幼稚園教諭というと正社員で担任をもって働くというイメージがありませんか?しかし、子育てなどさまざまな事情によって、フルタイムで働くのが難しいという方も多いでしょう。せっかく取得した幼稚園教諭の免許を眠らせておくのはもったいないですよね。そんな方に人気なのが、パートやアルバイトのお仕事です。今回のコラムでは、パート・アルバイトの幼稚園教諭の具体的な仕事内容と、お給料などをご説明していきます。
パート・アルバイト探しをする前に。幼稚園を取り巻く現状について
「待機児童」「保育士不足」など、保育園にまつわる諸問題がクローズアップされている昨今、幼稚園ではどのような現象が起きているかを確認していきましょう。
幼稚園は少しずつ減少している
文部科学省の「学校基本調査」によれば、2012年には全国に13,170園あった幼稚園は、5年後の2017年には10,878園、この5年間で幼稚園の数は約2,300園、全体の約17%も減少していることがわかりました。
認定こども園への移行を検討する園が増えている
上記のデータだけ見ると「こんなに幼稚園が減ってしまうなんて…ニーズがなくなってしまったということ?」という見解を抱いてしまいそうですが、そうではありません。閉鎖したところも中にはありますが、大部分の幼稚園は「認定こども園」という新たな子育て施設へと移行しているのです。
認定こども園というのは、教育・保育を一体的に行う施設で、いわば幼稚園と保育所の両方の良さを併せ持っている施設のことです。2015年に認可施設として認定されるようになってから、全国のあちこちで急激に数を増やしています。
2017年、内閣府が行った意向調査によれば、2018年度までに認定こども園へ移行する・もしくは意向を検討していると答えた私立幼稚園は3,512園。幼保一体化の流れを受け、現在幼稚園として運営している施設でも、将来的に認定こども園へ移行していく可能性は十分にあるでしょう。
現在、延長保育を実施している幼稚園は8割以上
一方で、こども園に移行しない幼稚園もまだ大半が残っていますが、「園児は給食の後に帰る」という昔ながらの園は少なく、ほとんどの園で預かり保育を実施している状況です。
文部科学省の「幼児教育実態調査」によると、現在、平日の延長保育を行っている幼稚園は全体の85.2%。私立に至っては96.5%にものぼっています。
共働き家庭が増加し、保育園に入れなかった保護者が、預かり保育の充実した幼稚園を選ぶ場合も多いようです。
パート・アルバイトで働く幼稚園教諭の仕事内容
近年、こうした幼稚園での預かり時間の長時間化を支える必要があるため、幼稚園でのパート職員の求人需要がかなり高まっています。具体的な仕事内容は以下の通りです。
おもな仕事は担任の補助
勤務時間に制限のあるパート・アルバイトが、クラス担任を持つことはほとんどありません。正社員として働く担任の補佐をするのが主なお仕事になります。例えば、
・年少クラスのサポート・イベントの準備
・クラス活動で使う備品の用意
・遊具やおもちゃの整備、点検
・掲示物の作成
・延長保育の時間に入り、人手不足を補う
・プレ入園クラス(2歳児など)や子育て支援ルームの担当
など、雑務や人手の足りない部分のサポートをまかされることが多いです。
バスの付き添いなどをまかされることも
経験や能力によって、上記以外のお仕事を担う場合もあります。例えば、幼稚園でよく利用される登園バスは、付き添いをパートの方に頼むことも多いようです。
そのほか、事務の経験があれば、幼稚園だよりや行事のお知らせなどの書類作業を事務職のアルバイトが行ったり、音楽やリトミック、体操など特別な経験や資格を持っていれば専任講師として採用されるケースもあるようです。
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パート・アルバイトの幼稚園教諭。お給料や勤務形態は?
パート・アルバイトの場合どうしてもお給料は抑えめになってしまいますが、園によっては週1日〜勤務可能なところもあり、働きやすい点が魅力です。
お給料
パート・アルバイトとなるとお給料は時給制のところがほとんどです。幼稚園の意向や地域によって差はありますが、金額はだいたい1時間900円〜1200円ほど。仮に、
・時給1000円
・週4日(月に16日)
・1日5時間
という形で勤務した場合、1カ月分の給与は約8万円になります。
勤務時間・休日
勤務形態は園によってさまざまですが、週に3日〜5日、1日5〜6時間くらいの頻度で働いている方が多いようです。休日は勤務先の開園日に合わせて取得します。幼稚園で勤務する場合、土日祝日はもちろん、夏休みや春休み、年末年始など園児たちの休暇に合わせて長いお休みを取れる可能性が高いです。
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幼稚園教諭のパート・アルバイト職員として働くメリット・デメリット
次に、幼稚園教諭のパート・アルバイトのお仕事にどんな長所と短所があるのかを説明していきます。
メリットは、子育て中でも働きやすいこと
小学生以下のお子さんを持つ幼稚園教諭のパートさんにとって、長期休暇をどう過ごすかは、ひとつの悩ましいポイントなのではないでしょうか?通常通り仕事を行うためには、子どもの預け先を確保しなくてはなりませんが、長期休みに学童や保育所(幼稚園の預かり)を長時間利用すると、追加料金がかかる場合もあります。
子ども自身が飽きてしまい、「遊びに連れてって!」と言い出すことも多いでしょう。その点、「幼稚園教諭のパート」というお仕事なら、長期休暇の間は職場である幼稚園も休園してケースが多く、仕事を抑えることができます。
中には、長期休暇を設けず保育園並みに預かりを実施している幼稚園もありますが、通常の保育時ほど利用者は多くありません。何人かのスタッフがいれば対応できるので、パート・アルバイトの方もそこまで気兼ねすることなくお休みが取れるでしょう。(ただし、時給制だとその間のお給与が入ってこないので、その点を考慮する必要があります)。
デメリットは、求人数の少なさ
記事の冒頭に記載した通り、幼稚園は減少傾向にあります。現状では、幼稚園教諭の資格を持つ方は3〜5歳児のクラスを担当するスタッフとして、認定こども園でも募集があります。
ですが、認定こども園は保育園の役割も担っている子育て施設なので、スタッフは幼稚園教諭だけでなく保育士資格も併有している者が望ましいとされています。2つの資格を持って認定こども園で働く職員は「保育教諭」という特別な名前が付いています。
保育士と幼稚園教諭、両方の資格を持つ方が現場で求められるという傾向は今後も続きそうなので、もし幼稚園教諭の資格しかお持ちでないという方は、ぜひ一度、保育士資格の取得を考えてみてはいかがでしょうか?
2019年までは、もう一方の資格が簡易的に取れる特例措置が実施されています。
資格が簡易的に取れる特例措置とは?
保育士・幼稚園教諭、片方の資格しか取得していない方々に向け、2015年〜2019年の間だけ、簡易的な方法でもう一つの資格が取れる特別措置が実施されています。
対象となるのは、幼稚園、保育所、認定こども園などの子育て支援施設において「3年以上かつ4,320時間以上」の実務経験がある方。
いずれの資格を取る場合も、大学や専門学校などの指定された講座を受講して8単位を取得します。この特例措置は、現在参加希望者がかなり多くなっているため、状況によって延期される可能性もありますが、まだ見通しは不明なので、希望する方はなるべく早めに申し込みましょう。
参考:厚生労働省「幼稚園免許状を有する者における保育士資格取得特例」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kodomo/kodomo_kosodate/hoiku/tokurei.html
参考:文部科学省「幼稚園教諭の普通免許状に係る所要資格の期限付き特例」
http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/kyoin/1339596.htm
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「子育てが落ち着いたら正社員になろう」「今のうちに保育士の資格も取っておこう」など、目標を持つのも良いですね。幼稚園教諭として長く働けるよう、ぜひお仕事を楽しんでください。
参考:
文部科学省「学校基本調査」2012年、2017年
内閣府「平成30年度における私立幼稚園の 子ども・子育て支援新制度への移行状況について」2017年
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