保育士さんの中には、保護者対応で困ったことがあり悩む人もいるでしょう。真摯に受け止めなければならない内容も多くありますが、ときには理不尽だと思うクレームなどで疲れてしまうこともあるかもしれません。今回は、保護者対応で困ったことの事例と対策を紹介します。記事の内容を参考に、悩みの解決に向けて取り組んでみましょう。
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■目次
保育士さんが困った保護者対応事例とは
保育園では、クレームが発生することもあるでしょう。
保護者の方に迷惑や心配をかけてしまった場合は、きちんと受け止め対応しなければなりませんが、中には保育士さんが戸惑ってしまう内容もあるかもしれないですね。
保護者対応で困ったことの事例を知り、適切な対応や事前の対策を考えてみましょう。
保護者対応で困ったこと:ルールの共有
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保育士さんが苦労することのひとつが、保育園のルールを保護者に理解してもらうことではないでしょうか。事例を見てみましょう。
事例
保育士
園で決められたルールをなかなか理解してもらえませんでした。持ち物への記名、活動に適した服装や準備物、行事参加のルールなどですが、何度も説明することに疲れてしまったことがあります。フォローしてくれているパートさんの負担が増え、しんどい思いをさせてしまっていることに申し訳なさも感じましたが、どうしたらよいか悩みましたね。
対策
理解を得られない場合は、根気強く理由を説明しましょう。
忙しい中で同じ内容を伝えることはしんどいと感じるかもしれませんが、保護者の方は保育園での生活がイメージしにくく、必要性が分からないだけかもしれません。
実際の場面を写真で見せたり事例を出したりして、具体的に伝えることが大切でしょう。
保護者対応で困ったこと:家と園での子どもの違い
子どもが見せる姿は、保育園とご家庭とでは異なる場合も多いでしょう。小さな子どもなりに社会性を身に着けている証拠かもしれませんが、保護者の方はなかなか理解しがたいこともあるようです。
事例
保育士
保護者の方から「家では2時間お昼寝するのに、園ではなんでこんなに短いの?」といわれたことがあります。また、その逆で「園では給食を完食するけど、家では全く食べてくれない…。」というお悩みもありました。環境や保育士とお母さんお父さんとのかかわり方の違いを伝えることに、難しさを感じますね。
対策
保護者の方が不満や不安を持っている場合、まずは話を聞くようにしましょう。
保育士さんの主張だけが強いと、不信感を抱かせてしまい信頼関係は築けないため、まずは相手の気持ちを理解している姿勢を見せることが大切でしょう。
そのうえで、保育園での対応や取り組みの工夫などをくわしく、丁寧に伝えられるとよいですね。
保護者対応で困ったこと:説明の相違
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保育士さんは、保護者の方とたくさんのコミュニケーションを取る必要がありますね。登園時や降園時、行事や保護者会など、場面も配慮もさまざまです。どのような困ったことがあったのでしょうか。
事例
運動会について私が説明したのですが、内容が思った通りに伝わらず、保護者の方が誤解していたようで謝罪しました。普段から保護者対応には緊張してしまうため、言葉足らずだったのかもしれません。きちんと必要なことを伝えていたのですが「そんなことは聞いていない」とクレームに発展してしまいました。
対策
保護者の方に言ったか言っていないかは、記録がないと答えが出ません。
大切な連絡事項は、伝えた内容や日時、相手からの返答などを記録しておくとよいかもしれないですね。
またクレーム対応では、一度冷静になるためにも、時間を置いて個別に行うことも得策のひとつでしょう。
保護者対応で困ったこと:保護者からの要望
保育園は、保護者支援のためにも要望を受け止める必要があるでしょう。しかし、あまりにも無理な内容には、適切な対応を取る必要がありますね。
事例
保育士
2歳児担任のとき、保護者の方から「転ばないようにしてください」といわれました。安全に配慮して見守っていますが、追いかけっこや走ることが楽しい時期。結局、数日間はパート職員の方にそばにいてもらいましたが、継続できる余裕はありませんし、子どもも遊びづらそうでした。お子様を心配するお気持ちは理解できるのですが、どのように対応すればよいか悩み、しんどいと感じてしまいましたね。
対策
保護者の方から無理難題をいわれたからといって消極的になるのではなく、積極的で前向きなかかわりを続けることが大切でしょう。
信頼関係が深まると、なにか変わってくるかもしれないですよ。
また、子どものことを思うがあまり一生懸命になりすぎていることも考えられます。
保護者の方が無理をしすぎてないか、しんどいと感じている様子はないかなど心情に寄り添ってみましょう。
保護者対応で困ったこと:国籍による違い
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保育園には、さまざまなご家庭が入園しますね。臨機応変な対応ができれば、保育士としてスキルアップにつながるでしょう。
事例
保育士
お父様とは、英語でのコミュニケーションが必要でした。しかし私は英語を話すことができないので、園での様子を直接お伝えできなかったので申し訳なかったです。
対策
保育士は、さまざまなスキルを活かす場面がありますね。事前に職員間で共有をして、対応できる人に協力してもらうとよいかもしれません。
事前に配慮を考えることが大切でしょう。
最近の保育園では、英語教育やリトミックなどの活動をよく目にするのではないでしょうか。
保護者対応以外にも、保育士さんの得意を活かせる場面が多くなってくるかもしれません。
保護者対応で困ったことがある保育士さんへ
保育士さんが保護者対応で困ったことについて紹介しました。
保護者の方とのかかわりを楽しく感じる人もいる一方で、悩みや苦手意識を持つ人もいるのですね。
中には、クレームを受けたことにショックを感じてしまい、保育士自体を辞めてしまおうかと悩む保育士さんもいるようです。
そのような場合、保育士を辞める前に転職を視野に入れてみてはどうでしょうか。
職場の雰囲気や保育士さん同士のフォローが変われば、保育士さんの気持ちにも変化があるかもしれません。
「保護者対応が原因で転職してもよいのかな」などのご不安やお悩みはぜひ一度、保育士バンク!へご相談ください。
保育士バンク!は、保育士さんの就職や転職をサポートしています。保育園や幼稚園のほか、児童館や放課後等デイサービスなど資格を活かせる職場の求人も多数掲載しており、
比較的保護者対応の少ないパート職員などの求人も豊富です。
保育士さんの心情にあった働き方を、いっしょに考えていきましょう!