保育士の在職証明書「前の職場に連絡したくない」を解決する依頼方法と代わりになる書類

保育士の転職で「在職証明書のために前の園へ連絡したくない」と悩む方は少なくありません。退職時のトラブル、連絡先不明、閉園など事情はさまざま。本記事では電話なしで依頼する方法から、こども家庭庁が認める代替書類まで、気まずさを最小限にする実務手順を解説します。連絡が気まずい…ひとりで抱えず悩みを聞いてもらう

この記事でわかること
  • 在職証明書は処遇改善等加算の根拠になるため、給与額にも直結する! ▼詳細
  • 気まずさ・連絡先不明・閉園など、ケース別の電話なし依頼ルート ▼詳細
  • 雇用保険加入履歴・年金記録・辞令の写しなど、こども家庭庁が認める代替手段 ▼詳細

目次

保育士に在職証明書が必要な理由。処遇改善等加算の根拠になる

その勤務先に在籍している(いた)事実を証明する書類を「在職証明書」と言います。

これは勤務先が発行する書類のため、勤務者および元勤務者が作成することはできません。

それでは、保育士さんの転職にあたって、この在職証明書が必要になる理由を見ていきましょう。

過去の実務経験年数を新しい園に証明するため

保育士さんが転職した際に、新しい勤務先から過去の勤務先の在職証明書の提出を求められるのは、保育士さんのこれまでの正しい実務経験年数を、勤務先に証明するためです。

勤務先にとっては任意作成が基本のため、在籍中・退職後いずれの場合も、勤務者が依頼しなければ発行されないことがほとんどですので、必要に応じて勤務先に依頼しなくてはいけません。

また、就労を証明する書類として「就労証明書」「就業証明書」と呼ばれることもありますので注意しましょう。

処遇改善等加算の申請に必要

認可保育園は、保育士さんに給与を支払うにあたって、その額に応じた補助金が行政から支給されています。

補助金に適用されている「処遇改善等加算」の規定により、保育士さんの実務経験年数に応じた補助金の申請ができるのです。

保育士さんが応募時に提出する履歴書や職務経歴書は、自己申告のため手当の申請には使うことができず、代わりに実務経験年数が正しく証明できる在職証明書が根拠となります。

なお、複数回の転職歴がある場合は、すべての認可保育園における在職証明書が必要です。

この場合、これまでの勤務先が認可保育園以外であれば、在職証明書が必要ない場合もあります。

認可保育園であればパート・アルバイトなど非正規雇用であっても、経験年数として評価の対象になることが多いようです。

処遇改善等加算の改定との関係は?処遇改善等加算制度は、2025年度(令和7年度)に大きな制度改定がありました。
これにより、これまで分かれていた処遇改善等加算Ⅰ・Ⅱ・Ⅲが一本化され、「区分1(基礎分)」「区分2(賃金改善分)」「区分3(質の向上分)」の3区分に再編されました。

改定後も、在職証明書が必要となる場面は変わりませんが、こども家庭庁の通知によれば、勤続年月数の確認方法として新たに「労働条件通知書」や「公立施設の辞令の写し」も明示されました。

在職証明書に記載される主な項目

在職証明書のフォーマットは、勤務先ごとに定めている書式で問題ないようですが、自治体が規定している場合もあります。

記入される必要事項としては、主に以下の内容となります。

在職証明書

発行年月日:令和◯年◯月◯日

氏名 保育 花子 (ほいく はなこ)
住所 東京都渋谷区◯◯ 1丁目2番3号
生年月日 199X年◯月◯日

上記の者は、当法人において下記の通り在職していることを証明いたします。

入社年月日 202X年4月1日
雇用形態 正社員(常勤保育士)
勤務地 ◯◯保育園(東京都渋谷区)
勤務日数・時間 週5日(月曜日〜金曜日)
1日8時間(シフト制・週40時間勤務)
業務内容・役職 クラス担任
給与月額 ◯◯◯,◯◯◯円(基本給+各種手当)
年間の総支給額 ◯,◯◯◯,◯◯◯円(前年度実績・賞与含む)

社会福祉法人 ◯◯福祉会

◯◯保育園 園長 ◯◯ ◯◯

〒150-0002 東京都渋谷区◯◯ 2丁目1番

社会福祉
法人印

※上記のフォーマットはあくまでサンプルです。実際の書面・項目は勤務先によって異なります。

この書面をもとに、保育士さんの給与額も決まると考えてよいでしょう。

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在職証明書のために連絡したくない!理由別の対処法

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保育士として認可保育園に転職する際は、新しい勤務先に在職証明書を求められるのは確実でしょう。だからこそ、退職時に発行してもらうよう忘れずに依頼するのが基本です。

とはいえ、退職時にはそこまで気が回らず、あとから連絡しなくてはならない場面もあるでしょう。

保育士さんが在職証明書のために前の園へ連絡しづらいと感じる背景は、大きく3つに分けられます。

  1. 退職時にトラブルがあって気まずい
  2. どこに連絡していいかわからない
  3. 閉園や運営法人の変更で連絡できない

それぞれ取るべき手順が異なるため、当てはまる項目から読み進めてみましょう。

理由ごとに、保育士さんが「連絡したくない」理由別の対策を提案します。

理由その1. 退職時にトラブルがあり気まずい

退職時に引き止められたけど断って気まずくなった、人間関係のトラブルで退職したなど、ちょっとしたトラブルが原因で、前の勤務先に連絡するのは気がひけるという保育士さんも多いようです。

しかし、これは形式上のことだと割り切って連絡するしかありません。

在職証明書の発行の依頼がしづらいと感じた場合は、法的に発行義務のある「退職証明書」の作成を依頼するというのもひとつの方法です。

元勤務者から発行依頼があった場合、勤務先は労働基準法第22条による発行義務があり、第115条により請求権の時効は2年とされています。

そのため勤務先としても、退職から2年の間であれば、退職証明書の発行は通常業務として処理するでしょう。

電話をかけることにどうしても抵抗がある場合は、封書やメールでの依頼で問題ありません。

封書の場合は、今の勤務先から印刷したフォーマットをもらって同封する、メールの場合はフォーマットのデータを添付するとより親切でしょう。

封書で依頼する場合は、切手を貼付した返送用の封筒を同封しましょう。

理由その2. どこに連絡していいかわからない

勤務先に事務員がいた場合や、運営企業や法人の人事や総務の部署および担当者が分かるようであれば、その担当あてに連絡できれば話が早いでしょう。

書類を作成するのは総務など事務の担当者という場合がほとんどですが、窓口として園長や主任保育士しかわからない場合は、そちらに連絡しても問題ありません。

ここで気をつけたいのが、封書、メールでの依頼の場合「○○保育園御中」として送ると、誰が担当か受取先であいまいになってしまい、誰も対応しないまま放置されてしまう可能性があるということです。

そのため、封書の場合は封筒の表に「在職証明書発行依頼書在中」と朱書きする、メールの場合は件名に「【在職証明書発行依頼】自分の名前」としておく と、受け取った相手にも内容が分かりやすいため、見落とすことなく対応してもらえるでしょう。

理由その3. 退職した園がすでに閉園している

退職の理由が閉園などの場合は、必ず退職時に在職証明書の発行依頼を忘れないようにしましょう。

しかし、さかのぼって過去の勤務先に発行してもらう場合、退職後に閉園してしまった・運営法人が変わってしまったというケースもあるでしょう。

そのような場合は、まず今の職場の担当者に相談して、代わりになる書類があるか確認してください。

閉園や運営法人の変更で連絡先がわからないケースは、保育業界に詳しいアドバイザーに聞いてみるのもよいかもしれません。

転職にまつわるさまざまな悩みは尽きませんよね。自分一人で全部抱えなくても、ストレスなく進められる方法や考え方をプロに聞いてみるという手もあります。

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次の章では、代替可能な書類の情報も紹介します。

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    在職証明書がもらえないときに代替できる4つの書類

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    在職証明書が前の園から発行されない場合、こども家庭庁の通知では以下の代替資料からの推認が認められています。

    1. 雇用保険加入履歴(マイナポータルで確認可)
    2. 年金加入記録(ねんきん定期便・ねんきんネット)
    3. 労働条件通知書
    4. 辞令の写し(公立園在職期間の証明)

    ただし、上記の書類はそれぞれ単体では代替にならず、組み合わせることで可能になるケースが想定されているようです。

    たとえば「雇用保険加入履歴+労働条件通知書」や「年金加入記録+辞令の写し」のように、各書類を複数用意する必要がありそうです。

    勤続期間を証明する「雇用保険加入履歴」

    「勤続年月数の推認」として、雇用保険の加入履歴も証明書類の一部として代替可能になる場合もあります。

    雇用保険加入履歴はマイナポータルで確認できますので、ほかの書類と併せることで利用できるかもしれません。

    職場によって「年金加入記録」が証明書に

    こども家庭庁の資料によれば、処遇改善等加算の証明に使用することのみが目的であれば、年金加入記録が在職証明書の代替書類として認められるようです。

    この場合は「ねんきん定期便」など年金加入記録になるもので代替が可能ということになります。

    入職時に交付された「労働条件通知書」

    労働条件通知書は、入職時に勤務先から書面で交付することが義務付けられている書類です(労働基準法第15条/施行規則第5条)。

    在職時に必ず受け取っているはずの書類のため、まずは手元のファイルや雇用契約関連の書類束を確認してみてください。

    労働条件通知書には、契約期間・就業場所・業務内容・賃金・雇用形態・始業終業時刻など、保育士さんの実務情報が一通り記載されています。

    前職に改めて連絡することなく勤務実態を証明できるため、在職証明書の有力な代替候補になります。

    ただし注意点として、労働条件通知書には入職時点の条件しか記載されておらず、退職日や最終的な勤続期間までは確認できません

    勤続期間まで証明したい場合は、退職日がわかる書類(退職証明書・離職票・最後の給与明細など)と組み合わせて提出するのが一般的です。

    前職が公立園であれば「辞令の写し」

    前勤務先が市立・区立など公立園の場合は、採用・異動・退職時に交付される辞令の写しでも、在職期間の証明書類として認められる場合があります。

    前職に連絡せず手元の書類だけで対応できるケースもあるため、提出先の認可保育園や自治体の窓口に確認してみましょう。

    公立園の出身なら自治体窓口で発行も

    前職が公立園の場合は、自治体の窓口で在職証明書そのものを発行してもらえる可能性があります。

    ただし行政サービスとして行っている一部の自治体に限られますので注意が必要です。

    代替書類が使えるかどうか、どの書類を組み合わせるかは、提出先の認可保育園や自治体の判断によります。

    自己判断して提出する前に、必ず今の職場の担当者に自分が用意できる書類が代替として認められるか確認するようにしましょう。

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    在職証明書と連絡したくない悩みに関するよくある質問

    連絡が気まずい・もらえない・代替できる?など、保育士さんから寄せられた疑問にお答えします。

    Q. 在職証明書を出さないと、新しい園に就職できない?

    A. 認可保育園への転職では、ほぼ必須と考えてください。

    新しい園が補助金(処遇改善等加算)を申請する際に、勤続年月数の根拠資料として在職証明書が必要になるためです。ただし、提出のタイミングや代替書類の可否は園によって異なるため、まず採用担当に確認するのが確実です。

    Q. 在職証明書がもらえる期限はありますか?

    A. 法的な義務として請求できるのは「退職証明書」で、退職から2年以内です(労働基準法第22条・第115条)。

    在職証明書自体は任意発行のため期限はありませんが、過去の勤務先ほど対応に時間がかかるため、転職が決まったら早めに依頼するのが安全です。

    Q. メールや郵送だけで在職証明書の発行依頼はできる?

    A. 電話なしの依頼でも問題ありません。

    郵送の場合は返信用封筒(切手貼付済み)と書式フォーマットを同封、メールなら件名に「【在職証明書発行依頼】氏名」と明記しましょう。窓口担当者が不明な園には「○○保育園 総務ご担当者様」と書けば対応してもらえることが多いです。

    Q. 前の園に連絡せず、別の方法で勤続年数を証明できますか?

    A. 代替が認められるケースがあります。

    こども家庭庁の通知では、勤続年月数の確認は「職歴証明書のほか、雇用保険加入履歴や年金加入記録、労働条件通知書」から推認することも可能とされています。公立施設に在職していた期間は「辞令の写し」での代替も認められています。

    Q. 転職サービスに登録すると、今の職場にバレない?

    A. バレません。本人の許可なく勤務先に情報が共有されることはありません。

    保育士バンク!では、在職中とお伝えいただければ、連絡のタイミング(夜間・休憩時間など)や連絡手段(電話・LINE・メール)にも配慮して対応します。

    Q. まだ辞めるか決めていないけど、相談だけでもOK?

    A. はい、相談だけでも大丈夫です。

    「迷っている」「他の園の条件を知りたいだけ」という段階での登録も多くいただいています。保育士バンク!は情報収集目的のご相談を歓迎しており、転職へ無理に誘導することはありません

    Q. 在職証明書の発行を、前の園が断ってきたらどうすればいい?

    A. まず、法的に発行義務がある「退職証明書」への切り替えを依頼してみてください。

    「退職証明書」は、労働基準法第22条で退職後2年間は発行義務があります。それでも難航する場合は、新しい園の採用担当に状況を伝え、代替書類の可否を相談しましょう。

    保育士バンク!の専任アドバイザーは、こうした書類トラブルの間に入って整理することにも慣れています。

    電話が苦手な方も安心LINEで気軽に話す返信タイミングは都合に合わせてOK

    Q. 保育士バンク!に登録後、しつこく連絡が来ない?

    A. 希望の連絡方法(電話・LINE・メールなど)や時間帯を伝えれば、それに合わせた対応になります。

    「まずは情報収集だけ」と伝えておけば、必要以上の連絡はありません。在職中の方は休憩時間や夜間のみの連絡など、柔軟に調整できます。

    出典:労働基準法/e-Gov法令検索出典:施設型給付費等に係る処遇改善等加算について/こども家庭庁

    在職証明書は保育士転職の必須書類!必ず発行してもらおう

    保育士さんの給与額にかかわってくる大事な在職証明書。

    どこの認可保育園でも補助金の申請は行っているはずですので、発行することに抵抗がある園は少ないはずです。

    連絡したくない事情はそれぞれあるでしょうが、新しい勤務先でスムーズに働きはじめるためにも事務手続きの一環としてしっかり対応しましょう。

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    以下の記事では、在職証明書は旧姓でも問題ないのかについて解説しています。詳しく知りたい方はぜひ参考にしてくださいね。

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