七夕飾りにはそれぞれ意味があるのをご存じでしょうか。保育園で笹の葉や短冊、ちょうちんなどを飾る際に、子どもたちに由来まで伝えられるとよいですね。今回は、星飾りや吹き流し、三角つなぎなど、さまざまな七夕飾りの意味をくわしく解説します。あわせて、保育園で楽しめる幼児向けの折り紙製作のアイデアもまとめました。
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七夕飾りには何がある?
織姫と彦星が1年に1度だけ会える日として親しまれている七夕。
一般的に、短冊に願い事を書いて笹の葉に飾りつける風習が有名ですが、これは笹の葉が神様の拠り所と考えられているからのようです。
そのため、神様に見えるように短冊や願いを込めた七夕飾りを飾るようになったとされています。
以下に代表的な七夕飾りを挙げてみました。
- 短冊
- 吹き流し
- ちょうちん
- 巾着
- 紙衣
七夕飾りは他にもさまざまあり、一つひとつに意味があります。
保育園で製作をする際は、それぞれの七夕飾りが持つ意味を伝え、子どもたちが願いを込めながら取り組めるとよいですね。
今回は、保育園で子どもたちに伝えたい七夕飾りの意味を紹介します。
【14種類】七夕飾りの意味
では、早速七夕飾りの意味を見ていきましょう。
5色の短冊
五色は「青、赤、黄、白、黒(紫)」を指しており、古代中国の陰陽五行説の考え方に由来していると言われています。
ちなみに陰陽五行説とは、自然界のすべてのものは「木、火、土、金、水」に当てはめて説明できるという考え方です。
五色にはそれぞれに意味があり、願い事にあった色の短冊に願いを書くことで叶いやすくなると言われています。
千羽鶴
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一般的には平和の象徴やお見舞いなどを目的に飾られることが多い千羽鶴ですが、七夕では「長寿祈願」として飾られるようです。
これは鶴が長寿を象徴しているのに由来すると言われています。
輪つなぎ
輪つなぎは、星が連なる天の川を象徴していると言われています。
また、「つながる」という言葉から連想されるように、人とのつながりや夢が続いていくことを願って飾ることもあるようです。
吹き流し
吹き流しは、織姫に備えた五色の糸を表していると言われています。そのため、織姫にあやかって「裁縫の上達」を願って飾られていたようです。
また短冊と同じ五色が使われていることから、魔よけの意味もあるとされています。
巾着
巾着は「金運アップ」や「無駄遣い防止」など、お金に関する願いを込めて飾られる七夕飾りです。
より金運を高めたい場合には、黄色や白色の紙を使って作った巾着を飾るとよいとされています。
くずかご
七夕飾りを作る際に出た紙くずをかごに入れて飾ることで、「物を粗末にしないように」といった気持ちを育む意味があるようです。
また、「整理整頓が上手くなりますように」といった願いを込めることもできます。
紙衣(かみこ)
紙衣には、「裁縫の上達」や「着る服に困らないように」といった願いが込められています。
また、人形にして飾れば厄除けや身代わりの意味もあるようです。
網飾り
網飾りは漁師が漁に使う網を表しており、「豊作・大漁」「食べるものに困らないように」といった願いを込めて飾られると言われています。
また、網が魚をすくって引き寄せることから「幸せを引き寄せる」といった意味もあるようです。
ちょうちん
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七夕飾りにおけるちょうちんには、周囲を明るく照らすことから「魔よけ」の意味があるとされています。
また、「神様が読みやすくなるように、短冊に書かれた願い事を明るく照らす」といった意味も込められているようです。
星飾り
星飾りは、「願いが天高く届くように」という意味が込められた七夕飾りです。願いが叶うことを祈願するために飾るのですね。
スイカ
夏が旬であるスイカには、豊作を願う意味があるとされています。夏野菜として有名なナスも、豊作祈願として七夕に飾られることがあるようですよ。
扇つづり
お正月などおめでたい行事で飾られることが多い扇つづり。
畳んでいるものを広げる様子から、扇つづりには「未来が開いていきますように」といった意味が込められています。
貝つなぎ
貝つなぎは、「海の恵みをたくさん受けられるように」といった願いが込められた七夕飾りです。
網飾りと同様に、魚や貝の大漁を願う意味があるとされています。
三角つなぎ
三角つなぎには、「織姫のように裁縫が上手になるように」という意味が込められています。
これは、かつて三角形や四角形の布を使って飾りつけしていたことに由来しているようです。
折り紙で作れる七夕飾りの製作5選
さまざまな七夕飾りの意味を踏まえ、ここでは主に幼児クラスの子どもが手作りできる折り紙製作を紹介します。
笹の葉
用意するもの
- 折り紙(緑色) 1枚
- のり
ポイント
比較的簡単に手作りできるので、幼児クラスであれば挑戦できそうです。
できあがった笹の葉をつなげて保育室の壁などに飾りつけてみましょう。クラスで一つの七夕飾りを作れば、達成感を味わえそうですね。(詳しい作り方はこちら)
天の川
用意するもの
- 色画用紙(青色) 1枚
- 折り紙 1枚
- 鉛筆
- はさみ
ポイント
互い違いに切り込みを入れていくのがポイントです。
保育士さんが目印となる線を引いてから手渡すと、子どもたちが取り組みやすいかもしれません。
最後の仕上げはゆっくりと引っ張ることが大切です。「そっと広げようね」と声をかけてフォローしてくださいね。(詳しい作り方はこちら)
巾着
用意するもの
- 折り紙 2枚
- ティッシュペーパー 適量
- タコ糸
- 鉛筆
- 両面テープ
- のり
- はさみ
ポイント
折り紙でひだを作る工程が少し難しいため、5歳児クラスで挑戦してみましょう。
3歳児や4歳児の幼児クラスで手作りする場合は、あらかじめ保育士さんがフリル部分を作っておくとよいかもしれません。(詳しい作り方はこちら)
着物(再生時間:1:00~1:56)
用意するもの
- 折り紙 1枚
- 折り紙 4㎝×15cm
ポイント
作り方はそこまで難しくないため、3歳児頃から挑戦できるかもしれません。
動画では柄つきの折り紙を使っていますが、無地の折り紙を使って、ペンやクレヨンで自由に絵をかいて装飾してもよいですね。
タコ糸などをテープで貼りつければ、七夕飾りとして笹の葉に飾りつけることができますよ。(詳しい作り方はこちら)
星
用意するもの
- 折り紙(4分の1サイズ) 5枚
- テープ
ポイント
5つのパーツを組み合わせて作るので、5色の折り紙を使うこともできます。
先ほど紹介した五色の短冊と同じ「青、赤、黄、白、黒(紫)」の折り紙を使って作ってみるのもよいですね。(詳しい作り方はこちら)
七夕飾りの意味を子どもたちに伝えよう
今回は、14種類の七夕飾りの意味とあわせて、保育園で手作りできる折り紙製作のアイデアを紹介しました。
有名な七夕飾りとして吹き流しや短冊などがありますが、他にも輪つなぎや貝つなぎ、スイカなども昔から親しまれています。
これらの七夕飾りには一つひとつ意味があり、金運上昇や魔よけ、裁縫の上達などさまざまな願いが込められているようです。
保育園で七夕行事をする際は、今回紹介した意味を伝えながら、笹の葉の飾りつけや製作などを楽しんでみてくださいね。
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