最近の保育園は、食育の一環として箸の練習を取り入れているところが多いそうです。子どもに箸の使い方を教える場合、何歳くらいで始めるとよいのでしょうか。お家だとトレーニング箸で練習できるかもしれませんが、保育園はそうもいきませんよね。今回は、保育園で箸の練習を始めるタイミングを紹介します。遊びに取り入れて、楽しく学べる方法も確認しておきましょう。
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■目次
箸の練習を始めるベストなタイミングは何歳?
最近は、食育の一環として箸の練習を保育活動中に行なう保育園が増えているそうです。
練習を開始する時期は保育園によって異なりますが、大体2~3歳くらいが多いといいます。なぜなら、手指を使う動作に興味を持つようになる年齢だからだそうです。
とはいえ、年齢はあくまで目安です。基本的には子どもの成長に合わせて、様子を見ながら練習を始めるのがよいでしょう。
年齢以外にも以下のような傾向が見られたら、保育活動の中で箸の練習を検討してみるといいかもしれません。
箸に興味を持ち始めたとき
保育士さんや年長の子どもたちが使っている箸に興味を示したり、おままごとで箸を使うようになったりしたら、箸の練習を始めてみてもいいでしょう。
子ども自身が箸を使ってみたいという気持ちになっているということなので、練習のモチベーションを保ちやすくなります。
スプーンが上手に使えるようになったとき
スプーンを上手に持ち正しく使えるようになったときも、箸の練習を始めるタイミングです。スプーンは、親指と人差し指で支えて持つのが正しい持ち方です。
これは箸にも応用する持ち方のため、スプーンを親指と人差し指で支えて持っている姿を見かけたら、次のステップとして箸の練習にチャレンジしてみてもいいかもしれませんよ。
じゃんけんでチョキができるようになったとき
じゃんけんでチョキができるようになったときも、箸の練習を始めるタイミングだと捉えてもよいでしょう。
手でチョキを表現できるということは、指先を上手に動かすことができるというひとつの目安となるからです。
箸の持ち方を知ってもらうために参考になる絵本を紹介
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箸の持ち方を子どもに教えるときは、箸をテーマにした絵本の読み聞かせをしてみるのもよいでしょう。保育士さんが子どもに箸の持ち方を教える際に参考になる絵本をいくつか紹介します。
・はしのもちかた
(作・絵:小永井道子 出版社:偕成社)
・きょうから おはし
(作・絵:とくながまり みやざわはるこ 出版社:アリス館)
・やってきたオハシマン
(作:箸匠せいわ 絵:岩田久美子 出版社:コンセル)
・箸の絵本
(作:兵左衛門 絵:土橋とし子 出版社:農山漁村文化協会)
どの絵本も、箸の持ち方や使い方がわかりやすく描かれています。絵本を読んだあとにそのまま箸の持ち方を教えると、子どもたちも楽しみながら挑戦してくれるでしょう。
子どもに箸の正しい持ち方を教えるときの手順
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家庭で箸の練習をする場合は、トレーニング箸を使えるでしょう。しかし、保育園でトレーニング箸を用意しているところはそう多くはありません。
また、いきなり箸を持たせたとしても、2本の細い棒をうまく使いこなすことはできないでしょう。ここでは、正しい箸の持ち方を子どもに教える際の手順を紹介します。
1.まずは1本だけ持つ練習からスタートする
まずは箸の長さと細さに慣れてもらうために、箸を1本だけ持ってもらいましょう。このときの持ち方は、鉛筆やスプーンを持つときと同じです。
ここで間違えてしまうと、間違った持ち方が身についてしまう可能性があるため、その後の矯正が難しくなってしまいます。保育士さんがお手本を見せつつ、ゆっくり持ち方を覚えてもらうようにしましょう。
2.1本の箸を上下に動かしてみる
1本の箸を正しく持つことができたら、次はその1本を上下に動かすことに挑戦してみましょう。箸を挟んでいる人差し指と中指を、上下に動かすのがポイントです。
箸の先端で数字の「1」を書いてみようと伝えると、子どもにとってわかりやすいかもしれません。
3.1本だけの箸を動かせたら、もう1本を追加する
1本だけの箸をしっかりと動かすことができるようになったら、そこにもう1本の箸を差し込んでみましょう。
親指の下にくぐらせ、1本目の真下にくるように2本目の箸を入れます。子どもが箸を2本揃えて持つという感覚をつかめるように、しっかりとサポートしてあげましょう。
4.2本揃った箸を動かしてみる
1本目の箸を人差し指と中指(上)、2本目の箸を薬指(下)に置き、2本の箸を親指で支えます。下の箸をしっかりと固定し、上の箸だけを動かしてみましょう。最初は大きく動かすことができなくても問題ありません。
正しい持ち方で持てているか、指の使い方は合っているかなどを確認しつつ、少しずつ動かせているかを確認しましょう。
箸の練習になる!保育園でできる箸を取り入れた遊び
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子どもたちが何となくでも箸の使い方を理解してきたら、遊びに箸を取り入れて練習をしてみるとよいでしょう。箸を取り入れた遊びには、以下のようなものがあります。
おままごとセットを使ったお弁当づくり
お弁当箱に見立てた容器を用意して、おままごとで使う食材を箸でつかんでその中に入れてみましょう。
おままごと用の食材が箸でつかむには大きすぎる場合は、折り紙や粘土などで代用してもかまいません。
小さいものをお皿からお皿に移し入れるゲーム
お皿2枚と小豆のような小さいものを用意して、それをお皿からお皿に移し入れるゲームに挑戦してみましょう。
箸で小豆をつかむ動作を何度も繰り返すことで、指先が上手に使えるようになっていくはずです。ゲームにして、誰が一番早く移し終わるか競ってみると盛り上がるかもしれませんね。
子どもが箸を正しく使えるように保育園でも練習のサポートをしよう
箸の練習は、大体2~3歳くらいの子どもを対象に始めることが多いです。とはいえ、これはあくまで目安であるため、基本的には子どもの成長に合わせて練習を始めても問題ありません。
箸に興味を持っていたり、スプーンが上手に使えるようになったりした傾向が見られたときには取り入れても大丈夫なタイミングだと考えてもよいでしょう。
また、スムーズに練習してもらうために箸の使い方をテーマにした絵本の読み聞かせをしてみるのもいいかもしれません。絵本には箸の持ち方や使い方がわかりやすく描かれているため、子どもにも理解してもらいやすいでしょう。
箸の使い方を教えて、子どもたちが使い方をある程度理解したら普段の遊びに取り入れてみると楽しんでもらえる可能性があります。
保育園で箸の使い方をマスターすれば、保護者の方にも喜んでもらえるはずです。絵本や遊びを使って、楽しく箸の練習を行ないましょう。
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