「子どもが好き!」「社会貢献できる仕事がしたい」「どこでも働ける資格がほしい」そんな方におすすめしたいのが保育士の仕事です。でも未経験だし保育士資格もないし…という方に、今からでも遅くない保育士への転職ルートをお伝えします。保育士に向いている人、資格取得について、保育士転職の現状なども紹介しています。
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■目次
保育士の仕事とは?仕事内容と転職の現状
保育士になるには、国家資格である「保育士資格」の取得が必要です。
そんな保育士を目指すために、仕事内容や待遇などについて詳しく知ることからはじめましょう。
保育士の仕事内容
保育士の仕事といえば、子どものお世話をしたり遊んだりするというイメージがあるでしょう。
もちろんそれらも大切な要素ですが、保育士には他にも多種多様な業務があります。
ある保育士さんの1日を動画で見てみましょう。
【1日密着】保育士の1日ルーティーン/スプリング保育所
動画を参考に、保育士さんの一日のタイムスケジュールを一覧にしました。
7:45【出勤】身じたく・開園の準備(シフトによって退勤時間は変動)
8:00【園児の登園対応】自由遊び
9:00【朝の会】
9:50‐11:00【お散歩・公園遊び】
お散歩準備~お散歩~公園遊び~帰園11:00‐12:00【給食】
12:15【お昼寝】
(この間に日誌など事務作業も)おやつ・自由遊び17:00【園児の降園対応】
17:15【退勤】
(シフトによって退勤時間は変動)これらの日常保育を基本に、保育日誌の作成、連絡帳の記入、おたよりの作成、季節ごとのイベント準備と実施、地域住民や小学校との交流・連携、保護者対応などさまざまな業務があります。
保育士求人の現状
資格を取得しても、保育士としての就職先がなければ保育士にはなれません。
それでは実際、保育士の求人はどれくらいあるのでしょうか。
2023年4月にとられた統計では、保育士の有効求人倍率(求人の数と応募者の比率)は、3.30倍という結果が出ています。
同じ時期のすべての業種での有効求人倍率の平均は1.35倍となっているため、比較すると、保育士の需要はおよそ倍以上の高い数値になっていることがわかりますね。
慢性的な保育士不足と共働き家庭の増加に伴い、保育士の需要は現在においても高い状態を保っているといえるでしょう。
また、保育士求人の主な特徴として、全国的に求人数が多いことがあげられます。
ほとんどの業種において、求人数はどうしても東京・大阪など都市部に偏りがちな傾向があるといえるでしょう。
その点、保育士の需要は全国的に高い状態となっているため、自分の働きたい場所や地方などでも比較的無理なく就職することができる可能性が高い、というのが特徴です。
待遇・給与
「保育士の賃金は安い」というイメージを持っている人がいるかもしれません。これは、以前他業種に比べて保育士の給与額が低い傾向にあると言われていたのが原因でしょう。
そのため、国や自治体が待機児童の解消と保育士不足の改善に向けた対策を打ち出しています。
現在も各自治体を中心に、保育士には処遇改善や補助金などが充実していることは意外に知られていないかもしれません。
実際は、住宅補助、賞与補助、就職手当など補助金制度も多岐にわたっており、保育士という職業の全体の待遇は底上げされてきており以前と比べて働きやすい待遇になっています。
実施されている補助金などは自治体によって違いがありますので、自分の働く予定がある地域について調べてみるのもよいでしょう。
自分でもなれる?保育士に向いている人の特徴
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どんな人が保育士に向いているのでしょうか。
ここでは、性格・タイプや、前職や経験で身につけたスキルから、男女を問わず「保育士に向いている人」の傾向を探ってみましょう。
保育士に向いている人の特徴
性格では、以下のようなタイプの人が保育士に向いていると言われます。
- 子どもが好き
- 責任感がある
- 身体を動かすのが好き
- 人と話すのが好き
- 社会貢献度の高い仕事がしたいと考えている
上記5つがあてはまれば、「保育士向き」のタイプと言えるのではないでしょうか。
他にも、ものづくりや工作が得意、ピアノや歌が好き、いつも笑顔でいることを心がけている、レジリエンス能力が高い、といったタイプも、保育士としてすぐに活躍できる資質を持っているといえるでしょう。
スキルや経験、こんなことが活かせる!
保育士の仕事は、子どもたちの保育がメインなのは確かですが、実はそれだけではありません。
パソコンを使った事務作業や文章作成、補助金申請から、折り紙や工作、ぬり絵や教材などさまざまな製作物の作成や準備、保護者対応などのコミュニケーション、またキャリアが長くなれば職員のマネジメントなど、多岐にわたる業務を行なう必要があります。
そのため、他業種を経験してきた保育士さんだからこそ活かせる強みがたくさんあると言えます。
特に、経験があると保育士の仕事にスムーズに活かせる経験には以下のようなものが挙げられます。
- 接客・サービス業
- オフィスワークなど
- 子育て経験
たとえまとまった職歴がなくても、自身の子育て経験を最大限活かすことができる のが保育士の特徴です。子育て経験がなくても、家族・親族・友人の子どもと接する機会が多い方も、その経験を活かすことができるでしょう。
他にもコミュニケーションスキルを活かせる営業職や、さまざまなアイデアを持っているエンジニア、クリエイティブ業も保育の仕事でその経験が重宝されるでしょう。
未経験から保育士を目指す4ステップ
保育士を目指したい!と決意が固まったら、まずは「保育士資格」を取得する必要があります。
保育士は国家資格ですが、一度取得すれば更新の必要がない一生ものの資格であり、定年後も比較的安定して働けることもあって、非常に人気があります。
ステップ1 自分に合った資格の取得方法を検討する
保育士資格を取得するには、以下の2通りの方法があります。
【1】都道府県知事の指定する保育士を養成する学校その他の施設で所定の課程・科目を履修し卒業する。
【2】保育士試験に合格する。
【1】に関しては、大学・短期大学・専門学校のうち「指定保育士養成施設」の認定を受けている教育機関で学び、卒業することで保育士資格の受験が免除されるという制度です。
また、【2】のようにそれ以外の教育施設や独学での勉強で受験に臨む場合もあります。
近年では、他業種からの転職、主婦や定年後のシニアなどさまざまな保育士資格取得のニーズにあわせた資格講座や通信講座なども増えています。
もちろん、受験対策用のテキストや過去問題集なども販売されていますので、完全独学で受験に挑むことも可能です。
ステップ2 国家試験を受ける
受験には、前期・後期と毎年2回の受験日が設けられ、ともに筆記と実技で2日間の受験日程が設定されています。また、2023年よりオンラインでの受験申請が開始されました。
ステップ1で【1】の要件に該当する場合は、この受験がすべて免除されることになります。
保育士資格試験は、受験資格はありますが、幅広く設定されていること・年齢制限がないことから多くの希望者に広く門が開かれているといっていいでしょう。
なお、幼稚園教諭、社会福祉士、介護福祉士、精神保健福祉士のいずれかの資格をすでに保有していれば、受験科目のうちのいくつかが免除されます。
免除される科目は保有資格の種類によって変わりますので、該当する場合は確認が必要です。
ステップ3 保育士登録
晴れて卒業もしくは試験に合格することで、保育士資格取得となります。
しかしここで、就職活動をはじめる前に、もうひとつ必要な手続きがあります。
それは保育士登録の完了にともなう「保育士証」の取得です。
この保育士証は、保育士資格を保有していることを証明するためのもので、就職する際に提出を求められるものですので、保育士になるには必須の書類となります。
保育士証の取得には「保育士登録事務処理センター」で「保育士登録の手引き」を取り寄せ、手続きに必要な書類を作成し、登録手数料を添えて申し込む必要があります。
発行までは2カ月ほどかかるため、すぐに就職活動を始めたい場合は早めに手続きする必要があります。
ステップ4 就職活動
ここまでのステップを経て、ついに保育士としての就職活動がスタートします!
次からは、他業種からの転職や未経験の保育士さんが迷いがちな「就職先の見極め方」を案内します。
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未経験からの転職先の選び方
保育士として就職活動を行なうにあたっては、学校や資格講座からの進路指導や紹介、求人サイトで保育士求人をさまざま見て、自分の希望に合う保育園などに応募するパターンがほとんどではないでしょうか。
前章でも解説したように、保育士の有効求人倍率は非常に高いため、ほとんどの保育施設が年間を通じて保育士を随時募集しているようです。
そのため、希望の地域で探してもたくさんの求人を目にすることになり、どこに応募すればいいのか迷ってしまう保育士さんも多いようです。
保育施設を就職先として選ぶ際は、地域、給与以外に以下の要素に注目してみるとよいでしょう。
- 園の雰囲気
- 保育理念
- 福利厚生や待遇
保育施設で働く保育士さんにとって、勤務先の「保育理念」は重要度が高い要素と言えます。
そこに勤務している保育士は、保護者や地域から「園の理念を体現している」と認識されるからです。
そのため、自分の希望する保育のスタイルや考え方と合わない保育施設で勤務するのは、保育士さんにとってストレスや不満がたまる要因になることが多いようです。
同様に、園の雰囲気は、職員、園児、保護者など多方面から見る必要があり、求人募集だけでは判断が難しい部分でもありますが、見学・面接などの場面でしっかり見る必要がありますね。
福利厚生や待遇については、国や自治体からの補助金制度を適切に利用できているか、産休・育休の取得率がどれくらいか、住宅補助制度が自分の希望に合っているかなどもポイントになります。
また、保育施設とひとくちに言っても、認可・認可外保育園、私立・公立保育園、企業内・病院内保育所、大規模・小規模保育、ベビーシッターなどさまざまな業態があります。
そのため、迷ってしまったり、応募する基準がつかみにくかったり、判断に迷うことも多いようです。
そんな時は、保育士専門の転職エージェントに登録 して、就職活動の不安や就職先の希望などを相談してみるのも、理想の就職につながる手段かもしれません。
今がはじめどき!未経験から憧れの保育士を目指そう
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保育士不足や待機児童問題は、一時期に比べてニュースなどで耳にすることは少なくなってきた印象がありますが、全国的に保育士不足の状態は現在も続いています。
資格はあるけど未経験の方や他業種で働いている方やこれから資格を取ろうか迷っているという方は、今からでもまったく遅くない ので、保育士への道を目指してみてはいかがでしょうか。
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