指定保育士養成施設とは?種類・学費・卒業後の資格取得ルートを解説

    「保育士になるにはどんな学校に通えばいいの?」と調べていくと目にするのが指定保育士養成施設という言葉です。指定保育士養成施設とは、卒業すると保育士試験を受けずに保育士資格を取得できる、国が定めた学校・施設を指します。この記事では、大学・短大・専門学校といった種類の違い、学費の目安、保育士試験ルートとの違い、卒業後の就職までをまとめて解説します。保育士を目指す方へ資格取得後の就職も
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    この記事でわかること
    • 指定保育士養成施設とは卒業=保育士資格が取れる国指定の学校▼詳細
    • 大学・短大・専門学校など種類ごとに修業年限や学費が異なる▼詳細
    • 保育士試験ルートと違い実技試験が免除されるのが大きな特徴▼詳細

    指定保育士養成施設とは?国が指定する「保育士を育てる学校」

    指定保育士養成施設とは、児童福祉法にもとづき都道府県知事が指定した、保育士を養成するための学校や施設のことです。大学・短期大学・専門学校などが該当します。

    最大の特徴は、所定の課程を修めて卒業すれば、保育士試験を受けなくても保育士資格を取得できる点です。学校で必要な科目と実習を修了することが、そのまま資格取得につながります。

    保育士になるルートは、児童福祉法で次の2つが定められています。

    • ①指定保育士養成施設を卒業する…学校を卒業すると同時に保育士資格を取得
    • ②保育士試験に合格する…独学や通信講座などで学び、国家試験に合格して取得

    どちらのルートで取得しても、保育士資格そのものに違いはありません。ただし、通う期間・費用・試験の有無などが大きく異なるため、自分の状況に合ったルートを選ぶことが大切です。

    保育士になるには?養成施設ルートと保育士試験ルートの違い

    保育士資格を取る2つのルートには、養成施設ルートと保育士試験ルートでそれぞれ向いている人が異なります。まずは違いを表で確認しましょう。

    比較項目

    指定保育士養成施設ルート

    保育士試験ルート

    資格の取り方

    学校を卒業すると取得

    国家試験に合格して取得

    実技試験

    免除(実習で代替)

    あり(音楽・造形・言語から選択)

    期間の目安

    2年~4年

    数カ月~数年(人による)

    費用の目安

    学費がかかる

    受験料・教材費が中心で抑えやすい

    向いている人

    これから進学する方・実習で学びたい方

    働きながら・独学で目指したい方

    養成施設ルートは、実習を通して現場経験を積みながら学べるのが強みです。一方で保育士試験ルートは、学校に通わず費用を抑えて目指せる反面、筆記9科目に加えて実技試験の対策も必要になります。

    「学校に通う時間や費用が取れない」という方は、保育士試験ルートも選択肢になります。保育士試験の内容については、以下の記事でくわしく解説しています。

    ▶保育士試験とは?受験資格・科目・合格率・勉強方法まで解説【2026年版】

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    指定保育士養成施設の4つの種類と修業年限

    指定保育士養成施設は、学校の種類によって修業年限や学び方が異なります。主な4種類を整理しました。

    種類

    修業年限

    特徴

    4年制大学

    4年

    幅広い教養と専門性を学べる。幼稚園教諭免許(一種)を併せて取得できる学校が多い

    短期大学

    2年

    短期間で資格取得を目指せる。実習中心で現場に出るまでが早い

    専門学校(専修学校)

    2年~3年

    実践的なカリキュラムが中心。ピアノや制作などの技術を重点的に学べる

    通信制の養成施設

    3年程度

    働きながら学びやすい。スクーリングと実習は通学が必要

    いずれの種類も、修業年限は2年以上と定められています。「早く現場に出たい」なら短大・専門学校、「幼稚園教諭免許も取って進路の幅を広げたい」なら4年制大学、というように、目指したい働き方から逆算して選ぶとよいでしょう。

    社会人や子育て中の方で通学時間の確保が難しい場合は、通信制の養成施設も選択肢になります。ただしスクーリングや実習は通学が必要なため、事前にスケジュールを確認しておくと安心です。

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      指定保育士養成施設で取得できる資格・免許

      指定保育士養成施設で取得できるのは、基本的に保育士資格です。加えて、多くの学校では以下の資格・免許を併せて取得できるカリキュラムが用意されています。

      • 幼稚園教諭免許状…4年制大学は一種、短大・専門学校は二種を取得できる学校が多い
      • 社会福祉主事任用資格…福祉分野への進路も視野に入る
      • 認定ベビーシッター・child関連の民間資格…学校独自のプログラムで取得できる場合あり

      保育士資格と幼稚園教諭免許の両方を持っておくと、認定こども園でも働きやすくなります。認定こども園(幼保連携型)で保育教諭として働くには両方の免許が必要になるため、進路の選択肢を広げたい方は「幼稚園教諭免許も取れるか」を確認しておくのがおすすめです。

      養成校で幼稚園教諭免許も取得された方は、保育園だけでなく認定こども園やこども園系の法人など、応募できる求人の幅が広がる傾向があります。就職活動を始める前に「自分がどの資格を持っているか」を整理しておくと、求人選びがスムーズです。

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      指定保育士養成施設かどうかを確認する方法

      保育士資格を確実に取得するには、その学校が「指定」を受けた養成施設かどうかを必ず確認する必要があります。同じ「保育」を学べる学校でも、指定を受けていない場合は卒業しても資格が取得できません。

      確認方法は、主に次の2つです。

      • 厚生労働省が公表する「指定保育士養成施設一覧」で調べる…全国の指定施設が掲載されています
      • 各学校の募集要項・公式サイトで確認する…「卒業と同時に保育士資格取得」と明記されているかをチェック

      資料請求やオープンキャンパスの際に、「指定保育士養成施設ですか」「卒業で保育士資格が取得できますか」と直接確認しておくと確実です。

      学費・費用の目安と使える支援制度

      指定保育士養成施設の学費は、学校の種類(国公立か私立か)や修業年限によって大きく異なります。あくまで一般的な目安として、種類ごとの傾向を紹介します。

      種類

      期間

      費用の傾向

      国公立の大学・短大

      2年~4年

      私立より抑えやすい

      私立大学

      4年

      4種類の中でも高くなりやすい

      私立短大・専門学校

      2年~3年

      4年制より総額を抑えやすい

      ※学費は学校・年度・コースによって大きく異なります。実際の金額は必ず各校の募集要項で確認してください。

      費用面が不安な方に向けて、公的な支援制度もあります。代表的なのが保育士修学資金貸付制度です。これは各都道府県の社会福祉協議会などが実施している制度で、卒業後に一定期間、対象地域の保育所などで保育士として働くと返還が免除される場合があります。

      このほか、国の「高等教育の修学支援新制度」や各校独自の奨学金制度が使えるケースもあります。学費だけで判断せず、使える支援制度もあわせて調べておくと選択肢が広がります。

      指定保育士養成施設を選ぶときの4つのポイント

      「どの学校を選べばいいか分からない」という方に向けて、指定保育士養成施設を選ぶときに確認したいポイントを4つ紹介します。

      後悔しない学校選び
      4つのチェックポイント
      POINT1
      併せて取れる免許・資格を確認する
      幼稚園教諭免許を同時に取得できるかで、卒業後に応募できる求人の幅が変わります。
      POINT2
      実習・カリキュラムの内容を見る
      ピアノや制作など、現場で活きる技術をどれだけ学べるかを比較しましょう。
      POINT3
      学費と支援制度をセットで調べる
      総額だけでなく、奨学金や保育士修学資金貸付制度が使えるかも確認します。
      POINT4
      就職サポートの手厚さを確認する
      卒業生の進路や就職支援の体制は、資格取得後の一歩目を左右します。

      特に見落としがちなのがPOINT4の就職サポートです。資格を取ることはゴールではなく、その先の「どんな園でどう働くか」まで見据えておくと、学校選びの軸が定まりやすくなります。

      養成施設を卒業したあとの就職・キャリア

      指定保育士養成施設を卒業して保育士資格を取得すると、保育園・認定こども園・小規模保育・院内保育所など、さまざまな職場が就職先の候補になります。

      幼稚園教諭免許も取得していれば、幼稚園や幼保連携型の認定こども園も選択肢に入り、進路の幅がさらに広がります。

      とはいえ、はじめての就職活動では「求人が多すぎてどこを選べばいいか分からない」「園ごとの違いが分かりにくい」と感じる方も多いものです。そんなときは、保育業界に詳しいアドバイザーに相談すると、自分に合った職場を絞り込みやすくなります。

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      指定保育士養成施設に関するよくある質問

      Q. 指定保育士養成施設を卒業すれば保育士試験は受けなくていい?

      A. はい、卒業と同時に保育士資格を取得できます。

      指定保育士養成施設で必要な科目と実習を修了して卒業すると、保育士試験を受けずに保育士資格を取得できます。筆記・実技の国家試験対策が不要な点は、養成施設ルートの大きなメリットです。

      Q. 指定保育士養成施設かどうかはどこで確認できる?

      A. 厚生労働省が公表する「指定保育士養成施設一覧」や、各校の募集要項で確認できます。

      気になる学校が指定を受けているか不安なときは、資料請求やオープンキャンパスで「卒業と同時に保育士資格が取得できますか」と直接確認すると確実です。指定を受けていない学校では、卒業しても資格を取得できないため注意しましょう。

      Q. 社会人でも指定保育士養成施設に通える?

      A. はい、社会人から通う方もいます。

      夜間部や通信制の養成施設を選べば、働きながら保育士を目指すことも可能です。ただしスクーリングや実習は通学が必要なため、スケジュールを事前に確認しておきましょう。時間の確保が難しい場合は、保育士試験ルートも選択肢になります。

      Q. 大学・短大・専門学校で取れる資格に違いはある?

      A. 保育士資格はどれでも取得できますが、併せて取れる免許に違いが出やすいです。

      4年制大学では幼稚園教諭一種免許、短大・専門学校では二種免許を取得できる学校が多い傾向です。認定こども園も視野に入れるなら、幼稚園教諭免許を併せて取得できるかを確認しておくとよいでしょう。

      Q. 学費が心配です。使える制度はありますか?

      A. 保育士修学資金貸付制度などの支援制度があります。

      各都道府県の社会福祉協議会などが実施する保育士修学資金貸付制度では、卒業後に一定期間、対象地域の保育所などで働くと返還が免除される場合があります。国の修学支援制度や各校の奨学金とあわせて、事前に調べておくと安心です。

      Q. 卒業後の就職はどうやって探せばいい?

      A. 学校の就職支援に加え、保育専門の求人サービスを併用する方法があります。

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      指定保育士養成施設を知って、自分に合った保育士への道を選ぼう

      指定保育士養成施設とは、卒業すると保育士試験を受けずに保育士資格を取得できる、国が指定した学校です。大学・短大・専門学校・通信制など種類があり、修業年限や学費、併せて取れる免許が異なります。

      まずは「どのくらいの期間・費用で目指したいか」「幼稚園教諭免許も取りたいか」を整理し、気になる学校が指定を受けているかを確認することが大切です。学費が不安な方は、保育士修学資金貸付制度などの支援制度もあわせて調べてみましょう。

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