子どもたちに大人気の水遊び。保育園では夏になるとプール開きなどもあるため、水遊びのアイデアを知りたい保育士さんもいるのではないでしょうか。ペットボトルシャワーや金魚すくいといった手作りおもちゃなどのネタも集めておくとよいですね。今回は、保育園で楽しめる水遊びについて、ねらいや注意点とともに紹介します。
mochi/stock.adobe.com
■目次
保育で水遊びをしよう
保育では夏になると、水遊びやプール遊びを行いますよね。
高い気温にならない日でも、水着でなく洋服を着たまま行える水遊びをする園もあるのではないでしょうか。また、プール遊びの導入として、手作りおもちゃを作ったり水遊びを行ったりするところもあるでしょう。
保育で水遊びを行うのには、以下のねらいが挙げられます。
【乳児クラス】
- 水に親しみを持ち、感触を味わう
- 友だちや保育者と好きなおもちゃを使って水遊び楽しむ
【幼児クラス】
- 水に親しみを持ちながら手作りおもちゃで遊ぶ
- 友だちや保育士といっしょに水遊びの楽しさを味わう
水遊びを通して、水の感触を味わったり友だちや保育士さんと水遊びに親しみを持って遊んだりすることがねらいとして挙げられます。指導案を作成するときも、こうしたねらいをもとに考えていけるとよいですね。
ただし、水遊びが好きな子やそうでない子どももいるため、個人の配慮が必要な場合もあります。またプール遊びをする際は、水深が浅くても危険を伴うこともあるため、職員同士の連携の仕方もきちんと相談しておきましょう。
今回は、保育園で楽しめる水遊びについてくわしく紹介します。
保育で水遊びをするときの事前準備
Satoshi /stock.adobe.com
まず、水遊びをする前の事前準備をみていきましょう。
水温や気温に注意して水遊びを行なう
計画をしていた日に雨が降ると、気温が低くなり水温も下がってしまいます。そうした日には水遊びは控え、天気のよい日や気温の高い日など、水温が規定以上ある日に変更するなどして臨機応変に対応するようにしましょう。
水遊びをするときの約束事を決める
水遊びをする前に、子どもたちと約束事を決めましょう。
- プールではふざけない(ひっぱったり押したりしない)
- 先生の話を聞く
- 急に水の中に入らない
水は水深が浅くても何かの拍子にうつ伏せになってしまうと、鼻や口がふさがって息ができなくなるなど危険があります。そのため、約束事を伝えたあとに子どもたちに質問をしてきちんと理解しているのかを確認しましょう。
そのとき、なぜ危ないのか、やってはいけないのかなどの理由を合わせて伝えるとより理解しやすくなりそうです。
プールの安全点検を行なう
プールに入る前に水質調査をしたり、周辺を確認したり、水のなかで使うおもちゃに破損がないかなど点検したりすることが大切です。点検を行うことで、安全かつ、おもちゃでのけがを防ぐことにつながります。
おもちゃの破損がある場合は、直してから使ったり場合によっては使わないなどの判断をしたりしましょう。
保育で楽しめる水遊びのアイデア
水遊びをする際の約束事がわかったところで、保育で子どもたちが楽しめる水遊びのアイデアを見ていきましょう。ここでは、乳児・幼児と年齢別にまとめました。
乳児クラス向け
まず乳児クラス向けのアイデアから見ていきましょう。
ジョウロ遊び
0歳児や1歳児など、年齢の低い子どもたちから楽しめるのがジョウロ遊びです。
<用意するもの>
- ペットボトル
- PEテープ
- ビニールテープ
- キリなど穴を開けるもの
<遊ぶときのポイント>
ジョウロが大きいと水を入れたときに重くなってしまうことがあるため、小さいサイズで子どもたちが持ちやすい物を用意しましょう。
子どもたちはジョウロにたくさん水を入れて、出てくる水を観察したり、自分の足にかけてみたりなど思い思いに楽しめそうです。
ペットボトルシャワー
ペットボトルにキリなどで穴を空けて、ペットボトルシャワーで遊びましょう。
500mlのペットボトルであれば、子どもたちも持ちやすそうです。大きいペットボトルの場合は、保育士さんが子どもたちにかけたり、いっしょに持ったりなどするとよいかもしれません。
くわしい作り方は後述しているので確認してみてくださいね。
金魚すくい
桶や小さめのプールに金魚を浮かべて金魚すくいをしてみましょう。
一斉に遊んでしまうと、子どもたちが金魚すくいを行う場所がなくなってしまうことも考えられるので、クラスを2グループに分かれるとよいですね。
事前に金魚は手作りしておき、子どもたちが楽しめるように多めに金魚を用意しておきましょう。ポイになるような網は、人数分用意しておくことが大切です。
くわしい作り方は後述しているので確認してみてくださいね。
色水遊び
色水遊びは花などの植物をつぶして水と混ぜて遊びます。0歳児や1歳児は、花から色水を作ることは難しいため、あらかじめペットボトルのふたに絵の具を付けておき、水を入れたペットボトルをシェイクすれば色水ができあがるようにするとよいでしょう。
何色か用意しておくと、透明から色が変わっていく変化も見られ、面白いかもしれません。
幼児クラス向け
次に幼児クラス向けの水遊びのアイデアを紹介します。
主にプールのなかで楽しめるネタを集めてみました。
フィンガーペインティング
フィンガーペインティングで遊びましょう。
<用意するもの>
- 絵の具
- 画用紙
<遊び方>
1.手や指に絵の具をつけ、画用紙に押します。
2.(1)をこすったり、両手でこすり合わせたりすると絵の具の感触が楽しめます。
3.(1)と(2)を繰り返して遊びます。
洋服を着たまま行なうと、絵の具で汚れてしまうかもしれません。そのため、水着や汚れてもよい服で遊ぶとよいでしょう。
1歳児や2歳児でも、プール遊びの前に導入として遊んでみてもよいかもしれませんね。
ワニさん
プールの底に両手をつき、足を伸ばして手で進むワニさんになって遊んでみましょう。
このとき、子どもたちがワニさんになったとき顔が出せるくらい水深の浅いプールで行うことが大切です。プール遊びが怖くない子どもの場合は、自分から水の中に顔をつけて遊ぶ姿も見られるかもしれませんね。
フラフープくぐり
プールの中にフラフープを取り入れて遊んでみましょう。
フラフープを立たせてトンネルのようにくぐったり、フラフープの両端を保育士さんと子どもで持ち、引っ張って遊んだりとさまざまな遊び方をしてみてもよいですね。
フラフープを何本か用意しておけば、子どもたち自身で考えた新たな遊びが生まれるかもしれません。
宝探し
プール遊びに宝探しを取り入れてみましょう。
宝になるものは、石のように重りがあるものにするとプールの底に沈んで宝探しらしくなりそうです。
潜るのが難しい場合は、プラスチックのボールなどを使って水面に浮かんでいる宝を集めるなどに変えてもよいでしょう。
保育での水遊びが楽しくなる手作りおもちゃ
次に、保育園の水遊びが楽しくなる手作りおもちゃを紹介します。
乳児クラス向け
まずは、乳児クラス向けの手作りおもちゃから見ていきましょう。
竜巻
ペットボトルを使って竜巻を作ってみましょう。
<用意するもの>
- ペットボトル2本(キャップ)
- 接着剤
- ビニールテープ
- キリ
- 絵の具で色をつけた水
<製作のポイント>
キリを使うときは、事前に済ませておいたり、子どもの手の届かない場所で行ったりしましょう。大きいペットボトルだと竜巻がよく見えるので、複数個作れるようにペットボトルを用意しておくとよいですね。
ペットボトルシャワー
ペットボトルで簡単にシャワーを作ってみましょう。
<用意するもの>
- ペットボトル
- ビニールテープ
- 油性ペンなど
<製作のポイント>
キリを使うときは、子どものいない時間に済ませたり、離れた場所で行ったりして危険のないよう配慮しましょう。穴の大きさや数によっても水の出方が変わるので、複数個作ってみると面白いかもしれません。
スポンジ魚
年齢の低い子どもたちが水遊びをしながら感触も楽しめるスポンジ魚を作りましょう。
<用意するもの>
- ネットスポンジ 1個
- はさみ
- 竹串
- パンチ
- タコ糸 1本
- 輪ゴム 1個
- 油性ペン
<製作のポイント>
ここではクラゲと魚を作りましたが、子どもたちの好きな動物や形にアレンジしてもよいでしょう。スポンジの色を変えるとカラフルになり、目で見て楽しむことができます。子どもたちに「何色のお魚がいいかな」と聞いてみるのもよいかもしれません。
幼児クラス向け
ここからは、幼児クラス向けの手作りおもちゃを作ってみましょう。
金魚すくい
金魚すくいの作り方を見ていきましょう。
<用意するもの>
- カラーセロハン 2枚
- カラータイ 1本
- ハサミ
- 食品トレー 1枚
- ビニールテープ
<製作のポイント>
カラーセロハンはいろいろな色を用意しておき、子どもたちが好きな色の魚を作れるようにするとよいかもしれません。カラータイを巻くのが難しい場合は、保育士さんがフォローをしたり、「こうするといいよ」などと見本を見せたりするとよいでしょう。(詳しい説明はこちら)
水中メガネ
牛乳パックを使って水中メガネを作りましょう。
<用意するもの>
- 牛乳パック 1個
- ラップ 1枚
- ビニールテープ 80cm
- ハサミ
- 輪ゴム
- キリ
<製作のポイント>
ラップを貼る工程は、ピンと張れず難しいかもしれません。その場合は、保育士さんが牛乳パックを持ったり、ラップを張ったり様子を見ながらフォローをしていきましょう。
牛乳パック船
牛乳パックの船を作りましょう。
<用意するもの>
- 牛乳パック 1個
- 船のベース 2個
- 竹串 1本
- カットしたストロー 5mm 2個
- カットした牛乳パック 5cm×14cm
- 輪ゴム 2個
- ゴム風船 1個
- ストロー 1本
- ハサミ
- ビニールテープ
- キリ
<製作のポイント>
牛パックをカットする線をあらかじめ書いておくと切る場所がわかり、子どもたちの製作がスムーズに進むでしょう。また、ハサミをじょうずに使えない場合には、牛乳パックをあらかじめ切っておいてもよいですね。
キリで穴を開ける工程では、保育士さんのところまで船を持ってきてもらい一人ずつ穴を空けてもよいかもしれません。
▼夏を楽しむプール遊びのゲームや注意点を知りたい方はこちら
保育で水遊びをする時の注意点
hanack /stock.adobe.com
保育で水遊びをするときの注意点を2つまとめました。
子どもが遊んでいるときは目を離さない
水遊びをしている最中は、子どもから目を離さないことが大切です。そのためにも、保育士さんの人数をいつもより多く配置したり、事前に保育士さん同士の動きを確認したりしておくとよいでしょう。
万が一目を離してしまう場面がある場合は、他の保育士さんに少しの間離れることを伝えたり、代理を立てたりして対応すると安全ですね。
子どもの体調管理に気をつける
水遊びをしたあと、いつもより多めに休息の時間を作ったり水分補給などをしたりしましょう。
水遊びを楽しんでいると思っている以上に体力を消耗していたり、水で遊んでいると水分を摂るのを忘れてしまったりすることが考えられます。子どもの体調管理をきちんと行うためにも、遊んだあとの様子をきちんと確認して水分補給をするなどの対応をしましょう。
▼「違う環境で経験を積んでみたい」と転職をお考えの方はこちら
注意点や楽しめるネタを知って保育での水遊びに役立てよう
今回は、保育で楽しめる水遊びについてくわしく紹介しました。
保育園で水遊びをするのには、水の感触に親しんだり、手作りおもちゃを用いりながら友だちや保育士さんと楽しんだりすることなどが挙げられます。
水遊びやプール遊びが楽しめるように、導入として手作りおもちゃなどを作ってもよいでしょう。
子どもたちが遊んでいるときは目を離さず、体調管理に気を配ることが大切です。
今回の記事のネタを参考にしながら、子どもたちといっしょに水遊びを行ってみてくださいね。
保育士バンク!は、保育士さんの転職をサポートするお仕事紹介サービスです。
- さまざまな季節の遊びを取り入れた園で働いてみたい
- 温かな雰囲気でチームワークのよい園で働きたい
など希望やお悩みがある方は専門のキャリアアドバイザーがあなたにぴったりの園をお探しいたします!
求人状況の確認でもだけOK。楽しく保育できる環境で働いてみませんか?