専門職です。

2024年4月に創設された認定資格であり、子どもとその家庭の最善の利益を守ることを目的としています。

資格の主な特徴

項目 特徴・メリット
公的機関の任用要件 児童相談所の「児童福祉司」や、市区町村「こども家庭センター」の「統括支援員」など、公的機関で重要な役割を担うための要件の一つに指定されています。
管理体制 一般財団法人日本ソーシャルワークセンターが認定・試験・登録を一括管理。専門性の担保と社会的信頼の向上が図られています。
幅広い活躍 児童福祉施設(児童養護施設や乳児院)に加え、保育園や学校、自治体の相談窓口など、子どもを取り巻くあらゆる場面での活躍が期待されています。

現場での実践力を証明する資格として、福祉・教育業界でのキャリアアップにおいて極めて重要な指標となっています。

こども家庭ソーシャルワーカー資格の4つの取得ルートと実務経験

資格取得のルートは、保有資格や経験年数に応じて以下の4つに分類されます。

第1号:社会福祉士等 + 相談援助の実務経験2年以上(主として従事)
第2号:社会福祉士等 + 相談援助の実務経験2年以上(業務に含む)
第3号:実務経験者(無資格可) + 相談援助の実務経験4年以上(主として従事)
第4号:保育士等 + 相談援助の実務経験4年以上(業務に含む)

各取得ルートの必須要件・合計研修時間

各ルートの具体的な必須要件と合計研修時間は以下の通りです。

ルート 必要な実務経験 指定研修前の必須要件 合計研修時間(目安)
第1号 2年以上(主) なし 100.5時間
第2号 2年以上(含) 追加研修(15〜24時間) 約120時間
第3号 4年以上(主) SW研修(97.5時間) 198.0時間
第4号 4年以上(含) SW研修(165時間) 265.5時間

用語のチェックポイント

主・含の違い:相談員がメイン(主)か、保育の傍らで相談も行う(含)かの違いです。現場の保育士さんの多くは「含」に該当します。
研修の違い:一から基礎を学ぶのが「SW研修」、有資格者が不足分を補うのが「追加研修」です。

最終的には「実務経験証明書」での証明内容が基準となるため、まずは今の職場で職種(相談援助を含むかどうか)を確認しましょう。

実務経験として認められる指定施設

自身の経験がカウントされるかは、日本ソーシャルワークセンターの基準に合致しているかが重要です。

  • 主な対象施設
    児童相談所 / 児童養護施設 / 乳児院 / こども家庭センター / 児童家庭支援センター / 母子生活支援施設 など
  • 保育士の実務経験
    保育所や認定こども園での勤務も、地域連携推進員の活動など「相談援助を含む業務」であれば実務経験としてカウントされます。
  • 実務経験証明書
    申請には施設長の証明印がある専用の証明書が必要です。過去の職場分を合算する場合は、早めに各園へ発行を依頼しましょう。

❗ 重要!共通して受ける 100.5 時間の指定研修とは?

どのルートからでも、指定研修を最終的に全員が受講しなければいけません。ここでは、子ども家庭福祉のスペシャリストとしての専門技術の仕上げを行います。

  • 研修の目的:子どもの権利擁護、虐待への対応、家庭への具体的な支援技術など、現場での実践力を養う
  • 学習の形:eラーニングによる講義と、ライブ配信や対面での演習(スクーリング)を組み合わせて進める
  • CFSW番号:受講には日本ソーシャルワークセンターが発行する管理番号(CFSW番号)が必要

特に保育士(第4号)の方は、この 100.5 時間の前に165 時間の SW 研修(事前研修)をクリアする必要があるため、計画的な受講が合格への近道となります。

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こども家庭ソーシャルワーカー取得へのステップ

受講を始めるには、まず「自分が要件を満たしているか」の確認を受ける事務的な手続きが必要です。

研修受講までの事務手続き(全ルート共通)

実際の研修に申し込む前に、まず「自分はどのルートで受講するか」の審査を受ける必要があります。

審査手数料:2万円
発行されるもの:CFSW研修受講番号(パスポートのようなもの)

この手続きは、以下の通り各ルートの最初のステップの申し込みに必須となります。

第1号の方:100.5時間の指定研修の申し込み時
第2号の方:24時間の追加研修の申し込み時
第3・4号の方:165時間のSW研修の申し込み時

つまり、この事務手続きを済ませない限り、どの研修にも一歩も進めないという仕組みになっています。

「まずは研修機関を探してから」と思いがちですが、何よりも先にこの番号取得を済ませる必要があります。

認定試験のスケジュールと費用

研修をすべて修了したあと、年に1回実施される資格認定試験に合格することで正式な認定となります。

直近の試験は2026年3月1日(日)に東京会場での実施が予定されており、受験手数料は2万5,000円です。

出題基準や受験の手引は公式サイトで順次公開されるため、研修中からこまめに情報を確認しておきましょう。

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    こども家庭ソーシャルワーカーを取得するメリットと将来性

    最長265時間という長期間の研修は大きな挑戦ですが、修了することで子ども家庭福祉の専門職ならではのメリットが得られます。

    今の職場での評価が上がり、給与アップや昇進につながる

    保育現場では保護者支援の重要性が増しており、専門知識を持つ職員が求められています。

    有資格者の配置で施設が加算を受けられる仕組みもあり、実績が手当や昇進に反映されやすい環境が整いつつあります。

    相談業務のリーダーとして、今の職場でのキャリアをより確かなものにするきっかけの一つとなるでしょう。

    児童相談所などの公的機関で公的な相談員として働ける

    児童相談所の「児童福祉司」や、こども家庭センターのリーダー役である「統括支援員」の任用要件の一つに指定されています。

    保育の経験を土台に、行政の専門スタッフとして地域の子どもや家庭を支える道が開けるのが大きな特徴です。

    公的な職務に関心がある方にとって、キャリアの幅を広げる有力なステップとなることが期待されます。

    福祉施設や学校など、保育園以外の分野への転職も有利になる

    活躍の場は保育園に留まらず、児童福祉施設や学校など幅広い分野へ広がります。

    たとえば、児童養護施設の相談員やスクールソーシャルワーカーなど、専門性をより重視した環境への転職も視野に入ってくるでしょう。

    これまでの経験に新しい視点を加えることで、将来的に自分らしい働き方を選択できる可能性が高まります。

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    高額な研修費をカバーするこども家庭ソーシャルワーカーの補助金制度

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    研修費用の高さがハードルにならないよう、国はこの資格の普及に向けて非常に手厚い予算を投じています。

    最大34万円超!取得促進事業による費用支援

    普及を後押しする国の補助制度があり、特に保育士(第4号ルート)なら最大34万6,000円までの受講費補助が受けられる可能性があります。

    また、研修中に代わりの職員を雇うための費用も園に支給されるため、職場への負担を最小限に抑えながら学習に専念しやすい環境が整っています。

    こうした支援があることで、長期の研修でも「現場に迷惑をかける」という心理的なハードルが下がるメリットがあります。

    取得後の手当や処遇改善への期待

    こども家庭庁が公表した令和8年度予算案では、資格取得者が地域の関係機関との連携強化や、施設内での困難事例への指導といった高い専門業務に就く場合、加算額が月額2万円から5万円へ引き上げられる方針が示されました。

    これは、国がこの資格を「質の高い支援の要」として非常に高く評価している証でもあります。

    大変な研修を乗り越えたあとの努力が、月々の手当や給与アップという目に見える形で報われやすくなるのは、大きな魅力です。

    資格取得支援のある施設を知りたい園の情報をアドバイザーから聞く

    こども家庭ソーシャルワーカーに関するよくある質問

    ここでは、こども家庭ソーシャルワーカーに関するよくある質問をまとめました。

    Q.仕事をしながら265時間の研修を受けるのは現実的ですか?

    A.非常にハードではありますが、多くの研修機関ではオンライン講習(eラーニング)が活用されており、自宅で自分のペースで進める工夫がなされています。

    国の補助金には「代わりの職員を雇う費用」も含まれるため、一人で抱え込まず、職場の協力を得やすい環境を整えることから始めてみましょう。

    Q.認定試験の難易度はどのくらいですか?

    A.2024年に始まった新しい資格のため、蓄積されたデータは少ないです。

    基本的には「研修をしっかり修了すれば合格に近づける」レベルの試験内容が想定されています。国家試験のような広範な暗記よりも、日々の保育経験をソーシャルワークの視点でどう活かすかという実践的な理解が問われます。

    Q.今の職場で補助金が使えないと言われたら?

    A.補助金(取得促進事業)の活用は法人の任意です。「前例がない」「手続きが煩雑」という理由で断られるケースも考えられます。

    その場合は、最初から「資格取得支援あり」を掲げている施設へ移ることで、費用の自己負担をゼロにしつつ、スムーズに受講を進めることが可能になります。

    出典:こども家庭ソーシャルワーカー/日本ソーシャルワークセンター 出典:こども家庭ソーシャルワーカー取得促進事業/こども家庭庁 出典:令和8年度予算案の概要(社会的養護関係)/こども家庭庁

    こども家庭ソーシャルワーカー取得後の仕事探しは保育士バンク!で

    こども家庭ソーシャルワーカーは、これからの子ども家庭福祉をリードする新しいプロフェッショナルの証です。

    265時間の研修や数万円の手数料は決して小さな負担ではありません。

    しかし、月最大5万円の処遇改善や、行政・教育現場へのキャリアパスなど、それ以上の見返りと将来性が期待できる、いま注目すべき資格とも言えます。

    今の職場で取得を目指せるかな?」「資格を取ったあとの求人にはどんなものがある?」と少しでも気になったら、まずは保育士バンク!にご相談ください。

    あなたの保育士としての確かな経験に、ソーシャルワークという強みを。次のステージへ進むための第一歩を、私たちが全力でバックアップします。

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