保育園で、お花見をしてみませんか?桜の美しさを感じたり、自然の中ですごしたりすることは、育みたい子どもの姿を捉えた保育の活動となるでしょう。今回は、保育園で行うお花見のねらいやすごし方について紹介します。出会いや別れの季節でもあるこの時期。心地良い春の陽気の中で、保育園の素敵な思い出をひとつ増やしましょう。
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保育園のお花見で年度末や新年度の思い出づくり
お花見は、春を感じるのにぴったりな活動です。
桜の製作などはよく取り入れられますが、実際に保育園の活動としてお花を見たりふれたりできるとよいかもしれませんね。
お花見を保育園で取り入れる際は、保育の活動だからこそ育みたい子どもの姿をねらいに持つとよいでしょう。
まずは、お花見のねらいを事例や保育所保育指針の内容とともに紹介します。
保育園でお花見するねらいとは
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保育園でお花見をするねらいはどのようなものがあるのでしょうか。
保育所保育指針に記載されている内容とともに紹介します。
保育所保育指針に記載されている事例を見てみよう
まず、保育所保育指針に事例が記載されている内容を見てみましょう。
例えば、普段よく散歩に出かける近くの公園の桜は、いつも同じ場所にあって、季節の移ろいとともに葉のない木、花が咲き乱れ散る木、若葉の木、色付く木、葉を落とす木と様々に変化する。そこで、子どもは花びらを追いかけ、どこからくるのかを探して、見上げた空の青さに気が付く。
出典:保育所保育指針解説/厚生労働省p181から抜粋
他にも、「遊びや生活のさまざまな場面で子どもは表現をする」「保育士が積極的に受け止め、さまざまな表現の仕方や感性を豊かにする経験になるようにすることが大切」という内容が示されています。
特別な場所や経験もとても良い刺激になるでしょう。
しかし、日常の親しみがあるものの中でも、子どもたちは新しい発見をし、成長していくのだということかもしれないですね。
お花見のねらいを考えよう
保育所保育指針に記載されている内容を参考に、お花見のねらいを考えてみましょう。
<ねらいの事例>
- 春を感じ、季節の変化を楽しむ
- 草花などの自然にふれあい、感性豊かにすごす
- 春の心地よさを感じながら戸外ですごすことをよろこぶ
保育のねらいは、子どもの姿によって異なります。
保育士さんたちが今育みたいのはどういった姿なのかを考え、ねらいを立ててみましょう。
保育士さんはこんなかかわり方を意識しよう
子どもの活動に対して保育士は、いっしょに経験しながら気持ちを言葉で伝えていくことが大切でしょう。
そうすることで、子どもたちは自らの心の動きと保育士が発した言葉を結び付け、さまざまな手段で豊かに表現することにつながるようです。
お花見では、「お花がきれいだね。」「ピンク色の花びらだね。」など積極的な言葉がけをしたりいっしょに探索活動したりしながら、保育士さんも楽しむことが大切なのかもしれません。
保育園のお花見活動アイデア
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お花見にでかけた際の活動アイデアを紹介します。
ねらいを元に、どのような活動でお花見を楽しめるのか考えていきましょう。
散歩にでかける
散歩しながら近所の公園などでお花見するのもよいでしょう。
給食があるため、弁当持参などは難しいかもしれませんが、朝のおやつなどをお花見しながら食べると楽しいかもしれません。
桜の花に親しむ
お花見に行く前は、絵本や製作などで桜の花やお花見という行事に親しんでおくとよいでしょう。
期待を持って楽しめるかもしれません。
お花見当日は、桜の花を見るだけではなく、観察したりさわったりしながら楽しめるとよいでしょう。
落ちている桜の花びらを持ち帰り、押し花などにして製作に取り入れると思い出に残り楽しいかもれません。
卒園児へのプレゼント作りにも活用できそうですね。
春を見つける探索活動
お花見では、決められた活動だけではなく、子どもたちが自由にすごせる時間がつくれるとよいでしょう。
春のあたたかさの中、思い思いに探索活動を楽しみながらさまざまな生き物や植物と出会うことができるとよいですね。
お花見ごっこをする
年齢の小さい子どもたちも、公園などにでかけて実際のお花にふれられるとよいでしょう。
しかし、長時間の散歩が負担になったり体調が優れなかったりする場合もあるかもしれません。
そのような場合は、お花見ごっこを楽しんでみてはどうでしょうか。
お花見ごっこの例を紹介します。
- テラスや園庭でブルーシートを敷いておやつを食べる
- 桜を用意してふれたり観察したりして楽しむ
- ピンクや白の折り紙、花紙をちぎって桜に見立てて遊ぶ
散歩に行けない場合は、保育園の中で取り入れられる活動でお花見気分を楽しみましょう。
紹介したごっこ遊びのアイデアは、お花見の導入として用いてもよいかもしれません。
保育園でお花見するときの注意点
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保育園でお花見するときの注意点をまとめました。
紹介する内容を参考に、配慮を考えていきましょう。
散歩計画を立てる
お花見の季節は春休みシーズンでもあるため、公園やお花見スポットが混雑する可能性があります。
当日の行動を想定して下見や下調べを行い、トイレの場所や遊び場などを把握しておくとよいでしょう。
候補をいくつか決めておくとよいかもしれませんね。
弁当の持参などは園の方針に従う
お花見では、昼食を現地で食べることも楽しみのひとつになるかもしれません。
しかし、アレルギーや衛生面の考慮から園によって方針は異なります。
お弁当ではなくとも、おやつを食べたり自然の中で探索したりしながらすごすだけでも楽しい時間になるので、園に確認したうえで計画しておきましょう。
花粉症対策をする
保育士さんも子どもも、花粉症でつらい思いをする場合があるかもしれません。
子どもに対しては、ティッシュなどを用意してこまめに鼻水を拭けるようにする、手洗いうがいをする、場合によってはマスクを着用するなど、ご家庭と相談しながら対策を考える必要がありますね。
保育士さん自身も、しっかり対策をしてお花見に備えましょう。
保育園でお花見を取り入れ春を感じて楽しもう!
保育園で行うお花見について紹介しました。
季節の変化を感じたり、桜を見ながら子どもの情緒を育てたりすることは、保育園でとても有意義な時間となるでしょう。
お花見の季節は、卒園や入園、進級など出会いと別れのある季節。
保育園での思い出作りのひとつとして、活動にお花見を取り入れてみてはいかがでしょうか。
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