結婚や出産などさまざまな理由で離職する保育士さんのなかには、できるだけ円満退職したいと考える方も多いでしょう。しかし退職理由の伝え方や時期など、具体的にどのように対応すればよいのか不安ですよね。今回は、保育士が円満退職するための方法について、退職願の書き方や当日までにすべきこととあわせて紹介します。
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保育士が円満退職するためには?
結婚や出産、転職など、保育園を退職するのにはさまざまな理由がありますよね。
保育士さんが円満退職をするには、園長などの上司に離職の意思を伝えて納得してもらうことが大切です。
また、退職時期や話を切り出すタイミングも重要になるため、ポイントをきちんと押さえておきましょう。
退職する時期を検討する
円満退職をするうえで、退職時期は重要なポイントです。
特にクラス担任をしている保育士さんの場合、年度の切り替えや行事の時期などを考慮して退職時期を検討しましょう。
運動会や生活発表会など大きな行事の前は、他の保育士さんの負担が増えてしまうため避けた方がベターかもしれません。業務の引き継ぎや職員の配置替えなどがスムーズに進むよう、年度末である3月に退職するとよさそうですね。
しかし、心身の不調や園内でのいじめ・パワハラなど早急に仕事を辞めるべき状況の場合は、自分の身を守るためにも速やかに退職するようにしましょう。
相談の時間をとってもらう
退職の話をどのように切り出したらよいのか、タイミングを掴みづらいこともありますよね。
その場合は、まず直属の上司に「ちょっとご相談があります」「話す時間を頂けませんか?」などと声をかけて相談する時間をとってもらうとよいでしょう。
上司が忙しい場合はあらかじめメールなどで相談の時間を確保する必要がありますが、退職の意思は直接伝えることが望ましいですね。
半年~3カ月前までには伝える
一般企業であれば、転職する時期の1カ月前頃に話すのが一般的ですが、保育士さんの場合は3カ月~半年ほど前を目安に話すとよいでしょう。
多くの園では、2月には次年度のクラス編成や担任が決定しています。そのため、その後に退職希望を伝えると、再度担任の割り振りなどをする必要が出てくるかもしれません。
年度途中で離職するケースもありますが、その場合でも新しい保育士さんを採用したり後任への十分な引継ぎの時間を確保したりできるように、最低でも3カ月前には退職の意志を伝えるとよいでしょう。
保育士が退職の意思を上手に伝えるためのポイント
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円満退職するためには、「伝え方」や「話すタイミング」も重要でしょう。ここでは、スムーズに退職の意思を伝えるためのポイントを紹介します。
はじめに直属の上司に伝え、園長に直接話す
一般的なマナーとして、まずは直属の上司(保育園の場合、主任保育士さんや副主任保育士さん)に話します。
ただし、主任保育士さんに「園長に話しておきますね」と言われたものの、園長先生に伝わっていないなど、すれ違いが起こってしまう場合もあるかもしれません。そのため、時間をあけずに園長先生にも直接話しましょう。
時間に余裕があるタイミングで伝える
上司ときちんと話すためにも、子どもがおらず、比較的余裕のある時間帯に話すことが大切です。
朝は、登園の受け入れ準備などがあるため職員がバタバタしているので避けましょう。同様に、降園の時間となる夕方も園が慌ただしいかもしれません。
主任保育士さんや園長先生と日程が合わない場合は、お互いの時間に余裕がありそうなところを見計らい、きちんと時間を確保したうえで話すことがポイントです。
退職の意思を明確にする
転職を理由として退職する場合、給与の引き上げや残業の削減など、職場環境の改善案を提案されて引き止められることもあるかもしれません。
その際は、退職の意思をもう一度明確に伝えることが大切です。
そのうえで、なるべく職場に迷惑をかけずに退職したいと伝え、引継ぎをスムーズに行うつもりである姿勢を示しましょう。
退職理由の伝え方に気をつける

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退職の意思を伝えた際に、「どうして辞めたいのか」と理由を聞かれることも多いでしょう。
結婚や出産などはそのまま伝えやすいですが、給与面や人間関係を理由に退職する場合、園長先生や上司にどのように伝えたらよいのか迷うこともあるかもしれません。
退職理由を伝えるときは、以下の2つのポイントを意識してみましょう。
嘘はつかない
人間関係や給与面などネガティブな理由で退職する場合でも、「家庭の事情で」「引っ越すことになったので」など嘘の理由を伝えるのは控えましょう。
嘘をつくことで後ろめたさを感じ、すっきりしない心持ちで退職日を迎えることになるかもしれません。晴れやかな気持ちで円満退職するためにも、できるだけ本当の理由を伝えるとよいですね。
前向きに言い換えて伝える
マイナスな理由をそのまま伝えると、園を責めているように受け取られてしまう可能性があるため注意しましょう。
また、給与や人間関係など職場での不満を理由にすると、改善案を出されて引き止めにあいやすくなるようなので、園側が引き止めにくい理由を伝えることがポイントです。
<言い換え例①人間関係や保育内容が退職理由の場合>
この園での経験を活かして、更なるスキルアップを目指したいため
<言い換え例②給料や待遇が退職理由の場合>
より自分自身のスキルや経験が評価に反映される職種にチャレンジしたいため
ネガティブな理由で保育園を辞める場合は、前向きな言葉に言い換えてポジティブな退職であることを印象づけるとよいでしょう。
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保育士の円満退職に必要な書類と書き方
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退職が決まった後、園によっては退職届などの書類の提出を求められることがあるようです。
ここでは、円満退職に必要な書類や、退職願の書き方などをくわしくまとめました。
退職に必要な書類
退職に必要な書類には3種類あります。名前は似ていますが職場や立場によって用途が異なるため、自分がどれを提出すればよいのか確認しましょう。
退職願
退職願は、文字通り勤め先に対して退職を願い出るための書類です。
私立園に勤める保育士さんは、退職の意思が固まり次第、園長先生などに提出しましょう。
退職届
退職届は、退職が決まったあとに勤め先に退職を届け出る書類です。
退職願が受理され、正式に退職することが決定したら保育園側に提出しましょう。
辞職願(辞表)
辞職願は、公務員や役職に就いている人が辞職を願い出るための書類です。
公立保育園に勤めている保育士さんは、退職願ではなく辞職願を提出しましょう。
また、私立園に勤める保育士さんのうち、役職に就いていた場合は「辞職願(辞表)」で退職を届け出ることもあるようです。
退職願の書き方と作成例
一般企業の場合は退職願の書式が決まっているようですが、保育士の場合は定形の書式がないことが多いようです。
ここでは、保育士さんが退職を申し出るときに必要な退職願の書き方と作成方法の一例を紹介します。
用意するもの
退職願いを書くにあたって、以下を用意しましょう。
- 用紙(B5サイズ)
- 封筒(白地)
- 黒のボールペン
使う用紙は、白無地のB5用紙が一般的です。黒ボールペンか万年筆を用いて、縦書きで記入しましょう。封筒は白地の縦長封筒を選び、表の中央に「退職願」と書き、裏に部署名と名前を書くのがマナーです。
書式
保育士の退職願は、主に以下の流れに沿って書きましょう。
【1】「退職願」と書いた表題から1行あけて、一番下に「私事」または「私儀」と書きます。
【2】次の行に、退職理由を記載します。ここには「一身上の都合により」と書くことがマナーです。
【3】退職理由を記載した次の行に、退職する日付を記入します。
【4】1行あけて退職願を提出する日付を記入します。これは退職願を書いた日ではないので注意しましょう。
【5】次の行に所属している部署と氏名を署名し、氏名の下に押印します。
【6】さらに、次の行に法人名や園名を正式名称で記入し、退職届を提出する相手の役職と氏名を記入します。このとき、自身の氏名よりも上の位置に書くようにしましょう。
作成例
退職願を出すタイミングは1カ月前を目安とする
退職願の提出時期は、一般的に1カ月前が目安と言われています。
ただし、引継ぎ等によっては1カ月で辞められない場合もあるかもしれないため、余裕をもって準備することが大切です。
特に、保育士さんの場合、年度替わりのタイミングでの退職を希望しても、報告が遅れた場合は辞表を受け取ってもらえない可能性もあります。
そのため、退職願を提出する最適なタイミングは、次年度の人事計画が行われる前と言えそうです。
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円満退職に向けて保育士が当日までにするべきこと

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退職が決まってから、他の職員の目線を気にしてしまったり、来年度の打ち合わせに参加できなかったりと、職場で気まずさを感じる場面もあるかもしれません。
ここでは、円満退職をするために、保育士さんが退職日までに心がけるべきことを紹介します。
今の仕事を最後までやり抜く姿勢を見せる
退職が決まってからも、いつも通り保育を行うことが大切です。
「もうすぐ辞めてしまうから」と手を抜くことはせずに、最後まで自身が受け持っている仕事をやり抜きましょう。
最後までしっかりと働いている姿勢を示して、業務に対する真摯な態度が伝われば、結果として円満退職につながるかもしれません。
引継ぎは丁寧に行う
退職する際、自身が担当していた業務を別の保育士さんに引き継ぐ必要があります。
後任が決まっている場合は、退職までに効率よく、かつ漏れがないよう計画的に引継ぎ作業に取り組みましょう。
責任のある役職を務めていた場合には、引継ぎマニュアルなどを作成すると職員に丁寧で親切な印象を持ってもらえそうです。
保護者・子どもへの挨拶をする
担当しているクラスの子どもや保護者へ挨拶をしましょう。
保育士さんの場合、退職が決まってすぐ伝えるのではなく、上司(主任、園長先生など)と相談したうえでタイミングを決めるとよいようです。
挨拶の際は、退職する旨をお礼とともに伝えましょう。
もし口頭で伝えられるタイミングがない場合は、連絡帳やおたよりなどに一言書くとよいですね。
退職後の話はなるべく避ける
結婚や出産、転職など退職の理由はさまざま。なかには、新しい生活にワクワクする保育士さんもいるかもしれません。
ただし、職員さんに退職後の話をすると、今の仕事に身が入っていないと思われる可能性があるので注意が必要です。最後まできちんと業務に取り組んでいる印象を持ってもらうためにも、退職後の話題には触れないようにしましょう。
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保育士が円満退職にこだわらなくてもよいケースとは

健二 中村/stock.adobe.com
ここまで、保育士さんが円満退職するための方法を解説してきましたが、なかには円満退職にこだわらなくてもよい場合もあります。ここでは、主に2つのケースについて紹介します。
体調不良の場合
ストレスや病気、ケガなど心身に不調をきたし業務を続けられない場合は、年度末での円満退職にこだわる必要はないでしょう。
自身の休養を最優先し、すぐの退職が難しい場合は休職制度をうまく使いながら、園側と退職時期を相談するとよいかもしれませんね。
会社都合で退職する場合
結婚や出産、転職などが理由で辞める場合は自己都合退職と言い、これらのケースは円満退職を目指すとよいとされています。
一方、退職を余儀なくされるケースを会社都合退職と言い、この場合は円満退職にこだわらなくてもよいでしょう。以下が、会社都合退職に該当する退職理由の例です。
- 倒産
- 解雇
- 経営難によるリストラ
- 上司や同僚からのいじめ・嫌がらせ
- 賃金の未払いや給料のカット
- 労働契約時と勤務時間や給料、勤務地などが著しく異なっている
本来会社都合で辞めるケースでも、上司に転職や結婚などの理由を伝えると、離職証明書に「自己都合退職」と記載され、公共職業安定所で失業給付金を受け取る際に不利益を被る可能性があります。
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今回紹介した保育士の円満退職のコツを参考にして、晴れやかな気持ちで新しいスタートを切れるとよいですね。
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