お正月のモチーフ「獅子舞」とはどのような意味があるのでしょうか?子どもたちといっしょに製作してお正月の風習に親しむ保育園もあるでしょう。今回は、獅子舞の意味や製作アイデアを詳しく紹介します。牛乳パックや折り紙を使った作り方や子どもへの由来の説明の仕方などもまとめたので、参考にしてみてくださいね。
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■目次
獅子舞とは
獅子舞とは、お正月やお祭りのときに「獅子頭」と呼ばれる被り物をかぶって舞う民族芸能です。
お正月に行なわれるのが一般的ですが、縁起がよい日やめでたい日に行なわれるものとして親しまれています。
意味
獅子舞には、疫病を退治したり悪魔を追い払ったりする意味があり、人々の頭を噛むと以下のようなご利益があると信じられています。
- 邪気を払う
- 1年間安全に過ごせる
- 子どもの頭がよくなる
昔から獅子舞は縁起のよい伝統芸能のひとつとして考えられているのです。
由来
獅子舞の起源はインドと言われており、その後中国を通って日本に伝えられたようです。
日本では、16世紀ごろに伊勢の国(現在の三重県あたり)で飢饉や疫病などを追い払うために獅子舞が行なわれたのが始まりのようです。
その後、江戸に伝わって悪魔祓いをする縁起のよいものとして定着し、祝い事や祭り事などで獅子舞が行なわれるようになったと言われています。
子どもたちが安全に過ごせるよう願いを込めて、保育園で獅子舞製作にチャレンジしてみましょう。
ここからは、身近な材料で作れる獅子舞の製作アイデアを紹介します。
保育園で楽しめる製作アイデア:ティッシュケースで獅子舞
用意するもの
- ティッシュ箱 1個
- ティッシュ箱 1/2個
- 画用紙(赤)6cm×1.5cm 6枚
- 画用紙(緑) 1枚
- 獅子舞装飾用の画用紙など
- 鉛筆
- 白いクレヨン
- テープ
- はさみ
ポイント
先生はあらかじめティッシュ箱に切り込みを入れたものを用意しておきましょう。
動画では事前に用意した画用紙のパーツを貼りつけていますが、獅子舞の顔の部分に赤い画用紙のみを貼り、目や眉毛、口などは子どもたちに描いてもらうのもよいかもしれません。
強そうな顔やかわいらしい顔をしたものなど、個性的な獅子舞ができあがりそうですね。
保育園で楽しめる製作アイデア:折り紙でかわいい獅子舞
用意するもの
- 折り紙(赤・緑)
- ペン
製作のポイント
2枚の折り紙を組み合わせて作る獅子舞です。
工程数が多いため、4歳児や5歳児向けの製作かもしれません。
製作に取り組む前に、獅子舞がどのような見た目をしているのか絵本や写真などで見せておくと、完成形をイメージしながら取り組むことができるでしょう。
保育園で楽しめる製作アイデア:ダンボールで簡単獅子舞
用意するもの
- ダンボール箱(大)1個
- ダンボール箱(小)1/2個
- 画用紙(赤)6枚程度※サイズはダンボールに合わせる
- 画用紙(黄)1枚
- 鉛筆
- ペン
- ガムテープ
- のり
- はさみ
作り方
1.2つのダンボールをガムテープで止めて箱にします。
2.小さなサイズのダンボールを下に、大きなダンボールを上にして積みます。
3.(2)の持ち手となる部分の2つのダンボールの側面をカットします。
4.(3)の全ての面にあわせて画用紙(赤)を切り、のりで貼っていきます。
5.画用紙(黄)の画用紙に獅子舞の目や鼻、口を描き、切って(4)に貼りつければ完成です。
製作のポイント
ダンボールのサイズは、子どもたちの持ちやすさを考えて用意するとよいでしょう。
グループごとにみんなで作品を作るのもよさそうですね。
保育園で楽しめる製作アイデア:紙コップで面白い獅子舞
用意するもの
- 紙コップ
- 折り紙(赤)
- ペン (黒や黄、緑など)
- はさみ
- のり
作り方
1.紙コップの側面に向かい合うように切り込みを入れます。
2.(1)で切った部分から紙コップを開き、底の面を半分に折ります。
3.紙コップの底に、丸く切った折り紙(赤)を貼りつけます。
4.(3)にペンで獅子舞の目や歯、身体を描けば完成です。
製作のポイント
子どもたちといっしょにパクパク人形の獅子舞を作ってみましょう。
完成後は子ども同士で頭を噛む真似をしたり、人形劇を楽しんでみたりすると盛り上がりそうですね。
保育園で子どもに獅子舞について伝える方法
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獅子舞製作前には子どもに獅子舞とは何かをわかりやすく伝えると興味を持ってもらえそうですね。
子どもたちへの説明方法を詳しく紹介します。
獅子舞に関する絵本を読み聞かせる
獅子舞をモチーフにした絵本を読み聞かせてみましょう。
獅子舞が登場する絵本や紙芝居は以下の通りです。
・ししときつね
(作:岩崎京子 絵:村上豊 出版社:ほるぷ出版)
・ししにゃいとおしょうがつ
(作:澤野秋文 出版社:世界文化社)
・ししまいがやってきた(紙芝居)
(脚本:よこみち けいこ 絵:ひろかわさえこ 出版社:童心社)
かわいらしいキャラクターとして描かれた絵本を選べば、親しみをもちやすくなるかもしれません。
獅子舞について簡単に言い換えて説明する
獅子舞とはどのようなものなのか、簡単な言葉に言い換えて説明してみましょう。
ここでは、子どもたちからの質問を想定した言い換え例を紹介します。
「獅子舞ってなに?」
「獅子舞はお正月やおめでたいことがある日に、被り物をして踊ることを言うんだよ。」
「獅子舞ってなんの動物なの?」
「獅子舞は少し怖い見た目をしているけど、もともとはライオンなんだって。みんなが知っているライオンの顔とは少し違うかもしれないね。」
「獅子舞はどんなことをするの?」
「獅子舞は、みんなの前で踊ったり、頭を噛んだりするんだよ。頭を噛むのは、みんなを悪いことから守ってくれるためなんだって。保育園に獅子舞がきたときには頭を噛んでもらおうね。」
獅子舞がもつ疫病退治や悪魔祓いといった意味は、「病気とか悪いものから守ってくれる」「みんなについている悪いものを食べてくれる」などと言い換えると、子どもたちも理解しやすいでしょう。
保育士さんへ
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保育園で獅子舞製作を楽しみ、日本の風習に親しみを持とう
獅子舞とは、お正月や祝い事のときに登場する縁起のよいものです。
保育活動に獅子舞にちなんだ製作や遊びを取り入れて、子どもたちが日本の伝統芸能に関心をもつきっかけをつくれるとよいですね。
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