保育士の転職活動において、在職証明書の提出を求められることがあるでしょう。発行を依頼する方法や請求時の注意点を押さえて、スムーズに新しい園へ入職できるとよいですね。今回は、保育士の転職に必要な在職証明書とはなにか、必要性などを紹介します。また、取得する方法や依頼文の例などもまとめました。

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目次
保育士の転職で求められる「在職証明書」とは?
転職活動をする際、応募先の園から履歴書や職務経歴書などさまざまな書類の提出を求められるでしょう。
なかでも、重要な書類の一つとして在職証明書がありますが、なぜ転職先に提出するのでしょうか。まずは在職証明書とは何か、また必要性について紹介します。
概要
在職証明書は、保育士さんが認可保育園へ転職する際に必要になる書類です。
自身が認可保育園に勤務していた期間を証明するもので、勤務証明書や就労証明書などとも呼ばれています。
在職証明書は勤め先の園に発行してもらいますが、何度も転職をしている場合はそれまでに勤務したことがあるすべての認可保育園で作成してもらう必要があります。
また、認可保育園以外で働いた経験は年数として記載されないため、認可保育園での勤務経験がない方の場合提出は不要のようです。
必要性
保育士の転職に在職証明書が必要になる理由として、処遇改善加算が関係しています。
処遇改善等加算とは、働いている保育士さんの経験年数に応じて、自治体が認可保育園に補助金を支給する制度です。
この補助金額は保育士さんの平均経験年数によって変わるため、保育園側は公的な書類に基づいて正しく保育士の実務経験年数を把握し、自治体に申請する必要があります。
そのため、保育園側は客観的な勤務期間が示されている在職証明書の提出を求めているようです。
保育士が在職証明書を取得する方法
保育士さんが勤務していた保育園から在職証明書を受け取るには2つの方法があります。
退職日に直接受け取る
1つ目は、退職日に直接受け取る方法です。
発行に時間がかかるため、この場合は事前に作成依頼をしておく必要があります。退職が決まった時点で早めに話をして、退職日当日に受け取れるよう依頼しておきましょう。
また退職日に受け取る場合、自分で在職証明書を作成しなければならないこともあるようです。
その際、以下の内容を記入する必要があります。
- 発行依頼者の氏名
- 生年月日
- 住所
- 雇用期間
- 雇用形態
- 役職
- 職務内容
- 勤務地
- 発行日
- 発行元の保育園名
- 発行元保育園の住所
- 書類発行の証明印
自分で作成するケースも想定して、必要な記入項目を把握しておくとよいですね。
また、退職時に以下のような状況であり在職証明書がもらいにくい状況の方もいるでしょう。
退職時に園とトラブルがあった場合
在籍証明書は法的に発行が義務づけられている書類ではなく、任意の証明書類となります。とはいえ、一般的に退職者から申請があった場合はほとんどの園が発行してくれるでしょう。
ただ、退職時に人間関係や引き止めなどのトラブルがあり、在職証明書を依頼しづらい方もいるかもしれません。
その場合は在籍証明書ではなく、労働基準法第22条で発行が定められている「退職証明書」の作成をお願いするという方法があります。
「退職証明書」は、元勤務者から在職証明書の作成依頼があった際、退職日から2年間は対応しなければならないという発行義務がある書類です。法的に発行が定められているため、勤務先としても通常業務として処理するでしょう。
また、書類の準備をお願いする際はさらなるトラブルを避けるためにも丁寧な対応をすることも大切ですね。
在職証明書または退職証明書の依頼例
この度はお忙しい中、大変お手数をおかけいたしますが、在職証明書が必要となりましたので、発行をお願いします。
気遣いのある言葉を添えて毅然とした態度で依頼しましょう。
依頼後、発行を拒否された場合
ときには在籍証明書の発行を拒否されるケースもあるようです。
先述の通り、その場合は法的に発行が義務つけられている「退職証明書」の発行をお願いするというのもひとつの手段です。
また、その際は転職先の園にも相談してみましょう。
中には「正確な勤続年月数を知ることができればよい」というケースもあるようです。勤続年月数が記載された年金の加入記録などの書類で代用できるか、確認してみるとよさそうです。
退職後に郵送で受け取る
2つ目は、退職した後に郵送で受け取る方法です。
退職後に転職を決めた場合や複数回転職している場合、郵送で依頼して在職証明書を送付してもらいます。
在職証明書を郵送で請求する際は、書面で依頼文を作成する必要があります。以下の内容を漏れなく記載し、送付用の封筒に加えて返信用封筒や切手などを準備しましょう。
| 項目 | 書き方 |
|---|---|
| 宛名 | 書類の左上に、発行を依頼する保育園名を正式名称で記載します。 |
| 作成した日付 | 書類の右上に、依頼文を作成した年月日を記載します。 |
| 件名 | 書類の上段中央あたりに件名を記載します。「在職証明書発行のお願い」など簡潔でわかりやすい件名をつけます。 |
| 挨拶文 | 依頼文のはじめに、「拝啓」「謹啓」などの頭語を書きます。頭語から一文字空けて、季節に応じた時候の挨拶を書きます。 |
| 本文 | 「さて」「つきましては」などの起語を入れて話題を切り替え、本題に移ります。本文には、「新しい園への転職が決まったため、在職証明書を発行してほしい」という旨を記載します。その際、以下の事項を明記します。 ・必要な発行部数 ・返送期限の目安 ・書類の郵送先(自身の住所と郵便番号) |
| 結びの言葉 | 本文を書き終えたら、「この度はお忙しい中お手数をおかけし申し訳ございませんが、何卒宜しくお願いいたします。」といった文言と、頭語と対になる結語を記載します。 |
| 差出人情報 | 書類の一番下に、右寄せで自身の氏名・住所・連絡先を記載します。 |
以前勤めていた園が「公立の園」「廃園」していた場合
以前勤めていた園が公立園の場合は自治体の窓口で発行してもらえる可能性があります。
ただし、管轄が自治体によって福祉課や子育て支援課などさまざまなようです。利用する際は、自治体のホームページや行政のインフォメーションに確認するとよいでしょう。
また、以前の勤め先が廃園している場合は、在籍証明書の依頼は難しくなります。転職先に事情を説明し、代替書類の確認を行ないましょう。
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在職証明書の発行を頼むときの依頼文の例

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先ほど説明した内容に沿って依頼文を作成する場合の例を紹介します。
依頼書を作成する際は、いつまでに何部必要なのか、また記載してほしい項目を必ず明記しましょう。
抜け漏れがあると不要なやり取りが発生してしまい、在職証明書を提出するまでに時間がかかってしまうので、念入りに文面を確認することが大切です。
保育士が在職証明書を依頼するときの注意点
最後に、勤めていた保育園に在職証明書を依頼する際に気をつけておきたいポイントを紹介します。
事前に電話でお願いする
郵送で在職証明書の発行をお願いする際は、事前に電話連絡を入れてお願いをしておきましょう。
あらかじめ依頼文を送付する旨を伝えておいた方が、園側がスムーズに作成しやすくなります。
電話連絡をする際は、具体的に以下の内容を伝えておきましょう。
- 転職が決まったこと
- 在職証明書の発行をお願いしたいこと
- 依頼文を書いた書面を封筒で郵送すること
郵送する封筒に、返信用の封筒も同封していることを伝えるとより親切な印象です。電話を切る際は、対応してもらうことへのお礼をきちんと伝えましょう。
発行までに時間がかかることを想定しておく
園によっては、園行事で忙しかったり人手不足だったりと、さまざまな理由で在職証明書の発行までに時間がかかってしまうケースがあるようです。
提出期限ぎりぎりになって郵送依頼をするのは、発行元の園にも転職先の園にも迷惑をかけてしまいます。ある程度の日数を要することを想定したうえで、余裕をもって発行を頼みましょう。
もし依頼をしてからしばらく経っても送られてこない場合は、転職先の園の方や転職サービスの担当者に相談して仲介してもらうとよいかもしれません。
提出する履歴書と相違がないかを確認する
在職証明書に記載されている内容と、転職先に提出する履歴書の内容に相違がないかを確認しましょう。
在籍年数や役職などが異なっていた場合、経歴詐称を疑われてしまうケースもあるかもしれません。採用可否にも関わってくるおそれがあるので、記載されている内容に食い違いがないかを念入りに確かめましょう。
また、在職証明書は一度提出すると手元に戻ってこないため、履歴書と同様にコピーをとっておくと安心かもしれません。
転職先にフォーマットを確認しておく
在籍証明書のフォーマットは特に決められているものではありませんが、転職先から様式や項目内容が指定される場合があります。
中には、用意した在籍証明書の提出後に「指定フォーマットがあるため、様式をあわせて再度提出してほしい」などという要望を受けることがあるかもしれません。
スムーズに手続きを進めるためにも、あらかじめ転職先に在職証明書の様式や項目内容を確認したうえで、元勤務先に依頼しましょう。
パートやアルバイトでも必要になることも
在職証明書は、正社員に限らずアルバイトやパートであっても発行依頼が可能です。
処遇改善等加算は雇用形態に関わらずすべての職員が対象となっており、パートやアルバイトなど非正規雇用の場合、1日6時間以上かつ月20日以上勤務していれば加算対象になります。
そのため、認可保育園でパートやアルバイトとして上記の時間以上勤務していた方は、在職証明書を作成してもらいましょう。
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