保育園で実施される障がい児保育において、月案の作成が悩ましいと考える保育士さんは多いようです。障がいの種類や程度によってできることが異なることもあるため、難しい部分があることは否めないでしょう。今回は、保育園で障がい児保育に携わる保育士さん向けに、月案の必要性や作成の担当者、個別に作成する際のポイントなどを紹介します。

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目次
障がい児保育とは
障がい児保育とは、あらゆる障がいをもつ子どもに対して行なわれる保育を指します。
知的障がい、発達障がい、身体障がい、視覚・聴覚障がいなど、さまざまな障がいを抱える子どもたちが対象となります。
児童発達支援施設や障がい児を専門とした保育園などの専門施設のほか、一般の保育所や幼稚園、認定こども園においても障がい児を受け入れた保育が行なわれています。
専門施設との連携を図りながら、併行して療育支援を受ける児童も多くみられます。
また、障がいの程度やニーズに合わせて、保育所へ専門スタッフが訪問して支援を行なう「保育所等訪問支援」や、外出が難しい障がい児を対象とした「居宅型訪問支援」など、さまざまな事業が展開されています。
厚生労働省の資料によると、2019年度時点で障がい児を受け入れている保育所数は約1万9000施設、受け入れている障がい児の数は約7万8000人となっており、受け入れ人数は10年前と比較すると約2倍近い数字に増加しています。
このことからも、障がい児保育へのニーズは年々高まっていることがうかがえます。
保育園でも、保育士が中心となって障がいのある子どもたち一人ひとりの成長を支え、社会の一員として健やかに育つための適切な支援環境を整備することが重要視されています。
【障がい児保育の月案】必要性について
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保育園では、毎月の保育について、ねらいや援助内容など月ごとに細かく定める「月案」をクラスごと・年齢ごとに作成しているはずです。
しかし、障がい児保育においては、子どもの障がいの種類や程度によって、その月案やねらいと障がいを抱えた子どもの発達段階がそぐわないという事態が生じることがあります。
たとえば、同じ年齢であっても健常児の同年齢が実施するプログラムが、障がいを持つ子には身体的・情緒や発達の問題で難しいという場合があるでしょう。
そのため、基本的に月案作成の際に考慮する、できることや達成したいねらい「予想される子どもの姿」などが異なるケースを、あらかじめ視野に入れる必要があります。
また、障がい児の中でも、肢体不自由児と自閉症児、ADHD児など障がいの種類によっても月ごとに行なえる保育の内容はさまざまでしょう。
このような理由から、障がい児保育を実施する際には、個別の支援計画に加えて個別の月案を立てることが必要とされています。
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【障がい児保育の月案】誰が作成担当になる?
障がい児保育の月案は、誰が作成するのが適任なのでしょうか。
保育園で行なわれる障がい児保育には、さまざまな担当者がかかわることが多いでしょう。
たとえば、クラス担任および副担任の保育士、加配保育士、障がい児保育を担当する職務分野別リーダーなどが挙げられます。
障がい児保育では柔軟な対応が必要になることからも、その年齢のクラスを担任する保育士と、障がい児に対して加配された保育士など、複数の立場から多角的な保育が行なわれる必要があります。
そのため、個別の月案作成に関しては現場でかかわる保育士が個人ではなくチームとなって作成し、障がい児保育の職務分野別リーダーが最終的なチェックや手直しをするといった手順がよいかもしれません。
また、保育所等訪問支援サービスを利用している児童の場合は、担当の訪問支援員と相談して作成することもできるでしょう。
訪問支援員が子どもとかかわるのは月1~2回程度ですが、その際には個別支援計画の作成を行なうため、月案についても専門的な見地からアドバイスをもらうことや、作成した月案の添削を依頼することなどもできるでしょう。
保育士・幼稚園教諭・看護師・調理師 etc.無料転職サポートに登録【障がい児保育の月案】作成のポイント
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保育園で行なう障がい児保育において、保育士さんが月案を作成する際のポイントについて考えました。
クラス・年齢の月案を参照する
障がい児が所属するクラスや年齢で作成された健常児用の月案を参考にしましょう。そのうえで、いっしょに参加できる活動をピックアップしながら個別の月案に組み込みます。
健常児とともにできる活動や、子どもたちや保育士さんのサポートによって参加できそうなことを検討し、無理のない範囲で障がい児も参加できるよう配慮して作成しましょう。
この場合は、月案の中にクラスメートや保育士がサポートするべき内容も具体的に立案できるとよいでしょう。
ただし、障がいの程度などによって難しい活動や療育の妨げになるものは除外して、ほかの療法などで置き換える方がよい場合もあります。ケースバイケースで判断しましょう。
インクルージョンの観点からも、健常児と分断するのではなくともに活動することで、互いに社会性や協調性を養える保育は、月案の作成にとって欠かせない視点の一つと言えるでしょう。
関係者とミーティングを行なう
作成のプロセスとしては、クラス担任や加配保育士、職務分野別リーダー、訪問支援員など、関係者が集まってミーティングを行なうことで、次月の月案の方向性を決められるのがよいでしょう。
この際、前月の月案の内容と実施状況を振り返り、改善点や成功した点を共有することも大切です。これを次月の計画に反映させながら内容を練り上げましょう。
このように複数の視点を取り入れながら療育の効果や本人の状態について評価・意見交換をしあうことで、より充実した月案が作成できます。
支援プログラムに偏りが出ないよう工夫する
障がい児にとってできることが限られている場合でも、毎月同じ療育プログラムを繰り返さないよう工夫が必要です。
その月ごとに実施した療育の成果を適切に評価し、それをふまえたうえで本人がステップアップできる挑戦の機会を提供できるのが理想的と言えるでしょう。
支援内容のアイデアは、児童発達支援施設や放課後等デイサービスで実施されている月間プログラムなどを参考にしてみるのもよいかもしれません。
対象年齢が近いものや発達段階に適した支援プログラムが公開されていない場合は、地域の児童発達支援センターに相談してみるのもよいかもしれません。
なお、月案を作成する際には、個別の発達段階だけに目を向けるのではなく、レクリエーションなどでできるだけ季節感を取り入れながら、遊びを通した多様な活動を計画できるとよいでしょう。
このような配慮によって子どもの興味や関心を引き出し、意欲的に取り組む姿勢を養うことにもつなげられます。
保護者との連携を活かす
作成した月案に対して毎月の振り返りを行ない、その結果と次月の月案を保護者にも共有します。
振り返りの結果や決定した内容をただ伝えるだけではなく、保護者や本人の希望、獲得したい生活能力や社会性についてヒアリングし、最近の変化を含めた療育の状況についても詳細に伝えられるとよいでしょう。
これにより、保護者と綿密なコミュニケーションを図り、自宅での取り組みや家族との時間に活かせる活動内容を月案に反映させられるとよいようです。
障がい児保育においては、保育園にいる間だけでなく家庭での様子を把握しておくことも非常に重要です。保護者と密に連携することで、より一貫性のある支援が可能となるでしょう。
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