3歳児・4歳児・5歳児の幼児クラスで七夕に向けて製作を楽しみましょう。紙皿や紙コップなどの身近な素材を用いて、簡単に織姫と彦星や吹き流しなどの飾りを作ることができますよ。今回は、保育園でできる幼児向けの七夕製作について、3歳児から5歳児の年齢別に紹介します。あわせて、保育のねらいもまとめました。
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■目次
保育園で幼児クラスが行う七夕製作のねらい
保育園で楽しめる夏の行事の一つに七夕があります。
幼児クラスの子どもと短冊にお願いごとをかいたり、笹の葉の飾りつけをしたりする園も多いでしょう。また、七夕は織姫や彦星といった特徴的なモチーフが多いため、製作をすることもあるかもしれません。
保育園の幼児クラスで七夕製作をするのには、以下のようなねらいがあるようです。
- 3歳児:行事に親しみをもち、興味をもって七夕の製作に取り組む
- 4歳児:七夕の意味を知り、自由な表現を楽しみながら製作する
- 5歳児:七夕の製作を通して、自分なりに工夫する面白さを感じる
4歳児や5歳児の年長さんになると、はさみやのりなどの上手に作れるようになったり、自分がイメージしたものを形にしようとしたりする姿が見られるので、立体的なアイデアに挑戦してみるのもよいでしょう。
また、行事の由来を理解できるようになってくる時期でもあるので、吹き流しや笹の葉など七夕ならではのモチーフに関心を持って取り組めるとよいですね。
今回は、保育園で楽しめる七夕の製作を、3歳児・4歳児・5歳児の年齢別に紹介します。
【3歳児】幼児向けの七夕製作
まずは、幼児クラスの3歳児向けの製作アイデアを見ていきましょう
折り紙で作る笹の葉
用意するもの
- 折り紙(緑系) 1枚
- 折り紙(他の色) 数枚
- のり
ポイント
シンプルな折り方で工程数も少ないので、先生が一度お手本を見せれば一人で作れるかもしれません。
緑系の折り紙を何種類か用意して笹の葉を作り、グラデーションになるようにつなげれば、色鮮やかですてきな七夕飾りができあがるでしょう。(詳しい作り方はこちら)
紙皿で作るキラキラ星飾り
用意するもの
- 紙皿
- モール
- メッキテープ
- 画用紙(星型)
- クレヨンやペン、シールなど
- リボン
- パンチ
- はさみ
- カッター
- セロハンテープ
作り方
1.紙皿の真ん中部分をくりぬき、ふちの部分に1箇所パンチで穴をあけます。
2.星型の画用紙にペンで顔をかき、テープでモールの先端につけます。
3.紙皿のふちをペンやクレヨン、シールなどで装飾します。
4.(2)のモールを紙皿のふちの内側に貼りつけて、星がぶら下がるようにします。
5.メッキテープを紙皿の下側のふちに貼りつけて垂らします。
6.(1)であけた穴にリボンを通して結べばできあがりです。
ポイント
先生はあらかじめ(1)の工程を済ませておきましょう。
複雑な工程は少ないので、3歳児であればチャレンジできそうです。
星やメッキテープがゆらゆらと揺れてかわいらしいので、作り終わったら保育室内に飾ってみてくださいね。
紙コップで作る織姫と彦星
用意するもの
- 紙コップ 2個
- 折り紙(黒、ベージュ)
- モール(黒)
- 不織布(ピンク)
- はさみ
- ペン
- テープ
ポイント
画用紙のパーツを貼りつけるだけなので、3歳児でも作りやすいかもしれません。
紙コップの側面に顔をかくのは難しいので、先に折り紙にかいておくとよいでしょう。
また、彦星の帽子の部分は、ペットボトルのキャップに折り紙を巻いて紙コップに貼りつければ簡単に作ることができますよ。(詳しい作り方はこちら)
【4歳児】幼児向けの七夕製作
次に、幼児クラスの4歳児向けの製作アイデアを紹介します。
フラワーペーパーでポンポン吹き流し
用意するもの
- ペーパーフラワー
- 色画用紙
- クレヨンやフェルトペンなど
- タコ糸などのひも
- はさみ
- 両面テープ
- のり
ポイント
フラワーペーパーを紐でしばるのが難しい場合は、細いワイヤーなどを使うと4歳児でもやりやすくなるでしょう。
子どもたちが等間隔に画用紙を切れるよう、先生が裏側にガイドとなる線をかいておくとよさそうですね。(詳しい作り方はこちら)
紙コップで作る星のベル
用意するもの
- 紙コップ 2個
- モール
- 鈴
- 画用紙
- クレヨン
- 鉛筆
- はさみ
- キリ
- のり
ポイント
先生は、あらかじめ紙コップの側面の形にあわせてカットした画用紙を用意します。また、紙コップの底にキリで穴をあけておきましょう。
紙コップのふちにPEテープや細長く切ったキラキラの折り紙などを貼りつけて、吹き流しのような飾りにアレンジしてみても面白そうです。鈴がついているので、揺れるとリンリンと涼しげな音が聞こえるかもしれませんね。(詳しい作り方はこちら)
画用紙で作る笹飾り
用意するもの
- 画用紙(緑)1枚
- トイレットペーパーの芯 1本
- 絵の具(緑)
- 接着剤
- 台紙
- はさみ
- テープ
ポイント
カットする工程が多いので、はさみを上手に使えるようになる4歳児クラスにぴったりかもしれません。
笹の葉には短冊を飾るのが風習となっているので、折り紙や画用紙を使っていっしょに短冊作りにチャレンジしてみてもよいですね。(詳しい作り方はこちら)
【5歳児】幼児向けの七夕製作
最後は、年長クラスの5歳児向けの製作アイデアを紹介します。
七夕飾りの巾着
用意するもの
- 折り紙
- ティッシュペーパー
- タコ糸などのひも
- ハサミ
- 両面テープ
- のり
- えんぴつなど
ポイント
フリルを作る工程は指先の細かい動きが求められます。少し難易度が高いですが、年長さんならひだの大きさを少し大きめにするなど工夫すればチャレンジできるかもしれません。
七夕飾りにおける巾着袋は「商売繁盛」といった意味があるので、簡単な言葉を使って子どもたちに伝えてみてくださいね。(詳しい作り方はこちら)
紙コップを使った吹き流し
用意するもの
- 紙コップ 1個
- ビニールテープ
- テープ
- 折り紙 1枚
- タコ糸
- キリ
- 穴あけパンチ
ポイント
先生は前もって紙コップの底にキリで穴をあけておきましょう。
PEテープの代わりにメッキテープを用いれば、華やかな吹き流しを作ることができます。
吹き流しには、織姫にあやかって「裁縫や習い事の上達を願う」という意味があるようです。製作する前に子どもたちに伝えて、七夕への関心を引き出せるとよいですね。(詳しい作り方はこちら)
牛乳パックの提灯
用意するもの
- 牛乳パック
- タコ糸などのひも
- フェルトペンなど
- パンチ
- ハサミ
- ホチキス
ポイント
牛乳パックを等間隔にカットするのは少し難しいかもしれません。そのため、先生は目印をつけておき、それにあわせて切るよう子どもたちに伝えてみましょう。
5歳児がホチキスを扱うのは少し危険なため、その工程になったら先生に渡してもらうとよいですね。(詳しい作り方はこちら)
画用紙で作る天の川
用意するもの
- 画用紙 (青色)
- 画用紙 (飾り用)
- はさみ
ポイント
互い違いに細かくはさみを入れる工程がメインとなりますが、5歳児の年長さんであれば挑戦できそうです。等間隔に切るのが難しそうであれば、先生があらかじめ目印の線を薄くかいておくとよいかもしれません。
画用紙で作ったハートや星などを飾りつけて、かわいらしい天の川を作ってみてくださいね。(詳しい作り方はこちら)
3歳児・4歳児・5歳児と製作遊びを楽しんで、七夕に親しみを持とう
今回は、保育園の3歳児・4歳児・5歳児が楽しめる七夕製作のアイデアを、ねらいとあわせて紹介しました。
目的にあわせて道具を使えるようになる幼児クラスでは、紙コップや紙皿などを使った立体的な製作を取り入れるとよいかもしれません。
また、4歳児や年長クラスの5歳児になると、自分のイメージを持って表現を楽しむ姿も見られるので、吹き流しなど自由に飾りつけできるアイデアに挑戦してみるとよさそうです。
ほかにも笹の葉や織姫と彦星などさまざまなモチーフがあるので、七夕に向けて幼児クラスで製作を楽しんでくださいね。